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グループワークには2つの種類がある
グループワークに対して、苦手意識を抱く就活生も多いでしょう。しかし、対策法をあらかじめ自分の中で確立しておくことで、苦手意識はなくなり、自信をもってグループワークに参加することができます。
グループワークの中でも「プレゼン型」というディスカッション中心のものと「作業型」という協力して作成物を作るような2つの種類があります。
グループワークをおこなう企業はたくさんあり、その企業が出すテーマにはある一定の偏りがあります。頻出するテーマを抑えておけば、対策にかける時間も十分にとることができます。グループワークのテーマごとに、対策をしておきましょう。
プレゼン型グループワークのテーマ
グループワークには大きく分けて2種類あります。それぞれ、どういった回答や発言が求められているかをすぐに判断できるようにしておきましょう。
まずはプレゼン型のグループワークに関していくつかテーマを紹介します。企業の方が求めている人材がどういった人材なのか、あらかじめ企業研究をして理解したうえで、上手にプレゼンしていくようにしましょう。
どんなテーマが出されるのか具体的な例を参考にして、自分ならどんな役割で、どんな意見を出せるかイメージしておくと良いでしょう。自由討論型、選択型、課題解決型のそれぞれ3つのパターンのディスカッションがあり、テーマも回答も違います。しっかりと確認しておきましょう。
自由討論型のディスカッション
・社会人にとって大切な事は何か
・いい会社とはどんな会社か
・100万円を手に入れたらどうするか
最初に紹介するのは自由討論型のディスカッションです。自由討論型のディスカッションとは、あるテーマに対して自由に話し合い、最終的に一つの答えにまとめるというものです。
テーマとして頻出するものには、上記3つがありますが、グループワークに関しては、このテーマだけが重要というわけではありません。
ここでは、自分とは違った他者の意見にも耳を傾けてまとめていくことができるか、逆に自分の意見をきちんと述べることができるかが大切です。テーマに対して深く考えすぎて黙り込むことなく、限られた時間の中で他者の意見をしっかりと聞き全体のバランスを取るようにしてください。
自身の意見を伝えた上でリーダーシップを発揮し、会話を進めたりまとめることができれば高評価につながります。
選択(ディベート)型のディスカッション
・全ての建物をバリアフリーにすべきかしないべきか
・田舎か都会どちらに住んだ方が幸せか
・年功序列制を廃止して成果主義にすべきかしないべきか
次に選択(ディベート)型のディスカッションです。選択(ディベート)型のディスカッションとは、あるテーマについて、2つのグループの話し手が、賛成・反対に別れて、議論を行うことを指します。
人によっては、中学生の頃から授業にあり、ディベートをしたことのある学生もいるかもしれません。こちらは自由討論型とは違って、全体の意見をまとめるのではなく、チームの結束力を高めて、いかに説得力のある意見に仕上げられるかが重要です。
回答はテーマに対して「Yes」か「No」の2つのパターンになるため、いかにロジカルに意見を述べて他者を納得させることができるかという思考力とプレゼン力をみられていることになります。選んだ答えに辿り着いた理由と、その道筋を説得力のある言葉で伝えることができれば、自ずと好評価を得られます。
答えに意味があるのではなく、その答えに辿り着いた理由と説得力が重要となりますので、順を追って分かりやすく説明するようにしましょう。
課題解決型のディスカッション
・コインランドリーがもっと普及するにはどのような施策が必要か
・若者の政治への関心を上げるにはどうしたらいいか
・シャーペンを3万円で売るにはどうしたらいいか
最後は課題解決型のディスカッションになります。これは、出された課題に対して解決の方法をみつけ出すという内容です。言葉で言い表すと簡単そうに聞こえますが、上記にあるように頻出するテーマはそう簡単に答えが出ない難問ばかりになります。
「課題を解決する」というミッションがあるため、限られた時間の中でまとめなければなりません。手順としては、まずは課題点を洗い出し、議論する必要があるトピックスを決めます。自分の知識や思考力だけでは解決の糸口をみつけられないケースもあります。その場合は、他者の意見を引き出すように促すようにします。
難しいディスカッションでありながらも、しっかりと課題解決の方法をみつけ出すことができれば、他のグループワークよりも面接官の目に留まる可能性は高くなるといえます。
グループディスカッションを突破したいなら、「対策マニュアル」を活用しよう!
グループディスカッションに苦手意識を持っている就活生はたくさんいます。面接官から何を評価されていて、どうやって対策すればいいか分からないですよね。
そこで「グループディスカッション対策マニュアル」を活用しましょう。実際に行われたグループディスカッションを書き起こして進め方や場面別のポイントを解説しているので、効率的に対策をすることができます。
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作業型グループワークのテーマ
①それぞれに道が描かれたパズルのピースが配られる
②配られたピースは他の人に見せてはいけない
③口頭でどんな絵が描かれているのかを伝えるのはOK
④時間内に地図を完成させる
プレゼン型のグループワークに対してもう1つのグループワークですが、上記の例のように、全員で制作物に取り組む作業型グループワークもあります。仲間と協力しなければ、完成することはできません。そのため、チームワーク力や傾聴力をみられていると考えるようにしましょう。
意見や発言に説得力を持たせるグループワークとは異なり、協調性を持って、初対面の人とでも円滑にコミュニケーションを図ることができるという点をアピールするようにしてください。
また、時間制限内に完成させなければならないため、時間配分も重要となります。作業に没頭しすぎることの無いように、広い視野を持って作業完遂を目指すようにして下さい。
ユニークなグループワークのテーマ
・無人島に何かひとつだけ持っていくなら何を持っていくか
・雨を知らない人に雨とは何なのかを説明してください
・ペットボトルのふたを開けて飲む方法を言葉だけで確実に伝わるように説明してください
・普通の鉛筆を5万円で売る方法を考えてください
・オリンピック/パラリンピックで一つ競技を増やすとしたら何ですか
グループワークのテーマは多岐にわたり、中にはユニークな議題を設定する企業もあります。
例えば、「無人島に何かひとつだけ持っていくなら何を持っていくか」「雨を知らない人に雨とは何なのかを説明してください」などがあげられます。
また、「当社のキャッチコピーを考えてください」のように、ビジネスに関係する内容が出題されることもあるでしょう。企業は自由な発想力を求めているものの、きちんと問題解決に向けて議論ができているか、チームワークが取れているかなど、チェック項目に変わりはありません。
ユニークなテーマだからと言って、余計なおしゃべりをして脱線することのないように、緊張感をもってグループワークを行いましょう。
ゲーム型グループワークのテーマ
グループワークはゲーム形式でおこなわれることもあり、代表的なものとして「NASAゲーム」や「LEGOブロック」があげられます。これらはゲーム感覚で楽しく取り組める点が特徴ですが、選考である以上、当然評価基準は存在します。
そのため、どのような内容かだけではなく、いかなる点がみられているのかも知っておくことが大切です。ゲーム型のグループワークについても理解を深めておくことで、選考をより有利に進めやすくなるでしょう。
NASAゲーム
NASAゲームは選択型のグループワークに似ており、優先順位をつけることでワークを進めます。設定としては月面に不時着をし、無事だった15個のアイテムのうち、生存のためにどれを持っていくのかを決めるというものです。
15個のうちもっとも必要なものは何かを考え、それぞれに優先順位をつけていきます。グループワークでは明確な正解がないことが多いですが、NASAゲームは公式に正解が定められている点が大きな特徴です。
正解に近づけることはもちろんですが、グループでいかに意見をまとめるか、また順位をつける際にしっかりと根拠があるかどうかもみられており、協力して正解を目指しましょう。
LEGOブロック
LEGOブロックを使用するグループワークには、さまざまなパターンが存在します。代表的なものは2つであり、1つは息を吹きかけても崩れないようにブロックを組み立てるというものです。制限時間内に積み上げたブロックに息を吹きかけ、崩れなければ成功となります。
もう1つは別室に完成されたLEGOがあり、ひとりずつこれをみて、制限時間内に同じ形を作成するという方式です。メモを取るのは自由とされている場合もありますが、完成形をみられるのは最初の一度きりです。
そのため、記憶を頼りに完成を目指す必要があり、グループでの意見もまとめながら正解に近づけます。LEGOブロックには物理性があり、自分がイメージできないものは作れないとされているため、協調性以外にもイメージを言語化できる再現力や表現力がどの程度があるのかもチェックされるでしょう。
ディスカッションの基本的な進め方とコツ
ここまでの見出しでは、ディスカッションで頻出するテーマを紹介してきました。出題されそうなテーマを知っておくというのはもちろん大切なことではありますが、それだけでは選考を通過することはできません。
ディスカッション試験をパスするためには、その進め方と取り組み中の立ち振る舞いを熟知しておく必要があります。そこでここでは、ディスカッションの基本的な進め方と、議論を円滑に進めるためのコツを紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ディスカッションの進め方
グループディスカッションは、以上の流れで進めていきます。一部この流れでは進められないものもあるりますが、討論系のものは基本はこの進行を意識するようにしましょう。なお、上記の表中にある「%」は、制限時間をどう割り振るべきかという目安です。
まずはじめにおこなうべきなのが「定義づけ」です。ここで条件などを共有しておくことによって、話がわき道にそれるのを防ぐなど、無駄な時間の消費を抑える役割を果たしてくれます。
例えば「若者の政治への関心を上げるにはどうしたらいいか」というテーマに対しては、
・若者とは何歳から何歳までを指すのか
・政治の関心とは、何なのか
のように、チームメンバーの中にある「当たり前」や「前提」を合わせることです。上記の場合。若者を15歳~20歳までと考える人もいれば、20歳~29歳までと考える人も居るかもしれません。
それが終われば、今度は意見を多く出していきます。とはいっても、ここに時間を使いすぎるとまとめが弱くなってしまいますので、時間を定めるようにしてください。まとめの後、プレゼンの準備の時間を作るというのもポイントです。発表前に練習をしておくと、より効果的に自分たちの意見を伝えることができるでしょう。
議論を円滑に進めるためのコツ
ディスカッションの場では、積極的に発言することを意識してください。まったく発言しないと、試験の担当者も判断のしようがありませんので、評価は「論外」となってしまいます。
グループでの話を円滑に進めるためには、話しやすい環境を整え、皆が納得できる答えにたどり着かせるというのがポイントです。どれだけ自分の思っていることとは違う意見が出たとしても、それを全否定するような言動をしてはいけません。メンバー全員が気持ちよく議論できるように、どんな意見もまずは受けましょう。受け入れて、その意見をかみ砕いた後にそれでも「違う」と感じれば、しっかりと反対の意見がある理由と根拠を付けて優しく話し合いましょう。
また、まったく発言をしていないメンバーにも積極的に話を振るようにしましょう。話しづらそうなら「はい・いいえ」で答えられる問題を投げかける程度でも構いません。「グループの全員が納得できる答えになっているか」というのも担当者からみられている点なので、多数決はしないようにしてください。
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グループワークで気を付けるべきポイント
グループワークを攻略するには、どのような点に注意すべきかを知っておくことも大切です。注意点を知っておくことで、どのようなことでマイナス評価になってしまうのかを理解でき、実際にグループワークに取り組む際の参考にできます。
選考を突破するには高評価を獲得することはもちろん、いかに評価を下げないかも重要です。悪印象を与えないためには何に注意すべきなのかを知り、細部のポイントまで守って高評価の獲得を目指しましょう。
多数決で意見をまとめるのはNG
グループワークではテーマに対してチームでひとつの意見を出すという形式が多く、チームの中で意見が割れてしまうこともあります。違う意見が複数出た場合は、多数決によって決めてしまうことが楽ではありますが、結局全員が納得した答えにならないこともあります。
グループワークは最終的な結論だけではなく、そこに至るまでの過程も重要視されています。そのため、過程の部分で議論を放棄して多数決で結論を決めてしまうと、多数決をいい出した本人だけでなく、チーム全員の評価が下がる可能性が高いです。多数決は簡単な解決策ですが、なるべく話し合いで解決するようにしましょう。
意見の言いやすい雰囲気を作る
グループワークは誰かが中心となって発言するだけではなく、チームの全員がきちんと発言し、議論を円滑に進めることが大切です。そのため、全員参加でそれぞれが自分の意見をいう必要があり、意見をいい出しやすい雰囲気作りをすることが重要でしょう。
チームのメンバーの意見を否定するばかりで意見をいいづらい雰囲気を作ってしまうと、結果的に議論が円滑に進まず、話し合いが停滞してしまう場合があります。自分の意見が通ったからといってそれだけで評価されるわけではなく、無理に押し通そうとすることで、むしろ悪印象になることも多いです。
誰もが意見をいいやすく、気軽に発言して議論を円滑にすることが大切です。話している人に対して笑顔でうなずいたり、積極的に話を振るなどして発言しやすい環境を作っておきましょう。
過去のテーマをリサーチしておくことが大切
上記で紹介してきたテーマもある程度頻出されるテーマといえますが、多くの企業が趣向を凝らし、臨機応変に対応できるかどうかをみる傾向もあります。マニアックなテーマを出す傾向にある企業もありますし、オリジナルなテーマを出してくる企業も存在することでしょう。
全てのテーマを網羅することや、覚えるのは大変になります。最低限志望している企業のOG・OBや、大学内にある情報を集め、過去にどんなテーマが出題されたかをリサーチしておくのも重要です。
予習してきたと感じられる点があったとしても、それだけ真剣に企業へ就職したいと考えているということになりますので、リサーチが裏目に出ることは無いと考えていいでしょう。
グループワークでぶっつけ本番はNG
口が達者な方や応用力のある方は特に、リサーチすることも準備することもなくグループワーク本番を迎えたりもします。しかし、多くの就活生を見てきた採用担当者には準備を全くしていない学生を些細な言動から見破ってしまいます。グループワークは簡単なものではないため、ぶっつけ本番で挑むのは絶対にNGだと覚えておくようにしてください。
多少億劫に感じられたとしても、手を抜くことなく真剣に取り組むようにしましょう。「準備しておけばよかった」と後悔することのないように、最善を尽くすようにしましょう。
グループワークのテーマを把握して対策しておこう
グループワークでは、どのようなテーマが出題されるのかを知り、それに合った対策をしておくことが大切です。企業によって、出題されるテーマがどのような内容になるのかは異なります。そのため、事前の対策は難しいですが、議論の進め方のポイントや注意点などを知っておくと、本番でスムーズに取り組みやすくなるでしょう。
選考ごとに出題されるテーマが違うからこそ、どのように取り組むのか、基本的なポイントを知っておくことが大切です。選考の基本的な進め方がわかっているかどうかで、本番の過度の緊張や不安は軽減されます。基本はもちろん、細部のポイントまで丁寧に抑え、徹底した事前準備でグループワークの突破を目指しましょう。