業界研究
【就職先が見つかる16業界一覧】人気の業界5選や選び方を解説
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目次
就職活動では業界について理解しておこう
就職活動を始めたての人にとって、業界について下記のような疑問をもったことはないでしょうか。
「業界って何種類あるの?」
「就職する業界はどうやって決めればいいの?」
「業界名は聞いたことあるけど詳細は知らない…」
就活を始めれば「業界」「業界研究」のような言葉をよく耳にします。業界にはそれぞれ特徴があります。自分に合った企業に就職するためには、各業界の特徴を把握して、自分にあった業界を選ぶことが大切です。
本記事では「業界は何個あるのか」「人気の業界」「業界の選び方」について解説しています。業界についての理解を深め、納得いく就活にしましょう。
業界とは
「業界」とは、自動車業界や鉄道業界など、業種を取り扱う事業やサービスによって細かく分けられた中分類になります。他に大分類として「業種」、小分類として「職種」があります。これらの違いについては、下記で解説します。
「業種」「職種」との違い
「業種」とは、サービス業や金融など、事業や産業と同じ使われ方をされ、仕事を分けるうえでの大分類になります。また「職種」とは、営業職や販売職など、企業内の役割を指す小分類になります。
志望先を決める上では、まずは業種を選び、その上で業界を選ぶことが大切です。さらに詳細な志望先を考えるなら、職種まで見て、希望する条件を満たす企業を探して、選択肢を広げていきます。
就職活動は、このようにして企業選びを進めていくため、まずはざっくりとした業界別で、仕事を理解することが重要です。
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16業界の特徴
それでは世の中にある業界について、解説していきます。各業界の分け方については、日本経済新聞社が出版している「日経業界地図2020年版」を参考にしています。
それぞれで「業界の概要」と「主要な業種」を解説しています。業界について理解を深め、自分にあった企業を見つけましょう。
1.自動車・機械・造船
「自動車・機械・造船」では、各産業の製造から販売まで行われています。どの業種も業界規模が大きく、1回の取引でやり取りされる金額が大きくなっています。業界規模とは、「市場における経済活動の大きさ」をあらわしており、売買のやり取りが多くなったり、1つの商材単価が高くなると、業界規模が大きくなる傾向があります。
例えば「業界動向リサーチ」によれば、「自動車業界」は657億円と140業界中4位、また「機械業界」は311億円で140業界中12位となっています。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」や、製造工程に関わる職種である「生産管理」「生産技術」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「研究職」や「開発職」「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
自動車(国内)、自動車(世界)、エコカー、自動車部品、タイヤ、二輪車、自転車、航空産業、防衛産業、工作機械、産業用ロボット、造船重機、プラント、鉄道車両製造、建設機械
「自動車・機械・造船業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「自動車・機械・造船業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
2.電気・精密・通信
「電気・精密・通信」では、各産業の製造や整備、販売まで行われています。多くの人が普段から利用しているモノやサービスを取り扱っている業界になります。
例えば、「スマートフォン」「冷蔵庫」「テレビ」「カメラ」のような大きい商品や、「スマートフォン等を動かすための半導体」「自動車を製造するための電子部品」のような小さい商品があります。またこれらのような有形物だけでなく、「アプリを動かすためのソフトウェア」「商品を購入するためのクラウドサービス」など、無形ながらも人々の生活を支えるためのサービスが存在しています。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」や、製造工程に関わる職種である「生産管理」「生産技術」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「研究職」や「開発職」「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
AV、デジタル家電、4K8Kテレビ、有機EL、液晶パネル、タブレット、スマートフォン、携帯電話端末、通信キャリア、格安スマホ、格安SIM、アップル、個性派家電、白物家電、デジカメ、ビデオカメラ、カーナビゲーションシステム、事務機器、半導体、半導体製造装置、電子部品、IoT、EMS、LED、その他製造業、コンピューター、パソコン、ソフトウェア、クラウドサービス
「通信業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「通信業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
3.エンタメ・メディア・コンテンツ
「エンタメ・メディア・コンテンツ」では、各業界の企画から制作、販売まで行われています。多くの人の娯楽や情報提供の手段として、利用されている業界になります。
例えば、余暇を充実させるために「ホテル」「レジャー施設」「映画」「動画配信サービス」「音楽」を利用します。また情報を知るために「新聞」「テレビ」「電子書籍」「SNS」「スマホ向けコンテンツ」を利用します。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」や、コンテンツに関わる職種である「制作」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
旅行、ホテル(高級、リゾート系)、ホテル(ビジネス、鉄道系)、レジャー施設、映画、出版、電子書籍、印刷、新聞、テレビ、ラジオ、ペイテレビ、動画配信サービス、広告、ポータル、ネット広告、SNS、無料通信、LINE、音楽、ゲーム(ソフト&ハード)、スマホ向けコンテンツ
「メディア業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「メディア業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
4.素材
「素材」では、各業界の研究から販売まで行われています。素材はそのまま利用されることは少なく、様々な形に変化し生活で使用されています。
例えば「石油化学」からは「トイレットペーパー」や「衣料」「洗剤」などが製造されます。また「鉄鋼」は「建設」や「産業機械」「自動車」「造船」のような、様々な産業の骨組みとして使用されます。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や、製造工程に関わる職種である「生産管理」「生産技術」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「研究職」や「開発職」「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
鉄鋼、非鉄金属、ガラス、セメント、紙、パルプ、繊維、化学、電線
「素材業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「素材業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
5.医療・食品
「医療・食品」では、各業界の研究から販売まで行われています。多くの人が普段から利用しているモノを取り扱っている業界になります。
例えば、病気の際に使用する「医薬品」や、近年では男性の利用も増えている「化粧品」、誰しもが生きていくために必要な「清涼飲料水」「食品」、生活を豊かにする「菓子」「タバコ」「冷凍食品」があげられます。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」や、製造工程に関わる職種である「生産管理」「生産技術」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「研究職」や「開発職」「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
後発医薬品、医薬品、バイオ医療、医療機器、農ビジネス、化粧品、トイレタリー、ビール、アルコール飲料(ビール系除く)、清涼飲料水、即席麺、製パン、製粉、製糖、製油、調味料、乳製品、ハム、ソーセージ、水産、冷凍食品、菓子、タバコ
「医療・食品業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「医療・食品業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
6.流通・小売
「流通・小売」では、各産業の営業や販売がメインとなります。多くの人が生活に必要なモノを流通させている業界になります。
例えば、米や野菜をはじめとした食料を海外または地方から取り寄せ、各飲食店や小売店に販売しているのが「商社」であり、それらの商品が消費者に届くために「コンビニ」や「スーパー」などの「小売店」が存在しています。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「企画職」や「管理職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
百貨店、コンビニエンスストア、スーパー、地方スーパー、PB(プライベートブランド)、生協、カタログ、テレビ通販、卸、商社
「商社・小売業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「商社・小売業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
7.専門店
「専門店」では、営業や販売がメインとなります。「流通・小売」と同様、多くの人が生活に必要なモノを流通させている業界になり、より専門的な商品を扱っています。
例えば、日用品をはじめとしたあらゆる雑貨を扱っている「ディスカウントストア」や、服を専門的に扱う「アパレル」、スピーディーな食事提供が受けられる「ファストフード」など様々です。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「企画職」や「管理職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
ホームセンター、ディスカウントストア、ドラッグストア、アパレル、スポーツ関連、家電量販店、カジュアル衣料、ファストファッション、中食、ファストフード、カフェ、コーヒーチェーン、レストラン、ファミレス、居酒屋、回転ずし、家具、生活雑貨、文具、玩具、靴、メガネ、育児、ベビー用品、ペット用品
「小売業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「小売業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
8.運輸
「運輸」では、提供やサポートがメインで行われています。多くの人が普段から利用しているサービスから、あまり知られていないサービスまで幅広く取り扱っている業界になります。
例えば、移動手段として「鉄道」や「空運」を利用することは多いでしょう。しかし「海運」や「陸運」は、どちらかと言えば貨物輸送の方が需要が大きく、一般の消費者からは遠い存在となっています。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「サポート」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「企画職」や「管理職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
空運、海運、陸運、鉄道
「物流業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「物流業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
9.エネルギー・資源
「エネルギー・資源」では、各産業の調達から販売まで行っています。多くの人が生活に必要なサービスを提供している業界になります。
例えば、生活をするうえで欠かせない「電力」「ガス」「石油」や、硬貨やスマートフォン、ハイブリッドカーに使用される「ニッケル」、電池や原子力プラントで使用される「レアメタル」が挙げられます。
新卒で入社する場合、資源を輸入するための職種である「調達」や、販売に関わる職種である「営業」や「販売」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「研究職」や「開発職」「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
電力、ガス、石油、レアメタル、レアアース、シェールガス、LNG
「エネルギー業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「エネルギー業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
10.環境
「環境」では、各産業の調達から販売まで行っています。上記の「電力」のようなエネルギーを生産し、多くの人が生活に必要なサービスを提供している業界になります。
例えば、風のエネルギーで発動機を回して電気を作る「風力発電」や、半導体に光をあて電気を発生させる「太陽電池」、家庭用燃料電池「エネファーム」を供給している「燃料電池」があげられます。
新卒で入社する場合、資源を輸入するための職種である「調達」や、販売に関わる職種である「営業」や「販売」、製造工程に関わる職種である「生産管理」「生産技術」に携わることが多いです、。それらで経験を積んだのち、「研究職」や「開発職」「企画職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
風力発電、太陽電池、地熱発電、スマートグリッド、燃料電池、リチウムイオン電池、水ビジネス、原子力発電装置
11.建設・不動産関連
「建設・不動産関連」では、各業界の企画から販売や管理、設計から施工まで行われています。多くの人が普段から利用している建物を取り扱っている業界になります。
例えば、オフィスビルや住宅、商業施設を建設するために、土地を取得して開発を企画する「不動産」や、それらを工事し完成させる「建設」、経年改修や災害対策を行う「リフォーム」が存在します。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」「管理」や、工事の工程に関わる職種である「施工」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「開発職」や「設計職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
インフラ改修、建設、戸建て住宅、住設機器、建材、リフォーム、不動産、倉庫、マンション、その他非製造業
「建設・不動産業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「建設・不動産業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
12.金融
「金融」では、資産や金融商品を扱い、営業や販売の活動が行われています。多くの人が普段から利用するサービスを扱う業界になります。
例えば、身近なサービスであれば、手元の現金を預ける際の「銀行」の利用や、万が一に備えて加入しておく「生命保険」「損害保険」があります。馴染みがないサービスであれば、企業の投資の為に株式を発行し販売する「証券」があげられます。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「企画職」や「管理職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
グローバル金融、銀行(メガバンク)、銀行(地方銀行)、信託銀行、カード、消費者金融、信用金庫、信用組合、生命保険、損害保険、証券、ネット証券、ネット銀行、不動産投資信託(REIT)、リース
「金融業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「金融業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
13.サービス
「サービス」では、様々な奉仕活動の提供が行われています。サービスとは、個人や社会に対して、奉仕的な活動を行う産業です。多くの人の役に立つサービスを扱う業界になります。
例えば、企業のシステムの導入や運用、保守を支援する「ITサービス」や、求職者に企業情報を提供し内定まで支援する「人材サービス」、身体の不自由な人をサポートする「介護サービス」があげられます。
新卒で入社する場合、販売に関わる職種である「営業」や「販売」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、「企画職」や「管理職」のような職種にキャリアアップするケースが多くなっています。
主要な業界
警備保障、ITサービス、人材サービス、教育サービス、学習塾、就活サービス、介護サービス、保育サービス、フィットネスクラブ、イベント運営、冠婚葬祭、家事支援、コンサルティング
「サービス業界」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「サービス業界」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
14.士業
「士業」では、各国家資格を有する人が、特定の職業に従事し独占的な業務を行っています。これらの仕事を行うためには、専門的な知識と資格が必要となっている業界です。
例えば、司法試験の合格が必要となる「弁護士」「検察官」「裁判官」や、医師免許の取得が必要となる「医師」、定期運送用操縦士の資格が必要となる「航空機操縦士」が存在します。
「士業」として仕事する場合、働く環境によっても変化しますが、多くのケースでは、見習いとして上司の元、経験を積むことが多いでしょう。弁護士の場合は「先輩弁護士の補佐として裁判への傍聴」や、医師の場合であれば「ベテラン医師の横でサポートとして医療現場で学ぶ」ケースが多いでしょう。
主要な仕事
弁護士、公認会計士、一級建築士、航空機操縦士、理学療法士、歯科衛生士、救急救命士
15.公務員
「公務員」では、各公務員試験に合格した人が、国や地域の環境づくりやルール設定を行っています。これらの仕事は民間の企業や、特定の士業が行うことはできません。
例えば、「政策・法令の立案」や「予算の執行」「飲食店での営業に際する保健所の許可申請」「住民票など各種証明書の発行」「生活保護の給付」のような仕事になります。
新卒で入社する場合、一番下の役職での仕事や、資料作成や受付などの「事務」に携わることが多いです。それらで経験を積んだのち、年齢に応じ役職が上がるケースが多くなります。
主要な仕事
国家総合職、国家一般職、国家専門職、都道府県庁職員、市区町村・特別区職員
「公務員」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「公務員」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
16.その他
「その他」では、大学教員や監査法人、各士業の事務所員が該当します。これらに共通する点は少ないですが、民間でも公務員でもない立場であることが多いです。
例えば「大学教員」の場合、公務員ではありませんが、「みなし公務員(準公務員)」とし、公務員に適用される法的な手続きや義務を課す場合があります。日本では公共性の高い仕事に従事している人を、みなし公務員として公務員と同じように扱われることが多くなっています。
「みなし公務員」の場合、有給休暇や特別休暇が国家公務員と同様の形で適用されるほか、地域手当、住居手当、単身赴任手当といった諸手当の支給なども国家公務員と同様であることが多いです。
主要な仕事
大学教員、監査法人、士業事務所
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毎年人気の業界5選
次に毎年人気の業界について解説します。業界としては、「製造」「金融」「小売」「商社」「サービス」の5つになります。これらの業界は、日本の中でも特に売上や市場規模が大きい業界になります。
そのため、幅広く業界・職種がありすぎて、やりたいことがはっきりしていないという方は、これらの業界を参考にしてみましょう。
1.製造
製造の種類
・食料品製造業(弁当、総菜、缶詰)
・飲料、たばこ、飼料製造業(ビール、茶)
・繊維工業
・木材・木製品製造業
・家具・装備品製造業
・パルプ・紙・紙加工品製造業
・印刷・同関連業
・化学工業(医薬品、化粧品も含)
・石油製品・石炭製品製造業
・プラスチック製品製造業
・ゴム製品製造業
・なめし革、同製品、毛皮製造業
・窯業、土石製品製造業(コンクリート製品も含)
・鉄鋼業
・非鉄金属製造業
・金属製品製造業(ねじ、ドラム缶、めっき)
・はん用機械製造業
・生産用機械製造業
・業務用機械製造業
・電子部品、デバイス、電子回路製造業
・電気機械器具製造業
・情報通信機械器具製造業(ハードウェア)
・輸送用機械器具製造業
・その他の製造業(ゲーム機、玩具、楽器)
製造業は「メーカー業界」ともいわれます。自動車メーカー、食品メーカー、化粧品メーカー、製薬メーカーが挙げられます。自動車から食品、化粧品のように、材料を加工して組み立て、商品をつくる業界です。
日本は戦後、物資が乏しい国でした。しかし加工して商品をつくる加工技術を進化させることで、新しい技術や新商品である自動車や家電製品、化粧品を次々と開発し「技術大国」として日本をけん引してきました。
また自動車業界のような市場規模の大きい製造業は、部品や製造ロボットなど、関連する産業にも与える影響が大きく、どの製造業に携わろうと、日本を支えている実感を得ることが出来ます。そのため、学生からの人気が高くなっています。
近年では環境保全、コストダウンにも率先して参入している最先端の業界です。世界的ブランドに携わりたい方、事業をグローバル展開していきたいという人におすすめの業界になります。
2.金融
金融の種類
・銀行(都市銀行、地方銀行、信託銀行)
・中小企業関係金融機関(信用金庫、信用組合)
・農業関係金融機関(信用農業協同組合、農林中金)
・ノンバンク、リース業
・保険会社(生命保険、損害保険)
・証券会社
・政府系金融機関
「金融」とは「お金を融資」することであり、お金に関わる商品を販売する産業でもあります。証券やローン、クレジット関連商品も扱います。他にも、生命保険、損害保険も金融業界に分類されます。生命保険は「ヒト」に対する保険で、損害保険は「モノ」に対する保険です。
営業として商品を顧客に販売したり、アナリストとして保険の解析をしていったりと、こちらも多岐に渡る業界です。法律に強いとなおさら有利な業界といえるでしょう。
金融は個人法人問わず、なくてはならない存在であることから、最も安定している業界と言われています。そのため、安定した収入から人生を豊かにすべく、毎年就活生から人気となっています。
3.小売
小売の種類
・飲食料
・衣服、織物、小物
・機械器具
・医薬品、化粧品
・自動車
・燃料
・書籍、文具
・百貨店、スーパー
・無店舗小売
・その他小売
小売は、その名の通り、商品・物品を販売する産業です。スーパーマーケット、コンビニエンスストア、百貨店が挙げられます。「小売」と聞くと、昨今の消費者の購入意欲低迷により、利潤が少ない産業であると感じる人も多いです。
しかし、近年では富裕層に向けた限定販売、外国人観光客に向けた施策、オンラインショップにも参入したりと常に新しい商法にチャレンジしています。IT化・グローバル化が進み、小売業はアクティブな業界ともいえるでしょう。
小売業界は販売職やBtoCマーケティングなど、消費者との関わりや思考する時間が長い産業の一つです。そのため、実際に自分が販売した商品や開発したサービスによって、消費者の役に立った時、その喜びを一番近いところで感じられる業界になります。そのため毎年学生から人気の業界となっております。
4.商社
商社の種類
・総合商社
・専門商社
商社とは、輸出入に関わる貿易を通じて、国内における物資の販売を行う企業です。「モノの売り買いの仲介役」としての役割があり、卸売業と呼ばれることもあります。
その中でも幅広い商品やサービスを取り扱う「総合商社」と、特定の分野に特化した商品やサービスを取り扱う「専門商社」に区分されています。
商社の仕事内容として、海外勤務や海外製品との取引を行う機会も多くなります。また取り扱う製品が億単位での案件であることが多いため、スケールの大きいやりがいのある仕事といえるでしょう。このように責任の大きい仕事でもあることから、高い平均年収であることも商社の魅力となっています。
また「海外で働きたい」「やりがいの大きい仕事がしたい」「高い年収を得たい」のような、一般的に多いとされている就活生の求める条件にマッチしやすいことから、商社は人気の業界となっています。
5.サービス
サービスの種類
・情報通信業
・運輸業、郵便業
・不動産業、物質賃貸業
・学術研究、専門・技術サービス業
・宿泊業、飲食サービス業
・生産関連サービス業、娯楽業
・教育、学習支援業
・医療、福祉
・その他サービス業
サービス業界はさまざまな分野に分けられ人材派遣、教育、介護、警備、インターネット、広告、旅行代理店、レジャー施設運営、ホテル運営が挙げられます。個人や社会に対して、奉仕的な活動を行う産業です。
このように「サービス」の中でも多数の産業があるので、「サービス業界に行きたい」という方は、どの産業に行きたいのか志望理由をはっきりさせ、志望動機に織り込むとよいでしょう。
サービス業は無くてはならない存在のため、世に必要とされる基盤をつくりたいという人に向いているでしょう。毎年就活生からの人気が高い業界となっています。
業界の選び方(エントリー期限まで時間がある場合)
次に、選考に余裕がある場合の業界び選び方を解説します。選び方としては、「自己分析で自分のやりたい事を決める」「自分のやりたい事を分解する」「実現できる業界を明確にする」の3STEPです。
業界の選び方が分かっていることで、具体的にどのように進めていけばよいかわかります。実際に見ていきましょう。
1.自己分析で「自分のやりたい事」を決める
まずは自己分析をしましょう。自己分析によって「自分のやりたいこと」、あるいは「やりたくないこと」を知ることで、自分が会社に求めている内容がわかり、自分に合った業種選びができます。
例えば「自分はホスピタリティ精神が強い傾向にあるからサービス業界に向いている」や「真面目で勤勉な性格のためインフラ業界や公務員が向いている」などです。
世の中にはたくさんの業界や企業があります。その中から自分に合ったものを選ぼうと思っても、方向性が決まっていなければ選択しきれません。
選択肢が多い中、手探りで選考を進めても、「自分のやりたいことがわからなくなったり」、面接においても「他の企業でも同じことができませんか?」と聞かれた際に、何も回答できなくなるでしょう。
自分のやりたい事を見つけ、自分に合った業種選びをするためにも、まずは自己分析を行い、「自分のやりたい事」を決めましょう。
自己分析の具体的な方法としては、以下の通りです。
1.自分史を作成する
2.モチベーショングラフを作成する
3.マインドマップを作成する
自己分析の詳しい解説については、下記の記事を参考にしてください。
2.自分のやりたい事を「誰に」「何を」「どのように」「成果」に分解する
自己分析をし「自分のやりたいこと」がわかれば、次はそれを分解していきましょう。分解する項目としては「誰に」「何を」「どのように」「成果」です。
「誰に」→業界
「何を」→業界
「どのように」→職種
「成果」→企業が採用するメリット
例えば自分のやりたい事が「営業」であれば、これを上記の4つに分解していきましょう。「営業」がやりたいのであれば、「誰に=大企業に」「何を=会計ソフト」「どのように=営業職を通じて」「成果=売上」というように分解できます。
「誰に」と「何を」は後述する「実現できる業界」を明確にする材料になります。「どのように」は職種、「成果」は企業が採用するメリットに該当するため、志望動機として書くことができます。
これら4つの要素に分解できなければ、自己分析からやり直しましょう。また要素の部分で分からないところがあれば、業界地図で調べたり、企業説明会やOBOG訪問のようなイベントで質問するようにしましょう。
3. 「誰に」「何を」が実現できる業界を明確にする
自分のやりたい事を4つに分解できれば、その中で「誰に」と「何を」にフォーカスしましょう。この「誰に」と「何を」を明確にすることで、自分のやりたい事ができる業界がわかります。
先ほどの例では、「営業」を、「誰に=大企業に」「何を=会計ソフト」「どのように=営業職を通じて」「成果=売上」というように分解しました。この中で「誰に=大企業に」「何を=会計ソフト」にフォーカスすると、「大企業向けに会計ソフトを販売している企業や業界」といった形に絞ることができます。
あとは「大企業向けに会計ソフトを販売している企業や業界」を探し、企業を見つけることで業界研究は終了します。企業を見つけた後は、企業研究になります。
また「どのように」と「成果」に関しては、志望動機として書けます。例えば「大企業向けに会計ソフトを販売している御社を志望しました。営業職を通じて御社の売上に貢献したいと思います。」というように書くことができるでしょう。
このように、志望業界を明確にすることが業界研究のゴールであると言えます。やみくもに業界研究をするのではなく、まずはしっかりと自分のやりたい事を理解しましょう。
業界の選び方(エントリー期限まで時間がない場合)
次に、選考に余裕がない場合の業界び選び方を解説します。選び方としては、「幅広い業界を視野に入れる」「気になる企業が属する業界を軸にする」「業界の特徴とその業界でやりたいことを整理する」の3STEPです。
業界の選び方が分かっていることで、具体的にどのように進めていけばよいかわかります。実際に見ていきましょう。
1.幅広い業界を視野に入れる
まずは、幅広く業界を見ておきましょう。最初から業界を絞り込むのではなく、どんな業界の企業であってもすぐエントリーできるような心構えをしておきましょう。
幅広く業界を見ていなければ、仮に本選考で選考が進んでいる企業がなくなってしまった際に、一から業界研究をしなければいけなくなります。
このように持ち駒がなくなり、再度業界研究をするリスクを避けるためにも、まずは幅広い業界を視野に入れることを覚えておきましょう。
2.気になる企業が属する業界を軸にする
幅広い業界を視野に入れる心構えができれば、次は気になる企業が属する業界を軸に、業界研究と選考を進めていきましょう。
気になる企業が属する業界であれば、直感で気になる企業を選ぶことになります。その結果、手当り次第エントリーすることを防げるでしょう。
また自分が気になる企業が、大手で有名な企業である場合も多いでしょう。大企業の選考の場合、採用人数も多い可能性が高いです。やりたい事がなく業界研究をする時間がなかったとしても、入社できるケースもあるでしょう。
このように選考に余裕がない場合は、自分が気になる企業が属する業界を軸に、業界研究と選考を進めていきましょう。
3.業界の特徴とその業界でやりたいことを整理する
幅広い業界を見る心構えと、選考する軸が理解できれば、最後に業界の特徴とその業界でやりたいことを整理しましょう。どれだけ選考に余裕がないとはいえ、これらを明確にしておかなければ内定を得られません。
「その業界が何をしているのか」
「その業界で何がしたいか」
「なぜそれをしたいと思ったのか」
上記の3つだけでも整理しておくことで、選考に余裕がなくても、最低限の業界研究から志望動機がかけます。このように選考に余裕がない場合の業界研究は、広い視野をもつ心構えと選考する軸、最低限の整理を行いましょう。
自分に合った業界に就職しよう
いかがでしたか。企業数が数えきれないほどあるように業界もかなりの数があります。一度の就活で全ての業界の面接に行くことは難しいため、志望する業界を絞り入念に準備することが大切です。
業界ごとに求められる能力は違いますし、適性も異なります。自分にマッチする業界がないと心配している就活生も、焦る必要はありません。
業界はたくさんありますので、必ずマッチする業界は見つかります。どの業界を受けるにしても業界分析を怠っては就活は上手く行きません。しっかりと分析を行うことが就活の鍵であり、それが出来ていれば志望する業界でも内定を勝ち取ることができるでしょう。