業界研究

【人材業界の今後の動向】就活で知っておきたい市場規模と現状・課題

人材業界の今後を知ろう

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人材業界は学生人気の高い業界ですが、就職を目指すなら現状から今後まで理解を深めておきましょう。就活で業界研究を欠かすことはできず、いかに細部まで理解を深められるかが重要になります。しかし、業界研究をするといっても、現状にスポットを当てているだけで、長期的な視点で今後みれている人は多くはありません。

就活は就職して終わりではなく、むしろ就職してからのほうが長いです。今後の将来性も含めて知っておくことで志望先の選定にも役立ち、さらに選考での他の学生との差別化にも繋がります。人材業界はどのような状態にあるのか、現状から今後、課題まで含めて理解を深めましょう。

人材業界とは

人材業界は企業と働く人をつなぐことを仕事としています。企業はよい人材を探したい、採用をスムーズにおこないたいという課題を持っています。また一方で求職者も自分に合った仕事をみつけたい、採用されたいとの思いがあります。

両者の課題を解決して求人・採用を手助けすることが、人材業界の役割です。ここでは人材業界の仕事内容や人材業界の市場の規模などについて、詳しく解説していきます。将来、人材業界で働いてみたいと考えている就活生は、業界研究の一環として参考にしてみてください。

人材業界の仕事内容

人材業界の事業は内容により大きく4つに分けられます。1つ目は、派遣会社から依頼元の企業へ人材を派遣する「人材派遣サービス」が挙げられます。繁忙期などで一時的に人手を増やしたい企業と働きたい人をつなぎ、お互いのやり取りをサポートします。2つ目は、企業にあう人材をみつけて紹介する「人材紹介サービス」です。仕事をしたいと相談に訪れる人と面談をおこない、合う企業を紹介します。

3つ目は、求人広告を出し企業と求職者をつなぐ「人材広告」です。電車の中や駅、求人情報誌などの求人広告を提供しています。4つ目は、企業の求める人材をどのように確保するか考え、人事についての計画を立てる「人材コンサルティング」です。企業側の立場で人事戦略などをおこなっていきます。

人材業界の市場規模

人材企業の市場規模は9兆円といわれていて、かなり高い水準です。中でも大きなシェアを占めているのが派遣業界で、市場規模は6兆円となっています。派遣業界を利用する大きなメリットのひとつは、企業と求職者のミスマッチを防ぐことです。

一方で、日本は少子高齢化が急速に進んでいて、人口も減少しています。正社員雇用が年々減り続けていると同時に、アルバイトやパートといった非正規雇用は増加傾向にあります。人材業界がサービスを提供している派遣社員の数は、仕事をしている人全体のわずか8%程度です。

働く人が減り、アルバイトやパートでの採用がさらに多くなっていく中で、人材業界の市場は縮小していくと予想されています。

人材業界の現状

人材業界の現状
人材業界を知るには、まずは現状を正しく理解することが大切です。現状は現在の状態から、直近数年までの範囲が該当するため、今後どのように業界が動くのかを知る手立てにもなるでしょう。現状を理解しないことには、今後の動きや将来性を正しく把握することはできず、間違った分析をしてしまうこともあります。学生人気の高い人材業界はどのような現状にあるのか、基本的なポイントから理解して業界研究をスタートさせましょう。

短期的にみると成長傾向にある

人材業界は短期的にみると成長傾向で、就職も比較的しやすい状態にあるでしょう。業界が成長するということは規模の拡大に繋がる可能性が高く、人材登用の数も増えます。人材業界が成長傾向にあるのは、東京オリンピックの影響が非常に大きいでしょう。東京オリンピックを間近に控えていることで、各業界で需要は増大し人材業界の需要も増しています。

これはオリンピックに向けた再開発や外国人観光客数の増加の影響が大きく、これらの余波を受けて人材業界も成長しているといえます。成長傾向はまだまだ短期的にみた場合ですが、現在は比較的好調なため、就職を目指すならチャンスといえるでしょう。

東京オリンピックがひとつの境目

人材業界が好調な理由の多くは東京オリンピックにあり、オリンピック以降がひとつの境目になることは間違いありません。現在ではオリンピック特需といえる仕事量増加の波が来ており、これは2020年に向けてさらに激化するでしょう。しかし、オリンピック後は特需による仕事量の増加が見込めるとは限らず、反対に需要が減ってしまう化膿性もあります。

経済は成長と衰退のサイクルを繰り返すことが多く、一気に成長すると経済は疲労し、次にマイナス成長を起こすことも少なくありません。もちろん、特需ほどの成長力はなくても、何とか成長傾向を維持できる場合もあります。オリンピック後の流れは不透明な部分が大きく、ここが人材業界の分かれ目になる可能性があるため、動向は常にチェックしておかなければなりません。

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人材業界の今後の変化

人材業界の今後は東京オリンピック以降どのような流れになるかに影響される部分が大きく、不透明なことも多いでしょう。しかし、オリンピックだけに限らず、業界を左右する要素は存在し、それらも含めて今後のことを考えなければなりません。オリンピックやその他要素を含めて、社会は常に変動しているため、人材業界もこの変化の影響を受ける可能性が高いです。今後どのような変化が予想されるのかを知り、人材業界への理解をさらに深めていきましょう。

景気の変動がポイント

人材業界の変化を考える上で大きなポイントとなるのが、景気の変動です。人材業界は景気による影響を受けやすく、基本的には景気がいいほど好調、悪くなると不調になると考えましょう。現在短期的にみて成長傾向にあるのは、オリンピック特需によって景気回復の兆しがみえているからです。つまり、このまま景気が回復し、安定すると人材業界も今後さらに成長が見込めるでしょう。

ただし、オリンピック後は反動を受けて景気が低迷することが多く、過去の開催国をみても、数年後に反動で景気低迷を向かえている例は数多くあります。景気変動は複数の要素が絡み合って決まるため、一概にオリンピックだけが影響するとは限りません。広い視野で社会を観察し、景気変動の波を見極めることが大切でしょう。

社会構造の変化にも注目

景気だけではなく、社会構造の変化が人材業界に与える影響も大きいため、これにも注目しなければなりません。日本は現在社会の構造変化の過渡期であり、今後さらに激化することが予想されます。特に問題視されているのが、少子高齢化や人口減少であり、これらは人材業界にも大きな影響を及ぼでしょう。

また、構造自体が変化することで、主義、思想にも変化がみられるようになり、ライフスタイルそのものが変わることも少なくありません。個人単位のライフスタイルの変化も、広く波及すると社会全体のライフスタイルの変化になります。大きなものから小さなものまで、社会構造が変化することによって、人材業界が何らかの影響を受けることは理解しておきましょう。

人材業界が抱える今後の課題

人材業界は今後変化することが見込まれており、変化によって抱える課題もあります。変化することで必ずしもプラスに繋がるとは限らず、反対に危機的な状態に陥る場合もあるため注意しなければなりません。今後の課題を踏まえて自分なりに解決策を考えておくこと、またそこから将来性の有無を判断することが大切です。今後抱えることになる課題を知って、人材業界に就職しても大丈夫かの判断に役立てましょう。

人口減少や少子高齢化との向き合い方

現在日本で問題視されているのは、少子高齢化とそれに伴う人口減少です。少子高齢化によって働き手の数が減り、人口減少によって需要の絶対数も減少します。これは簡単にいえば働く人が減って商品やサービスの売れ行きも悪くなるため、景気が縮小するということです。

景気が悪くなると、人材業界はマイナス成長となるため、これを打開する策を考えなければなりません。働き手の減少を食い止めるために、シニア世代への就労を呼びかける声も強く、国策として定年の引き上げも検討されてます。いかに労働力を確保し、社会全体での需要を獲得できるかが、今後の大きな課題になるでしょう。社会構造の変化は免れることができないため、人材業界が必ず直面する壁のひとつといえます。

組織型から個人型社会への移行

社会構造の変化によってライフスタイルや働き方の意識も変わっており、これが人材業界に与える影響は大きいです。日本はひとつの企業で仕事を続け、企業単位で仕事をする組織型が主流でした。しかし、現在では多様性を認める流れができており、組織型から個人型社会への移行しつつあります。

これは終身雇用が崩壊しつつあることや、副業の解禁といった法改正なども影響しているでしょう。組織ではなく、個人で働く人が増加傾向にあるため、人材業界でも個人に向けたサービスの提供が求められます。また、人材業界内でも企業に属さず個人で人材サービスの提供を手掛ける人も増えており、就職後の自身の働き方を考えなければならないことも課題のひとつです。

キャリア形成が重要視される時代になる

個人型社会への移行が進んでいることで、個が特に重要視される時代になってきます。そのため、個人単位でのキャリアが非常に重要で、人材業界においては「キャリア形成」がひとつのキーワードになるでしょう。単に就職先を紹介する、斡旋するだけの従来型のサービスだけではなく、そこにキャリアという付加価値を付けたサービスを提供しなければなりません。

これは言い換えると、不特定多数の求職者に向けたサービスではなく、個人に合わせた柔軟な形のサービスが求められているともいえます。個が尊重される時代だからこそ、人材業界でも「個」を中心としたサービスの提供を考えなければなりません。業界の在り方や企業の事業の在り方が、根本的に変化する可能性があることも頭に入れておきましょう。

人材業界は今後変化の大きい業界

人材業界は学生人気が高く、毎年多くの人が志望しています。例年人気で倍率は高いですが、就職を目指すなら現状から今後までを正しく理解を深めておかなければなりません。人材業界は特に今度の変化が大きいと予想されているため、人気だからという理由だけで就職すると、社会人になってから困る可能性もあります。

業界研究は就活全体で必須の作業ですが、人材業界を目指すなら、特に念入りにおこなうことが大切です。人材業界の今後を考えるキーワードは、「景気の変動」と「社会構造の変化」です。これら2つを主軸に現状から今後までを知り、将来性を正しく把握した上で就活に活かしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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