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就職留年にメリットはあるのか
大学時代最後の難関といえば就活ですが、ハードルの高さのあまり、上手に就職先を見つけることができず失敗してしまう人もいます。就活に失敗するとその後どうしてよいのか分からなくなりますが、実は留年して翌年再挑戦する方法もあります。就職留年をする人は意外に多く、1社からも内定がもらえない人だけではなく、内定はもらえたものの納得する就職先ではないからやり直すという人もいるでしょう。
就職留年自体はおかしなことではありませんが、問題は本当にメリットがあるのかということです。仮に就職先が見つけらない場合でも、卒業して既卒で就活を続けることはできます。あえて就職留年して再挑戦するメリットは何なのか、留年が就活に及ぼす影響も含めて知っていきましょう。
就職留年するメリット
留年=悪いこととマイナスのイメージを持つ人は少なくありませんが、実は就職留年にはメリットがあります。無理に納得できない企業に就職するよりも、就職留年して翌年もう一度就活をやり直したほうが、結果的に得をする場合もあります。就職留年のメリットを知っておくことで就活の選択肢の幅が広がり、より自由度を高く持って取り組むことができるでしょう。就職留年するメリットは、大きく2つに分けられます。
余裕を持って就活ができる
就職留年するメリットは、余裕を持って就活に取り組みやすくなることが挙げられます。留年した場合、就活は2週目であり、いつ何をすべきか、どのような手順で就活を進めるべきかを知った状態でスタートできます。何も分からない状態の学生と比べると有利にスタートできるため、余裕を持って取り組みやすく、より視野を広げて就職先を検討できるでしょう。
余裕を持つことでゆったりとした気持ちで選考に臨むことができ、面接でも緊張しづらくなるのも大きなメリットです。心に余裕があると緊張度の高い場所でも自信を持ってアピールしやすくなり、それが企業には魅力的に見えることもあります。他の人よりも就活ノウハウを知っているという点は大きなアドバンテージであり、就職留年ならではのメリットといえるでしょう。
自由な時間が増える
自由な時間が増えることも、就職留年するメリットのひとつです。就職留年する場合、卒業しない程度に単位を取得するため、基本的には授業1つか2つ程度を残して単位を取得してしまいます。学業に割く時間が大幅に短縮されるため、就活に集中しやすく、納得いくまで取り組みを続けることができるでしょう。
また、就活に失敗してからも素早く翌年に気持ちを切り替えることで、さらに長く自由な時間を持つことができ、その間も就活の対策に当てられます。念入りな準備をしてから就活に臨みやすく、自由な時間も増えることで資格の取得や就活資金を貯めるためのアルバイトもできます。時間的な余裕が持ちやすいこともメリットのひとつであり、ハードな就活もマイペースに進めやすくなるでしょう。
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就職留年するデメリット
就職留年にはメリットがある一方で、デメリットも存在するため注意しなければなりません。就職に失敗しても留年があると楽観的に考えていると、いざ就職留年して大きなデメリットを抱えてしまう危険性があります。人によってはデメリットのほうが大きくなり、メリットがほとんど感じられない可能性があることは理解しておきましょう。メリットとデメリットを比較して進路を決定することが大切です。
お金がかかる
就職留年するデメリットとしては、お金がかかることが挙げられます。留年するにはその分の学費を支払う必要があり、最低でも半期分は不要負担が必要です。半期だけで就職を決め、秋卒業で入社できるなら負担は最小限で抑えられますが、翌年度の春入社の場合は1年分の学費を支払わなければなりません。
学校によって学費は違いますが、数十万円から100万円程度お金が必要になるため注意が必要です。加えて、働いている場合は給料をもらうことができ、留年した場合と比べると金銭的な差は大きくなります。留年してもアルバイトでお金を稼ぐことはできますが、微々たるもので就活にも費用がかかるため、お金はほとんど貯まらないでしょう。
就職に焦りが出る
就職留年すると余裕を持って就活を進めやすい反面、留年しているというプレッシャーから、就職に焦りが出やすいことも理解しておきましょう。1年留年するだけでも金銭的なデメリットや同級生から出遅れるという意識を持ってしまいやすく、この年で決めなければならないと焦ることは多いです。余裕を持って就活を進められるからといって、必ずしもスムーズに内定が獲得できるとは限らず、前年と同じように思うように進められないこともあります。
就活が上手くいかないと本当に就職できるのかと不安になり、早く就職先を決めなければならないという焦りから就職先を妥協してしまいがちです。お金と時間というコストをかけたにも関わらず、妥協してそれに見合わない結果に終わる可能性があることは理解しておきましょう。
就職留年は就活で不利になる?
就職留年にはメリットとデメリットの両方があるため、よく考えてから進路を決定しなければなりません。また、留年することで、就活にどのような影響を及ぼすかを知ることも大切です。留年には悪いイメージを持つ人が多いでしょうが、これはあくまで学生から見た印象です。就活への影響を考えるなら、企業から見た留年のイメージを知る必要があります。就職留年をすると翌年以降の就活で不利になるのか、企業がどのような印象を抱くかも含めて知っておきましょう。
留年の影響はほとんどない
結論からいえば、就職留年による就活への影響はほとんどありません。そもそも企業は留年の有無をそれほど重要視しておらず、経歴よりも入社後の成長力を重視して採用を決定する傾向にあります。新卒は人柄やポテンシャル重視で採用する企業が多いため、仕事で活躍できるなら、留年は関係ないというのが企業の本音でしょう。
就職留年したからといって、それを負い目に感じる必要はなく、堂々と自信を持って取り組み、自分の魅力をアピールすることが大切です。就活への悪影響はなくても、留年したことを負い目に感じ、ネガティブな気持ちで就活を進めているとマイナスの印象を与えやすいです。留年の有無に関係なく、就活ではフラットに評価されると考え、前向きな気持ちで取り組みましょう。
理由を聞かれることはある
就職留年による就活での影響はほとんどありませんが、留年理由を聞かれる可能性があることは理解しておきましょう。留年の有無は履歴書の学歴欄を見ると簡単に判断でき、それを見てなぜ留年したのかと理由を問う面接官はいます。留年理由を聞かれた場合は正直に答えることが大切です。誤魔化したり、嘘の理由を伝えたりしないようにしましょう。
「納得できる就職先が見つからなかったから就職留年した」という理由は、企業にとってマイナスに感じられるものではありません。きちんと理由を答えられないほうがやましく感じられ、悪印象を持たれかねないため注意が必要です。留年理由を聞かれても焦らず正直に答えて、今年こそは就職を決めたいという気持ちを全面に押し出してアピールしましょう。
特別な理由なしの2留は危険
納得できる就職先が決まらない場合は就職留年しても問題はありませんが、特に理由もなく留年するのは危険です。特に理由なしで2留以上するのはリスクが高く、デメリットも大きくなりやすいことは理解しておきましょう。留年の有無自体で大きく悪印象を与えることはありませんが、特別な理由なく2留している場合は別です。
理由もなく何度も留年を繰り返していると、将来のことを真剣に考える気がない、怠惰な生活を送っているなど、マイナスの印象を持たれる可能性が高いです。何度も挑戦して就職先を決め切れていないことで、優柔不断に思われたり、努力の方向性が間違っていると判断されたりする場合もあります。いずれにしてもマイナスの印象を与えやすいため、就職留年するなら1年だけと期限を決めておいたほうがよいでしょう。
部活や勉強が理由ならOK
留年した理由が、部活や勉強に打ち込んでいたという内容なら、マイナスのイメージになる可能性は低いといえます。就活生の中には、部活に専念していた、卒業研究に集中していたなどの理由により留年してしまったという人もいるでしょう。
部活や勉強以外にも、アルバイトなどに真剣に取り組んでいた結果、留年してしまうことはあり得ます。この場合、留年してしまった理由がはっきりしているため、理由のない留年より好評価であることは確かです。
こうした明確な理由がある場合は、部活や勉強を優先していた結果どんな成果を残せたのか一緒にアピールすると、物事に真摯に取り組む姿勢を評価されるでしょう。
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留年するなら明確な目的を持とう
就職留年にはメリットとデメリットの両方があるため、留年するか卒業して既卒で就活を続けるかは個人の自由です。メリットが大きいなら留年、デメリットが大きく感じられるなら既卒と自分に合った選択をすることが大切です。「とりあえず留年」という選択だけは避けましょう。
目的なく留年してしまうと、翌年の就活でも同じ失敗をする可能性が高く、場合によっては就職先が見つけられないまま留年を重ねてしまう危険性もあります。何度も留年すると企業からの印象は悪くなりやすく、就活にも悪影響を及ぼすため注意しなければなりません。就職留年はあくまで明確な目的がある人に向けた選択肢のため、本当に留年すべきかを考え、就活プランをよく練って進路を決定しましょう。