就活の悩み

無い内定から脱却! 経験者に聞く現状打破のためのアクションとは

目次

  1. 無い内定は状況ごとの冷静な対処が必要
  2. 無い内定に苦しんだ就活生からのアドバイス
  3. 「無い内定」とは
  4. 就活時期別|無い内定の捉え方とやるべきことを解説
  5. 無い内定の悩みをふっきる対処法3選
  6. 無い内定のまま卒業した場合の選択肢とは
  7. 無い内定を打破する6つのアクション
  8. 焦りは禁物! 無い内定になったときに避けるべき3つの行動
  9. 無い内定を避けるために選考途中でもできる対策を紹介
  10. 無い内定は解決できる! 慌てずに目の前の課題に目を向けよう

無い内定は状況ごとの冷静な対処が必要

「面接が一通り終わったけど内定が無い……」
「今の段階で内定がゼロなのはやばい?」

就活では内定がまったく出ない状況のことを「無い内定」と言います。選考を受けているものの、現在の内定がゼロの人は、無い内定の不安を感じているのではないでしょうか。

内定がでなくてつらい状態を回避するには、今の状況を冷静に分析し、タイミングに合った対処をおこなうことが大切です。この記事では、無い内定を避けるための方法を、経験談を交えながら解説します。いま焦りや不安を感じている人は、解決のためにぜひ参考にしてくださいね。

無い内定に苦しんだ就活生からのアドバイス

就活で内定がゼロになる「無い内定」は、誰もが避けたいと考える状況です。そのため内定が出ない可能性に対し、不安や焦りを感じるのは当然と言えるでしょう。しかし、嘆くだけでは、無い内定を回避することはできません。

就活は時期によって「内定がゼロ」の意味が大きく異なります。内定を一つでも獲得するためには、就活の時期に応じた対策を見極め、早急に動くことが大切です

無い内定に苦しんだ人は、どのようにして内定を掴みとったのでしょうか。経験者に話を聞いたので、アドバイスを参考にしてみてください。

Y・Aさん(2025年卒 4年制大学)

無い内定のときに向き合うのは周囲ではなく自分
内定が無いとき、友人や家族からは次のようなアドバイスをもらいました。

「就職活動は他人と比べるものではなく、自分の将来を決めるためのもの。他人が内定を持っているからといって、その企業に行きたい訳ではないし、自分の目指すものは違うでしょ。自分が本当に行きたい企業や、心身ともに健康に仕事ができる場所から最終的には良いご縁があると思うから、まずは自分に向き合って自分を信じて突き進むしかないよ」

マイナスな気持ちでいっぱいになって行動を止めないように気をつけよう
実際に無い内定のとき、私は他人と比べて焦りや不安を感じていました。しかしそれは、ただ単に目の前のことで焦っているだけで、それよりも行動を止めるのが一番ダメだと気づきました。

周りが内定を獲得している中で、無い内定になると不安ですが、最後まで自分を信じて頑張れば絶対良いことがあると思います。頑張っていきましょう!

R・Nさん(2025年卒 4年制大学)

無い内定で悩んでいた当時、両親からのアドバイスで前向きな気持ちになった
内定がなかなか決まらず悩んでいるとき、親に相談したら興味深いアドバイスをもらいました。それは、「就活は結婚にたとえて考えれば気楽になれる」というものでした。

結婚をゴールと考えると、最終目標までいくつもの出会いと別れを繰り返します。そして、最終的に運命の人と結婚するためには、何度も失恋を経験することもあるのだそうです。つまり、最終目標がゴールインであることは共通しているけれど、そのためにかかる時間は関係がないのです。

「一つダメでも次がある」とうまく切り替えて頑張ろう!
そのため、時間ではなく何度も諦めずに挑戦する姿勢の方が大切であるとアドバイスしたいです。第一志望がダメでも、「第二志望のほうが自分に向いているのではないか?」という風に捉えて、どんどん次へとトライしてみてくださいね。

H・Tさん(2025年卒 4年制大学)

就活では先手を取る意識を持って行動しよう
大学4年生の5月まで内定がなかった私は、NHKなどが出している内定率のデータを見て非常に焦っていました。焦ったせいで、選考企業を増やし、自分のキャパ以上の活動をしてしまったためすべてが中途半端になり、うまくいかなかったと思っています。

そんな私だからこそ言えるアドバイスは、「常に早め早めの行動を意識すること」です。早くから行動していれば、たとえ落ち続けていても、本選考までには力がつくので、何もしていなかった学生と大きな差が付くと思います。

内定は数ではなく自分にあった会社にもらえることが重要
また、私の友人は大学4年生の7月に初内定が出ており、納得した結果で就活を終えることができました。たくさん内定が出たとしても、実際に働ける会社は1社のみです。それ以外の会社は、内定が出ていたとしてもお断りする必要があります。

皆さんも、就活は内定の数ではなく、「自分が行きたい会社から内定が一つ貰えたら良いのだ」ということを忘れずに、就活を頑張ってください。

「無い内定」とは

冒頭では、就活で内定がゼロの状況を「無い内定」と呼ぶと紹介しましたね。ここでは、これから無い内定の回避に向けて動くために、言葉の意味をもう少し詳しく解説します。

無い内定は、もともと企業が10月1日以前に口頭で採用を告げることを意味する「内々定」という言葉の掛詞です。内定をまったくもらえない状況を自虐的に表現したフレーズで、インターネット上で使われるようになったものが一般的に広がりました。

就活当初の誰もが内定が無い状況のときは該当せず、中期から後期にかけて、面接を受けているにもかかわらず内定ゼロの状態を「無い内定」と呼びます。

企業の選考で使われる言葉ではなく、就活の学生同士で使用されるフレーズの一つとして認識しておきましょう。

就活時期別|無い内定の捉え方とやるべきことを解説

時期別・無い内定への捉え方

無い内定の回避には、時期に応じた対策が必要と紹介しました。ここからは、時期尚早期・状況分析期・早急対策期の3つに分けて、時期に応じた緊急性とやるべきことを解説していきます。

就活時期の分類は、2025年卒の就活スケジュールを参考としたものです。無い内定を経験した人の時期と対策内容も参考に、自分が今何をすべきか明確にしていきましょう。

無い内定を打破するためにしたことを教えて!

R・Nさん(2025年卒 4年制大学)

悩んだときは就職のプロに頼るのが一番!
まだ焦る時期ではなかったかもしれませんが、周りが決まり出す中で、自分は一つも内定がない状態に絶望して塞ぎ込んだ時期がありました。そこから、「こうなったらプロに頼るしかない」と、大学の就活支援センターを頼った経験があります。

いざ相談すると、相談員はまったく慌てた様子はなく「まだこれからですよ。これからどうするかが大事!」と、どっしり構えてくれました。おかげで気持ちをリセットでき、今からの出会いを逃さずにキャッチしようと奮起できましたね。

H・Tさん(2025年卒 4年制大学)

学校内の求人に目を向けてみた
大学4年生の5月に、無い内定で悩んでいました。その結果、就職エージェント・学校内求人・キャリアセンターを利用しました。

学校内求人では、大手就活サイトには載っていない、地元中小企業の求人が多く載っていたため、勤務地を重視していた私にとっては非常にありがたかったです。

しかし、地元中小企業は、直接メールで採用に関する問い合わせをすることが多く、大手就活サイトを経由するより少々とっつきにくかったです。その点の面倒さは拭えませんが、まだ学校内求人を利用していない人は、ぜひ学校内求人を利用することをおすすめします。

D・Tさん(2025年卒 千葉大学)

就職エージェントを利用してみた
大学4年生の4月頃に、内定をもらう人が増えてきて焦ってしまったことがあります。そのときは、自分で情報収集することに限界を感じてしまったため、就職エージェントを利用しました。

自分で調べただけでは「受けたい」と思える企業になかなか出会えなかったため、企業を紹介してもらい、受けようと思える企業に巡り合うことが目的でした。

一度自分の情報を登録すれば、いろいろな選考に情報の使い回しができるのが楽で効率的だったので、もっと早く利用すれば良かったと感じましたね。

【時期尚早期】大学3年3月以前

就活解禁となる大学3年生の3月までは、エントリー自体ができないので、内定が無くて当たり前の時期です。近年では早期選考をする企業もありますが、この段階で就活を終えているケースは少ないと考えられます

そのためこの時期にやるべきことは、採用を勝ち取るための念入りな対策です。3月からの選考開始に向け、エントリーシート(ES)の見直しや、企業分析の深掘りなど、内定率を高めるためにやるべきことはたくさんあります。

まだ焦らなくても良い状況だからといって、何もしないと後々に無い内定になる可能性もあります。就活初期の行動が、その後の結果を大きく左右することは理解しておきましょう。

【状況分析期】大学4年4月から大学4年6月

内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果」によると、就活生で初めて内々定をもらう時期は4月の割合が最も高いとされています。その後、5月までに約8割、6月までに約9割の学生が最初の内々定を受けています。

そのようなことから、大学4年生の4月から6月は「少なくとも1社は内定が出ていてほしい時期」であると言えるでしょう。この時期に内定がゼロの人は、不採用が続く原因分析をして対策を考えることが必要です

原因次第では、書類の作り直しやあらためての企業分析をしなくてはいけません。時間との勝負な時期になるため、このタイミングでどう動くかが無い内定になる状況を左右します。詳しい分析方法は記事の後半で紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。

【早急対策期】大学4年7月から大学4年9月

大学4年生7月からは就活が終盤に差し掛かります。就職未来研究所の「就職プロセス調査(2025年卒)」でも、9月1日時点の内定保有率は94%となっており、ほとんどの就活生が9月までに内定を得ていることがわかりますね。

この時点で内定がゼロの場合は、「無い内定」にかなり近い状況であるため、早急な対策をしなくてはいけません。幅広い就活対策をするというよりは、1つの企業の内定獲得に向け、徹底的に企業研究と面接対策をする必要があるでしょう

これから選考が決まっている人は、目の前の面接に集中し、これまでの反省点を活かした対策をおこなう必要があります。すべての選考を受け切ってしまった人は、再応募に向けた不採用の原因分析と、自分の能力に合った企業を見極める時間を取りましょう。

無い内定の悩みをふっきる対処法3選

自分の状況に応じた緊急性とやるべきことが明確になると、さらに落ち込んだり焦ったりする人もいるかもしれません。しかし、置かれている状況がわかったからこそ、改善するチャンスが訪れたと頭を切り替えることが大切です。

人によっては、就活終了までの時間があとわずかな場合もあります。マイナスな気持ちは一旦置いておき、やるべきことへ一直線に進んでいきましょう。

ここからは、無い内定への対策をスムーズに進めるために、気持ちの切り替え方法について紹介します。経験者が実践した方法も参考に、心機一転して内定をつかんでくださいね。

無い内定の状況から気持ちを切り替えた方法を教えて!

R・Nさん(2025年卒 4年制大学)

バイトの経験を思い出し自分を励ましていた
バイトの経験を思い出しました。最初のバイトは、すんなり受かったものの、人間関係で悩んでしまい長く続けられませんでした。

次のバイトは、競争が激しくてなかなか採用の連絡がもらえませんでしたが、やっとの思いで採用連絡をもらえました。そのバイトは自分にぴったりで楽しく、人間関係も良好でした。

その経験から、「最後に良いものに巡り合えたらそれで良い」と感じられるようになったため、就活のときもこの経験を糧にしながら頑張っていましたね。

Y・Aさん(2025年卒 4年制大学)

自分は自分のペースで進めようと切り替えていた
私の周りには、内定をたくさん持っていたり、早い時期に内定をもらっていた人がいました。

その姿を見て焦ったり不安になったりすることもありましたが、周囲の中には、結果が早いベンチャー企業を受けていたり、会社を選ばず片っ端から受けている人もたくさんいました。

そのため、差別化して焦る必要もないし、自分は自分の目標としている業界・企業に受かるために努力するしかないと思って切り替えて頑張っていましたね。

①同じ悩みを抱えるのは自分だけじゃないと切り替える

文部科学省の「令和5年度大学等卒業予定者の就職状況調査」によると、2024年卒の就活生の就職内定率は91.6%です。つまり、単純に計算すると約10%の人が就職できなかったことがわかります。

10%と聞くと少なく感じますが、1000人いると100人もの就活生が同じ悩みを経験している可能性があるのです。そのため、無い内定の状態でも「なんで自分だけ」と悩む必要はありません

気持ちの切り替えがむずかしい人は、いまの不安を周囲に聞いてもらうだけでも、気持ちを落ち着かせられることがあります。周囲も頼りながら、自分だけじゃないと切り替えて前に進みましょう。

②過去の不採用に悩むよりも未来の内定に目を向ける

無い内定の改善に前向きに取り組むためには、今の時間の使い方に新しい視点を取り入れてみましょう。内定が出ない状況が続くと、面接での失敗や後悔についてばかり考えてしまいがちです。しかし、過去の出来事はいくら後悔してもやり直すことはできません。

それならば、過去の出来事を嘆くことに時間を使うのではなく「これからの内定のためにできることを考えよう」と視点を変えてみると、気持ちも前向きになるかもしれません。視点を変えることで、モチベーションも高まり、就活のやる気向上につながります

③一時的に就活から離れる

一時的に就活から離れてリフレッシュしてみると、気持ちを切り替えるきっかけができます。

就活は時間が限られているといえど、期間内にどのような過ごし方をするかは自由です。気分が落ち込んだまま前に進めないのであれば、思い切って好きなことをする時間を作ってみましょう。

ただし、離れすぎると就活に戻るのが嫌になってしまうこともあります。休憩するときは数日間など期間を設定し、決められた時間のなかで気分転換してくださいね

無い内定のまま卒業した場合の選択肢とは

内定が出ない状態が続くと「このまま卒業をしてしまったらどうしよう」と気になる人もいますよね。結論として、無い内定のまま卒業を迎えたとしても、二度と就職ができなくなってしまうわけではありません。

内定が出ないまま卒業した後の進路には、どのようなものがあるのでしょうか。4つの選択肢について解説します。

①既卒として就活する

既卒とは、高校や大学を卒業してから一度も就職をしたことがない人を指します。一般的に卒業後3年以内は既卒として扱われ、新卒と同等にみなして採用している企業もめずらしくありません。なかには、既卒専用の求人を出している会社や就活サイトもあります。

そのため、無い内定の状況で卒業しても、既卒として就活を続けることは可能です。選考を受けるなかで得た知識や経験を無駄にせず、前を向いて就活に取り組める選択肢と言えるでしょう。

②就職留年する

来年度の就活に新卒として参加する目的での留年を「就職留年」と呼びます。

たとえば、専門学校や資格取得のための勉強などをおこない、将来的により良い職につくための準備をする場合に、就職留年を選択するケースがあります。また、海外留学やボランティア活動、インターンシップなど、自分の興味や将来の夢につながる経験を積む人もいるでしょう。

就職留年は、無い内定をプラスに捉えて行動できるだけでなく、新たな挑戦に向けた準備ができるメリットがあります。しかしその一方で、収入が得られないため経済面での不安が出ることもあるでしょう。就職留年を考える際には、十分な準備や計画をしたうえで、選択肢の一つとして考えてみるのも良いかもしれませんね

③正社員以外で就職する

内定がもらえない後の進路として、正社員以外で就職するのも一つの選択肢です。

現在は正社員以外にも、派遣社員や契約社員、アルバイトやフリーランスなど、さまざまな働き方があります。雇用形態にこだわらず、社会人としての経験を積みたい場合に有効な手段と言えるでしょう。

企業によっては、正社員登用制度をも受けている場合もあります。将来的に正社員を視野にいれた就職であれば、よりプラスに捉えられますね。また、フリーランスであれば、働き方に制限がないため、自分の生活に合わせて仕事に取り組むことができます。ただし、仕事をすべて自分で獲得していく必要があるため、給与が安定しない点には注意しなければなりません。

無い内定になってしまったときは、焦らず冷静に次の一手を考えることが大切です。この機会に一度、自分の希望や目標が何かを考えながら、正社員にこだわらない柔軟な働き方を模索してみてください。

④大学院へ進学する

大学院への進学は、無い内定の状況を前向きに捉えられる選択肢です。専門性をとことん追求できるため、将来的なキャリアにもプラスになる可能性があります。

また、研究を通じて新たな知識や視野を得ることができ、自己成長にもつながるでしょう。大学院に通ったことがきっかけで、就活のときには気づけなかった本当にやりたい仕事を発見できるかもしれません。

さらに、大学院では教授や研究者とのつながりを築く機会も多くあります。将来的に研究者や専門家として活躍したい人にとっては、大学院進学も有益な選択肢と言えるでしょう。

無い内定を打破する6つのアクション

無い内定の状況を打破し、採用をつかむには冷静な状況分析と対処が必要であると解説しました。ここからは、具体的な方法として、状況打破に必要な6つのアクションを紹介します。

紹介するものをすべてやる必要はありませんが、①から順番に取り組めると比較的解決に向かいやすくなります。「何から手を付ければ良いかわからない」と悩んでいる人は、①から順に試してみてくださいね。

また、状況を変えるには、先に同じ悩みを解決した人の方法を取り入れることが効果的です。内定をゼロから1にした先輩たちは、どうやって現状を打開したのでしょうか。

経験者が取り入れた方法と、今だからこそわかる「無い内定になった原因」について聞いてみました。

無い内定に悩んだ時期や状況打開のきっかけを教えて!

R・Nさん(2025年卒 4年制大学)

マイナスな気持ちを何度もポジティブ変換していた
内定がゼロの中、周りでどんどん内定が出て絶望しかけた時期は大学3年生の2月あたりです。

まず「周りは周り、他人は他人」と思うことを強く意識しました。第一志望群が軒並みダメになるなかで、周りは内定が確定していくのですから、落ち込まない訳がありません。そのようなときは、「落ち込むのは大学4年生の3月で良い」と思うように頭を切り替えました。「最終的に就職できれば良いのだから、数を当たっていこう」と気持ちを切り替えて、まずは行動することに決めました。

「受かるはず」を「落ちて当たり前」と思うようにし、緊張と焦りをほぐすようにしていたら、気がつくと「そのうちどこかの企業からは内定が出るから、心配ご無用!」と思えるほどになっていましたね。

H・Tさん(2025年卒 4年制大学)

面接担当者の一言がきっかけになった
大学4年の5月後半に、地元中小企業から初めての内定がでました。それ以降続けて内定をいただくことが多くなりました。無い内定が改善したきっかけは「一度内定が出たら、それ以降どんどん出るようになる」と、初めて内定をいただけた企業に言われたことだと思います。

私はそれまで、無い内定のため就活に対するモチベがなくなりかけていました。しかし、その言葉をもらってから、「続けてたら必ず内定につながる」と思い、心を入れ替えることができました。それが無い内定の脱却につながったと思います。

今だからこそ言える「無い内定」に陥った原因を教えて!

内定がもらえなかった原因は、自己分析が不十分だったことです。自分のモチベーションや将来のキャリアについて一貫性がなかったことが問題でした。(2025年卒 学習院大学)

M・Wさん

無い内定の原因は、企業研究不足です。統合報告書やCSRについて知らなかったため、その企業ならではの志望動機を作成できませんでした。(2025年卒 4年制大学)

R・Nさん

私は極度に面接に対する恐怖心があったため、インターンに参加して早期選考の機会をもらったにもかかわらず、参加しなかったことが無い内定につながってしまったと思います。(2025年卒 4年制大学)

H・Tさん

①これまでの選考状況を整理する

何かの問題を解決するためには、現状を把握したうえで課題を見つけることが大切です。無い内定の状況を改善するときも同様に、いまの選考状況を整理し、何を変えるべきなのかを探しましょう。

これまで応募した企業を振り返ることで、自分の就活の方向性が再確認できます。「大企業ばかり選んでいる」「応募を絞りすぎ」など、新しい発見があるかもしれません。

たとえば、一次面接ばかりで不採用になっているのであれば、企業から基礎能力が足りていないと判断されている可能性が高いです。いまいちど就活のマナーから見直す必要性が出てくるでしょう。

選考状況は自分で把握していると思っていても、紙に書き出してみると新しく気づくことが多くあります。簡単にできる改善方法のため、隙間時間などを利用してまずは手を動かしてみましょう。

無い内定になったときにエントリーしていた企業の数は?

10社ほどエントリーしていたと思います。選考が早いことからコンサル中心に見ていました。(2025年卒 学習院大学)

M・Wさん

早期選考も含め、エントリーしていた企業数は20社ほどでした。(2025年卒 4年制大学)

R・Nさん

30社ほどエントリーしていたと思います。焦ってエントリーをし、通過しても対策不十分で面接に挑むことが多かったので、もう少し減らしても良かったと思います。(2025年卒 4年制大学)

H・Tさん

②周囲に相談する

就活を経験した先輩や友人など、周囲からさまざまな意見を聞くことで新たな視点が得られる可能性があります。

友人はリアルタイムで就活を経験しているため、自分だけの視点にとらわれない解決策が浮かぶこともあるでしょう。情報共有も同時におこなえば、自分が知らなかった企業の求人や、試験のコツなどを教えてもらえるかもしれません。

相談できる先輩がいれば、同じ立場を経験してきた人だからこそのアドバイスをもらうことができるでしょう。また、先輩が所属している企業や業界の動向など、これからの選考対策に必要な情報も集められます。

ほか、就活生に特化した就活サイトを利用するのもおすすめです。求人の紹介だけでなく、就活ノウハウの指導など、内定までの道をサポートしてくれます。

無い内定の状況になると、周囲に言い出しづらく感じてしまうかもしれません。しかし、こんなときだからこそ一人で抱え込まず、周囲のサポートを受けながら前向きに就活を進めていきましょう

③就活の軸を再検討する

内定が出ない原因として、自分の性格や適性とマッチしない企業に応募している可能性も考えられます。自分が本当に興味を持ち、得意とする分野や業界に向けて就活を進めているか、しっかりと振り返ってみましょう。

自己分析で自分の強みや弱み、成長したいスキルなどを整理すれば、改めてどのような企業や職種に適しているのかが見えてきます

さらに、自分の将来像やキャリアビジョンを再確認することもポイントです。自分がどのようなキャリアを築き、成長を遂げたいのかを明確にできれば、就活の軸がこれまでよりはっきりとするでしょう。

無い内定で焦っていると「いまさら自己分析をしても意味がない」と思うかもしれません。しかし、自分自身を見つめ直し、新たな可能性にチャレンジする姿勢こそが内定獲得への近道につながります。就活のモチベーション向上にもなるので、解決の手立てとしてチャレンジしてみてくださいね。

④応募書類を作り直す

無い内定を打破するには、応募書類の作り直しを検討することも重要です。

もちろん、業界や企業によって求められるスキルや経験は異なるため、書類は応募企業に合わせてカスタマイズしなくてはいけません。いままで同じ内容を使い回ししている場合は、この機会に作り直しをおこないましょう。

また、応募書類を作り直すときは、キャリアセンターや就職エージェントなど、専門性の高い人の意見を取り入れることも有効です。改善点やアドバイスをもらえれば、客観的な視点を踏まえた見直しができますよ。

⑤企業分析の方法を見直す

どんな企業も、自社に興味を持っている人を採用したいと思いながら選考をしています。内定がもらえないということは、採用担当から自社への理解が甘いと判断されている可能性があります

無い内定を脱出するには、これまでの企業分析に新しい視点をいれると現状を打破できるかもしれません。

上記のように、公式HPや就活サイト以外からの情報収集をしてみましょう。企業分析のやり直しをすると「こんな事業もやっているんだ」「業界の立ち位置ではこんな一面もあったんだ」といった発見ができます。

深い企業理解は、より効果的な自己PRを考えたり、志望動機に深みを出したりするのに役立つでしょう。同じやり方にとらわれず、どんどん新しい視点を取り入れてみてください。

⑥面接対策を見直す

無い内定の状況に悩むのであれば、面接対策の見直しは必ずやっておくべき点です。これまでの面接内容を振り返り、反省点から対策を検討しましょう。

基本的には、過去の面接でうまくいかなかった質疑応答を思い出すことが大切です。「緊張したから」「質問の意味がわからなかったから」など、うまく回答できなかった理由を明確にしましょう。

あとは、理由を踏まえて対策を検討していくだけです。たとえば「質問の意味がわからなかった」のであれば、質問意図をしっかりと理解したうえで、回答ができるかを考えていきます。

うまくいかなかったことを思い出すのは、少し嫌な気持ちになるかもしれません。ただ、これからマイナスな思いになることを少しでも失くすためと考えて、気持ちを切り替えてチャレンジしてみてくださいね

焦りは禁物! 無い内定になったときに避けるべき3つの行動

就活を続けていて内定が出ない日々が続くと、どうしても気持ちが後ろ向きになって、投げやりな考えが浮かんでしまいますよね。とはいえ、マイナスな気持ちのまま冷静さを欠いた行動を取ってしまうと、貴重な就活の時間を無駄に過ごすことになりかねません。

無い内定の状況では、どのような行動を避けるべきなのでしょうか。ここからは、経験者が後悔したエピソードも交え、状況の悪化を招く行動について紹介します。不採用が続いてついやってしまいそうになったとき、自分でストップをかけられるように理解をしておきましょう。

焦って行動して後悔した経験を教えて!

R・Nさん(2025年卒 4年制大学)

内定が欲しくて興味のない企業まで応募していた……
当時、就職エージェントに紹介されるがまま、自分の興味のないベンチャー企業の選考を受けていました。内定を獲得しても行く気がないのに、早く内定を獲得して安心感がほしいという理由で選考対策をしていたことはかえって遠回りになってしまったと思います。

また、面接の練習が十分ではないのに大手企業などの選考を受けてしまったことも後悔しています。そのなかには本当に行きたい企業もあったので、「なぜあのとき焦って行動してしまったのか」と、反省の気持ちでいっぱいです……。

H・Tさん(2025年卒 4年制大学)

就職エージェントを複数使って後悔した
私はエージェントサービスを複数利用してしまったことに後悔しています。

焦りから、面接よりもエージェントとの打ち合わせに時間を費やしてしまい、結果的には本末転倒でした。第二新卒の場合、エージェントを活用すると自分に合った求人を見つけられるかもしれませんが、経験の無い新卒の場合は難しいでしょう。

また、希望の業界や職種を伝えても、マッチした求人を紹介される場合は少ないため、複数のエージェントを利用するよりも慎重に選ぶほうが良いと思います。

①自暴自棄になっていろいろな企業に応募する

内定が出ないと、焦りや不安から「とにかくどこでもいいから内定が欲しい」という気持ちに駆られることがあります。自暴自棄になって、条件を問わずいろいろな企業に応募してしまうと、入社後にその会社が自分に合わないと感じることも少なくありません。

焦って行動することで、むしろより良い選択肢を逃してしまう可能性もあるのです。応募数が増えたからといって、内定数が上がるわけではないため、まずは冷静に状況分析することに力を注ぎましょう。

②無い内定の原因を改善しないまま選考を受け続ける

原因を改善する努力をしないまま選考を受け続けても、結果は変わりません。なぜ自分は無い内定なのか、状況を客観的に見つめ直し、必要な対策をする努力を惜しまないことが大切です

まずは一度応募する手を止め、内定が出ない原因を見つけて一つずつ対策の見直しをしてみましょう。手探りで行動し続けるよりも、書類や面接の精度を高めて就活をする方が無い内定の時間も早く終わります。

③就活をストップしてしまう

内定がなかなか出ないからといって「自分は就職ができない」と諦めてしまうのはやめましょう。無い内定は、選考への準備不足が多くの原因であり、自分自身が仕事に向いていないというわけではありません

自己分析で自分に適性のある企業を見つけ、応募までに徹底した対策ができれば、内定はきっとつかむことができます。無い内定に悩むときこそ、立ち止まらず前を向いて進むことが大切です。

一時的にリフレッシュする時間を取り、就活が嫌になってしまった気持ちを切り替えるのは問題ありません。気持ちが落ち着いたら、あと少しだけ自分を信じて、着実に就活を進めていきましょう。

無い内定を避けるために選考途中でもできる対策を紹介

就活では応募直前に「内定がもらえなかったらどうしよう……」と不安になる人もいますよね。これまでしっかりと対策をしてきたつもりでも、万が一の状況を心配してしまうのはめずらしくありません。

内定ゼロの状況を防ぐには、就活直前や途中にできる方法もいくつかあります。もしもの事態を防ぐために、今からでも実践して、自信を持って選考に進みましょう。

無い内定を避けるために意識していたことを教えて!

R・Nさん(2025年卒 4年制大学)

内定をもらうための手段を理解しよう
無い内定を避けるためには、「内定をもらう方法についてのリサーチ」が非常に重要です。私は、キャリアセンターや就職エージェントから情報を収集するだけでなく、内定を獲得している友人からのアドバイスも積極的に取り入れました。

さらに、受ける企業数を増やすことで、内定率を高めることを目指した結果、数多くの企業に応募するというルーティンが生まれ、内定を徐々に手にすることができたのです。

D・Tさん(2025年卒 千葉大学)

就職エージェントをうまく活用しよう
内定ゼロを避けるためには、受ける企業の幅を広げることが重要です。特に、自分で調べて出てくるような企業は知名度が高く、倍率も高い傾向があります。

そのため、就職エージェントなどを利用して多くの情報源を持っておきましょう。私の場合、就職エージェントで紹介してもらった企業は自分に合っていることが多く、選考もスムーズに進みました。内定率も上げられたためおすすめです。

①応募するときは企業の難易度も考慮しておく

内定を獲得するためには、応募する企業の難易度を考慮することがポイントです。自分のスキルや経験に見合った企業に応募すると、内定の獲得がしやすくなります

もちろん、どうしても入社をかなえたい企業もあるはずです。そのような場合は、難易度が高いからといって諦めず、自分の思いをぜひぶつけてみましょう。

無い内定でマイナスな気持ちになるのを避けるためにも、内定を狙いやすい企業も含めて複数応募し、バランスを保つようにしておくことが大切です。

②周りの内定状況を確認する

選考の進め方や内定状況は、周囲と比較することが大切です。

友人の内定状況を確認しておくと「自分もそろそろ内定が出ないと危ない」と、無い内定になる前に気づくことができるでしょう。また、説明会に参加した回数や応募した企業の数なども同時に聞いておけば、自分の行動量を見直すきっかけにもなります。

ただし、周囲の内定状況はあくまで一つの情報であり、自分の能力を比べるものではありません。比較しすぎてモチベーションが下がらないように注意してくださいね。

③就活サービスを利用する

選考途中でもできる対策として、就活サービスの活用もおすすめです。

就活のプロである就職エージェントに相談をすれば、綿密なヒアリングをおこなったうえで、内定が取れない原因を一緒に探してくれます。さらに、面接対策や書類添削の個別サポートを受けられるため、より内定に近づくための実践的な知識・スキルが身に付けられるでしょう。

なによりも、無い内定の辛い状況を一人で抱え込む必要がなくなります。内定が取れずに気持ちが落ち込んでいる場合など、マイナスな感情が芽生えてしまっているときにこそ、就活サービスの利用を検討してみてください

無い内定は解決できる! 慌てずに目の前の課題に目を向けよう

無い内定の状況を変えるための方法や、事前の対策について解説しました。就活で内定が出ない状況になると、何から手をつけるべきかわからなくなるほど、気持ちが追い詰められてしまうことがありますよね。

状況をなるべく早く改善するには、感情的にならず冷静な分析と対処が必要です。自分の就活時期に適した対応を知って、一つずつ取り組むことから始めてみましょう。

無い内定の状況打破には、実際に苦しい状況を乗り越え内定を獲得した経験者の話も取り入れると効果的です。焦らずに無い内定の原因特定と改善をおこなって、就活のゴールを目指してくださいね。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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