履歴書

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の書き方|ポイントと例文をご紹介

履歴書の書き方に悩む就活生は多い

履歴書を書いているときに、思うように筆が進まず、書きたいことがまとまらないという人は多いのではないでしょうか。就職活動における新卒採用の履歴書はアルバイト採用の履歴書とは違い、アピール項目や、自分が学んできたスキルを紹介する項目が多くあります。

その項目ごとに自分の魅力がうまく相手に伝わるように書くためには、書くことに対する慣れが必要になってきます。自分のことをうまくアピールできるキーワードを盛り込み、相手が興味を持つような文章に仕上げることは、並大抵の努力では成功しません。

就職活動の壁ともいえる履歴書の作成ですが、コツを覚えておくだけで魅力あふれる履歴書に仕上げることができます。この記事では、履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の項目に焦点を絞って、履歴書を書くポイントをご紹介していきます。

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」で伝える内容

履歴書には「ゼミで取り組んだ内容」を書く項目があります。大学のオリジナルの履歴書や、市販の新卒採用向けの履歴書には、学生の魅力を上手に引き出せるようにこのような項目が設けられています。「ゼミで取り組んだ内容」を伝えるためには、限られた枠内の中に、自分が取り組んできたゼミ活動のことや、達成したことを凝縮して書かなければなりません。

しかし、なかなか文章を書き上げることができない人も多いかと思われます。効果的にゼミで取り組んだ内容を伝えるためには、なぜそのゼミを選んだのか、どのような知識を身に付けてきたか、どのように知識を深めていったかを順序立てて説明する必要があります。この順番で説明できると、具体的でストーリー性のある内容になり、採用担当者も内容理解がしやすくなるのです。

なぜそのゼミを選んだのか

ゼミで取り組んだ内容を説明するためには、まずは「なぜそのゼミを選んだのか」を説明しましょう。あなたがゼミを選んだ理由を思い返してみてください。何かきっかけがあったはずです。そして、そのきっかけというのは、あなたがなぜ大学に入学をしてその分野を専攻したかという原点にもつながっています。

「なぜそのゼミを選んだのか」を説明することで、ゼミの内容を紹介する導入文章として効果的な始まりになります。企業が新卒採用で学生を募集する理由は、大学で学んだことに魅力を感じているからこともひとつの理由です。企業に大学での学びをアピールするためにも、「なぜそのゼミを選んだのか」という理由を説明して、ゼミ選びの動機から具体的な内容を伝えるようにしましょう。

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どのような知識を身に付けてきたか

次に「どのような知識を身に付けてきたか」を説明しましょう。といっても、ただ知識を披露するだけでは内容に偏りが出て、理解しにくい文章になってしまいます。要点を絞ってゼミで取り組んだ内容を伝えるためにも、ゼミでどのような活動や研究をしてきたのか一度整理してみましょう。

例えば、ゼミ活動の一環で、教授に指定された本を読み、レポート作成に励んでいた人もいるかと思われます。しかし、このようなありきたりの内容では採用担当者の心を動かす内容にすることはできません。ゼミ活動からどのようなスキルを得たのか、どのような研究をして成果を上げたのかを説明しましょう。

その際、専門用語が並ばないように気を付けてください。採用担当者は人事職であり、専門的な内容に精通していない可能性があります。なるべく専門的な用語は嚙み砕いて説明したり、違う単語に置き換えたりして、わかりやすい表現の文章にしましょう。

どのように知識を深めていったか

ゼミで取り組んだ内容を説明するためには、最後に「どのように知識を深めていったか」を説明するようにしましょう。「なぜそのゼミを選んだのか」という導入の次に「どのような知識を身に付けてきたか」を書くことで、自身のスキルをアピールできます。

そして「どのように知識を深めていったか」を加えることで、スキルを身に付けるために努力した姿勢をアピールすることができます。このように、一連の流れでゼミに取り組んだ内容を紹介することで、順序立てて説明することができ、よく整理された内容になります。履歴書の限られたスペース内で簡潔に書くことで、採用担当者も理解しやすくなり共感を得やすくなります。

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の書き方

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の書き方

それでは実際に、どのように書いていけばいいのかポイントを絞って解説していきます。3つのポイントを意識して、履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」を書いてみましょう。ゼミの内容を紹介するだけでは、印象的な履歴書にすることはできません。「入社後に企業に貢献できること」を付け加えることで、ゼミ活動の項目を最大のアピールポイントにすることができます。

入社後のイメージを連想させられるような内容を書くことで、企業側にも入社意欲の高さを伝えられますし、何よりも入社後に活躍している姿を想像させやすくなり、印象に残りやすくなるでしょう。

ゼミでの課題や取り組んだ内容

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の書き方のポイント1つ目は、ゼミでの課題や取り組んだ内容について、誰にでもわかるように書くことです。ゼミは大学の集大成ともいえる最大の研究活動の場です。自分が専攻したいと思った分野を深く研究する場であり、自身の研究テーマを設定する場でもあります。

教授との関わりも深く、より一層本格的な研究をすることができます。ゼミで学ぶ内容は、1年生のときに授業で学ぶ内容よりも色濃く、より専門的です。企業側も応募者が大学でどのような勉学をしてきたのかを知りたいので、ゼミについて聞く企業は多く存在します。

そのため、ゼミでの課題や取り組んだ内容を具体的に書くことで、アピールポイントにすることができるのです。課題や実験に何度も挑戦して結果を出したというエピソードや、数字を使って成果を説明することで説得力のある内容にすることができます。

ゼミで学んだことや得たスキル

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の書き方のポイント2つ目は、ゼミで学んだことや得たスキルを紹介することです。ただゼミで取り組んだ内容を紹介するのではなく、ゼミで学んだことや得たスキルを紹介することで自己PRにつなげることができます。履歴書には自己PRの項目が設けられていますが、その自己PR欄だけでしか自己PRをしてはいけないということはありません。

履歴書は自分を魅力的に紹介するプレゼンテーションでもあります。ゼミで取り組んだ内容を紹介する項目であっても、自分の魅力を一緒に紹介することで、企業で活躍できる人材であることを強くアピールしてください。資格取得や外部企業との提携、コンクールや大会での受賞歴などの内容は、より効果的にスキルを説明することができるでしょう。

入社後の活かし方

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」の書き方のポイント3つ目は、入社後の活かし方を書くことです。どんなに素敵なゼミ活動をしていても、採用担当者が入社後に活躍するイメージを想像できなければ、なかなか次の選考に進むことは難しいです。

新卒採用は未経験者を採用するのが前提であるとはいえ、やはり会社の仲間になる人材を採用するので、会社での自己実現をどのようにしたいのかを明確に伝えられない人は、企業側も仲間にしたくないというのが本音です。

会社のどのような事業に携わりたいのか、どのような職種でスキルを活かしたいのかまで伝えなければ、会社に貢献したい熱意がはっきりと伝わりません。せっかくゼミ活動を頑張ってきたのですから、企業での活かし方を伝えて、文章を考えてみましょう。

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ゼミで取り組んだ内容の例文

ここからは、ゼミで取り組んだ内容の例文を3つご紹介します。文章を考えたいのに手が止まって先に進めなかった人は、ぜひ読んで参考にしてください。自分がアピールしたい素材を効果的に相手に伝えるためには、伝えたいことを羅列するだけでは不十分です。

読み手の立場を考えなければ、わかりやすい文章というのは作成できません。採用担当者があなたの履歴書を読んだときに興味を引くような内容であることとが大切です。アピール上手な内容であれば「この人に会ってみたい」「面接をしてみたい」と感じるでしょう。次の選考に進むためにも、履歴書の作成には工夫を凝らして、よりよい文章を作り上げる必要があります。

例文①

私は◯◯のゼミに所属しています。◯◯ゼミでは、毎週各自が決めた課題テーマを設定し、研究結果を発表します。毎週テーマを追求しプレゼンテーションすることで、発表の事前準備や、発表後の質疑応答のスキルが身に付きました。
当初は初めての経験ばかりで非常に苦手でしたが、緊張に耐性もつき、書籍を読むことで知識を重ね、多くの文献から必要な情報をピックアップする見極めができるようになりました。
◯◯における発表では評価を受け、◯◯コンペティションでプレゼンテーションする機会を頂きました。研究を通じて、◯◯における可能性の成果を出し、プレゼンテーションの機会を通じて物事を柔軟に考える重要性を学びました。

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自身の経験を伝えるだけではなく、コンペティションに参加した実例を一緒に説明することで、より本格的に活動してきたことを伝えることができます。苦手だったことを克服したことを伝えることで、障壁を乗り越える力と根気強さもアピールすることができます。

例文②

私は物流に興味があり、将来は商品管理に携わりたく、ゼミでは流通について研究しています。商品販売の考え方、経路の効率的な設定の仕方を踏まえ、商品を市場に届ける仕組みを探求しています。
既に研究されている流通から新たな発見をするために、継続して物事と向き合うことの重要さを身につけました。多角的に捉え、新たな考え方を導入し、視野を広げる販路開拓ができる人物になりたいです。貴社の◯◯事業部の商品開発部、商品管理職で学びを活かしたいと思います。

※この例題はSPIパーフェクト問題集から出題しています。
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なぜ学ぼうとしたのか、何を学んだか、会社でどのように活躍したいかを述べることができています。専門的な知識を重ねている姿勢と、会社の事業に合った志望理由から入社意欲の高さが伝わり、好印象な内容となっています。

例文③

私はかねてより地域貢献に興味があり、ゼミでは観光事業を学んでいます。【地域×事業】というテーマのもと、毎月個人が課題を見つけ発表していきます。私は【ツーリストが地域に与える経済効果】というテーマを目標に調査活動を行いました。◯◯市役所の地域交流課と提携し、観光客が集まる施策を考え、持続可能な地域貢献に取り組みました。
旅行ビジネスと地域交流を掛け合わせた観光案は、◯◯市の観光パンフレットにも掲載され、人気のコースだと定評があります。旅行という事業に地域の魅力を加えることで、持続可能な社会の可能性を見出す重要性を学びました。ゼミで身につけた解決力を貴社の旅行事業で活かし貢献したいと思います。

※この例題はSPIパーフェクト問題集から出題しています。
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自分が将来携わりたいことをゼミで得た経験を通してアピールしています。外部の機関と連携して成果を出したこともアピールできると、ゼミ活動の内容が充実して、より即戦力性をアピールすることができます。

ゼミで取り組んだ内容のNG例文

反対に、ゼミで取り組んだ内容のNG例を3つご紹介します。整理された文章で、一見読みやすいような内容であっても、企業にとってはプラスに働かないこともあります。ゼミで学んだ知識をアピールするつもりが過剰な内容になってしまい、採用担当者の心に響かない内容になってしまうこともあるのです。次に紹介するNG例を参考にして、ゼミで取り組んだ内容を振り返ってみてください。自己PRが過剰になっていないか、企業の求める人物像に当てはまっているか、整理された明朗な内容であるかを確認しましょう。

例文①

ゼミでは食育を学びました。子供の頃の栄養摂取状況によって、その人の成人時の体調は決まるといわれています。特に興味深かった点は、国別で統計を見たときに、日本は先進国で食料が豊富なのにもかかわらず、痩せ型の成人が多いということでした。
このままだと日本は隠れ栄養不足の成人が増え、子供の発育に悪影響を与えると思いました。私は貴社の食育事業で、日本中に貴社の健康食品を広めることができる食育カウンセラーになりたいと思い志望させて頂きました。

どんなに素敵なゼミであっても、ストーリー性がなく何を主張したいのかわからない内容だと、そもそも入社する気があるのか伝わらない内容になってしまいます。ゼミでの取り組みを伝える際は、ゼミの活動内容と入社後に貢献できるスキルを盛り込むようにしてください。

例文②

介護と地域の関連性を調べるゼミに所属しています。高齢化社会は日本だけではなく、世界中が抱えている問題です。私は将来ワールドワイドな問題を解決できる人物になりたいと思い、介護問題を専攻することにしました。
ゼミ活動では、介護施設に訪問したり、介護施設を運営する企業にインタビューをさせて頂いたり、常に生の情報を得られるよう努めました。貴社は地域に根差した介護施設を全国に展開しており、介護問題に直面している日本社会に大変貢献されています。私も貴社の一員になって、介護職として介護問題を解決できるような人物になりたいです。

将来への野望が大きいのに、肝心なゼミで学んだことが抜けており、どんなスキルを社会に活かしたいのかが伝わらない例です。将来像を伝えることだけに注力してしまうと、順序立てられた文章ではなくなり、わかりづらい内容になります。

例文③

私は、幼稚園児を対象とした親子関係の特徴について調査するゼミに所属しています。子供の自我が芽生えてから、親に感情を伝えるための特定の意思を伝達する行為に注目し、研究テーマに掲げました。
調査の結果、親子関係の認識と自我が芽生える時期というのは、極めて密接な関係があり、人類が生きる上で重要なことであるとわかりました。ゼミを通じて、課題解決のために粘り強く正解まで追い求める力が身につきました。

自分の学びだけを紹介するだけで、将来どのようにしたいのかが抜けています。なぜ企業に応募したのかがはっきりと伝わらず、ゼミで学んだことの紹介だけになってしまい説得力に欠けています。

履歴書の「ゼミで取り組んだ内容」はわかりやすく具体的に書こう

「ゼミで取り組んだ内容」はポイントを絞ってアピールするコツがわかれば、効果的にゼミでの取り組みをアピールできます。マイナスからプラスな印象にするためにも、ストーリー性を意識した構成にして、具体的に書いてみましょう。他にも、採用担当者なのだから専門分野の知識があって当たり前だと判断し、専門用語で埋め尽くさないようにしましょう。

専門用語だらけの履歴書は好まれる傾向にありません。誰しもがわかるような内容で、適切な表現と順序よく説明された内容であればあるほど、説明能力が高く好印象な人物であると捉えられます。限られた履歴書のスペース内でしっかりとアピールするためにも、ここでご紹介したポイントを参考に履歴書の作成に励んでください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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