身だしなみ

面接で着るスーツの着こなし方|ボタンやフラップのマナーもご紹介

スーツは細かいところまで気を遣おう

エントリーシート・履歴書の書き方、面接の受け答え方など、志望する企業から内定を獲得するために、さまざまな方法がありますが、スーツの着こなし一つで、印象はグッと上がります。

「神は細部に宿る」という言葉がありますが、スーツの色やボタン・フラップのマナー、インナーやネクタイの選び方など、着こなしやマナーの細かいところまで気を使うことで、相手に好印象を与えることができるのです。

本記事では、面接時に良い印象を与えるスーツの着こなしのポイントについてご紹介下します。「どうしても入社したい企業がある」「なかなか面接に受からない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

面接官がスーツの色から感じる印象

青系のアウターを身にまとっていたら「清楚」「謙虚」「さわやか」、水玉模様のシャツを着ていたら「個性的」「自信家」「アーティストっぽい」という印象を人に与えます。スーツも同じです。色やデザイン一つで、個人のキャラクターを操作することができます。

面接時に何を着ていけばよいのわからないと、頭を悩ませることがないように、スーツの色やデザインによって、相手にどのような印象を与えるのか、しっかりと把握しておきましょう。

黒は一般的に選ばれるが清潔感が大切

ひと昔前に就活生が着ていたスーツの色は「濃紺」が主流でしたが、昨今では(1990年代頃から)、「黒」が当たり前となりました。企業側から面接に呼ばれた際、「黒のスーツ着用」と指定してくることはありませんが、一般的にはこの色のスーツを着て面接に出向くことが多いようです。

多くの就活生が黒のスーツのため、色で自身をアピールすることはできません。重要になってくるのは、清潔感になります。汚れが目立たない色ではありますが、埃がついている、白いシミがある、生地がクタクタなどはNGです。

ほかには、サイズ感も忘れてはいけません。学生服のようにブカブカ、袖が短くワイシャツが見え過ぎているなど、面接官に良い印象を与えるとは言えません。

濃紺はもっともフォーマルとされる

街中で就活生を見かけた際、当たり前のように「黒」のスーツを着用していることが多いですが、実は、もっともフォーマルとされている色のスーツは、「濃紺」です。

面接官が自分と近しい年齢の場合は別ですが、1980年代頃に就活をしていた世代の面接官ならば、当時、「濃紺」が主流のカラーで「黒」に違和感を持っていることが多いため、いい印象を与えることができます。

また「濃紺」は、黒色スーツばかりの就活生の中、ライバルたちとの差別化を図れます。他の学生たちに埋もれないように、色の違いで印象づけることができるのです。ほかにも、「濃紺」は、「黒」に比べると明るい色なので、明るい性格であることをアピールできます。

ダークグレーは物腰が柔らかい雰囲気を演出できる

「濃紺」と同様に、「ダークグレー」のスーツを選択するのもわるくありません。この色の場合、埃やフケなどの汚れが目立ちにくく、清潔感をアピールするには最適だと言えるでしょう。また、「濃紺」が「明るい」という印象を与えるように、ダークグレーはやさしい色合いのため、物腰の柔らかい雰囲気を演出できます。

他の色よりも、「勤勉さ」「真面目さ」をアピールできるものの、スーツはあくまでも黒色が主流となっているため、面接官の世代や認識によっては、「個性的」と受け取られることもあります。志望する企業の特徴や職種を分析した上で、「ダークグレー」で良いのか判断しましょう。

どの色でもストライプはNG

今までスーツの色の印象論をご紹介しましたが、ストライプなどのデザインは、どのような印象を与えるのでしょうか。例えば、入社後に新入社員がストライプ柄のスーツを着用することはNGとは言えませんが、就活の際は、避けたほうが良いというのが一般的な考えです。

ストライプは、スマートで洗練された印象を与えることができますが、そのカジュアルな雰囲気が面接の際は、デメリットになってしまう場合もあるのです。ベンチャー企業・外資系企業などのユニークさ・個性を尊重する会社ならば良い印象になるケースもありますが、たいていの場合、「常識はずれ」「マナー知らず」というレッテルを貼られてしまいます。就活の際は、無地のスーツで、それも光沢のないものがベターでしょう。

スーツのボタンやフラップにもマナーがある

面接の際に、スーツの色やデザインにマナーがあるように、スーツのボタンやフラップ(ボタンの蓋)にもマナーを守らなければならないことがあります。1回覚えてしまえば誰でも守れる簡単なマナーですので、他の学生さんたちと差別化を図るためにも、ぜひ身につけて置きましょう。まずは、ボタンのマナーについてご紹介します。

ボタンの一番下は掛けない

まずは、ボタンの一番下は絶対に掛けないということを覚えておいてください。これがスーツにおけるボタンのマナーです。ただし、スーツのタイプによって、ボタンのマナーは若干異なります。

例えば2つボタンの場合は、一番上のボタンだけを掛けて、一番下は掛けないでください。「アンダーボタンマナー」とも呼ばれ、ビジネスの世界では、常識中の常識です。このマナーを守ることにより、スーツにシワをつけることなく、見た目の美しさをキープすることができます。

3つボタンの場合は、一番下だけを掛けないケースと、真ん中だけ掛けるマナーもあります。いずれにせよ、一番下のボタンは飾りとしてあるだけなので、掛けることは避けてください。

ボタンを外すことは避けたほうが無難

就活している時と、実際にビジネスパーソンとして働く時とでは、ボタンマナーに相違点があります。基本的なビジネスマナーとして、起立した時はボタンを掛け、着席する時は、ボタンを外すことが求められます。

しかし、就活生の場合は、この基本的なビジネスマナーを守ったほうがいいとは限りません。面接官によっては、ジャケットの前が空いていることに、違和感を覚える人もいるからです。新卒の面接の際、企業側が求めるのは、小慣れたスーツのマナーではありません。「いかに会社の成長に貢献してくれるか」「どれくらい情熱を持って仕事してくれるか」などの若者らしい主張ではないでしょうか。

ポケットの蓋(フラップ)は内側にしまう

ジャケットについているポケットの蓋を「フラップ」と言います。これは、屋外での雨や埃よけとして機能しているものですので、屋内では内側にしまうことが一般的なマナーです。もちろん屋外では、出しておいても構いません。ジャケットを傷めないために、出しておくべきでしょう。ただし、屋内になったら、しまうことを忘れてはいけません。

細かいところを気にする人事担当であった場合、フラップのマナーを守れないことでマイナスポイントをつける可能性もあります。ちょっとした気遣いだけで、「礼儀知らず」「アバウトな人」というマイナスの印象を持たれることを防ぐことができます。ボタンのマナー同様、覚えておいて損はありません。

インナーやネクタイの選び方

最後に、スーツに欠かせないネクタイと、インナーの選び方をみていきましょう。正しいスーツ選びやビジネスマナーの順守を実現できたとしても、ネクタイやインナーのチョイスを誤ってしまったら、元も子もありません。

些細なところも欠かさずチェックする面接官の場合、どんなに立派な志望動機や対応能力を持っていたとしても、服装ひとつで「NG」という判断にもなりかねないので、小さなことも意識していきましょう。

ネクタイは企業によって色分けする

前半でスーツの色のご説明をしてきましたが、もちろんネクタイの色でも印象は変わります。もし自分が「明るい」という印象を持たれにくい表情の場合は、黄色などの明るめの色を選んだり、知的な印象を与えたい時はグレーのネクタイをしめるように、「どう印象づけたいか」を考えて色を選んでいきましょう。

また、志望する企業の業種に合わせることも忘れてはいけません。IT系である場合、あまり硬い雰囲気を感じさせない色で、ドット柄など個性的なものでもいいでしょう。

金融系などの場合は、先ほどのグレー系をベースに、ストライプ柄のようなスマートさを演出するのも悪くありません。いずれにせよ、複数本持っておくと便利かつ安心です。

ワイシャツやブラウスから意外と透ける

ジャケットを着ているとはいえ、白いワイシャツやブラウスから、インナーの色や柄がわかってしまうものです。とはいえ、インナーを着ないことはオススメできません。特に女性の場合は、下着が透けて見えてしまう危険性があります。

色としては、男女ともに白かペールオレンジ・ライトオレンジといった目立たないものにしましょう。派手な色は、もちろんNGです。白であっても柄がある場合は、シャツから浮き出てしまう可能性があるため、避けるようにしましょう。

またインナーを着ることにより、汗などが目立ちにくく、清潔感をアピールすることもできます。インナー用のTシャツは、就活生にとってマストアイテムといっても過言ではありません。

スーツに合わせる小物の注意点

ここでは小物の中でも、腕時計とカバンについて考えてみます。小物として靴とベルトも悩ましい所ですが、これは靴が黒ならベルトも黒、というように色さえ合っていれば、さほど気にする必要はありません。

色が合っていなくてもアパレル以外を受けるなら問題になることはないでしょうが、アパレルを考えているなら、ここもぜひ気をつけてください。いずれにしても機能的なものを選び、できるだけ装飾がないものを選びます。就活で個性を出すのは小物ではなく、面接での受け答えだということを忘れないようにしましょう。

腕時計

就活に向いている腕時計は「主張しすぎない」ものです。もちろん、これは受ける企業にもよるので、例えば腕時計を作っているメーカーを受けるならベストはそのメーカー製品になります。一般的には、ベルトがメタルのものか革製のものがオススメです。革を選ぶなら、靴・ベルトと同じ色にするのがマナーになっています。

文字盤はデジタルでなくアナログが好ましいです。高い時計ほど個性的で主張してしまう可能性もある為、5,000円以内の安いものでも構わないのでできるだけシンプルなものを選びましょう。就活では小物は主張するものでなく、自分をアピールするのは面接内容ですから、逆に小物が主張してしまわないよう気をつけましょう。

カバン

就活用のカバンで最も大切なのは、A4サイズの書類が折らずに入れられることです。注意点として、リュックサックやメッセンジャータイプなどは、ビジネスバッグではないため就活シーンに合わないと思われる可能性が高いです。

色は黒が最も無難で適しています。また、床に置いて自立すること、外側に薄いA4の書類が出し入れできるポケットがついていること、長距離の移動に便利な肩掛けの紐があることなどがあります。但し社内では肩にかけないよう注意しましょう。

まずはマナーを覚えてスーツを着こなそう!

ネクタイを締める黒スーツ初めのうちは、慣れないスーツの着こなし・ビジネスマナーに戸惑いを覚えるかもしれません。けれども、就活生の誰もが通る道です。そして、社会人として一生付き合っていくことでもありますので、急がず焦らず一つひとつをしっかり身につけていけば、なんの問題もありません。

何よりもったいないのは、こうした社会人のルールを無視して、面接に出向いてしまうことです。スーツ選びもマナーも、そんなに難しいことではありません。少し注意すれば、守れることでもあります。

志望する企業と面接ができたとしても、服装やちょっとしたマナーの不理解で内定のチャンスを失ってしまうなんて、大変もったいないことです。上記でご紹介していた事をぜひ参考にして、就活に臨みましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ