企業研究

【マンションディベロッパーのランキング】企業の特徴を解説

ランキング上位のマンションディベロッパーに共通する特徴がある

不動産業界を目指している就活生は毎年多いです。「都市開発に携わりたい」「地図に残る仕事がしたい」など、不動産業界に携わらなければ経験できないような仕事があるため、人気が高くなっています。

不動産の中には、「オフィスビル」や「商業施設」「介護住宅」のような様々な領域があります。特にマンションの分野においては、一般消費者に近い分野であり、賃貸や販売によってお客様の喜びを一番に感じられる領域でもあります。

そんな不動産業界でも「開発」や「企画」といった職種に携わることができる人間は、ごく一部と言われています。そういった企業はディベロッパーと呼ばれており、毎年高い倍率を誇っています。

そこで本記事では、マンションディベロッパーのランキングを通じて、各企業の特徴やブランド、平均年収、ランキング上位企業に共通する特徴を解説しています。先述の通り、不動産に関するディベロッパーは毎年、高い倍率になっています。そのため企業研究をしっかりと行うことで、内定を目指しましょう。

マンションディベロッパーとは

マンションとアパートの違いを表した図

「マンションディベロッパー」とは、どういう職種をあらわすのでしょうか。そもそも「マンション」とは、中高層の集合住宅であり、アパートよりも大型の住宅を指す言葉です。また、主にマンション開発を手がけるデベロッパーを、マンションデベロッパーと呼ぶことが多いです。

マンションディベロッパーは、各不動産業会社から派生してマンション開発を行うようになった場合が多くなっています。

主なマンションデベロッパーとしては、財閥系、鉄道会社系、ハウスメーカー系の系統があります。財閥系とは、明治時代から昭和初期にかけて経済界で大きな影響力を持つ、伝統的な巨大企業グループのことを指します。

「財閥系は不動産業の派生」「鉄道会社系は沿線開発の一環」「ハウスメーカーは住宅産業の業態拡大」として、それぞれ別の方向性からマンションの開発を行っています。

また各マンションデベロッパーは、独自のブランドを持っていることが一般的です。マンションの地域や立地、設備やデザイン、管理など様々です。それらの特徴に価値を生み、他社との差別化としてマンションブランドの価値を高めています。

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ディベロッパーとは

不動産ディベロッパーのビジネスモデルを表した図

マンションディベロッパーが気になっている人の中には、「そもそもディベロッパーって何」と感じている人もいるのではないでしょうか。

ディベロッパーとはディベロップメント(development)から来ており、開発者という意味があります。デベロッパーは街をよりよくするために不動産を開発し、「どうすれば街を発展することができるか」「何が必要なのか」を考える仕事になります。

不動産業界では「開発」「販売」「管理」「賃貸」など様々な事業がありますが、ディベロッパーは「開発」をメイン事業としています。ディベロッパーの中でも、マンションやオフィスビル、商業施設、ホテル、リゾート、住宅のようなさまざまな種類の開発を行う「総合ディベロッパー」と、ある事業に特化した開発を行う「専門ディベロッパー」に分けられます。

総合ディベロッパーも専門ディベロッパーも土地の取得から始まり、施工をし建物を完成させるまでが仕事です。その過程の中で建築業者や交通関係者、インフラ関係者と多くの関係者を巻き込みます。

開発する土地なり物件を調査し、プランを立て、土地を購入し、それに伴う行政の許認可を取得し、周辺住民への説明や交渉などの近隣対策、実際に建物を建設する建築会社への発注、管理も行います。

「ディベロッパー」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。

マンションディベロッパーの発売戸数ランキング

マンションディベロッパーの発売戸数ランキング

  1. 1
    住友不動産
    5,600戸
  2. 2
    プレサンスコーポレーション
    5,305戸
  3. 3
    野村不動産
    3,941戸
  4. 4
    三菱地所レジデンス
    3,365戸
  5. 5
    三井不動産レジデンシャル
    2,365戸
  6. 6
    日本エスリード
    2,121戸
  7. 7
    東急不動産
    1,812戸
  8. 8
    タカラレーベン
    1,765戸
  9. 9
    大和ハウス工業
    1,702戸
  10. 10
    穴吹興産
    1,599戸

それではマンションディベロッパーのランキングを解説していきます。今回は各企業の発売戸数を基準に1位から10位までランキングしています。発売戸数とは、1年間で販売された部屋の数です。一部屋の販売につき1戸と数えます。

企業の特徴や主要ブランド、発売戸数、業績や従業員数、給与等を解説しています。それぞれの企業を比較し、企業研究を進めることで、自分が関わりたい事業や求める待遇がある企業を見つけることができます。

なお各データは2020年3月以降の有価証券報告書等を参考にしています。

1.住友不動産

発売戸数:5,690戸
売上高:1兆135億円
従業員数:13,676名
平均年齢:43.1歳
平均勤続年数:7.6年
平均年収:679万円

特徴

「住友不動産」は、連結従業員数10,000人を超える企業です。日本の大手不動産会社の中でも都市開発に携わるデベロッパーであるため、販売は住友不動産販売という子会社が行っています。分譲・賃貸やリテール事業に強いことが特徴で、2020年のマンション販売戸数ランキングでは1位となりました。

事業内容としては、「注文住宅や集合住宅、分譲戸建の提供」「新築・分譲マンションやマンションの管理」「賃貸や土地購入のサポート」を行っている「住まい事業」や、「法人に対してオフィスビルの賃貸を中心にサポート」を行っている「オフィスビル事業」、「法人に対して、商業施設・オフィスビル・マンション付帯の店舗区画の賃貸」を行っている「商業施設事業」がメインとなります。そのほかにも「イベントホール・貸し会議室事業」「資産活用事業」を行っています。

ブランド

住友不動産のブランド

シティハウス
シティタワー
シティテラス
パークスクエア
グランドヒルズ
セントラルレジデンス

住友不動産のブランドは、「シティハウス」「シティタワー」「シティテラス」「パークスクエア」「グランドヒルズ」「セントラルレジデンス」があげられます。このように他社と比較するとブランド名が統一されておらず、ブランド名ではアクセスが複数に分散しているという課題があります。

最近では、ブランド名で共通のイメージを誘導するのではなく、物件ごとの認知やイメージ形成が重視され、大規模物件を中心に物件ごとに独立したネーミングを展開しています。例えば「DEUX TOURS」「スカイフォレストレジデンス」「スカイティアラ」といった独自の名称を使用しています。

2.プレサンスコーポレーション

発売戸数:5,305戸
売上高:2,240億円
従業員数:665名
平均年齢:31.5歳
平均勤続年数:4.0年
平均年収:805万円

特徴

「プレサンスコーポレーション」は、「新築マンションの分譲」や「土地の売買と仲介」、「マンション駐車場の管理」などの総合的な不動産業を手がける企業です。大阪に本社があることから近畿圏をメインとして活動をしており、1997年に設立した会社でありながら、不動産販売戸数は第2位と、成長度合いが高い企業になっています。

プレサンスコーポレーションの事業内容は「新築マンションの分譲」「マンション、土地の売買及び仲介」「賃貸借業務及び管理業務」「ビル、マンション、駐車場の管理・運営」「不動産に関する企画、相談、調査」「その他宅地建物取引業全般」を行っています。

主に近畿圏で事業活動に取り組んでいますが、東海・中京圏でも販売戸数1位の実績があります。日本経済新聞(2018年12月21日付)では「プレサンスの強みは『地の利』がある大阪で販売実績を着実に積みあげてきた結果、金融機関から物件取得に必要な融資を受けやすい点だ」と分析されています。

「地の利」とは立地の良い土地のことで、プレサンスコーポレーションの場合、駅チカ物件であることがあげられます。

ブランド

プレサンスコーポレーションのブランド

プレサンスロジェ:ファミリー向けマンション
プレサンスレジェンド:最高級マンション
プレサンスタワー:超高層タワーマンション
プレサンスグラン:プレサンスロジェの豪華版
プレサンスジェネ:都市型マンションとファミリーマンションの融合
エイジングコート:シニア向けマンション

プレサンスコーポレーションは「プレサンス」というブランドが有名です。特にファミリー層向けの「プレサンス・ロジェ」が人気を誇っています。

そのほかにも最高級ブランドである「プレサンスレジェンド」や、プレサンスロジェの豪華版で、素材やデザインに力を入れたマンションである「プレサンスグラン」、都市型ファミリーマンションで、上層階にプレミアムフロア、角住戸を設けた「プレサンスジェネ」、シニア向けマンション「エイジングコート」があります。

プレサンスコーポレーションは販売戸数だけでなく、ブランディングにも本格的に力を入れている企業となっています。

3.野村不動産

発売戸数:3,941戸
売上高:6,764億円
従業員数:7,176名
平均年齢:47.8歳
平均勤続年数:2.8年
平均年収:946万円

特徴

「野村不動産」は不動産業界の中でも、デベロッパーにあたる企業です。売上高が6,764億円と、不動産業界では最大手の企業になっています。事業内容は「マンションや戸建て住宅」「オフィス」「商業施設・ホテル」「物流施設」「企業向け不動産サービス」です。

野村不動産の強みは、マンション販売を中心とした住宅部門になります。2020年3月期の売上高は、全体の49.4%を住宅部門から出しています。特に「プラウド」の住宅ブランドは広告による宣伝が大きく、高い人気を誇っています。

また成功している住宅部門のノウハウを活かし、地方都市での開発の事業展開も見込まれています。

ブランド

野村不動産のブランド

・プラウド
・オハナ

野村不動産は「プラウド」で統一したブランド展開を進めています。例えば、 タワー物件の「プラウドタワー〇〇」や、大規模物件の「プラウドシティ〇〇」という名称があげられます。近年では、船橋市の大規模物件として「プラウド船橋」が注目されいます。

また平成23年より、郊外型立地のファミリー向け商品として「オハナ」をシリーズ化されました。このように野村不動産は、得意の住宅部門を活かし、ターゲット層の拡大を目指しています。

4.三菱地所レジデンス

発売戸数:3,365戸
売上高:1兆3,022億円
従業員数:9,619名
平均年齢:41歳
平均勤続年数:16年
平均年収:1,273万円

特徴

「三菱地所レジデンス」は、100年以上にわたり東京の丸の内地区一帯を開発してきた「三菱地所」の子会社であり、住宅ディベロッパーです。住宅に関する用地取得から販売まで行っている企業で、ディベロッパーと不動産販売の2つの側面を持つ企業になります。

事業内容としては、「分譲マンション・戸建事業」「再開発事業・建替事業」「賃貸住宅事業」がメインとなります。またその他にも「投資アセット開発事業」「リノベーション事業」「海外事業」を行っています。

ブランド

三菱地所レジデンスのブランド

・ザ・パークハウス:分譲マンション
・ザ・パークハウスステージ:分譲戸建
・ザ・パークハビオ:高品質賃貸
・ザ・パークリモア:リノベーション

三井不動産レジデンシャルでは、分譲マンションブランドである「ザ・パークハウス」と、分譲戸建ブランドの「ザ・パークハウスステージ」を展開しています。また高品質賃貸マンションである「ザ・パークハビオ」は、「Position」「Quality」「Future」の3つをブランド分けがされており、首都圏を中心に展開されています。

「ザ・パークハウス」をはじめとする三菱地所グループの住宅事業は、16年連続グッドデザイン賞を受賞しています。そのためデザイン性へのこだわりが大きな特徴とされています。また三菱地所レジデンスは、防災に力を入れていることでも知られており、2019年3月10日に千葉県習志野市「奏の杜(かなでのもり)」エリアで行われた防災訓練で、約2300世帯、戸建て約100戸を対象に大規模に行われたことで話題になりました。

5.三井不動産レジデンシャル

発売戸数:2,365戸
売上高:1兆9,056億円
従業員数:20,864名
平均年齢:40.9歳
平均勤続年数:11.0年
平均年収:1,273万円

特徴

「三井不動産レジデンシャル」は、総合不動産デベロッパー大手の三井不動産グループの子会社です。三井不動産グループは、1960年代に「霞が関ビルディング」を開発し、以来日本の高層建築の先駆者的存在です。そのため三井不動産レジデンシャルも「パークタワー晴海」や「パークコート青山ザタワー」のような、中高層住宅に強みを持っています。

事業内容としては、「中高層住宅事業」「戸建住宅事業」「賃貸住宅事業」がメインとなっています。その他にも「海外事業」「市街地再開発事業」「マンション建替え事業」「販売受託事業」「シニアレジデンス事業」を行っています。

ブランド

三井不動産レジデンシャルのブランド

・パークホームズ:スタンダードで供給棟数も多い
・パークコート:都市型立地
・パークマンション:最高級ラインで外観や内装も高級
・パークシティ:大規模物件
・パークタワー:タワーマンション
・パークリュクス:都心の利便性の高い立地
:パークシーズンズ:リゾートマンション

三井不動産レジデンシャルは、上記の7つのブランドラインナップです。最もスタンダードなシリーズで供給棟数も多い「パークホームズ」や、品質を重視した都市型立地である「パークコート」、外観と内装にラグジュアリーさを追求した「パークマンション」があります。

また「パークシティ」は大規模物件、「パークタワー」はタワーマンション、単身世帯を想定し、都心の利便性の高い立地に特化した「パークリュクス」や、リゾートマンションである「パークシーズンズ」の合計7つのブランドです。

三井不動産レジデンシャルは、2019年10月にクックパッドがスタートした「クックパッドマート」と呼ばれる、マンションの共用部で生鮮食品が受け取れるサービスと、初提携されたことで話題になりました。これは「パークホームズ豊洲ザレジデンス」の共用部で使用され、冷蔵できる専用ボックスをスマホのQRコードで解錠できる仕組みになっています。

6.日本エスリード

発売戸数:2,121戸
売上高:616億円
従業員数:314名
平均年齢:32歳
平均勤続年数:6年
平均年収:899万円

特徴

日本エスリードは「エスリード」と呼ばれるブランドのマンションを分譲する不動産会社です。本社が大阪に所在しており、主に関西圏を中心に事業活動を行っています。また日本エスリードは、「丸の内トラストタワー」や「東京汐留ビルディング」「赤坂ツインタワー」を手がけた森トラストの連結子会社です。

事業内容としては「ファミリー型マンション分譲」「都市型マンション分譲」「建替え分譲」を行っています。また6つの関連グループ企業において、用地取得、企画、販売、引渡、管理、修繕、アフターサービスまでを対応しており、不動産開発から不動産管理までの体制が整っていることが強みとなっています。

ブランド

日本エスリードのブランド

・エスリード

日本エスリードは「エスリード」ブランドで分譲マンションの販売を行っています。立地の面で好条件物件が多く、投資目的の顧客が多いとされています。またマンションの高級感があり、駅からの近さや、周辺環境もスーパーやコンビニの利便性の高い物件が多く、入居者からも人気が高くなっています。

2019年3月14日号の日刊不動産経済通信によれば、「3年連続で完成在庫がゼロ!(2017年3月、2018年3月、2019年3月において竣工済未契約住戸0)」であり、一般的に良質なマンションと言われています。また不動産経済研究所によると、「2018年近畿圏分譲マンション供給ランキング第2位」「全国供給ランキング第7位」という結果が出ています。

これらで取り上げられているように、エスリードは様々な利用者から支持を得ているブランドとなっています。

7.東急不動産

発売戸数:1,812戸
売上高:2,649億円
従業員数:22,953名
平均年齢:44.3歳
平均勤続年数:18.3年
平均年収:1,137万円

特徴

「東急不動産」は、連結従業員数20,000人を超える企業です。不動産ディベロッパーでは、売上高4位の実績を持ち、多くのグループを持ちます。また鉄道系不動産会社として、「東急ハンズ」や「東急プラザ」のように、自社沿線を中心に商業施設開発しています。

事業内容としてはオフィスビルの提供や商業施設の開発、運営、投資マネジメントを行う「都市事業」や、学生向けからシニア住宅まで様々な種類の住宅を扱う「住宅事業」、高齢者向け販売に特化した「ウェルネス事業」、アジアやアメリカを中心に再開発事業や宅地開発の「海外事業」を行っています。

ブランド

東急不動産のブランド

・ブランズ:マンション、一戸建て
・マジェス:リノベーション
・コンフォリア:都市型賃貸マンション
・東急アパートメント:高級賃貸マンション

東急不動産は、平成18年からブランド戦略を一新され「ブランズ」が確立しました。「ブランズ」ではマンションや一戸建てを扱っており、タワー物件は「ブランズタワー〇〇」、大規模物件では「ブランズシティ〇〇」というブランド名が使用されています。テレビCMも放映されており、広告宣伝活動により、知名度は高くなっています。

その他にも、ハイレベルなリノベーションを提供する「マジェス」や、都市型賃貸マンションを扱う「コンフォリア」、高級賃貸マンションに特化した「東急アパートメント」があります。

また東急不動産は関東の電鉄系不動産ですが、マンション事業は関東に限らず全国展開をしています。そのため都市部にとどまらず、全国的な知名度も高くなっています。

8.タカラレーベン

発売戸数:1,765戸
売上高:1,684億円
従業員数:973名
平均年齢:35.6歳
平均勤続年数:5.8年
平均年収:700万円

特徴

「タカラレーベン」は、マンションを中心とした不動産ディベロッパーです。東武東上線沿線地域や、東京都城北部と埼玉県南部の物件開発が中心となっています。近年は郊外で一戸建て分譲を手がけるようになり、軽井沢や宇都宮方面にも進出しています。

事業内容としては、「マンション事業」「建替・再開発事業」「戸建事業」がメインとなっています。またその他にも「買取・再販事業」「ホテル事業」「海外事業」「発電事業」「賃貸・管理・流通事業」「アセットマネジメント事業」を手がけています。

ブランド

タカラレーベンのブランド

・レーベン

タカラレーベンのブランド名は「レーベン」です。「レーベンシティオ」「レーベンリヴァーレ」「レーベンハイム」など数種類存在しています。

それらに共通しているブランドとしての特徴は、開発・分譲・管理と全てグループ内で完結させていることです。多くの不動産会社は、開発を行う「不動産ディベロッパー」、販売を専門的に行う「不動産販売」、管理や点検をメインで行う「不動産管理」のように、それぞれ子会社や関連会社を通じて分けられていることが一般的です。

また近年では、マンションの分譲のみでなく老人ホームの建設や企業再生プログラムなど、新規事業も幅広く展開していることも特徴です。

9.大和ハウス工業

発売戸数:1,702戸
売上高:4兆3,802億円
従業員数:47,133名
平均年齢:38.9歳
平均勤続年数:14.2年
平均年収:918万円

特徴

「大和ハウス工業」は、大阪に本社を置く住宅総合メーカーです。創業して以来、戸建や賃貸、分譲マンションで150万戸を突破し、商業施設は3万6千棟以上、医療施設は5千棟以上を供給しています。

企業としての強みは、中核とする戸建住宅事業での「高耐震」「高耐久」「省エネ」の性能と言われます。また役所広司が演じる「ダイワマン」のユニークなCMで有名となっています。

事業内容としては「住宅事業」「賃貸住宅事業」「流通店舗事業」「建築事業」「マンション事業」「環境エネルギー事業」「海外事業」を行っています。

ブランド

大和ハウス工業のブランド

・ロイヤルシリーズ
・ヴェルビュシリーズ
・D'シリーズ
・プレミストシリーズ

大和ハウス工業はハウスメーカーであるため、「ダイワハウス」という基幹となるブランドがあります。「ダイワハウス」はテレビCMにおいて、積極的なブランド広告により、一般的にブランドが浸透しています。

しかしマンション事業ではダイワマンのイメージとは一歩離れて「プレミスト」というブランド名を使用しています。「プレミスト東銀座」「プレミスト月島」「プレミストタワー白金高輪」のような、大規模物件を手がけています。

10.穴吹興産

発売戸数:1,599戸
売上高:953億円
従業員数:1,521名
平均年齢:35.6歳
平均勤続年数:8.2年
平均年収:578万円

特徴

「穴吹興産」は、香川県に本社を置く不動産会社です。高品質を売りにした「アルファ」ブランドのマンション分譲を展開しています。HPや広告のような、対社外的に企業名を表示する場合は、ひらがな書きを混ぜた「あなぶき興産」で使用されいます。

事業内容としては、分譲マンションや戸建、不動産販売、不動産仲介の「不動産サービス」や、ホテルや旅館を運営する「施設運営サービス」、清掃やリフォームを行う「マンション管理」がメインとなっています。またその他にも「省エネ」「保険」「シニア関連」「就職支援」「トラベル」「人材育成」「アウトソーシング」「広告」など幅広い事業を手がけています。

ブランド

穴吹興産のブランド

・アルファ

香川県高松市に「アルファステイツ木太」の分譲して以来、 地域に根ざした事業展開を行っています。その後、西日本エリアを中心に430棟(22,000戸)以上の供給し、「アルファ」ブランドの分譲マンション事業を展開が進んでいます。

また近年では、西日本エリア以外にも、東京や千葉、静岡、長野、群馬でも「アルファ」マンションシリーズの分譲を行っており、分譲マンションだけではなく、リノベーションマンションや、コーポラティブハウス、再開発も手掛けています。

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ランキング上位のマンションディベロッパーの特徴

ランキング上位のマンションディベロッパーの特徴を表した図

最後にランキング上位のマンションディベロッパーの特徴を解説します。特徴としては、「財閥系の企業が多い」「価格帯が高い」「給与が高い」と3つあります。それぞれに理由があるため、ランキング上位に位置づけられています

そのため、マンションディベロッパーから内定を得るためには、これらの特徴を理解しておく必要があります。それぞれの特徴を理解し、企業研究を進めましょう。

1.財閥系の企業が多い

ランキング上位のマンションディベロッパーの特徴として、「財閥系企業」が多くなっています。財閥系とは、明治時代から昭和初期にかけて経済界で大きな影響力を持つ、伝統的な巨大企業グループのことを指します。中でも規模の大きい「三井」「三菱」「住友」「安田」を総称し4大財閥と呼びます。

財閥系の不動産会社は、財政面での余裕から、広告展開によりブランド認知度を高め安くなっています。例えば「マンションのブランドに関するアンケート調査」によると、マンションの認知度として上位にあるのは、「ライオンズマンション」「プラウド」「ザ・パークハウス」となっています。

一方、独立系は2位のプレサンスコーポレーションしかありません。この調査の別の回答によれば、「マンション購入経験者・意向者がもっとも重視する項目」は、「最寄駅からの距離(選択率68.4%)」となっています。

プレサンスコーポレーションでは、物件を開発する際に原則として、「ワンルームマンションは駅から徒歩5分圏内」「ファミリーマンションは徒歩10分圏内」を義務付けています。この施策が「駅近」を求める顧客ニーズと合致しており、ランキング第2位に影響しています。

そのため「財閥系は知名度」「独立系は顧客ニーズ」といった戦略となっており、知名度で財閥系企業が多い中でも独立系企業が一部参入している状況になっています。

2.価格帯が高い

ランキング上位のマンションディベロッパーの特徴として、「マンションの価格帯が高い」ことがあげられます。これはリーマンショックの影響が大きいと言われています。

リーマンショックを景気に、中小のディベロッパーは財政難により撤退し、デベロッパーは大手のみとなってしまいました。大手のディベロッパーはもともと、「高級マンション」に強みがあり、中小のディベロッパーが撤退したことにより、マンション相場が全体的に高騰するようになりました。

またSUUMO関連誌の編集長を務めた山下伸介氏によれば、「新築マンションの価格は、相場よりもデベロッパーの意思や思惑によって決定される」と断言されています。そのため、大手の寡占状態となったマンションは、全体として価格高騰が進んでいく結果となりました。

3.給与が高い

マンションディベロッパーの年収上位

三菱地所レジデンス:1,273万円
三井不動産レジデンシャル:1,273万円
東急不動産:1,137万円
野村不動産:946万円
大和ハウス工業:918万円

ランキング上位のマンションディベロッパーの特徴として、「給与が高い」ことがあげられます。

サラリーマンの平均年収が441万円であると言われています。そのため、ディベロッパーの平均年収がかなり高いことがわかります。

ディベロッパーの社員は不動産という規模が大きい商材を扱っています。扱う商材が大きくなれば、それに伴い発生する金額が大きくなり、責任も多くなります。

またマンションを扱う不動産会社は、不動産の営業や販売を行っている場合が多いです。そのためテナントの販売ノルマがあることが多く、忙しく働かなくてはならないことからこれほどの年収になると言われています。

「給料」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。

ランキングを通じてマンションディベロッパーの特徴を理解しよう

いかがでしたでしょうか。マンションディベロッパーには、それぞれの企業に特徴やブランドがあり、事業が進められています。また上位のマンションディベロッパーにも、売上や販売戸数で上位になる理由が存在します。

不動産は毎年人気の業界であり、その中でもマンションのような領域や、ディベロッパーのような職種はとても倍率が高いです。そのため、本記事を参考にしながら企業研究をすすめ、マンションディベロッパーへ内定を掴みましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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