志望動機
例文4選|志望動機が「家から近い」はあり? 企業の印象や対処法
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目次
「家から近い」という志望動機は熱意が伝わりづらい
一つの会社で長く働き続けることを考えると、通勤時間は短ければ短いほど良いものです。そのため、自宅と職場が近いという理由で就職先を探す就活生は珍しくありません。しかし「家から近い」という志望動機だけをそのまま伝えると、業務内容や企業理念への理解度や興味が伝わらず、熱意がないと判断されるおそれがあります。
そこでこの記事では「家から近い」だけの志望動機を避けるべき理由を解説したうえで、それ以外の志望動機を探す方法や伝える際のポイントを紹介していきます。最後まで読むことで「家から近い」という志望動機を効果的にアピールするコツがわかり、熱意や志望度の高さを採用担当者へ伝えられるようになるでしょう。
「家から近い」という志望動機について考える際には、以下の記事をぜひ参考にしてください。
就活生に聞いた! 家が近いという理由で志望した経験
「家から近いから」という志望動機は、応募企業そのものの魅力ではないため、良い印象を抱かない採用担当者がいても不思議ではありません。しかし、実際に通うことになるかもしれない学生にとって家から近い点は魅力であるのは事実です。
ではどのくらいの学生が、家から近いという理由で応募企業を決めているのでしょうか。就職活動経験のある学生たちに聞いてみました。
「家から近いから」という理由で企業に応募した経験がある学生は17.1%にのぼり、決して少なくないことがわかりました。週の大半を過ごすことになる会社は、近ければ近いほど良いと思う学生がいても不思議ではありません。
しかし、「家から近いから志望しました」とストレートに伝えるのは、採用担当者の気分を害するおそれがあります。嘘をつく必要はありませんが、より良い印象を持ってもらえそうな志望動機を考えるほうが失敗はないでしょう。
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「家から近い」だけの志望動機は避けたほうが良い5つの理由
「家から近い」だけの志望動機は避けたほうが良いのではないか、と直感的に感じている就活生もいることでしょう。しかし、そのように考える理由を明確に説明できる就活生は多くはないかもしれません。
「家から近い」だけの志望動機を避けたほうが良い理由を知ることで、必要な対策やポイントをより理解できるようになるはずです。まずは「家から近い」だけの志望動機を避けるべき5つの理由を解説していきます。
①応募企業への熱意が感じられない
「家から近い」だけの志望動機を避けるべき一番の理由は、応募企業への熱意を伝えにくいからです。企業はできる限り長く勤めてくれそうな就活生を求めているため、志望動機を通じてその就活生に熱意やモチベーションがあるかどうかを見極めようとしています。
しかし、家が近いことは企業自体の魅力ではなく一つの労働条件にとどまるため、それだけを志望動機とすると企業理念や事業内容への理解が低いと思われる可能性が高いです。その結果、自社への興味がなく、熱意やモチベーションもないと判断されるおそれがあります。
企業への興味がない人を採用すると、内定辞退や早期離職など大きなリスクがともなうため、採用担当者は採用を躊躇してしまうのです。
②勤労意欲が低いと思われやすい
「家から近い」だけの志望動機は応募企業への熱意を伝えられないばかりでなく、そもそも働くことへの意欲が低いと思われてしまうおそれがあります。家から近いという志望動機は、企業研究を深くおこなわなくても誰でも簡単に考えられる内容です。
そのため、多くの就活生がしている「企業研究という努力」をしておらず、就活で手を抜いている怠惰な就活生だと思われてしまうかもしれません。その結果、勤労意欲が低いだけでなく不真面目な人物と評価され、採用において大いにマイナスとなる可能性もありますよ。
誠実な対応が重要とされるビジネスにおいて不真面目さは致命的であるため、家が近いという志望動機だけで不採用となるリスクがあることも覚えておきましょう。
③ほかの企業と差別化ができない
「家から近い」ことだけを志望動機にすると、ほかの企業の志望動機と差別化を図りにくくなってしまいます。なぜなら、家が近いことだけを企業探しの軸としている場合、ほかの企業もまったく同じ志望動機になってしまうからです。
比較的多い人数を新卒採用している会社もありますが、ただ単に採用枠を埋めれば良いというわけではなく、本当に自社で働く意欲がある人を採用したいと考えています。就職できればどの企業でも良いという就活生では、ほかの企業へ気持ちが移って内定辞退されたり早期離職されたりするリスクがあります。
応募先の企業でないといけない理由を伝えるためにも、ほかの企業と差別化できない「家が近い」という志望動機だけで終わらせないようにしましょう。
④自分の強みと結び付けられない
採用担当者は自社に利益をもたらす人材を採用したいと考えているため、就活生はいかに自分の強みを通して「自分を採用するメリット」を伝えるかが重要です。一方、家が近いのは単に居住エリアに関することにとどまるため、就活生自身のパーソナリティやスキルといった強みとは関連がありません。
したがって、家が近いだけの志望動機では自分の強みと結び付けられず、自分自身のアピールとなりにくいのです。企業のビジョンや事業内容など、家が近い以外の志望動機も挙げたうえで、入社後は自分の強みがどのように活きるのかを説明するようにしましょう。
⑤転勤が起こりうる企業では通用しない
「家から近い」という志望動機は、転勤が起こりうる企業では通用しないことを覚えておきましょう。このような企業の場合、本社が自宅から近かったとしても、実際に働く場所はほかのエリアとなる可能性は十分にあります。
一般職の場合は単一の職場で働くケースもありますが、総合職の場合は全国各地に転勤する可能性が高いケースが多いです。そのため、家が近いという志望動機を伝えても「うちの会社は全国転勤があるけど良いの?」と突っ込まれて、答えに困ってしまうかもしれません。
家から近いという志望動機を伝える前に、応募企業の転勤有無や実際の勤務場所をしっかりと確認しておきましょう。
就活生に聞いた! 家から近い理由で応募した際に志望動機で伝えた内容
「家から近い」という志望動機で企業に応募する際、気になってくるのは全体的なまとめ方です。就職活動を経験した学生たちは、「家から近いから」という理由だけで志望動機をまとめているのでしょうか。
そこで実際に就活経験者から、家から近いという理由で応募した際の志望動機のまとめかたについて聞いてみました。ストレートに伝えるべきか、それともほかの動機もプラスすべきなのか、学生はどのように捉えているのでしょうか。
社風や企業理念に共感を示している学生が多数
ほとんどの学生が、家から近い点を挙げつつ、企業理念や社風への共感を示していることが結果から伺えました。
「家から近い」ことを伝える際にも、ただ事実を伝えるのではなく、通勤の負担が少なく、その分業務で高いパフォーマンスを発揮できるなど、企業側のメリットを伝える学生が多いことがわかりました。
採用担当者の心証を良くするためには、自分だけが感じられるメリットだけではなく、お互いにとってのメリットを意識して考えると角が立ちにくいでしょう。また、「家から近い」だけではなく、その企業でなければならない理由を伝えると、志望動機に説得力が生まれます。
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「家が近い」しか志望動機が思いつかないときの3つの対処法
「家が近い」という志望動機だけでは、熱意や勤労意欲がないと判断されたり、自分の強みをアピールできなかったりするおそれがあります。しかし、それ以外の志望動機が思いつかない場合はどうすれば良いのでしょうか。
ここでは、家が近い以外の志望動機を考える方法や、その志望動機から自己分析を深める方法を紹介していきます。この章を参考にすることで、自分ならではの志望動機を考えるヒントが見つかり、ほかの就活生と差別化しやすくなるでしょう。
①さまざまな角度から企業研究をおこなう
家が近い以外の志望動機を見つける方法としては、さまざまな角度から企業研究をおこなうことがおすすめです。企業研究をおこなう方法としては、下記の例が挙げられます。
ポイントは、一つの情報源だけにこだわらず複数の情報源で企業研究をおこない、多角的に企業理解を進めることです。また、業界内での立ち位置や競合他社と比較した際の強み・弱みも研究すると、より多角的な企業理解が可能になります。
多角的に企業研究をおこなうと、収集できる情報量が増えるうえにさまざまな質問へ柔軟に回答できるようになることでしょう。
企業研究については、下記の記事が参考になるので、ぜひ読んでみてください。
②OB・OG訪問で魅力を聞いてみる
先に紹介した方法だけでは志望動機をうまく作成できない場合、OB・OG訪問をおこなうことで実際に働いてこそわかる魅力を聞いてみるのがおすすめです。なぜなら、企業のWebサイトやIR資料には、企業に関するすべての情報が記載されているわけではなく、従業員から直接話を聞かないとわからないこともあるからです。
OB・OG訪問をおこないたい場合、ゼミやサークル、部活動の先輩の伝手を頼ったり、キャリアセンターのOB・OG名簿でお願いできそうな人を探したりするのが良いでしょう。また、企業によっては人事部へお願いして都合が合えばOB・OG訪問できるケースもあります。
OB・OG訪問のマナーについては、ぜひ一度以下の記事を読んでみてください。
③なぜ家から近いほうが良いのかを深掘りして価値観を見つける
家が近い職場に就職したいと思うのは、決して悪いことではありません。大切なのは、なぜ家が近いほうが良いのかを考えて、根底にある自分の価値観を見つけることです。
家が近いという志望動機を伝えるだけでは就活生のパーソナリティが見えてきませんが、なぜそう考えるのかという根拠まで伝えると人物像が見えやすくなるものです。
「ただ単に楽できるから」という理由ではなく、上記のような価値観が自分のなかに潜んでいないかを一度振り返って考えてみましょう。
「家から近い」の志望動機は避けたほうが良いが伝えるなら工夫が必要
「家から近い」という理由のみを志望動機でアピールすることは、なるべく避けたほうが無難です。なぜなら、応募先の企業で働きたいというアピール力に欠けるばかりでなく、受け身な印象も与えてしまうためです。
ただし、企業側にとっても交通費削減の観点から、職場が家から近く、通いやすい就活生は交通費の負担減にもつながり、プラス要素にもなり得ます。そのため、家から近いことを志望動機としてアピールする場合は、応募企業への意欲の高さを示したうえで、家から近い職場を選ぶ理由を伝えるなど、工夫を凝らすことが重要です。
「家から近い」を志望動機で伝える際の4つのポイント
職場が家から近いことは、就職先を決めるうえで外せないと考える学生も存在します。しかし、ストレートに「家から近いから選んだ」と伝えるのは、あまり良いとは言えません。納得感のある志望動機を作成するためには、ただ単に家から近いから選んだというのではなく、いくつかのポイントを意識する必要があります。
ここでは、「家から近い」を志望動機で伝える際の4つのポイントを見ていきます。この章で紹介しているポイントを実践することで、納得力のある志望動機を作成できるようになりますよ。
①働き方改革に力を入れている企業で伝える
近年は、働く人々のニーズの多様化などにより、働き方改革に力を入れて取り組む企業が増えています。すべての企業で通用するとは限りませんが、ワークライフバランスを大切にする気持ちは、多様な働き方を許容する企業に受け入れられる可能性が高いものです。
ただし、働き方改革の施策にはさまざな種類があり、企業によって取り組んでいる施策や内容、範囲などは異なります。そのため、志望動機を考える際はあらかじめ企業のホームページなどで、どのような働き方改革に取り組んでいるのかを確認するのがポイントです。
働き方について考える際には、以下の記事を参考にしてください。
②家から近いという内容以外の志望理由も伝える
家から近いという内容以外の志望理由も伝えることも、忘れてはならないポイントです。前述したとおり、家から近いというだけの志望理由は、入社意欲が低いと判断されかねません。入社意欲は採用可否に直接的な影響を及ぼす要素であるため、あくまでも家から近いからという理由だけで応募したわけではないことを伝え、志望度の高さをアピールしましょう。
なお、熱意のある応募者だと思ってもらうための志望理由としては、以下の内容がおすすめです。
社風や企業理念を志望動機に取り入れる際には、以下の記事をぜひ参考にしてください。
また、企業理念を志望動機に取り入れる際には、以下の記事も参考になります。
③なぜ家から近いほうが良いのかを具体的に伝える
志望動機で家から近いことを伝える際には、なぜ家から近いほうが良いのか、その理由を具体的に伝えることがポイントです。家から近い職場に就職したい理由は、人によってさまざまです。「家庭の都合により、ワークライフバランスがとれる会社を希望している人」もいれば、「地域や地元の発展に貢献したい」という人もいるでしょう。
そういった部分を深掘りし、以下のように応募先の企業で働きたい理由を明確に伝えることで、採用担当者に納得感を与えられます。
④地元企業や地域への貢献意欲を志望動機にする
地元企業や地域への貢献意欲を志望動機にすることも一つの手です。志望動機に地元企業や地域への貢献を盛り込む際には、「貴社の事業が地元や地域の貢献につながっていることにも魅力を感じています」 と伝えると良いでしょう。
なぜなら、あなたが企業の利益追及のために働き、なおかつ地元や地域貢献のためにも努力できる人だという印象を持ってもらえるためです。以下の内容を取り入れることをおすすめします。
タイプ別4選! 家から近いことをもとにした志望動機
家から近いことをもとにした志望動機を作成するにあたっては、内容を工夫することで選考を突破しやすくなります。たとえば、地域や地元企業への貢献意欲を伝えたり、家から近いことによるメリットに説得力を持たせることで、採用担当者に良い印象をもってもらいやすくなりますよ。
ここからは、家から近いことをもとにした志望動機の例文を4つ紹介します。家から近いという理由でも本気度が伝わる志望動機づくりのヒントが見えてきます。
①地域貢献への意識を表した志望動機
学生時代にボランティア団体に所属した経験から、地域貢献に興味を持つようになったことがわかります。また、地域貢献だけでなく企業での活躍を通して利益を上げたいと伝えることで、採用担当者から高評価を得やすくなります。
②地元企業への貢献意欲を伝える志望動機
地域に密着した物流サービスを展開している応募先企業に就職することで、地元の活性化に貢献したいという思いが伝わります。「生まれ故郷に恩返ししたい」という思いは、地域創成を理念にしている会社にとって、好アピールにつながります。
③応募企業の働き方への共感を示す志望動機
企業理念に共感したことを明確にできており、企業研究をしっかりおこなったことがわかります。また、ライフステージが変わっても長く働きたいという意思も示せています。
④家から近いことによるメリットに説得力がある志望動機
家から近い職場を志望している理由や、家から近いことによるメリットを具体的に示せています。また、これまでの経験や自信の強みについても触れることで、即戦力として期待してもらいやすいでしょう。
「家から近い」だけの志望動機は避けるのが無難! 企業からの印象を意識して考えよう
家から近いだけの志望動機は、熱意や勤労意欲がないと思われやすいうえに、ほかの企業の志望動機と差別化しにくいものです。そのため、「家から近い」ことだけを取り入れた志望動機は避けたほうが無難です。家が近い以外の志望動機も伝えて、自分の価値観や強みがしっかりと伝わるようにしてください。
また、家が近いことを志望動機にする場合、なぜ家が近いほうが良いのかという理由も伝えると、自分のパーソナリティをアピールしやすくなります。この内容を伝えることで企業からどう思われるのかまで考えて、志望動機を作成するようにしましょう。