自己PR

【自己PRはオーディションだと考えて乗り切ろう】相手に大きなインパクトを与える方法を徹底解説

自己PRの目的は相手に印象を残す事

企業の採用面接では必ず自己PRをすることが求められます。選考の中では面接が重要であり、その面接の中でも自己PRが最も重要だと考える人は多いでしょう。そのような大切な面接の自己PRを成功させるための方法はあるでのしょうか。

自己PRを成功させるために最初に必要なのは、自己PRをする目的を理解することです。自己PRでは、企業に対して自分が採用する価値のある人材であることをアピールします。

ところが、ただ自分の強みを伝えるだけでは不十分です。なぜなら、面接官はこれまでもたくさんの就活生の面接をしており、中には同じような長所をアピールする学生がたくさんいるからです。そのため、自己PRでは「相手に印象を残すこと」が最も重視すべきポイントとなります。そのような自己PRを成功させる方法を見ていきましょう。

オーディションと自己PRの共通点

面接での自己PRは、自分自身を商品として企業にメリットを伝え、売り込むものです。これは、芸能人などのオーディションと同じです。普段、採用面接の自己PRとオーディションは全く別のものだと捉えられていますが、実は共通点がたくさんあります。

もしオーディションと自己PRに共通点がたくさんあるのであれば、オーディションから学べることもたくさんあるはずです。そこでここからは、オーディションと自己PRの共通点を紹介します。

①ハキハキと大きな声で話す

オーディションと自己PRの共通点の1つ目は、「ハキハキと大きな声で話すべきである」点です。オーディションでは「印象」がとても重要視されます。これは面接での自己PRでも全く同じです。

自己PRでは、つい「話す内容」に意識が傾いてしまいがちです。しかし、人間の印象に影響を与えるのは、「話す内容」以上に「話し方」だということがさまざまな研究で明らかになってきました。

そのためオーディションに臨む人は、明るく大きな声でハキハキと話す練習を重ねます。自己PRのゴールも「面接官の印象に残ること」です。であれば、オーディションと同様にハキハキと大きな声で話すことが効果的だと言えるでしょう。

②具体的な内容を伝える

オーディションと自己PRの共通点の2つ目は、「具体的に内容を伝えるべきである」点です。オーディションでも自己PRでも自分の強みを売り込みますが、その際に具体的な経験を語る必要があります。

「私の長所は○○です」、「私は〜〜するのが得意です」と主張することは誰にでもできます。本当にそうなのか、何を根拠にそう言えるのか、という裏付けがなければ説得力がありません。

そこで、オーディションでも自己PRでも、「自分の実際の経験」を具体的に伝えることで、自分の強みを伝えていきます。強みを相手に印象付けるためには、「実際の様子がイメージできるように」具体的に伝えることが必要です。

③+αの工夫でインパクトを残す

オーディションと自己PRの共通点の3つ目として、「+αの工夫でインパクトを残す」ことが有効な点です。芸能オーディションなどでは、自分のことを何かに例えて説明することや、キャッチコピーを作るなどの工夫が有効とされています。

自己PRでも、より面接官の印象に残るためには同じような工夫が有効です。最近は自分のキャッチコピーを考えて就活に臨む学生が増えてきました。そのため、人と同じキャッチコピーでは面接官の印象に残ることはできません。

奇をてらう必要はありませんが、深い自己分析や他己分析をし、自分の特徴を端的にあらわすキャッチコピーを作ることが大切です。

自己PRが書けない時は、自己PRジェネレーターを活用しよう

自己PRの内容が薄いと、人事に採用されません。選考を突破するには、自己PRを作り込む必要があります。

そこで活用したいのが「自己PRジェネレーター」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、理想的な流れの自己PRが完成します。

無料でダウンロードできるので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。

実際にツールで作成した自己PR例文(リーダーシップが強みの場合)
私はリーダーシップを発揮できる人材です。 学生時代にサークル長として運営に携わった際に、リーダーシップを養うことができました。
サークル長を務めていたフットサルサークルでは、練習場所や時間が取れないことや、連携が取りきれていないことが問題でした。そこで、大学側に掛け合い週に二回の練習場所を確保し、時間を決め活動するようにメンバーに声かけを行いました。
さらに、週末明けに今週の活動の詳細をメンバーにメールで配信することで連携強化に努めた結果、サークル加入率を前年度の3倍まで伸ばすことができました。
問題にしっかりと焦点を当て、迅速に対応していき、周りを良い意味で巻き込んでいくリーダーシップを御社でも活かしてきたいと考えております。

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自己PRのポイント

自己PRの時間は面接の中でも非常に大切な時間です。面接官は、学生の自己PRの情報をもとに、いろいろと質問をしてくることが多いためです。しかし、有効な自己PRを行うためには、事前準備である自己分析や他己分析が欠かせません。

その自己分析や他己分析の分析結果次第で、面接においての印象の良し悪しが左右されると言っても過言ではありません。面接前に、しっかりと自分の長所や短所を客観的に理解しておきましょう。ここからはそんな自己PRにおいてのポイントをご説明していきます。

企業が求める人材にマッチする長所をアピールする

自己分析や他己分析を用いて導き出された長所をただ単に話すだけでは効果が薄いです。志望している企業の求める人材に自分がいかにマッチしているかということをアピールすることが重要です。

例えば、素直な人材を求めている企業であれば、自己分析などを用いて導き出した自分の長所の「素直さ」をエピソードを交えて話をするとより良い効果が見込めます。面接官の立場に立って説得力のあるアピールの仕方を意識しましょう。いかに自分がその企業にマッチしているか、自分をプレゼンするような姿勢で臨みましょう。

強みをどのように活かすのかを伝える

長所と強みは混同してしまいがちですが、意味としても近い意味を持っていると言えるでしょう。強いて分けるのであれば、長所は「その組織に属して直接ではないが役に立てる」ということ、強みは「仕事において活かせる」ということでしょう。志望している職種が営業職であれば、「粘り強さ」が活かせますし、事務職であれば「完璧主義」が活かせるということです。

面接官に対して、「自分を採用すればこんなメリットがありますよ」と明確に伝えるといったイメージです。これにも自己分析などで事前に自分のことを知って置く必要があります。自分の強みを理解して、仕事においてどのように活かせるのかをきっちりと伝えましょう。

自己PRのベストな長さとは

オーディションでも自己PRでも、「印象に残ること」が大事である点を強調してきました。実は、人が誰かの印象に残るためには、「時間の長さ」も重要なポイントです。情報をふんだんに盛り込んだ長い自己PRと、ポイントだけを押さえた短い自己PR、どちらが印象に残りやすいでしょうか。ここからは、面接官の印象に残るために最適な自己PRの長さについて紹介していきます。

20秒程度がお互いに不快感がない

自己PRなどで相手に何かを伝える際には、20秒程度がお互いに不快感がないとされています。もちろん20秒ぴったりである必要はありませんが、20秒前後におさまるよう、事前に練習しておく必要があるでしょう。

実際に面接で20秒間の自己PRを指示してくる企業もあります。お互いに不快感がないというだけでなく、20秒間という限られた時間の中で大切なポイントを端的に伝えられるかどうかも評価の対象です。

まずは一度自分の自己PRをスマートフォンなどで録音し、長さや言葉の速さ、聴き取りやすさ、印象などを確認することをおすすめします。話す内容だけでなく、長さにも注意を払って自己PRの準備を行いましょう。

長すぎると話が抽象的になる

自己PRは、自分の強みを企業にアピールする大事な機会であるがために、たくさんの内容を盛り込んで長くなりがちです。しかし、長すぎる自己PRは面接官に良い印象を残すことはできません。

人間が一度に受け取ることのできる情報には限りがあります。そのため、話が長くなればなるほど、1つ1つの内容の印象は薄れ、「抽象的で何が言いたいのかわからない」という印象になってしまいます。

自己PRでは、一番大事な強みだけを確実に相手に印象付けることに注力すべきです。そのためには、強みを伝えるためのポイントを箇条書きにして覚え、そのポイントに沿って説明する練習を事前にしておくことがおすすめです。

効果的な自己PRについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

自己PRの例文

「面接官の印象に残る自己PRの内容」とはどのようなものなのでしょうか。自己PRの流れは、最初に自分の強みを伝え、次に具体的エピソード、最後に再び強みと入社後にどう活かしたいかをまとめるのが良いでしょう。

自分で自己PRする際も、この流れに沿ってまとめるのがおすすめです。それでは自己PRの例文を紹介していきます。

例文①スキルを武器にするパターン

私の強みは「相手に寄り添う傾聴力」です。大学時代、化粧品販売のアルバイトをしていました。商品知識は誰にも負けないくらい勉強していましたが、販売成績はいつも店舗で最下位でした。そこで成績の良い先輩の接客を観察したところ、お客様の話を聴いている時間が長いことに気がつきました。そこで私も商品説明をするのではなく、お客様の悩みを親身に聴き、一緒に解決していく姿勢に切り替えました。結果、店舗での販売成績は常に上位になり、商品購入後のお客様からお礼を言われることも増えました。御社の業務でもお客様に寄り添った傾聴力で顧客満足度向上に貢献していきたいと考えております。

就活や社会人として仕事をする上で、話を「結論から」することは鉄則です。この場合も、「相手に寄り添う傾聴力」という強みを最初に言うことで、面接官の印象に残りやすくしています。

続いて販売成績が最下位という状況から先輩の接客を観察することで傾聴力の重要さに気付き、実践して結果を出した経緯が具体的に説明されています。最後は、強みを企業の業務でどう活かしたいかをまとめることで、アピールした強みにメリットがあることを伝えましょう。

例文②あふれる情熱を伝えるパターン

私の長所は「自分にできるベストを尽くす」情熱です。私は大学時代、塾講師のアルバイトをしておりました。私の担当のクラスは学校の成績が良くない生徒がほとんどでしたが、授業時の理解度は悪くありませんでした。私は生徒たちが実力を発揮できない原因は家での復習の習慣がないからだと考えました。そこで塾長に相談し、生徒に毎日塾の自習室に通って復習するようにしてもらい、復習方法や未解決の疑問点を細かくチェックし指導しました。結果、クラスの平均点は20点近く上がり、生徒たちは勉強に対し意欲的になりました。御社に入社後も、「自分にできるベストは何か」を常に考え、貢献していきたいと考えております。

この例でも、最初に自分の長所を結論として伝えています。自分の担当クラスの生徒たちが学校のテストで実力を発揮できていない原因を考え、それに対して復習の指導を細かく行ったことが具体的に書かれています。

このように、問題を発見し、解決方法を考え、具体的に行動したプロセスと結果を伝えることで、面接官の中にイメージが残りやすくなるはずです。最後には必ず自分の長所を再び取り上げ、就職後に活かしたい旨を伝えましょう。

面接では笑顔と笑声を絶やさない

自己PRで大切なことは、面接官の印象に残ることです。印象に残ることが重視されるのはオーディションと一緒と言えます。オーディションでも自己PRでも、ハキハキ話すことや具体的なエピソードを伝えること、インパクトを与えるための工夫が有効です。

また、印象に残る自己PRにするためには、話す長さにも気を配る必要があります。自己PRのベストな長さは20秒前後と言われています。特に、話が長すぎると言いたいことが伝わりにくく、印象に残りにくくなるので注意しましょう。

自己PRで伝えるべき強みや経験は、自己分析を深く行うことで見つけ出すことができます。笑顔と笑声を絶やさず的確な自己PR内容を伝え、良い印象の残せる面接にしましょう。

受かる笑顔の練習方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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