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就活生が知っておきたい学歴フィルターとは|影響力について徹底解説
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目次
学歴フィルターを感じたことがあると回答した人は39%
【調査概要】
調査期間:2020年7月17日〜8月14日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象:2021年に大学を卒業予定のキャリアパーク(https://careerpark.jp/)会員
有効回答数:143名
2021年卒業予定の就活生を対象に行ったアンケート調査では、就活中に学歴フィルターを感じたことがあると回答した人は39%でした。この結果だけを見れば、「学歴フィルターは存在している」と言えそうですが、徐々に新卒採用で学歴を重視する企業は減っています。その詳細については下で説明します。
就活に学歴はどの程度有利に働くのか
就活に学歴はどの程度有利に働くのでしょうか。就活と学歴の関係については多くの情報が溢れています。かつて日本はよく学歴社会だと言われ、就職でも学歴が大きく作用するとされてきました。
ところが最近、企業は「学歴に関わらず優秀な人間を採用したい」という姿勢を示すことが多くなりました。学歴で新卒を選別することは、企業のイメージを悪くするという考えもあるからです。
しかし一方で、SNSなどには「学歴のせいで選考で不利な思いをした」、「学歴が有利に働いたと思う」といった就活生の書き込みも見られます。一体、学歴は就活でどの程度重視されているのでしょうか。この記事では、就活での学歴の影響について見ていきます。
高学歴ほど有利なのか
就活は高学歴者ほど有利なのでしょうか。大学を選ぶ際、「就職に有利か」という視点で大学を選ぶ高校生もいます。また一方で、「上位校に入れなかったから優良な企業には入れないのか?」といった悩みを抱える就活生もいます。
高学歴が有利かどうかは、採用される側の立場からすれば非常に気になる問題です。そこでここからは、学生側の視点だけでなく企業の採用者の視点から、「高学歴は有利か」という問題を考えてみましょう。
企業側と学生側の考え方の相違
実際、「有名大学ほど就活に有利」と考えている学生は多いです。しかし、採用する企業側は、学生たちが考えるほどは学歴を重視していません。なぜなら、企業が求めているのはその企業で「活躍できる人材」であり、「学歴のある人間」ではないからです。
では、企業で活躍できる人材とはどういった人でしょう。企業によって求める人物像は違いますが、その企業の求める働き方をし、求められる以上の結果を出してくれる人材を求めているのです。
世の中にはたくさんの業種・業界があり、同業種・同業界であっても全く個性の違う企業も存在しています。多種多様なビジネスが存在している現在において、「学歴」という物差しだけで有用な人材かどうか判断できるとは企業も考えていません。
企業側に「高学歴=優れた人間」という認識はない
実は採用する企業側に、「高学歴=優れた人間」という認識はありません。そもそも「優れた人間」の定義自体が、学校と社会とでは異なっています。学校では学力の高さが評価の基準であったため、学力の高いことが「頭が良い」ことであり、「優れた人間」であると捉えてきた人もいるかもしれません。
しかし、社会では学力で単純に「優れた人間かどうか」が判断されることはほとんどありません。いくら学力が優れていたとしても、現場で問題を解決したり、成果を出して貢献することができなければ、評価されるのは難しいです。
そして実際に社会に出て結果を出すためには、学力や専門知識・技能以外にもコミュニケーション力や協調性、交渉力などさまざまな能力が必要とされています。
企業が学歴より重視する「人柄」と「可能性」
それでは一体、企業は学歴以上に何を重視しているのでしょうか。それはあなたの「人柄」と「可能性」です。新卒採用を行っているほとんどの企業は、新卒に即戦力としての実力を求めているわけではありません。即戦力が欲しければ、経験豊富な転職者を集めるため、中途採用を行うはずです。
企業が新卒を採用するのは、就職した後の成長に期待をしているからでしょう。就職後に成長できるかどうかを分けるのが、その人の「人柄」や「物事への取り組み方」になります。企業は選考を通し、あなたがどのような人柄で、どう考えどう行動するのか、そして行動の結果から何を学び、どう活かすのかを学歴以上に重点的に見ているということです。
一部企業で学歴フィルターがある理由
学歴フィルターは就活生が思っているほどありません。しかし、一部企業で学歴フィルターがあるのも事実です。
しかし、企業もただただ大学時代の偏差値が高い学生を欲しているわけではありません。企業にも選考で学歴フィルターがかかる理由がありますので、紹介していきます。
採用開始時期の遅れによる時間短縮のため
一部の企業で学歴フィルターを使う理由は、応募者を絞らなければ対応しきれないからです。大企業や有名企業への応募者数は万単位です。
大企業といえども、全員分の履歴書やエントリーシートをチェックし、面接している余裕はありません。経団連により就活開始時期が統一され、年々早まっていた就活の時期がリセットされ全一斉のスタートとなったことも影響しています。決められた短期間で、万単位の応募者数から合否を判断しなくてはいけません。そのため、応募者を絞り込む1つの基準として「学歴」を取り入れています。
企業側は「学歴フィルター」という言葉は使わず、「ターゲット校」という言葉を使っています。それまでの採用実績から、企業に合う人材が多かった大学の傾向をつかみ、その大学から優先的に採用するという考えです。この方法により、企業にマッチしやすい人材だけを集め、効率よく選考が進められると企業は考えています。
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学歴を気にしすぎるリスク
実は、学歴を重視しすぎることの弊害が社会的に発生しています。「就職に有利だから」という理由で高学歴を目指してきた人たちが、就活や、就職後の社会生活で苦労しているというケースが指摘されているのです。
もちろん、そのすべてが学歴と関係するとは言えないでしょう。しかし、中には学歴へのこだわりが強かったために、苦しい状況から抜け出せない人もいます。ここからは、学歴を重視しすぎることによるリスクを見ていきたいと思います。
高学歴ワーキングプア
近年、「高学歴ワーキングプア」、もしくは「学歴難民」と呼ばれる人たちが問題となっています。以前に比べて大学への進学率が上がり、大学院への進学率も上がりました。高学歴な人、有資格者が増えたため、「それだけではうまくいかない」状況になっています。
それまで多くの時間と労力を学業に注ぎ込んできたにもかかわらず、学んだことを活かす職場がなかなか見つからなければ、それ以外に役立つ能力を見つけなければならないという厳しい状況に立たされてしまいます。
プライドが邪魔をする
高学歴の人は就職の際だけでなく、社会に出てからも苦労するケースがあります。なぜなら、高学歴の人は大学までは周囲に比べて優位なポジションにありますが、社会に出るとただの新人ということになるからです。
社会に出ると、それまでと違って学力で評価されることはありません。仕事のスキルや仕事への姿勢、協調性や柔軟性、素直さや順応性など、さまざまなことが要求されます。高学歴でプライドを持っている人ほど、素直に学ぶことができない場合もあります。
プライドが高いため、学力以外の部分で自分の未熟さや至らなさを認められない、指導された通りに改善できない、先輩の声に耳を傾けられないといったケースです。
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学歴フィルターにこだわるより実力で勝負できる時代
日本はもともと学歴社会と言われてきましたが、その傾向は崩れてきています。企業が最も重視しているのは学歴ではなく、就職後に成長して活躍できるかという、「人柄」や「可能性」です。学歴だけで評価され、活躍のチャンスを得ることが難しい時代になったと言えるでしょう。
学歴にこだわるよりも実際に自分が何ができるのか、社会で何が求められているのかを考え、実力をつけていく方が大事だと言えるでしょう。