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【自己推薦書の正しい書き方】10個の例文と就活で役立つポイント

履歴書ともESとも異なる「自己推薦書」

履歴書ともESとも異なる「自己推薦書」。履歴書やESのように頻繁に提出するものではないため、書き方を知らない方だけではなく提出する意図が分かっていない方も多いのではないかと思います。しかし就活を進めていくにつれて、いきなり自己推薦書の提出が必要となる機会が訪れるかもしれません。

そんな時に、企業に対して「あなたを雇いたい」と思わせることができるような自己推薦書を作成することができれば、周りのライバルから一歩リードすることができるはずです。そんな「自己推薦書」の目的から書き方まで一挙ご紹介します。

自己推薦書を書く目的とは

そもそも「自己推薦書」とはどのようななもので、なぜ作成する必要があるのでしょうか。「自己PRや自己紹介とは違うだろうし、何を書けばいいのだろう」と困惑する方も多いかもしれません。しかし自己推薦書の内容は内定にも直結するため、力を入れる必要があります。

そこでまずは、自己推薦書を書く目的を2つピックアップしてご紹介します。なぜ提出しなければならないのか、自己推薦書を通してどのようなことを伝えるべきなのか、ここで事前にチェックしておきましょう。

会社にとって有益な人材であることを伝えるため

なぜ自己推薦書を提出するのかというと、「会社にとって有益な人材であることを伝えるため」です。つまり自己推薦書とは、自分自身の長所や強みを最大限にアピールできるチャンスだと思って良いでしょう。ここで肝心なことは、アピールする内容が志望している企業とマッチしているかどうかです。

全く業務に関係のない長所や強みをアピールした場合、それは自己推薦書としての機能を果たすことができません。「会社の戦力になれること」や「会社で必要とされるであろうスキルを持っていること」を思う存分書き連ねましょう。またこの時には謙遜する必要は全くなく、自分を売り出すことが最大のポイントです。積極的にアピールポイントを伝えてください。

自らを推薦するために書く

さらに自己推薦書は自己PRと比べても、より一層自分のアピールポイントを売り出すことができるものです。「自分は貴社で活躍することができます」と推薦するものなのです。つまり企業側に自分を採用することのメリットを伝える、最大の手段だと思ってください。

よって、その職種に必要とされるスキルや、企業が欲する能力をうまく伝えることができると好印象を与えることが可能なので、力を入れて作成する必要があります。自己推薦書を見た面接官は、そこでアピールした強みに対して質問を繰り出します。そこでうまく強みを伝え、企業側が考える欲しい人材とマッチすることができれば、内定獲得に大きな影響を与えることができるでしょう。

自己PRを自己推薦書に活かそう

自己推薦書を書く場合、自分の強みを伝える自己PRを軸にするのもひとつの方法です。しかし、自己PRを考えるのが苦手という就活生も多いでしょう。言いたいことはまとまったけれど、実際に文章にするのが苦手という就活生は、ぜひ自己PRジェネレーターを活用しましょう。

自己PRジェネレーターを使えば、用意された質問に答えるだけで自然な流れの自己PRが完成します。文章の繋ぎ方や言葉遣いに自信がないという就活生にもおすすめです。無料でダウンロードして、自己推薦書の作成に役立てましょう。

自己推薦書を書くための準備

自己推薦書は、自身の長所や強みをアピールするために、非常に重要な役割を果たしています。とは言っても、自己推薦書の書き方が分からない方も多いのではないでしょうか。書き方はもちろんのこと、自分の長所を見つけ出すことも至難の技です。「自分の良いところなんて分からない」と頭を抱える方も多いでしょう。そこで次に、自己推薦書を作成するにあたって必要な事前準備をご紹介します。

自分の長所をリスト化する

努力家
粘り強い性格
協調性が高い
負けず嫌い
向上心がある
気配りができる

自分の強みやアピールポイントが思いつかない方は、まずは自分の長所をリスト化することから始めてみてください。全く長所が思い浮かばない方は、ファーストステップとして見本となる長所を表にまとめてみましょう。

上記のように、長所を書き出してみてください。一度よくある長所を並べてみると、「これは自分に当てはまるのでは?」と考えることができるかもしれません。それでもピンとこない場合には、身近な人に聞いてみるのもいいでしょう。周りから自分を客観的に見てもらうことで、自分の長所に気付くことができます。

長所に関連する具体的なエピソードを書き出す

(努力家)資格取得のために毎日最低1時間勉強をした
(リーダーシップがある)学生時代、サークル活動でリーダーを務めた
(気配りができる)アルバイトでお客様満足度No.1に輝いた

今までの実体験を軸にして長所を導き出す方法もオススメになります。この方法だと面接で質問された際に長所を裏付けるエピソードを述べやすく、説得力が増すところがポイントです。ここで、エピソードとそれに関連する長所の例を3つ簡単にご紹介します。

例えば、上記のようなエピソードから、長所を割り出すことが出来ます。このエピソードは実生活の中で体験したちょっとしたことでも問題ないため、今までの経験を思い返してみてください。

アピールする内容をひとつに絞る

さらに、1枚の自己推薦書の中でアピールしたい事をひとつに絞ることが重要となってきます。いくつも強みを書いてしまうと、ひとつひとつのアピールポイントが弱くなってしまうためこの場合には不適切なのです。例えいくつもアピールしたい長所を持ち合わせているとしても、そこはグッとこらえてひとつだけを詳しく記載するように気を付けましょう。

またアピールポイントを選ぶ際には、「コツ」があります。それは「会社が求めている人物像はどんなものか」という事を意識し「そこに合致するアピールは何か」という点を、考えて選ぶことです。そこがうまくマッチすることで、あなたは企業が欲している人材であるという事をアピールすることが出来ます。

自己分析をしておく

就活生の皆さんはこれまで、自己分析をしましょう、と色々な所で言われてきたことでしょう。自己分析は言うまでもなく、志望企業・志望職種を選ぶ為であり、ESを書く、自己PRを考えるためです。しかしそれだけでなく自己推薦書に書くべきことも結局自己分析からしか出てこないのです。

いかに深く自己分析できたかで、使えるエピソードがいくつあるか、その中で、実際に志望する会社にマッチしたエピソードがいかに深く書けるのかが決まってきます。

自己分析マニュアルで自分のタイプを知る

自己推薦書を書くには、自分がどういったタイプの人物なのかをよく知っておかなければなりません。自分自身について表面的な部分ではなく、自己理解を深めておくことが大切です。しかし、自分を顧みるだけではそういった部分を見つけるのは難しいものです。そんな未知の自分を発見するツールとして、自己分析マニュアル無料でダウンロードしましょう。

この診断ツールは、「仕事について自分がどのような興味を持っているのか」、「どんな強みが自分にあるのか」、という観点でパーソナリティ・タイプを診断するものです。自分のタイプを知ることで、自分の考え方や行動パターンを深く理解したうえで自己推薦書を書くことができるようになるでしょう。

自分の棚卸をする

自己分析としては、自分の情報を棚卸して書き出してみるのがおすすめです。いわば自分史の作成とも言えますので、自分自身の情報を細部まで思い出し、紙に書き出していきましょう。書き出す範囲は、どこからどこまででも構いませんが、範囲を広げれば広げるほど深くまで自分を理解することができます。

基本的には大学だけで構いませんが、さらに自己分析を深めたいのであれば高校、中学、小学校と範囲を広げていきましょう。また生まれたときから書き出してみるのもおすすめですが、記憶が曖昧な部分まで無理に思い出す必要はありませんので、覚えていないところは端的に書いて構いません。自分の人生で特に記憶に残っている期間、部分については具体的に細部まで記していきましょう。

SWOT分析

自己分析の方法としては、SWOT分析もおすすめです。SWOT分析は強み(Strengths)、弱み (Weaknesses)、機会 (Opportunities)、脅威 (Threats) の4つに分けて分析する方法です。SWOT分析では1枚の紙を4分割し、それぞれを強み、弱み、機会、脅威として該当する事項を書き出していきます。強みや弱みは自分自身の内面についてを記入し、機会や脅威については外的な要因についてを書き出していきます。

機会はチャンスとも言い換えることができますので、就活を進める上で周囲の環境や、経済状態などがどのように有利に働くのかを考えていきましょう。対して脅威は就活を進める上で妨げとなるものです。内的外的両方の要因を書き出し、現状を分析していきましょう。

他己分析もおすすめ

自分自身について理解を深めるためには、周囲の人に意見を求める他己分析もおすすめです。自分のことは自分が一番良く知っていると考える人は多いですが、実際はそうではありません。自分のことでも理解できていない人はたくさんいますし、自分では気づかないことに周囲の人は容易に気づくということも多いです。

自分では当たり前になっていることが、周囲の人から見れば魅力的なこと、すごいことである可能性もあります。自己分析に悩んだときこそ他己分析は重要です。他己分析をすることで、客観的な視点で自分を見ることができますので、長所や短所などにも信憑性が生まれます。他己分析で見つけたものは、自己分析の題材として説得力がありますので、周囲の人からのアドバイスも大切にしましょう。

自己推薦書を書く時のポイント

自己推薦書では、相手が納得できるようなアピールをすることが大切です。そのためには、どういったポイントに気を付ければいいのでしょうか。ここでは、「話には一貫性を持たせる」「その企業で頑張れる根拠を書く」「具体的なエピソードでアピールポイントを裏付ける」「企業での活かし方と覚悟を伝える」という4つのポイントについて詳しく解説していきます。

企業に対して、自身がどのように活躍することができるのかわかりやすくアピールしていきましょう。

話には一貫性を持たせる

自己分析が深くおこなわれ、エピソードの際に自分の感じたことやその結果で変わった考えなどに至るまで首尾一貫していることは、自己推薦書を書く上で重要なことです。その上で志望する会社で自分が今後やっていきたいことや努力していきたい点に、このエピソードが自然に繋がり、話しに一貫性が保たれていることが求められます。

いくらエピソードから引き出される長所が素晴らしくても、会社でどう活かしていくのかが自然につながらず取ってつけたようになってしまっては説得力がありません。

その企業で頑張れる根拠を書く

自己推薦書は単なる自己PRではありません。その志望する会社だけの為の自己推薦なのです。この企業でこそ私は活きるのだ、この企業でこそ私は頑張れるのだ、とわかってもらわなければなりません。この為に大切になるのは企業研究です。

できる限り詳しくその企業の部署や実績等を知り、自分のPRポイントとマッチさせて、自分が頑張れる根拠としましょう。具体的な実務内容がよくわからない場合も、対外的に発表されているHPなどから得られるイメージと自分の能力とをマッチさせるようにしてみましょう。

具体的なエピソードでアピールポイントを裏付ける

自己推薦書の中で、何か自分のスキルや性格をアピールしたい時、どのように書いたらいいでしょうか。1つ有効な手法として、「具体的なエピソードを使って、アピールしたいものを裏付ける」というものがあります。漠然と「私は〇〇が得意、△△な性格だから」と書かれていても、それを裏付ける内容が欠落しているため、なかなかうまくアピールできません。

アピールに説得力を持たせるためには、具体的なエピソードが有効です。例えば、「目標を越える成果を出すことが得意である」という内容をアピールしたいとします。具体的なエピソードとして、「イベントでの集客人数目標を20人としていたところ、本番は40人以上集客できた」という内容を付け加えると、うまくアピールすることができます。

企業での活かし方と覚悟を伝える

自己推薦書を書く際、「自分がもっているスキルや性格、長所をただ書けばいい」と思っている方は要注意です。それだけでは、自分の魅力が相手にうまく伝わらないことがあります。そこで効果的なのが「自分のもっているものを企業に入った時に実際にどう活かしたいのか、そしてその覚悟まで自己推薦書に書く」という手法です。

確かに、突出したスキルや長所を持っている学生はその点では魅力的です。しかし、企業でどのように活かしたいかが書いていないと、「立派なスキルではあるが、弊社では役立たないのではないか?」と疑問に思ってしまうでしょう。そうならないためには、企業でどのように活かしたいのかまで書くことが非常に重要です。「○○を活かして御社で△△のように働きたい」と覚悟も伝えましょう。

例文で就活に役立つ自己推薦書の書き方を学ぶ

自己推薦書の事前準備が出来たのであれば、次は実際に文章を書くというステップです。「自分の長所をどれだけ魅力的に伝えることができるか」ということをきちんと意識した上で、自己推薦書を作成しなければなりません。

推薦書という重要なアピール材料を最大限に活用するためにも、文章の書き方を学びましょう。そこで次に、自己推薦書の良い例と悪い例をひとつずつご紹介します。真似すべきポイントや注意すべきポイントを、ここでチェックしてください。

自己推薦書の良い例

私は人を喜ばせることが好きです。学生時代に接客業のアルバイトを経験し、お客様と直に接してきました。私が接客することによって「ありがとう」と声を掛けていただく事や、お客様の笑顔を見ることがやりがいに繋がる事を実感しました。
私が御社を志望する理由は、同じように接客業を経験できることはもちろんのこと「顧客満足度No.1」を目指しているところに感銘を受けたからです。貴社に入社することができたら、企業理念に沿った接客を行い、貴社の発展に貢献することができると思っております。

こちらの例文はひとつの長所に対して、情景が思い浮かべやすいエピソードを記載している点が良いポイントだと言えます。さらに、企業理念と自分の働き方がマッチしていることもしっかりと述べているところも良いでしょう。

自己推薦書の悪い例

私にはリーダーリップがあります。チームの中で率先して行動することから、周りから頼られる存在だと自負しております。学生時代にはサークルの幹事を務め、メンバーをまとめてきました。そこでは単に責任感を持ってメンバーをまとめるだけではなく、一人一人の意見を聞いてサークル内がより良い環境になるように取り組んできました。
さらに努力家である一面もあり、メンバーが見ていない場面でもコツコツと作業をし、チームに貢献してきました。私はこの持ち前のリーダーシップを生かし、貴社で活躍したいと思っております。

こちらの例文は、見ている側がエピソードをうまくイメージできないため文章自体が薄っぺらく感じます。どうやってメンバーをまとめたのか、自分の手でそのようにサークル内の環境がよくなったのかなど、具体的なことが記載されていないのです。

自己推薦書例文8選

ここまで自己推薦書を作成する際のポイントについて解説してきました。「ポイントはわかったけれど、実際に書くとなると何を書けばよいかわからない」と悩む就活生もいることでしょう。ここでは自己推薦書の例文をいくつか紹介していきます。自己推薦書の作成にあたっては、内容を吟味し、慎重におこなう必要があります。しかしそうは言ってもそれにばかり時間をかけているわけにはいきません。以下の例文から作成のポイントを学び、効率よく作成をおこなえるようにしておきましょう。

例文①

私は部活動の会計を任され、非常に几帳面に取り組んだと自負しています。銀行と取り扱う金額は雲泥の差がありますが、厳重に管理をしていました。部員とのやり取りで釣銭が足りないとつい自分の財布の中身で両替したくなりますが、絶対にしませんでした。
周りからは「厳しすぎるのでは?」と言われましたが、私はこのような気質こそ貴行で働くに当たって最も大切なことではないかと思っております。私は〇〇銀行の清廉なイメージに違わぬよう、入行後も常に自分を律していくつもりです。

こちらのエピソードは、当初の自己分析の中では出てきたかどうかわからない位、言ってみれば小さなエピソードです。聞きようによっては、「ケチ」「融通が利かない」など欠点に捉えられるかもしれません。

しかし〇〇銀行を志望するにあたり、自分の持つ〇〇銀行のイメージと合致する自分を追い求めた結果「会計」「清廉」というエピソードが出てきたのです。会社でなりたい自分とエピソードに一貫性があれば十分なアピールができるのです。

例文②

私が学生時代最も打ち込んだことはディベートです。ディベートでは物事のメリットとデメリットをよく研究し、どちらの立場でも「自分が優位だ」との理論を展開します。私は「不法就労を認めるべきだ」との立場で参加した関東大学連盟の大会でMVPになった経験があります。ディベートではいかに反対の立場の人間を説得するかが重要になります。
これは御社のようにグローバルな取り組みをしている企業で色々な国の人と色々な案件について議論する場面で貢献できる経験ではないかと考えています。私は今後なんらかの案件に関われることがあれば、ぜひ隅々まで研究し、どのような議論にも応えられるような人になりたいです。

自己アピールできる「結果のある」エピソードから引っ張って、会社に貢献できる自分に繋げています。こういった自信のあるエピソードはその後の面接でも話しやすいですし、オススメです。

このようなエピソードが自己分析できると、そこから志望する企業や職種も絞りやすくなるのです。自分のしてきた経験が活かせる職場を選ぶ努力は惜しまない方が良いです。また、その方が、企業側もより欲しい人材が採用できるので選ばれる可能性が高まります。

例文③

私は工学部を専攻し、〇〇についての研究をおこなうゼミに属しております。〇〇は大変繊細な物質で取り扱いには慎重さが求められます。日々同じ実験を繰り返すのに日によって変わるデータを見つめ続け、洞察力と忍耐力を学んできました。思うような結果が得られない時は焦りもありましたが、根気よく実験を続けることで結果を出し、〇〇学会において〇〇賞を頂くことができました。
御社の新商品の〇〇には大変感銘を受けました。特に〇〇という特性が素晴らしいと思います。ぜひ私の経験を活かし御社の発展に寄与できるよう努力し、次の新商品の開発といったような結果を出せる社会人になりたいです。

こちらは、かなりピンポイントで志望企業の志望職種まで決まっている場合です。企業は当然、第一志望をしている学生を採用したいので、このように具体的に新商品について言及し「新商品の開発に関わりたい」という希望があるのがわかれば、ぐっと差別化され採用に近づきます。他の会社でなく、ここに入りたいと具体的に伝えるためにも企業研究を怠らず、そこに繋がる自分のアピールポイントは何か?という観点から伝える内容を決めていきましょう。

例文④

私は「粘り強い性格」をしています。私は学生時代、バレーボール部に所属し、日々活動していたのですが、バレーボールでは仲間とボールを繋ぐことが何よりも重要になります。誰か一人が「ダメだ」と諦めてしまうとボールは繋がらなくなってしまいます。チーム全員がボールに対して粘り強くチャレンジすることが大切になるのです。
このようなバレーボールでの経験は日常生活にも活かされました。苦手教科を理解できるようになるまで教授に教わりに行ったり、部活によって不足しがちな勉強時間を「朝勉強」をおこなうことで補ったり、諦めるのではなく、粘り強く何事にも取り組んでいたのです。

この例文では「粘り強い性格」について具体的なエピソードに沿って述べられており、その点がポイントだといえるでしょう。具体的なエピソードもなく、「粘り強い性格です」と言われても、採用担当者にとっては「どの程度粘り強いのか」がわかりません。

具体的なエピソードに沿って述べることで話に説得力が増し、採用担当者にも「粘り強く仕事に取り組んでくれそうだな」と好感を持ってもらえるようになるのです。そうはいっても、具体的なエピソードを多く入れれば良いというわけではありません。あまり入れすぎると、ひとつひとつの話が分かりづらくなってしまうので、多くともエピソードは2つ程度に絞るようにしましょう。

例文⑤

私は「協調性が高い」人です。私は学生時代、居酒屋でホール担当としてアルバイトをおこなっていたのですが、私が働いていた店は人員が常に不足しており、「自分の仕事だけをしていれば、それでいい」という状態ではありませんでした。
そこで私はホールとして働きながらも、常に店全体の様子をチェックし、キッチンが忙しく混乱していている際にはそちらのヘルプに入るなど、店全体のことを考えて行動するよう徹底しました。私はこの経験から、チームとして機能するために自分がすべきことは何か考え、行動する力が身に付いたと考えています。

この例文では、実際の仕事がイメージされており、その点で採用担当者に伝わりやすい文章になっていると言えます。社会人として働く際、その仕事の多くはチームでおこなわれます。そのため上述の通り、「自分の仕事だけをしていれば、それでいい」というわけにはいかないのです。

この例文では自分の仕事をしっかりとこなしながらも、チーム全体が機能するために何をすべきか考え行動していたことが伝わり、採用担当者にも好印象を与えることができるでしょう。このように、実際の仕事をイメージしながら作成するのも重要なポイントなのです。

例文⑥

私は「負けず嫌い」な人間です。私は学生時代にテニス部に所属し、日々活動していたのですが、大学2年のころ、関東インカレでベスト16まで進出することが出来ました。そのこと自体は嬉しいことではあったのですが、それと同時に上位の選手と自分との差を痛感し、悔しく思いました。
そのため大学3年で迎える関東インカレではこれ以上の成果を上げるべく、通常の練習に加え、個別メニューとして毎日4時に起き、練習をおこなっていました。このように私は、過去の自分を超えるために負けず嫌いの強みを活かして努力を重ねることができる人間なのです。

この例文では、「負けず嫌い」という強みを具体的な数字で示せている点が良いといえるでしょう。もちろん具体的なエピソードに沿って述べることは重要です。しかし、それだけでは相手に伝えたいことを正確に伝えることが出来ない可能性もあるのです。

「毎日4時に起きて練習していました」と具体的に述べることで、あなたの負けず嫌いな性格をよりリアルに採用担当者に伝えることが可能になります。強みを伝える際にはこのように、具体的な数字を用いることで説得力を高めることができるのです。

例文⑦

私は「向上心がある」人間です。私は大学2年の時に就職後に役立てられるよう、日商簿記検定2級を取得することに決め、そのための勉強を始めました。通信教育を始め、毎日朝晩2時間ずつ机に向かって勉強をし、試験に臨んだのですが、1度目の試験では不合格となってしまいました。
私はその悔しさをバネにさらに努力を重ね、次のテストまでの間、毎日朝4時~7時半、夜19時~23時を勉強時間に費やすことを続けました。試験勉強以外にも学業、部活動、アルバイトなどやることが多々ある中、時間を何とか確保し、日々勉強を続けたことで、結果、次の試験では合格を果たすことが出来ました。

この例文では向上心はもちろん、他の強みについてもアピール出来ている点が良いといえるでしょう。エピソードに沿って自身の向上心を上手くアピールすることができていますが、それ以外にも「朝4時~7時半、夜19時~23時を勉強時間に費やす」「試験勉強以外にも学業、部活動、アルバイトなどやることが多々ある中、時間を何とか確保し~」といった点から、物事を計画し、進める力が優れていることが伝わります。

自身の強みはひとつではなく、1つのエピソードの中で、複数の強みが発揮されている可能性もあるのです。

例文⑧

私は「気配りができる」人間です。私は学生時代、野球部のマネージャーとして選手のサポートをしていたのですが、その中でよりよい環境で練習ができるよう、常に選手より先に行動することを心掛けていました。選手の体調管理を促進するために栄養学の勉強を独自で行い、そこで得た知識を選手に還元する勉強会を定期的に開催し、選手の体調管理に努めました。
栄養学について特に学んだ経験があったわけでもないので、始めのうちは難解に感じることも多かったですが、栄養学に関する基礎的な文献から読み漁り、自身の知見を深めていきました。このような試みの結果、選手や保護者から信頼を得ることができ、10名いたマネージャーの中でリーダーに選ばれることが出来ました。

この例文のポイントは、文章校正です。この例文では「マネージャーとして常に選手より先に行動することを心掛けていた」という抽象的なアピールポイントを先に述べており、その後に、「具体的に栄養学の~」というように具体的なエピソードに入っていく構成で文章が構成されています。

このように先に抽象的な表現で結論を述べ、後からそれを立証する具体性を述べることで、聞き手にとって頭に入りやすい伝え方となるのです。相手に伝わりやすい文章校正で述べることは、社会において必要不可欠な能力です。そのようなスキルを持ち合わせていることも併せてアピールできている点で、この例文は良いといえるでしょう。

自己推薦書の書き方ひとつで相手に伝わる印象が変わる

企業にアピールする最大の材料になるのが自己推薦書です。この材料をうまく使ってアピールすることで、内定の取得にも大きな影響を与えることができます。よって企業が求める人材像をしっかりと見抜き、それにマッチするような長所を伝えましょう。自己推薦書は、書き方ひとつで相手に与える印象がガラリと変わります。

初対面である就活生がどんな人物なのか判断する材料となるので、手を抜かずに作成しなければなりません。良い印象を与えるためにも、長所を裏付けるエピソードを思い浮かべやすいように書くことがポイントになります。作成し終えたら、身近な人に添削してもらうとより良いでしょう。ぜひ上記を参考にして、みなさんの就活に活かしてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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