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OB訪問に関するメールの返信に注意
就活イベントのひとつであるOB訪問は、積極的におこなうことで就活を有利に進めやすくなります。OB訪問をおこなうには、まずは志望企業に就職しているOBを探して連絡を取らなければなりません。
部活動やサークルの先輩や、友人からの繋がりから、キャリアセンターの利用などとOBの探し方は様々ですが、連絡の取り方は基本的に共通しています。メールのやり取りでOB訪問のスケジュールを決めて、当日を迎えましょう。
メールは単に要件を伝えるだけではなく、マナーを守ることが大切であり、特に返信時のマナーには注意しなければなりません。OB・OGは、忙しい中時間を作って、対応してくれます。相手に感謝の気持ちと、敬意を示すために、マナーを守って失礼のない態度で臨みましょう。
OB訪問に関するメールで、OBに返信をする際、どのような点を意識すべきか知り、正しいマナーを身につけてください。
メール返信の基本マナー6つ
ビジネスにおいて、メールは重要なコミュニケーションツールです。要件が伝わればOKなわけではなく、失礼のないようマナーを守ってやり取りしなければなりません。
特にメールはこちらから送る際のマナーに加えて、返信するとき特有のマナーがあるので注意してください。返信のマナーを守れば、相手に失礼な対応になることなく、OB・OG訪問をスムーズに進められるでしょう。
また、メール返信に関する基本マナーは、OB訪問だけではなく就活や就職してからも必要です。社会人として必要な基礎スキルでもあるため、基本をしっかり身につけておきましょう。
①返信は素早く
OBからのメールには素早く返信することが大切で、レスポンスが早いと好印象です。見てすぐに返せるなら、すぐにチェックして数分以内に返信しても構いません。
どれだけ遅くても、24時間以内を目安に、返信するよう心がけましょう。たとえ数時間遅れてしまった場合でも、1日以上経過しないならそれほど遅い印象を与えることはありません。
仮に1日以上経過してしまったら、返信が遅れた旨を謝罪してから本題に入ることが大切です。返信が遅いと話が進まず迷惑がかかり、かつOB訪問への意欲も低いと思われかねません。素早く返信できるように、OB訪問前はこまめにメールをチェックしましょう。
②件名はそのまま使用する
ビジネスメールでは件名を必ず付けることが大切で、件名なしでの送信はマナー違反です。新規メールは自分で件名を作成しますが、相手から来たメールに返信するときは、そのまま使用するのが基本です。
件名を変えてしまうと、メールの前後の繋がりがわかりづらくなり、管理がしにくくなるため注意しましょう。社会人は複数の相手と同時進行で連絡をとっている場合が多く、誰とどのような内容でやりとりをしているかまで、完璧に把握するのは難しいです。
内容を管理する手がかりとして、件名を参考にするケースは多いため、混乱を招かないようそのまま使用しましょう。また、返信メールであることがわかるように、「Re:」も付けたまま返信するのが基本です。
③返信は全文引用でおこなう
返信メールは前後のやり取りが把握できることが大切なため、必ず全文引用で送りましょう。全文引用にすることで、何に対しての返事なのか、これまでどのようなやり取りをしていたかが、1通のメールわかります。
内容の確認やスケジュールのチェックがしやすくなり、お互いに連絡ミスも防げるでしょう。また、全文引用して返信メールを作成することで、過不足なく質問に答えやすくなり、少ない回数で簡潔にやり取りを終えられます。
メールのラリーが長くなるにつれて、これまでの内容は忘れてしまいやすいため、全文引用は必須です。引用なしで送ると、いちいちこれまでのメールを遡ってチェックしなければならず、OBに不便をかけてしまうため注意しましょう。
④宛名は正式名称で記述する
OB訪問に関するメールの返信には、宛先を明記する必要があります。宛先は正式名称で記載する必要があり、企業名はもちろん、部署や担当などもわかるなら把握している限りで記載しましょう。
正式名称とは単に誤字脱字がないだけではなく、略称を用いないことも含まれます。例えば「株式会社○○」を「(株)○○」とするのはNGです。また、企業名だけで送信するのもNGであるため、最低でも部署名は記載しましょう。
もっともよいのは企業名+部署名+役職+名前です。もし先輩に役職がない場合は、「株式会社○○営業部○○様」のように記載します。正式名称でないとそれだけで失礼になるため、情報は不足のないように記しましょう。
OK例
株式会社〇〇
営業部
〇〇様
NG例
(株)〇〇 →略称なのでNGです。
〇〇様 →部署名もあったほうが丁寧です。
⑤誤字脱字をチェックする
全文作成した後は、誤字脱字のチェックも必要です。誤字脱字が1ヶ所でもあると、それだけ印象が悪くなるため注意しましょう。もちろん、多少のミスなら見逃してもらえることもありますが、何度も続くとOB訪問への本気度も疑われてしまうため注意が必要です。
間違える内容次第では、お互いの思惑が上手く伝わらず、連絡ミスが起きてしまうかもしれません。誤字脱字を防ぐには、作成後に何度も見直すことが大切です。作成してすぐだと、間違いに気づけないことも多いため、数分間をあけてからチェックし直してもよいでしょう。
また、作成途中での誤送信を防ぐためにも、送信先は最後に入力するのがおすすめです。誤字脱字は工夫次第で防げるミスだからこそ、しっかり予防しておかなければなりません。
⑥署名を付けて返信する
ビジネスメールでは最後に署名を付けることがマナーであり、これは返信メールでも同じです。署名は自身の情報を簡単に記載したものであり、連絡先の通知や本人が送信している証明のために付け加えます。
署名は氏名や大学・学部・学科名、住所、電話番号やメールアドレスといった事項で作成するのが基本です。特別に決まりはないですが、氏名と学校名、連絡先は記載しておくとよいでしょう。
情報漏洩の心配があるなら、住所は省略しても構いません。毎回署名を作成するのは面倒なため、メールの設定からフォーマットを登録しておくのがおすすめです。メール作成時に自動で追加できるよう設定しておくと、付け忘れも防げて便利でしょう。
署名の例
氏名:〇〇 〇〇
大学名:〇〇大学〇〇学部〇〇学科
電話番号:000-1111-2222
メールアドレス:shukatsu@mail.com
「OB訪問のマナー」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「OB訪問のマナー」について詳しくなることで、より優位に就活を進められるでしょう。
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メールの返信での注意点3つ
メールに関するマナーは6つ紹介しましたが、それらを守っているからといって、確実に好印象になるとは限りません。メールのやり取りではそのほかにも注意点があり、それらが守れていないと、相手に不快な思いをさせてしまうこともあるでしょう。
OB訪問では、仕事の合間を縫って会ってくれる先輩に対して、敬意と感謝の気持ちをもって臨むことが重要です。忙しい中時間を作ってくれている相手に対して、敬意を払った態度で臨み、失礼のないようにしましょう。
①相手によって敬語で接するか判断する
基本的には、OB訪問では敬語で接することはマナーです。しかし、関係性によっては、敬語でなくても良い場合もあります。仲が良い場合や共通の知人がいる場合など関係性は様々ですが、敬語で接するべきかどうかは相手によって判断しましょう。
例えば、初対面でもOBとメールのやり取りを続けていると、距離が縮まり仲良くなることもあるでしょう。この場合は、敬語で接する必要があります。
メールで仲良くなったとしても、当日は初対面です。わざわざ時間を割いて会ってくれていることには変わりはなく、OB訪問という形式で話を聞きに行っているのを忘れてはいけません。
OBと元々顔見知りで友達のように仲が良い場合もあります。もともと敬語を使わずに話すほど仲がよいのであれば、無理にかしこまる必要はありません。先輩が「敬語じゃなくていいよ」といってくれるのであれば、相手に合わせましょう。
ゼミの先生など共通の知人に紹介してもらった場合、話が盛り上がって仲良くなるかもしれません。しかし、この場合は敬語は崩さないほうが良いでしょう。共通の知人がいたとしても、初対面の目上の相手には敬語で接することが基本です。
普段は敬語を使わずに話していても、OB訪問に関するメールは敬語のほうが良い場合もあります。特に、OBが会社で使用しているアドレスにメールを送るときは、他の人に見られる可能性も考えて、言葉遣いには注意しなければなりません。
OB自身がよくても、やり取りを見た他の人に悪印象を与えてしまう可能性があります。そのため、敬語は崩さずプライベートと就活の線引きをしっかりおこない、メールのやり取りをしましょう。
②メールは自分発信で終わらせる
OB訪問前には、何度もメールのやり取りをすることもあるでしょう。メールのやり取りで挨拶から日程調整まで行いますが、どのような場合でも、最後は自分発信で終えることが大切です。OBから返信があったら、簡潔で構わないので、必ず返信をしてください。
相手発信のメールで終わらせてしまうと、メールが届いたかどうか不安にさせてしまうかもしれません。場合によっては、無視をしていると思われる可能性もあります。リスクを徹底的に排除するためにも、自分発信で終えることが大切です。
簡潔な内容で返信しているなら、それ以上さらに返信がくることもないでしょう。やり取りを終わらせるメールは、内容を最低限に絞って作成することが大切です。
③夜遅い時間の返信は避ける
メールの返信は時間帯も重要です。夜遅い時間帯に返信することは避けましょう。メールは都合のよい時間に送信できることが利点ですが、深夜帯や早朝などに送るとマナーとしてあまりよくありません。
プライベートのメールアドレスだと、遅い時間帯にメールを送ると迷惑になるかもしれません。また、宛先が会社のメールアドレスだと、遅い時間に送ると他のメールに埋もれてしまい、すぐに見つけてもらえないときがあります。
見落としによって連絡ミスが起きる危険性もあるため、マナーと合わせて時間帯は意識したほうがよいでしょう。基本的には営業時間中に送ることが望ましいです。9時~17時が営業時間の場合が多いので、この時間帯に送ることをおすすめします。
OBからの返信がこない場合の対応
OB訪問に関してメールを送ったのに、OBから返信がこないこともあるでしょう。返信がこないと予定が決めれずに困ってしまいますが、ただ待っているだけではいけません。OB訪問を確実に実現するためには、問題解決のために自分が行動する必要があります。
返信がこない場合の対処法は、大きく2つに分けられます。その時々の状況を考慮して適切な方法を選び、トラブルにも上手に対処しましょう。
きちんと送信できているか確認する
返信がこないのであれば、そもそもメール自体が正しく送れていない可能性があります。本当に送信できているか、メールボックスの送信履歴からチェックしましょう。送信済のボックスにメールがあれば、きちんと送信できているため、宛先が間違っていないかの確認が必要です。
宛先のアドレスを再度チェックし、OBの連絡先で間違いないか、また受信ボックスにエラーメールが届いていないか確認しましょう。送信済みのボックスにメールがない場合は、作成途中で終わっている可能性があるため、下書きを確認するか、再度新規で作成し直す必要があります。
メールの送信ボタンを押したはずでも、電波のエラーによって送れていないこともあります。送信後は必ず送信済ボックスにメールがあるか、エラーメールが届いていないかまでチェックすることが大切です。
3営業日以降に再度メールしてみる
確実に送信できているはずなのに返信がない場合は、3営業日以降に再度メールしてみましょう。返信が遅いとすぐにでも追加のメールを送りたくもなりますが、最低でも3営業日は我慢しなければなりません。
OBは仕事で忙しく、メールの返信を忘れていることや、そもそもまだメールをチェックできていない可能性もあります。そのため、短いスパンで続けてメールを送ってしまうと、返事を催促しているようで相手の負担になってしまいます。
3営業日を経過したなら、再度メールを送っても問題ありませんが、メール内容に注意が必要です。再送するときは、返事を催促する内容ではなく、前に送ったメールが届いているか、確認のため再度連絡した旨を伝えましょう。
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OB訪問のメール返信例文
OB訪問の了承を得た後に送る日程調整のメール
【件名】Re:OB訪問について
○○株式会社
営業部
○○様
いつもお世話になっております。
○○大学経済学部の○○でございます。
この度は、OB訪問をご了承いただきありがとうございます。
貴社についての理解をより深めたいと考えておりますので、
〇〇様のお話をお伺いできることを大変楽しみにしております。
つきましてはお忙しい中恐縮ですが、
下記の中でご都合のよい日時はございますでしょうか。
・5月15日(火) 13:00~18:00
・5月16日(水) 12:00~19:00
・5月17日(木) 12:00~19:00
もし、上記の日時で都合が悪い場合は再度ご調整させて頂ければと思います。
また、〇〇様のご都合がよい場所がございましたら、合わせてお教えいただけますと幸いです。
何卒宜しくお願い申し上げます。
氏名:〇〇 〇〇
大学名:〇〇大学〇〇学部〇〇学科
電話番号:000-1111-2222
メールアドレス:shukatsu@mail.com
OB訪問についての可能か尋ねる内容のメールを送り、先輩が了承してくれたら、次は日程調整です。候補日を送る場合は、なるべく複数日を提示しましょう。候補日が限定的だと、合わせるのが難しいだけでなく、忙しい先輩に対して失礼です。
相手の都合が良い日程に合わせるのが基本ですので、都合が悪い場合は再度調整する旨も最後に付け加えましょう。場所に関しては、こちらから先に指定するのではなく、相手の希望を聞いたほうが丁寧です。時間を割いてくれている相手なので、自分が都合を合わせる姿勢で臨みましょう。
日程調整が完了した後に送る確認メール
【件名】Re:OB訪問について
○○株式会社
営業部
○○様
いつもお世話になっております。○○大学経済学部の○○でございます。
日程の件、承知致しました。
○月○日の○時に、貴社ビル近くの喫茶店○○に伺わせて頂きます。
○○様にお会いできる日を楽しみにしておりますので、当日はよろしくお願い致します。
氏名:〇〇 〇〇
大学名:〇〇大学〇〇学部〇〇学科
電話番号:000-1111-2222
メールアドレス:shukatsu@mail.com
例文はOB訪問の日程決めに関する返信内容です。OBから訪問の日時や場所を指定されたなら、返信メールでは繰り返し提示してお互いの認識に間違いがないか確認しましょう。全文引用で作成すると、より間違いなく確認が取れます。
確認終了後は簡単なあいさつを述べて、メールを締めくくります。プラスでやり取りが発生しないよう、質問がないなら余計な内容は盛り込まないことが大切です。
OB訪問の後はお礼メールを送る
OB訪問の後に送るお礼メール
【件名】OB訪問の御礼
○○株式会社 営業部 ○○様
お世話になっております。○○大学経済学部の○○と申します。
この度はお忙しい中、OB訪問をして頂き、誠にありがとうございます。
○○様の仕事のお話や、仕事に対する姿勢などは大変勉強になり、今後の就活や社会人生活で活かせるものばかりでした。
ますます力を入れて就活に臨みたいと思いますので、今後ともご指導のほどよろしくお願い致します。
この度はお忙しいところ、本当にありがとうございました。
氏名:〇〇 〇〇
大学名:〇〇大学〇〇学部〇〇学科
電話番号:000-1111-2222
メールアドレス:shukatsu@mail.com
OB訪問のお礼では、ただ感謝の気持ちを述べるだけではなく、どのような点が印象に残ったか、心に響いたかを伝えることが大切です。最初と最後でお礼の気持ちを述べ、参考になった点も踏まえてお礼メールを作成しましょう。
返信メールを送ってスムーズにOB訪問をしよう
OB訪問を実施するには、OBと連絡を取り、何度もメールでやり取りをしなければなりません。メールは自分発信で送る場合だけではなく、返信時にも注意が必要です。返信時特有のマナーも多数存在するため、細部まで理解を深めて失礼のないよう連絡しなければなりません。
OB訪問を受けてもらう先輩が、採用に直接関与しているとは限りませんが、やり取りの内容が採用担当者に伝わることはあります。内容次第で評価が変動することもあるため、誰に見られても困らないよう、細部まで工夫して作成することが大切です。
OB訪問を確実かつスムーズに実現するためにも、返信メールはマナーや注意点を守って作成し、万全の準備で当日を迎えましょう。