業界研究
おすすめの業界8選|ホワイト企業の共通点や見つけ方も解説
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目次
おすすめの業界は人によって変わる! 自分にとってベストな企業を見つけよう
これから就活を始めようとしている人のなかには、どのような業界、どのような企業へ就職しようか悩んでいる人もいるでしょう。また、ホワイト企業に就職したいと考えている学生もいますよね。
実は万人におすすめの業界は存在せず、自分にとっておすすめかどうかを判断する必要があります。そこでこの記事では、これから志望企業を探そうとしている人に向けて、ホワイト企業が多い傾向にあるおすすめ業界や、業界や企業を探す際のポイントなどを紹介します。
ホワイト企業への就職を目指している場合は、この記事でおすすめの業界を把握し、まずは就職先の業界から決めると就活を効率良く進められますよ。
就活生に聞いた! 業界選びで悩んだ経験
これから志望先業界を選ぶ場合、どのくらいの学生が業界選びで悩んでいるのか気になりますよね。そこで、学生の皆さんに、業界選びで悩んだ経験があるか質問してみました。
アンケート結果としては、半数以上の学生が業界選びで悩んでいることがわかりました。たしかに業界は非常に多く、どの業界が自分の性格やスキルに合っているか疑問を感じる人も多いでしょう。
自分に合った業界はその人によって変わるため、自分に合う業界を見つけることが重要です。自分に合う業界を見つけるための一つの方法として、ホワイト企業が多い傾向にある業界を参考にし、興味の持てる業界を効率良く探すのもおすすめですよ。
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業界選びの参考に! ホワイト企業が比較的多いおすすめ業界8選
業界を選ぶ際に、できるだけホワイトな就職先を選びたいと思う学生もいるでしょう。
ホワイト企業への就職を目指すなら、ホワイト企業が比較的多い業界で企業を探すことで、効率良くホワイト企業を見つけられます。そこで、ここでは、ホワイト企業が比較的多いおすすめ業界を8つ厳選したので、業界を絞る際の参考にしてください。
①IT業界
IT業界と言えば過酷な労働が当たり前など、労働環境が悪いとイメージを持っている学生もいるでしょう。たしかに、IT業界のなかには、毎月の労働時間が長い企業もあることは事実です。
しかし、IT業界の市場規模は非常に大きく、私たちの日常生活やビジネスにおいて、今後も必要とされていくことが予想されます。そのため、IT業界の将来性は明るく、成長していく業界であると言えるのです。
また、IT業界で活躍するエンジニアなどは、パソコンがあれば仕事に取り組めるため、在宅ワークやフレックスタイム制を導入している企業も多くあります。したがって、出社せずに自宅から効率良く仕事をこなせたり、プライベートと仕事を両立させられたりできる働き方は、IT業界の強みだと言えますよね。
IT業界について詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。
②金融業界
金融業界は、給与水準が比較的高い業界であり、福利厚生が充実している銀行などの企業が多く属している業界です。そのため、給料面以外にも、福利厚生で生活の質を高められるホワイト企業が見つかりやすいと言えるでしょう。
たとえば、年次有給休暇とは別に積立休暇があったり、結婚忌引や産前産後、育児など、さまざまな休暇制度を福利厚生として用意している企業があります。金融業界は、就職後に出産や子育てなど自身や家族のライフイベントを考えている人にとっては、プライベートを考慮した働き方ができる魅力的な業界だと言えますね。
金融業界についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
③公務員
就職先として「安定」を求める際、多くの人は公務員を真っ先に考えるのではないでしょうか。なぜなら、公務員は国や地方自治体が雇用主となるため、倒産する心配がないからです。
そのため、公務員の雇用は景気や業績に左右されることはなく、「懲戒免職」などを除いては、基本的に解雇されることはないでしょう。さらに、給与面でも国家公務員や地方公務員ともに年功序列制度で給料水準が上がっていくため将来は安泰だと言えます。
ほかにも、勤務時間が明確に決まっていることや、産休や育児休暇が認められていることなど、公務員はプライベートとの両立もしやすい業界です。
公務員についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
④自動車業界
日本の自動車業界には、世界で活躍している企業が多くあります。そのため、今後も世界水準で成長していく業界であり、給料や福利厚生などをグローバルな高水準で設定している企業も多いです。
たとえば、2024年3月時点での日産自動車では、休暇制度として「育児休暇」「介護休暇」「配偶者の海外赴任帯同休暇」などがあるほか、コアタイムなしのフレックス勤務制度や在宅勤務制度などが採用されています。
また、自動車業界では製造部門として工場で働いている人も多く、労働組合が強い傾向にあり、良好な労働環境が構築されていることも特徴的です。
このように、日本の自動車業界は、良好な労働環境でグローバルな働き方ができるホワイト企業が多く属している業界なのです。
自動車業界についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑤食品業界
食品業界は、大手食品メーカーの市場シェア率が高いことや、一つの食料品を製造する際の初期費用の高さなどから、新規企業の参入が難しい業界と言われています。そのため、食品業界で活躍している企業に入社できれば、競争率が低い環境で安定して働けます。
また、新規参入が難しい業界であることから活躍している企業は歴史のある企業が多いため、福利厚生や労働環境が何度も見直され、しっかりと整えられていると言えますよ。
ほかにも、食品業界には、製造から商品開発、マーケティングまで幅広い職種があります。したがって、一つの仕事内容に飽きてしまっても、キャリアチェンジの機会がある企業もあり、長く活躍できる業界だと言えるでしょう。
食品業界についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑥化学業界
化学業界も食品業界同様に、新規参入の壁が高い業界です。
たとえば、化学製品を研究・開発する場合、開発・生産する工場を用意して優秀な研究職を雇う必要があります。また、これまでのノウハウがないと、一つの製品を研究・開発するのに、多くの労力と費用がかかる
でしょう。
ほかにも、化学業界では一つの製品が長く使われる傾向にあるため、ライバル商品が出づらく、親しまれている商品であれば営業やマーケティングをおこないやすい業界です。
そのため、化学業界で活躍している企業のなかには、利益が安定している企業も多く、従業員に対して給料や福利厚生で還元しているホワイト企業もめずらしくありません。
化学業界についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑦製薬業界
製薬業界は、世界規模でさまざまな顧客を抱えている企業も多く、市場規模が大きい業界です。さらに、薬品一つに対する利益率が高く、薬品の開発・研究などに携わる従業員の給料も高い傾向にあります。
また、製薬業界といっても、必ずしも研究や開発だけが仕事内容ではありません。たとえば、薬品を医師などの医療関係者に提案するMR(営業職)や、来客対応や薬品管理などをおこなう事務職などもあります。
これらの職種は、研究職などの専門職よりも給料は低いものの、ほかの業界の営業職や事務職と比べると、福利厚生や給料が優遇されている可能性が高いです。ただし、製薬業界は、特に専門的な知識が必要とされる業界であるため、大学でその分野を専攻している人が採用されやすい傾向にあります。
大学で学んだ薬学などの知識を活かして就職を進めたいのであれば、給料や福利厚生がしっかりしている製薬業界がおすすめです。
製薬業界についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑧インフラ業界
インフラ業界は人々の生活には欠かせない仕事を担っているため、景気によって多少の増減はあるものの、安定して需要が見込まれる業界です。したがって、収益が安定している企業も多く、急成長している企業もめずらしくありません。
また、インフラ業界の業種はさまざまで、水道、ガス、電気などのライフラインから鉄道などの公共交通機関などがあります。
業種によって仕事内容は多種多様ですが、どの業種においてもインフラ業界に属している企業は、福利厚生や給料などの待遇がしっかりとしているホワイト企業である可能性が高いです。
ただし、インフラ業界は多くの学生が志望する人気な業界であり、倍率が高くなる傾向にあるため、しっかりとした選考対策をしたうえで選考に臨みましょう。
インフラ業界についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
就活生に聞いた! 志望する業界
どの業界で企業を探そうか考えている人は、ほかの学生はどの業界を志望しているのか気になりますよね。そこで、学生の皆さんに、志望する業界について質問してみました。
アンケート結果としては、メーカー業界が30.4%と最も多く、その次に21.5%でIT業界、8.9%で金融業界となりました。
おすすめの業界で紹介した業界を志望した学生も多く、人気であることがわかります。ただし、ここで紹介した結果はあくまでも傾向なので、業界選びをする際は自分に合った業界を選ぶことが重要ですよ。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。
AIを活用して自己PRを完成させよう!
共通点をチェック! おすすめ業界の8つの特徴
おすすめの業界には、共通する特徴があります。そして、その特徴を把握しておくことで、就職先業界を選ぶ基準を定められますよ。
ここではホワイト企業が多いおすすめ業界の特徴を8つ紹介するので、自分に合ったおすすめ業界を見つけるための参考にしてください。
①BtoB企業が多い
BtoBとは、「Business to Business」の略称で、顧客が企業となるビジネスモデルのことです。既存の顧客との取引があったり、消費者の流行に直接左右されることが少なく、売上が安定している傾向があります。
一方、「Business to Consumer」の略称であるBtoCは、顧客が消費者となるビジネスモデルであり、売上を出すには流行を取り入れた製品・サービスを提供したり、認知度を高めるための宣伝も必要です。そのため、次々に新製品を開発したり、広告費などのコストがかかります。
このように、安定した顧客基盤があることと、広告費を抑えることができることから、BtoBはBtoCと比較して利益を社員に還元しやすいという特徴があります。また、BtoBはBtoCに比べて、一回の取引金額が大きいことから、安定して利益を出すことができるでしょう。
BtoB企業についてさらに理解を深めたい場合はこちらの記事がおすすめです。
②新卒が積極的に活躍できる
おすすめ業界の特徴としては、ベテランや中堅だけでなく、新卒も積極的に活躍できる環境が整っている場合が多いことも挙げられます。
離職率が低いと入社して間もなく退職している人が多く、労働環境や制度面に問題がある可能性があります。一方、研修制度やメンター制度など、若手向けの制度が充実している場合は、定着率が高くなります。
また年次に関係なく意見を言えたり、成果を出したら評価につながるような業界も、新卒が活躍できると言えるでしょう。
離職率が低い業界についてはこちらの記事で紹介していますよ。
③給料水準が高い
給料水準は、業界ごとにある程度定まっています。たとえば、BtoBとして企業を相手にビジネスを展開している業界や、医薬品などの費用対効果の高い製品を生み出している業界は、給料水準が高い業界だと言えます。
ほかにも、国内だけでなく世界規模で顧客を抱えている業界も、顧客数の多さから会社の利益が安定しており、従業員に還元される給料の水準が高いと言えるでしょう。
このように、給料水準が高い業界はある程度決まっており、給料水準が高い業界に就職することで金銭的に余裕のあるプライベートを過ごせ、充実した生活を送れますよ。
ただし、給与が高い業界や企業の中には、その分仕事で求められるレベルが高かったり、激務である場合もあることもあわせて覚えておきましょう。
④将来性がある
業界を選ぶ際は、将来性があるかを判断する必要があります。
たとえば、自動車業界であれば、ガソリン車に対しての関心は低下しているものの、電気自動車やハイブリッド車などの開発や販売は、今後も需要が高い事業だと言えるでしょう。また、AI(人工知能)が大きな話題として取り上げられている昨今では、AI技術に付随したIT業界の技術は、今後も重要視されると言えますよね。
このようにおすすめ業界は変化の激しい時代のなかでも将来性があるという特徴があります。特に同じ業界で長く働きたいと思っている学生は、長く活躍できそうかを考えてみてくださいね。
将来性がある仕事について詳しく知りたい人はこちらの記事がおすすめです。
⑤競争率が低い
競争率が低い業界はライバルが少なく、安定した収益を維持している企業が多いことが、おすすめ業界の特徴の一つです。たとえば製薬業界であれば歴史のある企業が多く、昔から親しまれている薬を利用している人も多いですよね。
また、インフラ業界に関しても、国や自治体が仕事を依頼する際は、これまでに付き合いのある企業や、豊富な実績のある企業などを選ぶでしょう。そのため、製薬業界やインフラ業界などのライバルの参入ハードルが高い業界であれば、安定した収益を出せるため、必然的に従業員の福利厚生や給料なども高い水準となるのです。
⑥景気に左右されにくい
世の中の景気は大きく変動し、業界によっては大きな影響を受けることもあります。そのためおすすめ業界の特徴としては、景気に左右されにくく、どの時代でも安定した収入を得られることが挙げられます。
たとえば、製薬業界の場合、人々の健康にかかわるサービスを提供しているため、景気が悪くなっても需要はあるでしょう。またインフラ業界の場合は、水道・電気・ガスなどの生活に必要なエネルギーを供給するため、いつの時代も需要はあります。
ほかにも、教育業界も人々のキャリア形成の構築という観点では、景気に左右されにくい業界だと言えますね。
このように、景気に左右されにくい業界であれば、景気が悪化したとしても働き続けられる安定感があるため、おすすめの業界だと言えるのです。
⑦労働力に依存しないビジネス形態である
労働力に依存しないビジネス形態とは、人間の労働力に頼らない仕事のことです。
たとえば、IT業界においては、ソフトウェアを一度開発すると、あとは管理・運用サポートだけで、多くの顧客にサービスとして提供できるでしょう。ほかにも、AIチャットサービスなどを構築することで、問い合わせに対して人が答える必要がなくなり、システムの運用・管理をするだけで済みます。
一方で、人の労働力に依存する仕事として、製造業や接客業などが挙げられます。たとえば、検品作業や販売などは人の労働力に依存しやすいです。製造業や接客業において、一部業務でIT技術を導入している企業もありますが、これらの業界は比較的労働力に依存しやすいビジネスだと言えます。
このように労働力に依存するビジネスでは、常に人の労力を必要とするため、属人的な業務になりがちです。一方で、IT業界のような労働力に依存しにくいビジネス形態では、一度システムなどを作ってしまえばその後はマニュアルに沿って業務しやすく、比較的どんな人でも対応できるなどのメリットがあります。
⑧人手が不足していない
おすすめの業界として選ばれる業界のほとんどは、学生や社会人からの人気が高いため、人手不足になりにくい特徴があります。
たとえば、就活で人気のある業界には、グローバルな働き方を導入している自動車業界や新規参入のハードルが高い食品業界、景気に左右されにくいインフラ業界などが挙げられます。
このような企業は、プライベートと仕事が両立しやすかったり、給料や福利厚生が充実していたりなどさまざまな理由でおすすめと言われる業界であり、人手不足になりにくいです。
人気な業界についてはこちらの記事でも紹介しているので、あわせて参考にしてください。
勘違いしがち! ホワイト企業が多い業界を探す際に知っておくべき5つのポイント
ホワイト企業への就職を目指している人は、注意点を把握しておかないと、就活で後悔してしまう可能性があります。なぜなら、ホワイト企業ばかりに気を取られてしまうと、自分に合っている企業に就職できなかったり、どこの企業からも内定をもらえなかったりなどの危険性があるからです。
ここでは、ホワイト企業が多い業界を探す際に知っておくべきポイントを5つ紹介するので、自分に合った企業への就職を成功させるためにも確認しておきましょう。
①ホワイト企業は倍率が高い傾向にある
せっかく就職するならホワイト企業で働きたいと考える人は多いでしょう。しかし、ホワイト企業の多い業界を目指す学生は多く、応募者数が多くなれば選考倍率もその分高くなります。
そのためホワイト業界にこだわりすぎると、内定を獲得できずに、就職先が見つからなくなる可能性があるので注意が必要です。
たとえば、就職先企業を1社でも確保するために、おすすめ業界内だけで就活を進めるのではなく、ほかの業界も候補に入れ、内定を一つも獲得できないリスクを減らすことが就活を上手に進めるポイントです。
②こだわりすぎると就活の視野が狭くなる
おすすめと言われる業界はさまざまですが、一つの業界ばかりにこだわってしまうと就活の視野が狭くなってしまいます。就活はポテンシャルで採用される可能性も高く、さまざまな業界・企業に挑戦できるため、広い視野でさまざまな可能性を考えることが大切ですよ。
広い視野で選択肢を増やすことで、あなたが心から興味を持てる仕事内容や社風、仕事へのやりがいなどを見つけられるため、おすすめの業界も参考にしつつほかの業界についてもしっかりと調べてみてください。
一つの指標ばかりにこだわって就活を進めると視野が狭くなり、入社後のミスマッチにつながるので注意が必要です。
③おすすめ業界の企業がホワイト企業とは限らない
ホワイト企業といっても、あなたが企業に何を求めるかによって、入社後に満足できるかは変わりますよね。そのため、仮におすすめ業界に就職できたとしても、必ずしもあなたにとって満足できる企業であるとは限りません。
また、ホワイト企業が多いおすすめの業界のなかには、ブラック企業も少なからずあります。したがって、おすすめ業界と一般的に言われている業界の会社に入社できたとしても、ミスマッチの危険性はあるのです。
もちろん、給料や残業、福利厚生などが公表されている場合は、それらのデータを参考に企業を選ぶことは大切ですが、おすすめ業界の企業にこだわりすぎないようにしましょう。
④ホワイト企業の仕事内容が自分に合っているとは限らない
先ほど、おすすめ業界と言われる業界の特徴には、給料・福利厚生が充実している、景気に左右されにくい、ライバル企業が少ないなどの共通点があることを挙げました。
たしかに、これらの特徴があれば、安定した生活を送れたり、長期的に活躍できたりなどの安心感はあるでしょう。しかし、これらの業界での仕事内容が、あなたに合っているとは限りません。
たとえば、BtoBをおもな仕事内容としている企業である場合、企業間での独特の礼儀作法や話し方、アプローチ方法などを意識して仕事に取り組む必要があります。また、ITの仕事では、長時間パソコンと向き合って仕事を進める必要があります。
これらの場合、企業の担当者と接する際の礼儀作法が苦手であったり、長時間座ることに窮屈さを感じたりする人は向いていないでしょう。そのため、おすすめの業界への就職を考える際は、その業界のおもな仕事内容を確認し、自分に合っている仕事であるかを確かめることが大切です。
⑤おすすめ業界以外にも優良企業はたくさんある
ここまでおすすめ業界として、いくつかの業界を紹介しました。そのため、紹介した業界に絞って志望企業を探そうとしている人もいるでしょう。しかし実際は、おすすめ業界以外にも優良企業と呼ばれる企業はたくさんあります。
また、優良企業と聞けば、知名度の高い大企業ばかりをイメージする人も多いですが、中小企業でもホワイト企業はたくさんありますよ。ほかにも、誰でも知っている企業が必ずしもホワイト企業であるとは限らないということです。
このように、今回紹介しなかった業界のなかにも従業員が働きやすい環境を考え、給料や福利厚生、働き方にこだわっている優良企業は多くあるので、おすすめ業界や企業の規模にこだわらず、視野を広げて就活を進めることも大切ですよ。
おすすめ業界から企業を厳選! ホワイト企業の特徴7選
ホワイト企業への就職を目指すには、ホワイト企業にはどのような特徴があるのかを知っておくと企業を選ぶ際の判断基準になります。
ただし、同じホワイト企業であっても、企業ごとに特徴は大きく異なるため、自身の性格や人となりに合った社風や仕事内容であるかも確認しておくことが大切です。
ここではホワイト企業の特徴を7つ紹介するので、どのような特徴を持った企業に魅力を感じるのか、企業を選ぶ際の指針にしてみてください。
①年収が高く安定している
ホワイト企業の特徴としては、月ごとに給料水準にバラつきがなく、高い年収を安定して受け取れることが挙げられます。なぜなら、ホワイト企業は商品やサービス一つあたりの費用対効果が高かったり顧客数が多いなど、年間を通して収益が安定しているからです。
そのため、従業員に支給する給料は高い水準を維持でき、毎月バラつきなく支給できます。
一方で、基本給が低く、インセンティブによって給料が大きく変化する場合は、毎月の収入が安定しておらず、仕事のモチベーションや実績次第で年収に大きな差が生まれてしまいます。
仕事を頑張ることでもらえる給料が増えることがモチベーションの維持につながる人はインセンティブ制に向いていますが、毎年安定した給料を受け取りたい人は、基本給が高水準で安定している企業を選ぶと良いですよ。
②福利厚生など待遇がいい
ホワイト企業は、給料だけでなく、福利厚生などの待遇でも従業員に還元している特徴があります。福利厚生は仕事だけでなくプライベートを充実させるための大切な要素であり、福利厚生が充実していれば、ワークライフバランスを維持しやすく豊かな生活を送れるでしょう。
ホワイト企業は従業員のプライベートを充実させることが仕事に対するモチベーションの維持につながることを理解しているだけでなく、利益が安定していているため利益を社員に還元することができます。そのため給料以外にも福利厚生を充実させ、社員の生活の充実を計っているのです。
また、企業によっては、会社独自の優待などを設けている場合もあるため、企業を選ぶ際にどのような福利厚生があるのかを確認してみると、会社の特色を理解できるかもしれませんよ。
③離職率が低い
離職率とは、特定の期間でどのくらいの社員が退職しているかを示した割合のことです。たとえば、就職後1年以内の離職率が10%だとしたら、1年以内に新卒社員が10人に一人退職していることを示します。
離職率が低いことは多くの従業員がその企業に比較的長く務めていることであり、定着率が高く、長く活躍できるホワイト企業であると言えるのです。
たとえば、働きやすい環境が整っていたり、従業員同士の仲が良かったりする企業は、離職率が低い傾向にあります。就職後は同じ会社に長く勤めて自身のキャリアアップにつなげたい、と考えている人は、ホワイト業界のなかでも離職率が低い企業を中心に志望企業を厳選することが大切です。
④休日が多い
ホワイト企業であるかを見定める一つの指針として、年間休日数もチェックしておきましょう。たとえば、年間休日が110日であれば、完全週休2日制で土日は休みではあるが国民の祝日は出勤であり、夏季休暇や冬期休暇などで6日間ほどの休みがもらえる計算となります。
年間休日が110日の場合と125日の場合を例に比較してみましょう。
年間休日 | 110日 | 125日 |
通常の休日 | 週休2日 | 週休2日 |
祝日 | 出勤 | 休日 |
夏季・冬季休暇など | 6日程度 | 5日程度 |
年間休日125日であれば、完全週休2日制に加えて国民の祝日も休みになるほか、夏季休暇や冬期休暇で5日分の休みをもらえる計算です。このように、就職後は、年間休日の日数によっては、1年を通して休みが少ないか多いかを体感することになります。
プライベートの充実が仕事のモチベーション維持につながるような人は、年間休日が多いホワイト企業への就職を視野に入れると、後悔しない就職ができますよ。
⑤残業が少なく残業代もしっかり支給される
ホワイト企業と呼ばれる企業は、従業員の健康管理に意欲的であるため、残業時間が少ない傾向にあります。また残業時間が少ないだけでなく、残業した分は1分単位で残業代を支給してくれるのもホワイト企業の特徴です。
たとえば、企業によっては、「固定残業代」「みなし残業代」といってあらかじめ支給される給料に残業代が含まれている場合もあります。
この場合、毎日定時に退社できれば給料に含まれている残業代を残業をせずに受け取れるメリットがありますが、定められた時間内の残業までは、いくら残業しても残業代として毎月の給料には加算されないため注意しましょう。
そのため、給料に固定残業代が含まれている企業の選考に応募する場合は、事前に毎月の平均残業時間について確認しておくことが大切です。
また、ホワイト企業であっても、多くの場合で閑散期や繁忙期などの時期があるため、1年を通して残業時間がない企業は、ほとんどないと覚えておいてください。
⑥評価制度がしっかりしている
ホワイト企業は、従業員に対して適切な評価がおこなわれるように、あらかじめ具体的な評価制度を設定している特徴があります。たとえば、毎月の売上が○○万円を超えたら昇格試験を受けられることや、四半期ごとに上司からの評価をフィードバックされるなどです。
このような評価制度に対する取り組みをしている企業の場合、どのようなことで評価されるのか、どのようなことが課題なのかを常に把握できますよね。
優秀な成績を残している従業員や、前向きに仕事に取り組んでいる従業員は、会社にとっての宝だとホワイト企業では考えているため、従業員の頑張りに応じた昇給・昇格を積極的におこなっているのです。
⑦人間関係のトラブルなどの相談窓口がある
先ほどホワイト企業は従業員が働きやすい環境を整えていることから、従業員の離職率が低いことについて紹介しました。その環境整備の一環として、人間関係のトラブルなどを相談できる窓口を設けているホワイト企業もあります。
たとえば、職場でハラスメントを受けていたり、一緒に働いている従業員の不正を報告できたりする相談窓口です。このような窓口が設けられていると、それだけでハラスメントの発生や従業員による不正行為を防げます。
そのため、ホワイト企業を探す際は、会社で発生したトラブルを報告できる窓口が設けられているかを確認することが、その会社の労働環境が良好であるかの判断材料となりますよ。
ホワイト企業の特徴についてはさらに詳しく知りたい人はこちらの記事を確認しておきましょう。
就活生に聞いた! 志望先の絞り方
数多くの業界・企業から自分に合ったものを見つけるにはどうしたらいいのか不安に感じる学生もいるでしょう。そこで、ほかの学生がどのように志望先を選んだのかアンケートをおこないました。
ほかの就活生のやり方を参考にすることで、自分なりの志望先の選び方が見えてくるので、ぜひ参考にしてください。
複数の業界を比較して決めたという意見が最も多い
複数の業界・企業を比較して、自分に合うものを絞っていったという意見が最も多くあがりました。
それぞれの業界によって業務内容はもちろん、働き方や条件面も変化します。まずは窓口を広くして、いろいろ見てみることで自分に合う就職先を見つけた学生が多いようですね。
適性ややりがいを重視した学生も
自分の適性や興味を重視した学生も多く見られました。
仕事をするうえでは、モチベーションを維持することが求められます。モチベーションを維持するためには、自分の興味がある分野であることはもちろん、自分のスキルを活かせることも重要なので、そのバランスを意識して志望先を選ぶことが重要と言えますね。
おすすめ業界から優良企業を見つける6つの方法
おすすめ業界の特徴やホワイト企業の特徴を把握したところで、どのようにホワイト企業を探せばいいのか疑問を感じた人もいるでしょう。
ここでは、そんなホワイト企業の探し方に疑問を感じた人に向けて、おすすめ業界からホワイト企業を見つけるための方法を6つ紹介します。
ホワイト企業を効率良く見つけるためにも参考にしてください。
①「ホワイト企業認定」から探す
ホワイト企業認定とは、「一般財団法人日本次世代企業普及機構(通称:ホワイト財団)」が特定の企業に対して、さまざまな項目をもとにホワイト企業であるか見極めるものです。
ホワイト企業として認定する際の指標は、以下のとおりです。
2024年3月時点では、461社がホワイト企業として登録されています。また、ホワイト企業認定のなかには、レギュラーからプラチナまでの評価が設定されているのも特徴的です。
ホワイト企業認定は、働き方から労働法遵守など総合的な基準で審査されているため、ホワイト企業を効率良く探す一つの手段だと言えます。
②「就職四季報」で離職率などを確認する
「就職四季報」とは、およそ5,000社の採用実績や有給取得状況、残業時間、離職率などを確認できる本です。したがって、先ほど紹介したホワイト企業の特徴である「離職率」や「残業時間」などはこの本から確認できますよ。
おすすめ業界を理解したうえで、「就職四季報」でその業界にはどのような企業があるのか、労働環境が良い企業はあるのかなどを確認してみると、これまで知りえなかった企業を見つけられるでしょう。
就職四季報についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
③エージェントに評判の良い企業を紹介してもらう
就活エージェントは、これまで多くの学生をサポートしてきていることから、さまざまな企業の内部事情を把握しています。たとえば、離職率の高い企業や低い企業、人材育成が充実している企業や充実していない企業などです。
そのため、エージェントに評判の良い企業について聞いてみると、労働環境の良い企業を紹介してくれる可能性があります。ほかにも、エージェントは、あなたの就活をサポートしてくれるという利点もありますよ。
たとえば、履歴書・職務経歴書の添削や、面接対策などを実施してくれるため、就活を一人で進めるよりもしっかりとした選考対策ができ、選考通過率を高められるでしょう。
就活エージェントについてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
④インターンに参加して会社に対する社員の貢献意欲を確認する
インターンシップは、その企業の従業員と一緒にその企業の仕事内容を実際に体験できるイベントです。そのため、インターンに参加することで、志望企業の従業員が会社に貢献したいという気持ちを持って働いているかを確認できますよ。
たとえば、従業員を大切にしている会社であれば、従業員に給料や福利厚生でしっかりと還元しているため、従業員側からも会社に少しでも貢献したいという気持ちが芽生えるでしょう。
インターンに参加する場合は、その業界の仕事内容が自分に合っているのかを確認しつつ、志望企業の従業員が会社に対してどのように考えているのかも確認することで、ホワイト企業であるかを判断する一つの指標となるのです。
インターンについてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑤会社説明会で働くうえでの良い面と悪い面を確認する
会社説明会では、気になる会社の職場雰囲気や人間関係、仕事内容など、求人情報だけでは知り得ないさまざまな情報を知ることができます。そのため、会社説明会に参加して企業の担当者から良い面と悪い面について確認することで、実際に働いている人の目線からその企業の良し悪しを聞けますよ。
また、一つの基準として、良い面ばかりを伝える企業よりも、悪い面も隠さずにしっかりと伝えてくれる企業のほうが信頼でき、入社後にギャップを感じずに済みます。
このように、悪い面もしっかりと伝えられる企業は、悪い面を考慮しても自社の魅力のほうがあると担当者が考えているため、ホワイト企業である可能性は高いと言えますよね。
説明会でのおすすめの質問についてはこちらの記事で詳しく紹介していますよ。
⑥OB・OG訪問で働きやすい環境であるかを確認する
OB・OG訪問では、その企業に入社した大学の先輩から直接話を聞けます。そして、学校の後輩だからこそ伝えられる企業の職場環境や人間関係、待遇などの実情を聞ける可能性が高いです。
そのため、気になる企業を見つけられた場合は、OB・OG訪問でその企業の実情について聞いてみると、ホワイト企業であるかを確かめられますよ。
また、OB・OG訪問の場合、入社して数年の従業員から話を聞けるケースが多いため、入社前と入社後のギャップもあわせて聞いてみると、求人情報などで感じる印象との違いを入社前に確められるでしょう。
OB・OG訪問についてもう少し詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ業界のなかから自分に合った企業を見つけることが大切
就活でのおすすめ業界には、高待遇や良い労働環境、ライバルの参入ハードルが高いなどさまざまな特徴があります。
しかし、おすすめ業界だからといって、すべての企業がホワイト企業であるとは限らないため、自分自身でホワイト企業を探す必要があります。また、ホワイト企業といっても仕事内容などは企業によって大きく異なるため、自身の性格やスキル、経験などに合った企業を選びましょう。
ホワイト企業への就職を目指している人は、この記事を参考に、おすすめ業界からホワイト企業を探し、そのなかから自分に合った企業を見つけてみてください。
【業界に関する調査】
- 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
- 調査日:2024年2月21日~3月3日
- 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
- 調査対象者:24卒・25卒の就活会議会員の79人
【志望先の選び方に関する調査】