自己PR

例文10選|「部活動で学んだこと」で面接官がうなずく回答術を伝授

目次

  1. 「部活動で学んだこと」の回答には仕事への活かし方を盛り込むことが大切
  2. 就活生に聞いた! 部活動で学んだことを聞かれたことがある人の割合
  3. まずは確認しよう! 部活動で学んだことを質問する面接官の意図
  4. 面接官の意図をとらえた「部活動で学んだこと」の適切な伝え方
  5. 部活動で学んだことを効果的にアピールするための構成
  6. カテゴリー別!「部活動で学んだこと」でアピールしやすい強みの例を解説
  7. 就活生に聞いた! 部活動で学んだことでアピールした強み
  8. シチュエーション別! 「部活動で学んだこと」の回答例文10選
  9. 最後に確認しよう! 部活動で学んだことを伝える際の3つの注意点
  10. 部活動で学んだことは仕事に貢献する方法を伝えて面接を突破しよう

「部活動で学んだこと」の回答には仕事への活かし方を盛り込むことが大切

面接では、部活動で学んだことを聞かれるケースは少なくありません。企業が質問する意図がわからなかったり、部活動で学んだことがすぐには思い浮かばなかったりして、どのような回答をすれば良いか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。

部活動では、目標の設定や課題が生じた際の乗り越え方などを通じて、さまざまな学びが得られます。面接で「部活動で学んだこと」を聞かれた場合は、単に経験則を時系列で伝えるのではなく、部活動から得た学びをどのように仕事へと活かすのかをアピールすることが大切ですよ。

この記事では、「部活動で学んだこと」に対する適切な伝え方や注意点、回答例文などを解説します。部活動で学んだことをもとに、企業に貢献できる姿をアピールしていきましょう。

就活生に聞いた! 部活動で学んだことを聞かれたことがある人の割合

部活動で学んだことを対策するにあたって、「そもそも企業から質問されることはあるのだろうか」と疑問を持つ人もいると思います。そこで、学生の皆さんに、面接で「部活動で学んだこと」を聞かれた経験があるかを聞きました。

就活生に聞いた!みんなのリアルQ面接で「部活動で学んだこと」を質問された?

アンケート結果を見ると、およそ37%の学生が聞かれたと回答しました。部活動に入っていない学生もいるなかで、3人に1人ほどの学生が質問されているというのはかなり高い確率だといえます

大学だけではなく、高校時代も含めて部活動に所属した経験のある人は、「部活動で学んだこと」を質問されると思って準備を進めていった方が良いでしょう。

コピペで使える自己PR文がかんたんに作れます

自己PRは就活において必ずといっていいほど必要になります。自己PRが曖昧なまま就活がうまくいかなかったという就活生は多くいます。

そこで活用したいのが「自己PR作成ツール」です。
自己PR作成ツールを使えば、簡単な20個の質問に答えていくだけで、あなただけの自己PRが完成します。

作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。

作成スタート【無料】

合わせて活用したい

あなたが自己PRでアピールできる長所を特定します。

まずは確認しよう! 部活動で学んだことを質問する面接官の意図

部活動で学んだことを質問する面接官の意図

「部活動で学んだこと」を面接で聞かれて迷ってしまう人も少なくありませんよね。その理由は、企業側がどのような意図で聞いているかがわからないことが原因となっている場合が多いです。そのため、意図をしっかりとつかむことができれば、回答するときの指針となります。

ここでは「部活動で学んだこと」を質問する面接官が考えている2つの意図を解説します。的を射た回答ができるように、面接官の意図を把握しておきましょう。

部活動での経験を仕事に活かせるか確認したい

「部活動で学んだこと」を聞かれると、学生のなかには過去の実績や大会への出場回数などを答える人もいますが、面接官は部活動の実績を聞きたいわけではありません。

面接官は、学生が将来的に自社でどのような活躍をしてくれるのかを知ろうとしています。そして、仕事への再現性を見出すには、部活動から得た学びや課題への対処方法などの情報が役立つのです

そのため、企業は部活動での経験をもとに、学生の部活動での経験や学びが仕事に活きるのかを確認しようとしています。

課題への取り組み方が自社に合うか確認したい

企業が部活動で学んだことを聞く意図としては、仕事への経験の活かし方とともに、その学生が自社の社風や働き方に合うかどうかも測ろうとしています。なぜなら、自社とマッチングした学生のほうが活躍できるケースが多く、すぐに辞めてしまうリスクも少なくなるからです。

部活動のなかで何らかの目標を達成するために、自身の課題と向き合わなければなりません。その経験から学んだことを聞くことで、仕事上での課題とどのように向き合ったり、取り組んだりしていけるのかを見ようとしているのです

面接官の意図をとらえた「部活動で学んだこと」の適切な伝え方

「部活動で学んだこと」の適切な伝え方

「部活動で学んだこと」に回答するときは、内容を面接官の意図を踏まえたものにできるとより納得感のある内容になり、あなたが伝えたいことが誤解なく届きますよ。そのため、意図に沿った回答の伝え方をしっかりと熟知しておく必要があるのです。

ここからは面接官の意図をとらえた「部活動で学んだこと」の伝え方として3つの方法を解説します。すべて実践すると回答がよりわかりやすくなり、好印象を残すことができるので実践してくださいね。

①目的・目標・過程を明確にする

部活動で学んだことを伝えるときは、どのような目的や目標を持って部活動に力を注いできたかをわかりやすく説明することが大切になります。それにより、部活動の内容を知らない人にも納得感を持って学んだことが伝えられるようになるからです。

たとえば、野球部に所属していたとします。リーグ優勝という目的のために、技術的な練習だけではなく対戦校のデータ分析もおこない、その経験から多角的に物事を考える重要性を学んだと伝えれば、納得感のある回答にすることができますよね。

内容をわかりやすく伝えるためにも、部活動で学んだことを伝えるときは、部活動の目的や目標、そして過程についても丁寧に説明し、仕事に活かせる学びや経験をしてきたということを示しましょう

②具体的なエピソードを語る

「部活動で学んだこと」への回答では、エピソードに具体性を持たせることも重要です。話の内容が具体的になるほど、面接官が内容を理解しやすくなり、説得力が高まります。

具体性を持たせるのに役立つのが、When(いつ)・Where(どこで)などの頭文字を取った5W1Hのフレームワークです。野球部での経験を伝える場合、次のような形で具体性を持った回答を作ることができます。

また、数値や固有名詞を盛り込むと、より具体性が増すのでおすすめです。

自分にとっては当たり前に感じる内容でも、初めて会った面接官は個別の事情を知りません。エピソードに具体的な要素を盛り込むほど、面接官が学生の内情を把握しやすくなり、説明に対する理解が深まりますよ。

③仕事に活かせる学びや強みに言及する

「部活動で学んだこと」への回答の質をより高めるには、仕事に活かせる学びや強みを明確な言葉で伝えることが大切です。部活動から得た学びをどのように仕事へと活かすのかがわかりやすくまとまっていると、学生の将来的な働きや役割を面接官がイメージしやすくなります。

加えて、それらの裏付けとなる根拠も必要ですよ。仮に、部長やマネージャーとして数多くの部員をまとめ上げた経験があれば、企業ではメンバーや取引先の担当者を束ねるプロジェクト責任者のほか、多種多様な意見をくみ取らなければならない部門リーダーなどとしても活躍が見込まれますよね。

そして、部活動における他者とのコミュニケーション方法や調整手段などが、それを裏付ける根拠となります。根拠もしっかりと伝えることができれば、内定後の具体的な姿が浮き彫りになり、面接官に対して強い印象を残せるでしょう

部活動で学んだことを効果的にアピールするための構成

部活動で学んだことの自己PR構成

部活動で学んだことを伝えるには、面接に臨む前に構成を作り込むことが大切です。

構成とは、結論や概要、目標とその課題などの見出しを設置して、伝えるべきポイントを整理した骨組みを指します。構成をもとに本文を考えることで、文章全体にストーリー性が加わり、面接官に内容が伝わりやすくなるのです。

ここからは、回答文を作成するための適切な構成を解説します。5つの流れに沿ってストーリー形式で構成を作成し、伝えるべきポイントを明確にしましょう。

 ①結論:部活動から得た経験

「部活動で学んだこと」への回答では、まずはじめに部活動で得た経験と学びを端的に伝えるようにしましょう。結論を最初に伝えることで、面接官が回答の核となる部分を理解することができます

文章量はおおよそ50字程度が適切な長さで、面接官も理解しやすくなります。冒頭の結論部分が長くなりすぎると、面接官が内容をうまく理解できずに、その後の回答が印象に残らない恐れがあるので注意してくださいね。

あまり有名ではない部活動だったとしても、内容などは結論の後に説明すれば良いので、まずは部活動の種類やその経験から学んだことを伝えることを優先しましょう。

②概要:部活動の基本情報

一概に部活動といっても、野球部やサッカー部などの多様な種類があり、役職も多岐にわたります。初めて話を聞く面接官からすれば、具体的なエピソードの前提となるシチュエーションを把握しなければ、その後を理解するのが難しくなってしまいます。

そのため、ここでは次のような基本情報を伝えましょう。

役職には部長や副部長などが含まれますが、あわせて部内でどのような役割を担っていたのかも伝えることが重要です。具体的な働きが明確になれば、その後の話の内容をイメージしやすくなります

③目標と課題:目標達成に向けて発生した課題

続いて、部活動をおこなううえで自分なりに設定した目標と、それを達成するまでに生じた課題や障壁を伝えます。

「部活動で学んだこと」への回答で重要なことは、経験をどのように仕事へと活かすかという点なので、目標や課題に関しては端的に伝えることが大切です。長くても100文字以内に収めると、冗長な回答にならずに済みますよ。

目標といっても大々的なものとは限りません。「毎日部活に顔を出す」「次の試合でのベンチ入りを果たす」など、自分なりの基準で目標を洗い出しましょう。

 ④対処法:課題に対する取り組み

課題に対してどのようなプロセスで解消したのか、具体的な取り組み方を伝えましょう。対処法である以上、その内容には主体性が求められます。同時に、原因と結果を明確にすることも重要です。

たとえば、「練習メニューを日々継続したことで徐々に成果が現れた」といったアピールでは、原因はよくわからないものの何となく問題が解決したような印象になってしまい、主体性が感じられません。そのため、上記の例文のように自発的な行動の詳細を明確に伝えることが大切なのです。

面接官からすると、課題への取り組み方から問題のとらえ方や原因究明プロセスを見いだせます。

⑤将来の姿:課題解決からの学びと仕事への活かし方

課題解決から得た学びをもとに、どのように仕事へと活かすのかをアピールしましょう。

仕事への活かし方をアピールするには、課題に対する行動によって、周囲や自分自身にどのような変化が生まれたのかを伝えることが重要です。その経験をどの部署で活かしたいのか、どのような役職で効果を発揮するのかなど、より具体性を持たせると、仕事への活かし方が伝わりやすくなりますよ

さらには、事業内容や製品の特徴、業界での立ち位置など、その企業ならではの強みと自身の強みを上手く絡ませてアピールすると、面接官の心に響きやすくなります。

カテゴリー別!「部活動で学んだこと」でアピールしやすい強みの例を解説

部活動には、役職や部活動の種類、競技種別ごとに、面接官へとアピールできる強みがあります。それぞれの強みの傾向を理解するだけでも、自分に合った回答を考えやすくなるはずです。

ここでは役職や部活動の種類といったカテゴリー別に、「部活動で学んだこと」の強みをアピールする例を紹介します。自身の立ち位置や環境を踏まえ、明確なアピールポイントを洗い出しましょう。

役職

部活動には、部長や副部長、マネージャーなどのさまざまな役職があります。それぞれ役割が異なるため、アピールできる強みにも違いが現れます。役職別の強みを理解することで、「部活動で学んだこと」の質問に対するアピールポイントが明確になるはずです

ただし、今回紹介するのはあくまで一例のため、すべての人に当てはまるわけではありません。回答を考えるにあたっての参考とし、当てはまらない場合は無理してこの強みに沿った内容にしなくても良いということは覚えておいてくださいね。

①部長:リーダーシップ・責任感

部長には、チーム全体を統率し、メンバー全員をまとめ上げる役割があります。チームで掲げる目的を達成するための推進役となる重要なポジションです。

そのため、部長の経験がある場合は、自分自身がどのようにチームを率いてきたのかというリーダーシップに焦点を当てるのがおすすめですよ

また、部長には、一度決めたことを確実に実行する責任感の強さも求められます。ただし、「ルールを守る」「期日を厳守する」といった当たり前のことは責任とはいえません。責任感をアピールする際は、適切な目標やスケジュールを設定した点など、いかにして役割をまっとうしたかを伝えることが大切になります。

②副部長:サポート力・調整能力

副部長には、顧問や部長の指示を的確に部員へと伝えたり、部員からの意見をくみ取ったりと、チーム全体がスムーズに進行するようなサポート力や調整能力が求められます。仕事では複数人で協力する場面もあるため、チームの仲介役として立ち振る舞った経験は、企業から高い評価を期待できますよ。

また、部長と部員との板挟みにより、苦労した経験がある人も多いのではないでしょうか。そのため、苦しかったことをどのように乗り越えたのか、チームの雰囲気をどうやって調整したのかといった点を伝えるのも効果的です。

 ③マネージャー:組織マネジメント能力

備品や救急道具の管理、ドリンクの配給など、マネージャーはさまざまな仕事を担います。最終的には、部員が練習に集中できる環境を整えるほか、試合で勝利を得るためのサポートをおこなうのが目的です。ほかにもデータの管理や学外の団体とのやりとりなど、その仕事は多岐にわたります。

マネージャーはいろいろなイメージがあるため、まずは部内での役割や働きをわかりやすく伝えましょう

そのうえで、どのように組織全体をマネジメントしてきたかをまとめます。雑務を淡々とこなしたような印象にならないよう、部員のために提供した具体的な要素を挙げることが重要です。

 部活動の種類

役職と同様、部活動の種類でもそれぞれアピールできる強みがあります。部活動の種類は大きく分けると運動部と文化部の2種類に分けられますが、それぞれに違った特色があるので、その違いに注目して部活動で学んだことを考えてみましょう

以下では部活動の種類ごとの強みやその伝え方を解説しています。自分自身の立場や環境に合わせて強みを考え、反対に「文化部でも運動部同様の強みが得られた」などと考えを広げてみてくださいね。

 ①運動部:忍耐力・礼儀

運動部はときに大きく体力を消耗する練習があることもあり、肉体的にも精神的にも大きな負荷を感じる学生もいます。なかには、体を負傷して試合出場を断念せざるをえなかったり、成績が伸びずに落ち込んでしまったりと、さまざまな壁に直面した人もいるはずです。

そういう状況では忍耐力が備わることがあるので、いかにしてつらい経験を乗り越えたのかをアピールすることができますよ。

また、運動部では、OB・OGや先輩後輩に対して上下関係に配慮しなければならないケースも珍しくありません。仕事にも活きる礼儀を学ぶ機会になることもあるため、マナーに配慮した結果、どのような学びを得たかを具体的に伝えましょう

 ②文化部:企画力・計画力

文化部では、定期的に発表会やコンクールなどのイベントが開催されます。そして、イベントで良い結果を残すには、誰が、いつまでに、どのような作品を作るべきかという企画力や計画力が必要です。そのため、一つの作品を生み出すために行動した過程や、その結果をアピールしましょう。

ただし、団体で一つの作品を生み出すのか、個人で作り上げるのかによって、制作方法や進め方も異なります。団体の場合はコミュニケーション能力や調整能力を、個人の場合は自己管理能力をあわせてアピールすると、自身の強みがわかりやすくなりますよ

 競技や活動内容の種類

部活動は個人活動と団体活動に分けることができます。個人活動は自己管理能力、団体活動はコミュニケーション能力といった形で、アピールできる強みに差があります。その点に注目して、部活動で学んだことをアピールするのもおすすめです。

ここでは部活動の競技や活動内容の種類で異なる強みを解説していきます。役職に就いておらず、アピールすべきポイントがわからない場合でも、個人活動や団体活動ごとに強みを見つけることで、部活動で学んだことを伝えやすくなるので、参考にしてみてくださいね。

 ①個人:自己管理能力

陸上部や弓道部、書道部など、個人の活動が中心となる部活では、常に自分自身と向き合う必要があります。結果に対する責任を自分で負う必要があるともいえるため、自己管理能力が欠かせません。そのため、部活動のなかでどのように自分自身と戦ってきたのか、つらかった体験や楽しかった体験を交えながら要点を伝えましょう。

また、個人での活動とはいえ、複数のメンバーで部活動が成り立っている以上、ほかの部員と協力し合う場面も多いはずです。一人でうまく立ちいかなくなった際、周囲からどのような協力を得られたか、協力を得るためにどうやって行動したかを伝えるのも良いでしょう

②団体:コミュニケーション能力

野球部やサッカー部、吹奏楽部などの団体活動では、自分一人で目的を成し遂げることはあまりありません。仲間同士で適切なコミュニケーションを図り、ともに励まし合うことが大切になります。

このような特徴があるため、団体活動ではおのずと人間関係にまつわる数多くの経験をするはずです。目的を達成するために仲間同士でどのような協力関係を築いたのか、率先してどのような行動を起こしたのかといった、コミュニケーション能力をアピールするのがおすすめですよ

就活生に聞いた! 部活動で学んだことでアピールした強み

部活動で学んだこととしてアピールすることを決める際、どのような強みやスキルをアピールすれば良いか迷うこともありますよね。周りがどのようなことをアピールしたのか気になる人もいると思います。

そこで、学生の皆さんに「部活動で学んだこと」でどのようなことをアピールしたのかを聞きました。

就活生に聞いた!みんなのリアルQ「部活動で学んだこと」でアピールしたことは?

アンケート結果をみると、最も多いのがリーダーシップとなり、それに次いで、サポート力や仲間の大切さとなりました。役職や部活動の種類などとも絡めながらアピールすることで、いずれも仕事に活かせる力をアピールしたことがわかります。

またなかには交渉力や意見をまとめる力といった、仕事に直結しそうな形で強みをアピールした人もいました。部活動で学んだことを自分なりに考え尽くし、仕事で活かす方法を考えて伝えたということがわかりますね。

もし自分のアピールすることに迷っている人がいれば、参考にしてみましょう。

シチュエーション別! 「部活動で学んだこと」の回答例文10選

部活動で学んだことを伝えようと思っても、なかなか要点が絞れないことも多いのではないでしょうか。そういう場合には回答例文を参考にするのがおすすめです。さまざまな部活動の例文を比較しながら、自分らしい強みを探ってみてくださいね。

ここでは、「部活動で学んだこと」の回答例文をシチュエーション別に紹介します。自分なりの回答を用意したうえで、例文を参考にしながら内容をブラッシュアップしてください。

①団体競技×部長

例文では部長を務めた経験から、自発的な行動の重要性を学んだことをアピールしています。具体的にどのように行動したかを丁寧に説明することにより、納得感のある回答にできているのです。

また、団体競技であるという特徴を活かし、周囲の人たちに影響を及ぼせた様子が書かれているのもポイントの一つですね。多くの仕事では社内外の人と協力しながら仕事を進めていくため、組織のなかで自発的に行動できることのアピールは、仕事への再現性を見出しやすくなります。

②文化部×副部長

副部長という役割は、部活動の内容やチームごとの事情によって大きく左右されるため、回答を作る前に自分なりに定義しておくことが大切です。定義づけをしておくことで、部活動で学んだことの根拠となるエピソードを語るときに一貫性が生まれます。

例文では副部長という役割について、チームを見渡しながらも部員に近い存在と定義づけています。それにより、部活動で学んだこととしてアピールする強みを「気配り」と定めることができているのです。

また文化部は、運動部のように大学対抗の大会以外にもいろいろなコンクールなどがあるため、コンクールの内容が鍵となるような場合には、その概要も面接官が理解できるように説明をしましょう。

③運動部×マネージャー

部活動で学んだことをアピールするときは、成功した話でなくても構いません。自分が学んだことをアピールできるのであれば失敗談でもよく、その経験から何を学び、どのように自分が変わったのかを伝えることが大切です。

ただし、エピソードが失敗談だけで終わることがないようには注意してください。失敗したという話でエピソードが終わってしまうと、学んだだけで実際に行動に移せていない印象になってしまい、その学びが仕事に活かせるかに疑問を持たれてしまうことがあります。

必ず学びを得てどのように行動が変わったかまで言及してくださいね。

④野球部

野球は知名度の高いスポーツなので、打撃や守備といったある程度競技の中身にかかわるような内容を説明しても理解が得られるケースが多くなっています。ただし、打順やポジションがどのような要素で決められているかなどは専門的な知識になるため、競技を詳しく知らない人にもわかるように表記してくださいね。

また、例文のように、団体競技だからこそ周囲と差別化を図ったということを目立たせることも可能です。周りと比較して秀でたことや目立った経験をもとに、野球部の活動を通して学んだことを考えてみるのも良いでしょう。

⑤サッカー部

サッカーも競技人口は多いですが、知らない人も一定数いるので競技の細部まで言及するときは丁寧な説明が必要です。もしも説明内容が誰にでもわかりやすい表現になっているか不安なときは、親族やアルバイト先の社員など自分とは年代が異なる人に内容を読んでもらってフィードバックをもらいましょう。

また、例文にある「大学からサッカーを始めた」というように、自分自身の状況を簡単に説明することで、読み手の認識をそろえることができます。何もわからない面接官が読んだときに状況を理解できるような工夫が大切ですよ。

⑥テニス部

テニス部に所属し一人でプレーする人も多いと思いますが、練習などは一人ではなかなか成り立ちません。練習や部の運営、部員たちと一緒にプレーするなかで学んだことがないかに注目して、自分の経験を振り返って見るのがおすすめです。

テニス部のように試合は一人で臨むとしても、そこに至るまでに人とかかわったことから学んだことがあると、一人で取り組まなくてはいけない仕事でも周囲と協力しながら進めていける姿を見出すことができるでしょう。

例文では、テニス部でパートナーと協力して実績を勝ち取った経験が述べられていて、その協力に至る過程で自主的にコミュニケーションを取った様子が具体的に描かれています。このように具体例を豊富に書けると、より納得感のある内容になりますよ。

⑦陸上部

陸上競技には多様な種目がありますが、どの種目も練習は一人で取り組むことも多いはずです。自分一人での努力から学んだことを話すときには、自分の感覚をわかりやすい言葉に置き換え、それがほかの人にも伝わるかを事前に確認しましょう。

また、必ずしも成績が伸びたり、目標とした大会に出られたことでなくても構いません。自分と向き合うことによって、知らなかった考え方を学べたり、周りの人から気付かされたことなどでも回答になります。

 ⑧演劇部

演劇部の活動は得点を競ったり、勝敗をつけたりするようなことはほとんどないので、相対的な評価を受ける機会があまりない可能性があります。

わかりやすい結果などがないため、どんなエピソードを伝えるか迷う場合もあるかもしれませんが、周りからかけられた言葉や、自分自身の思い入れが強かったことなどに注目してみると部活動で学んだことが見つけやすくなりますよ

例文では、部活動のなかで普段とは違った役割を担ったことが書かれています。部活動のなかで一回きりしかやらなかったものの心に残っていることなどでも、学んだこととしてアピールできるかもしれないので思い返してみましょう。

 ⑨吹奏楽部

吹奏楽は部員数が多くなり、統率が難しいケースがあります。また顧問などが指揮者を務めたり、プロの演奏家が指導に入ったりと、同年代以外とのコミュニケーション能力も必要になるため、部活動の運営に苦労することが多いです。

例文では、顧問とうまくコミュニケーションを取りながら、部活動の内容を変えていったエピソードが語られています。その内容から、幅広くいろいろな世代とコミュニケーションを取り、行動を起こせる姿が伝えられている内容ですね。

また、周りを下げることにならないように、表現を工夫しているのもポイントです。周りを下げてしまうと、面接官は学生を他責的な人材だと感じ、採用を見合わせてしまうこともあるので注意しましょう

⑩放送部

放送部はアナウンスだけではなく、録音作業や録音データの調整など、多岐にわたる役割があるはずです。ただし、放送部の活動はそこまで多くの人が知っているわけではないので、その役割についてもしっかりと説明することで、面接官とも前提をそろえることができます。

例文ではアナウンスという比較的わかりやすい役割を取り上げていますが、苦手部分というのが具体的にどういうことなのかを説明しているので、放送部をあまり知らない人でも回答を読んで具体的なイメージを浮かべることができるようになっています。

また、アナウンスの能力は職種によっては活かすことができますが、ここではあくまで部活動で学んだことを伝えることが重要です。スキルやノウハウではなく、活動を通して身に付いた強みを伝えるようにしてくださいね

最後に確認しよう! 部活動で学んだことを伝える際の3つの注意点

部活動で学んだことを伝える際の3つの注意点

「部活動で学んだこと」に対する明確な回答を用意しても、それが的外れなものであれば、かえって相手にマイナスの印象を抱かせる恐れがあります。これでは、自身の強みや魅力が半減しかねません。

そのため、部活動で学んだことを伝える際に配慮すべきポイントや、注意点を理解することが大切です。細かなニュアンスを意識するだけで、より要点が伝わりやすい文章になるため、以下の3点を押さえましょう。

 ①実績だけを押し出さない

部活動で数多くの実績をあげていれば、それをアピールポイントとして伝えようとすることもあるでしょう。しかし、部活動での実績は、「部活動で学んだこと」と質問する面接官の意図に沿っていません。

面接官は、部活動の経験をどのように仕事へと活かせるかを知ろうとします。そのため、仕事への活かし方を本題とし、その根拠として軽く実績に触れる程度が理想的です。

仮に全国大会に出場したのであれば、誰よりも練習に打ち込んだことなど、その過程で苦労した点や、つらい体験を乗り越えるための取り組みを中心に伝えてください。

実績ではなく仕事への活かし方を中心にアピールすると、面接官が入社後の姿をイメージしやすくなりますよ

②ネガティブな表現は避ける

面接では、あえてネガティブな表現を使う必要はありません。最終的にはポジティブな結果に至る場合でも、途中にネガティブな表現があるだけでマイナスの印象を残してしまう可能性があります。

そのため、全体的にプラスの印象になるよう、文章を調整しましょう。たとえば、1~2年生の頃は部活動を休みがちだったなら、3年生以降の話に限定すると、ネガティブな話題は避けつつ要点を絞り込めます。

また、「部員が少ない」といったネガティブな表現を、「少人数で和気あいあいとした雰囲気」などのポジティブな表現に変えるのも方法のひとつですよ。

③専門用語の使用は極力控える

部活動の経験を語るうえで専門用語が出てきてしまうのは仕方ありません。しかし、あまりにも専門用語を多用すると、面接官の理解を妨げ、内容が伝わりにくくなるので注意が必要ですよ。

たとえば、大学生の全国スポーツ大会を意味する「インカレ」を、「全日本学生選手権」に直すなど、誰にでも正しい意味が伝わるように意識しましょう。そのほか、「跳躍素振り」のような、特定の競技の練習名や技名にも配慮が必要です。

明確な表現を心がけることで、自身の意図が正確に相手へと伝わります

部活動で学んだことは仕事に貢献する方法を伝えて面接を突破しよう

「部活動で学んだこと」の質問に対しては、実績や経歴を淡々と回答するケースも珍しくありません。しかし、面接官が本当に知りたいのは、経験から得た学びをどのように仕事へと活かすかという点です。このポイントを押さえると、面接官の質問に対して的を射た回答ができます。

面接官の意図を踏まえ、的確に要点を伝えるには、今回紹介した構成や伝え方のコツを理解することが重要です。また、自身の立場や環境を踏まえて例文からヒントを得るのも良いでしょう。

部活動での経験をもとに、仕事でどのように貢献するのか、将来の自身の姿を思い描きつつ適切な回答を考えてみてくださいね。

【就活のスケジュールに関する調査】

調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
調査日:2024年3月27日~4月2日
調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
調査対象者:24卒・25卒の就活会議会員の72人

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ