業界研究

【ネット広告業界の研究ガイド】業界の動向や売上高ランキングを紹介

ネット広告業界とは

ネット広告業界はいわゆる4マス(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)といわれる従来の広告媒体とは異なる業界です。ネット広告業界はスマホやインターネットの普及によりますます拡大傾向にあります。
 
この拡大の立役者となったのはアドネットワークの発展です。これにより広告主はメディアの特性や違いによって広告を配信することが可能になりました。昨今では動画広告が伸びてきており、よりクリエイティブな業界となる見込みです。今最も競争が加速するネット業界について研究しましょう。

ネット広告業界

ネット広告業界は従来型広告業と異なる、新しい業界として確立しました。これまでは客層を特定せず、一つのコミュニケーション手法で戦う「マスマーケティング」が主流でした。しかしアドテクノロジーの発展によって、購買意欲の高い消費者を選ぶことが可能になったのです。

そのためネット広告業界の業務の中心はブランディングやデザインではなく「効果改善」が主となりました。メディアプランの立案からマーケティング、A/Bテストを用いた評価・設計、PDCAサイクルを回しながら最適なプロモーションを作るのです。また近年のトレンドは動画広告です。そのためロジカルに考えることができ、課題発見能力が高い人、そしてクリエイティブな発想を提案できる人に向いている業界といえます。

ネット広告業界の業績推移について

  • 業界規模:6,430億円
  • 平均年収:534万円

業界動向リサーチ参照の上記からも、ネット広告業界は今、急拡大を遂げています。電通の「2015年(平成27年)日本の広告費」の調査ではテレビに次いで国内2位の媒体となっています。今後も高度に発展したアドテクノロジーをバックに広告適正化を実現させ、東京オリンピックがある2020年には7,000億円を超える見込みです。

ネット広告業界の細かい職種分類について

  • アカウントプランナー
  • マーケティングディレクター
  • プランナー
  • データアナリスト

ネット業界にはこれまでの広告業界にはなかった、テクノロジーを用いる職種が存在しています。アカウントプランナーは広告主の課題をヒアリングし広告配信の企画、提案を行います。一般的な営業職と同じような働き方です。

マーケティングディレクターは広告効果を最大化するために、消費者のニーズ、ウォンツを分析します。Webデザインに関する専門性も求められることもあるでしょう。

プランナーは動画広告、SNS広告、Web広告など媒体の特性に合わせた企画、運用、分析、改善を行います。

最後にデータアナリストが広告の運用成績やアクセスデータを分析し、最適になるように提案します。そのため統計学の専門性は必須です。

ネット広告業界ランキングTOP10

ネット広告業界ランキングTOP10

  1. デジタル・アドバタイジング 1,428億円
  2. サイバーエージェント 1,341億円
  3. オプトホールディング 618億円
  4. セプテーニ・ホールディング         612億円
  5. アイレップ                 580億円
  6. ファンコミュニケーションズ             357億円
  7. アドウェイズ                    315億円
  8. GMOアドパートナーズ                 281億円
  9. インタースペース                  193億円
  10. バリューコマース                  166億円

業界動向リサーチを参照に売上高ランキングをご紹介しました。業界TOP2であるデジタル・アドバタイジングとサイバーエージェントは、3位と大きく差を開き君臨しています。ネット広告業界の企業名は、一般の人が知るような表に出ることは少ないです。そのため、知らない企業も多いのではないでしょうか。以下で詳しく企業についてご紹介しましょう。

あなたの就活力は何点?

就職に成功するためには、まず自分の就活力を知っておく必要があります。就活力とは、就活で必要な準備や企業側が重視しているポイントに対して、どれだけ備えているかをはかる指標です。就活力は今から伸ばすことができます。ぜひ「就活力診断」で今の自分の就活力を診断してみましょう。無料でダウンロードできるので、今の実力を踏まえた上で必要な対策をしてはいかがでしょうか。

主要企業5選紹介

従来の広告とは新聞やテレビなどのオフラインの媒体がほとんどでした。しかしGoogleの誕生やFacebook、Twitter、Instagramなど様々なソーシャルメディアが出たことで、広告の主流はオンラインに変わりつつあります。

これからも新しいサービスが出るたびに新しい手法が確立されたり、逆に効果がなくなってしまう手法もあるでしょう。非常に変化に富んだ業界です。そのためどの企業も柔軟でクリエイティブな発想とロジカルな思考・分析ができる人材を求めています。

①DAC

  • 企業名:デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社
  • 代表取締役社長CEO : 島田雅也
  • 従業員数:連結:2,443名(2018年3月末時点)
  • 設立:1996年(平成8年)12月2日

 DACはトラッキングツールやデータターゲティングなど分析系ソリューションに強い会社です。その技術を用いて大規模な商圏分析ツールを開発、市区町村単位でのエリア分析を可能にしました。

2017年11月にTwitterの「モバイル アプリ コンバージョン トラッキング パートナー」に認定され、スマートフォン向け広告効果測定ツールの実装を許可されるなど、個人向けではなく法人向けのサービス展開が得意な傾向を持った企業です。

DACでは「スピード」、「柔軟性」、「変化対応力」が重視されています。そのため、これらを兼ね備えた若い人材にも積極的にさまざまな仕事を任せる社風です。責任は大きいですが、若い年次からチャレンジしたいという人にはおすすめです。

②サイバーエージェント

  • 企業名:株式会社サイバーエージェント
  • 代表執行役社長 :藤田 晋
  • 従業員数:1,551名(サイバーエージェント単体)(2018年9月末時点)
  • 設立年月日:1998年(平成10)3月18日

サイバーエージェントは国内1位のブログサービス「アメブロ」を運営している会社です。動画広告分野が伸びている昨今、動画広告専用の独自ソリューションや広告商品の開発など総合的なサービスを展開しています。

新卒入社社員を関連子会社の社長に据える制度や、事業創出と成長を促す独自制度でスタートアップから上場を目指すなど、M&Aに頼らない会社成長をしています。適材適所を推進しており、月1回のヒアリングで人材育成に力をいれています。変化の激しいネット広告業界において、退職率8.2%と非常に高い水準で、また育休産休後の復職も100%です。

③バリューコマース

  • 企業名:バリューコマース株式会社
  • 代表執行役社長CEO:香川仁
  • 従業員数:246人 (連結ベース、臨時雇用を含む)(2018年12月末時点)
  • 設立:1996年(平成8年)

バリューコマースは「個」客分析を基としたシナリオ設計をし、最適化されたコンテンツを提供しています。2017年にはECサイトを運営する事業者のサポート強化に取り組んでおり、Yahoo!ショッピングと連携するなど「手間なくeCPM最大化」を支援しています。

社内では「共通の価値観=コアバリュー」(追求する、挑戦する、スピード、エンジョイ)を多角的に評価する「バリュー評価(360度評価)」、「業績評価」、「全社横断プロジェクト」など、社員がより次のステージに上がれるような環境作りをしています。

④オプト

  • 企業名:株式会社オプト
  • 代表取締役社長CEO : 金澤 大輔
  • 従業員数:91名(2018年11月末時点)
  • 設立年月日:2015年(平成27年)4月1日

株式会社オプトは、筆頭株主であるオプトHDから動画、アドテクノロジー、オムニチャネル、ソーシャル、ビッグデータの強化に取り組むために生まれました。設立以前からYahoo!Japanよりベストパートナー認定される(2003年)など、デジタルマーケティングが得意な会社です。

2017年10月にはアプリ広告効果測定のコンサルティングサービスの提供を開始するなど、マルチチャネルでのユーザーコミュニケーションをする企業のニーズを捉えています。「誠実な野心家であれ」という企業哲学をもち、企業のミッションと並走しながら新しい価値を創造している、勢いのある会社です。

 ⑤ファンコミュニケーションズ

  • 企業名:株式会社ファンコミュニケーションズ
  • 代表執行役社長 : 柳澤 安慶
  • 従業員数:419名(2018年12月31日現在※アルバイト・派遣社員含む)
  • 設立:1999年(平成11年)10月1日

ファンコミュニケーションズは国内最大級のアフィリエイトサービス「A8.net」を展開している会社です。世界最大のアドネットワークをつくる企業グループを目指しています。広告主、Webサイト/アプリ制作者(メディア)、消費者の3者間に成果重視の広告モデルを導入し、最大最適なWin-Win-Winの関係を実現し、社会に貢献するものです。

裁量労働で、給与も年俸制を採用し、非常に自由度が高い社風です。そのため自分のタスクはきちんと消化すること、積極的な提案力が求められます。社内ビジネスコンテスト「9con」や売上げを意識するような表彰制度もあり、モチベーション高く仕事に取り組めます。

ネット広告業界研究のおすすめ書籍紹介

ネット広告業界は加速度的に成長している業界です。新しい技術が生まれるたびにデータ分析の手法が変化し、使われなくなった技術は淘汰されていくでしょう。

書籍ではネット業界について体系的に学びを深めることができます。一冊でネット業界の歴史や用語、活用の仕方がわかる本と、ネットのデータ分析に携わる者として考えてほしいネット社会・倫理にまつわる一冊を紹介します。

①ネット広告がわかる基本キーワード70

ネット広告が分かる基本キーワード70はめまぐるしく変化するネット広告の世界には「CPC」「DSP」などの略語や「ビューアビリティ」など何を示しているのかわからない用語がたくさんあります。

それらの用語の解説はもちろんのこと、そもそも広告とはなんなのか、ネット広告が誕生した遍歴、役割、どんなテクノロジーを活用しているのか、データの活用の仕方まで網羅しています。新しい広告手法である動画広告についても解説しており、手元に置いて辞書代わりに使用することができる一冊です。

マーケティング専門サイト「MarkeZine」とデジタル広告関連事業を行うサイバーコミュニケーションズが監修したネット広告業界の入門書です。

②アマゾノミクス データ・サイエンティストはこう考える

アマゾノミクス データ・サイエンティストこう考えるでは、ネット広告業界の必須スキル、データ分析の手法を学ぶことができます。私たちが何気なく「いいね!」をつけたそのデータが積み重なり「私」の存在がネット上に刻まれていきます。

データ・サイエンティストはその痕跡から今いる場所、人間関係、感情すらも読み解き、マーケティング成功率を上げているのです。この本は単なるネット広告業界の仕組みを学ぶ本ではありません。原題はData for the peopleということで、リンカーンの「人民の人民による人民のための政治」をオマージュしています。

データ分析の世界で私たちのプライバシーはどのような影響を受けるのか、どのようなルールを作っていくべきか、リスクとの向き合い方など、単なるテクノロジーや手法に止まらず問題提起をしている一冊です。

ネット広告業界を深く知って就活を有利に進めよう!

ネット広告業界は新しい業界です。データ分析が容易になり、ターゲットを絞り込みやすくなり、より効果的なプロモーションに貢献しています。しかし同時に不正クリックやなりすまし広告詐欺、思想の固定・孤立化など新たな問題が次々に生まれています。そういった問題にテクノロジーがどのように立ち向かっていくのか、私たちの倫理観も問われていると言えるでしょう。

ネット広告業界に飛び込もうと考えている就活生のみなさんも、普段目にするネット広告がどうして画面に表示されているのか、そうした便利な技術がどんな問題を抱えているのかに注目してみてください。問題を解消する素晴らしいアイデアが生まれれば、就職試験でも役に立つことでしょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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