業界研究

【就職の参考になる業界一覧】人気の業界や選び方のコツ

あなたが志望する「業界」は?

就活の最終的な目標は内定を勝ち取って就職を決めることです。それを実現させるには、内定から逆算して色々なことを考えていかなければなりません。まずどんな企業の内定が欲しいのか。その企業はどんな仕事をしているのか、また自分はどんな仕事がしたいのか。その仕事があるのはどんな業界なのかなど、自分の求めるものを分析していくことで自分の進むべき道のりが見えてきます。

しかし、この分析がなかなか上手くいかず、自分はどんな企業に入りたいのか、どの業界で働きたいのか分からないという就活生は多いです。日本には数えきれないほどの企業がありますが、その全てを受験することは出来ません。自分が最も志望する業界を絞り、そこからさらに自分にマッチしそうな企業を絞り込んでいかなければ就活は上手く行きません。まずは自分の志望する業界を決めることから始める必要があります。

業界は大きく8つにわけられる

志望を決めるにあたって業界は大きく8つにわけることができます。メーカといえば「トヨタ自動車」、IT業界といえば「ソフトバンク」など、個々の企業については知っているかもしれませんが、世の中には消費者の目には触れることのない様々な企業があります。

かつて日本のモノづくりは世界一と言われ、製造業を中心に多くの雇用を創出していましたが、時代は移り、グローバル化とインターネット登場以降のテクノロジーの発展によって、情勢は大きく変わりました。10年~15年前にはなかった会社が、トップクラスの業績を残しているケースも少なくありません。

自分のやりたいことは志望先を決める上での重要なことですが、雇用後のミスマッチを防ぐためにも業界の動向を把握しておくことは欠かせないことです。ここでは各業界についてポイントを絞って紹介していきます。

①メーカー

メーカーは、平たく言えばモノ作りの会社です。「モノ作り」といえばかつては日本のお家芸として認知されていました。近年は外国の企業に押され気味ではありますが、現在でもメーカーは就活生の人気志望先の定番です。メーカーという言葉は自社で作った商品を売っている会社を指すのものなので、広範囲にわたる会社が対象となります。

自動車や電化製品の完成品を製造している会社は、メーカーとしてすぐ頭に浮かぶでしょう。それも正解ですが、食品や日用品を作っている会社も、半導体や繊維などの素材を製造する会社もメーカーです。機械や産業用のロボットを製造しているメーカーもあります。

このようにメーカーは非常に広義な意味を持っています。ひとくちに「メーカー志望」と言っても対象企業があまりにも多いので、小・中分類に絞って考てみると、自分の志望動機がよりハッキリ見えてくるかもしれません。

②商社

商社とは輸出入によって仕入れた商品を販売し、差益と仲介料で収益を得る企業です。メーカーと小売店や個人消費者の流通経路を橋渡しする役目も果たしています。就活生には人気の業界で、商社大手の「伊藤忠商事」や「三菱商事」は志望先ランキングで例年上位に名を連ねています。

商社は「総合商社」と「専門商社」に大別され、よく言われる「商社は売れるモノは何でも売る」「世界を股にかける商社マン」などのイメージは総合商社にあたるるものです。専門商社は素材や部品、OA機器や食品など、特定の分野を手掛けている商社です。

また、意外かもしれませんが商社はメーカーに対して資金を融通をすることもあります。世界的なスポーツメーカーの「NIKE」が創業当初の資金繰りが苦しい時代に、日本の総合商社日商岩井(現双日)に資金提供を受け、その後のビッグビジネスに繋げたというのは有名な話です。商社の取り扱う業務は非常に多岐にわたるということは知っておいたほうがよいでしょう。

③小売

小売業の業態はメーカーや商社から商品を仕入れ、消費者に販売することです。スーパーやコンビニ、ドラッグストアやアパレル、インテリアなど、日常生活で馴染みの深い企業が多いのではないのでしょうか?小売業の仕事は販売だけではなく、売れる品物を探して仕入れるバイヤーや、自社商品を開発する商品企画などの職種があります。

かつては百貨店やスーパーが小売業界の代表格でしたが、Amazonやzozotown(スタートトゥデイ)などITを駆使した小売り形態の躍進によって、小売業の勢力地図は大きく様相が変わりました。実店舗を持たないインターネット上での小売りは参入障壁が低く、またテクノロジーの進化もそれに寄与しています。

無店舗型の小売りは今後も伸長し、実店舗の領域に食い込んでいくことが予想されるので、志望する小売り企業の将来に対するビジョンは企業選びの上で大事なポイントになります。

④金融

金融業界は「銀行」「保険」「証券会社」の3つに大きく別けるとイメージしやすいでしょう。周知のとおり預金の取り扱いや資金の融資をするのが銀行の業務です。生命保険や損害保険を販売し運用するのが保険会社、証券会社は株式の発行や売買の仲介をしています。

中でも3大メガバンクと呼ばれる「みずほフィナンシャルグループ」「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」の3行は就職志望先として人気の高い企業です。平均と比べて高給なこともその要因のひとつでしょう。ただ、この傾向は近年変化が見られます。

メガバンクの大幅な人員削減が新聞紙面を賑わしていますが、金融業界はインターネットやAIといったテクノロジーとの相性がいいので、業務の効率化が進められています。証券会社や保険業も同様です。

「フィンテック」によって、金融事業を本業としない企業のIT企業の参入で競争も激しくなっていて、近い将来大きな産業構造の変化もありうる業界です。多様化についていくためには、自分が金融業界でどんなことをしたいのかをクリアにしておくことが必要でしょう。

⑤サービス

サービス業はその名のとおり、サービスを提供した対価によって収益を上げる企業です。飲食店が真っ先にイメージされるかもしれませんが、サービス業には主に3つの形態があります。先に挙げた飲食店や旅行会社、ホテルなどは個人に対してサービスを提供します。

2つ目は人材派遣や建築などの企業に対して提供するサービス。最後に、配送会社のように個人と企業いずれにもサービスを提供する企業もあります。サービス業の質の高さは日本が世界に誇るもので、日本が外国人の人気を集める要因でもあります。

サービス業は非常に広範にわたる業種なので様々な仕事があります。医療や教育も広義ではサービスにあたりますし、遊園地もサービス業のひとつです。職種によって求められる資質もまったく異なるので、サービス業界に就職したいと考えたとき、自分がどのような分野で活躍したいのかは明確にしておかなければなりません。

⑥マスコミ

マスコミとは「マスコミュニケーション」の略称です。情報をたくさんの人に伝えることが仕事で、放送局や新聞社、広告代理店、出版社などがそれにあたります。マスコミの中でも放送局は平均年収が最も高いカテゴリに属しています。それだけに人気も高いのですが、採用人数は少ないので、競争率が非常に高いことで知られています。

放送局に限らず、大手新聞社・出版社は入社の難易度が高く、マスコミ業界への就職は「狭き門」と言っていいでしょう。近年、スマートフォンの大衆化による「テレビ離れ・新聞離れ」の傾向は顕著であり、マスコミ業界はビジネスモデルの転換期でもあります。

例外的に広告代理店はその波に飲まれることなく、インターネットとの融合に成功し、伸長している業種です。いずれも企画力や発信力を強く求められる業界ですので、それに対する適性が必要となります。

⑦ソフトウエア・通信

ソフトウェア・通信業は「IT業界」と言い換えればわかりやすいかもしれません。情報や通信に関するサービスを提供する企業で、ソフトバンクグループや楽天をはじめ、ここ10年ほど最も隆盛を誇っている業界でもあります。

インターネットサービスだけではなく、3大キャリアと呼ばれる「NTTドコモ」「au(KDDI)」「ソフトバンク」の携帯電話事業や、企業に対してソフトウェアを開発・提供する企業も含まれます。

通信事業は「NTTグループ」のような古参企業から「LINE」などの新しい企業、外資系企業がひしめき合い競争は激化の一途です。将来性が大いに見込まれる業界ではありますが、栄枯盛衰の激しい一面もあり、企業選びには慎重を期したいところです。

⑧官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体とはいわゆる「公務員」で、安定の象徴としてお馴染みの人気業界です。官公庁とは国と地方自治体の役所のことで、財務省などの中央省庁や市役所、裁判所、警察などを指します。公社・団体は「民間の企業ができない」公的事業を行う団体です。

公立の学校や病院がこれにあたります。これらの組織で働く人を公務員と呼びますが、民間とは異なり「地方公務員・国家公務員試験」に合格しなければなりません。また、その中でも地方公務員試験では初級~上級、国家公務員では一般職・総合職・専門職という区分があり、難易度はそれぞれ異なります。公務員を目指す人は長期的な計画を立てて、試験に臨むのが一般的です。

就活生に人気の業界5つ

企業数もさることながら業界を絞ろうと考えたときにもたくさんの業界があるので迷ってしまう就活生も多いです。それぞれの業界によって仕事内容やメリットやデメリットなども違います。

自分の求めるものを全て満たす業界が見つかればいいですが、上手く見つからない場合もありますし、見つかったと思えば今度はたくさんの業界が当てはまり過ぎて結局どの業界にすればいいか分からないということもあるでしょう。

個人の趣向によって目指す業界は変わってきますが、多くの就活生に人気の業界というものもあります。次に紹介する業界は常に人気も倍率も高いですが、それでも挑戦する人は後を絶ちません。それほど魅力に溢れた業界なので業界選びに迷っている人は一度参考にしてみましょう。上記で紹介した8分野をより詳細に分類した業界を取り上げ、ご紹介していきます。

①航空業界

航空業界と聞けばCAやパイロット、飛行機の整備士などを想像する人も多いですがもちろんそれだけではありません。実際に飛行機に乗るまでの過程を思い出してみると分かりやすいかもしれません。空港には様々なスタッフがいて、そのどれもが航空会社の職員です。

インフォメーションカウンターや機内へのチェックインを行うスタッフ、機内まで誘導してくれるスタッフに手荷物検査場のスタッフなど、辺りを見渡せば数多くの人が働いています。これらはグランドスタッフと飛ばれる人たちです。

飛行機に乗る前と到着後のお客様の世話をする役目があり、他にも飛行機の離着陸を誘導する管制塔のスタッフや航空スケジュールを組み立てたり、値段設定を行う事務職などもあります。CAやパイロットだけが航空業界ではありません。多くの人が関わっている職場なのでその職種もかなり多岐にわたると言えます。

②自動車業界

自動車業界は、長年にわたって日本の産業を根底から支えてきたわが国の主要産業です。日本の自動車は世界各地で愛用され、現在も最大の輸出品目となっています。大手自動車メーカーでも最も就活生に人気のあるトヨタ自動車は、1年間の純利益が2億円をゆうに超える世界に名だたる大企業であり、自動車業界をけん引しています。

自動車業界の仕事はメーカーだけではなく部品を提供する企業もあります。部品を扱う企業で国内最大の「デンソ」ーは世界でも2位の規模で、日本の自動車産業の存在感を示しています。自動車産業では主に製造を担当する技術職と販売を担当する営業職に分類されますが、大きな企業であれば経理部も人事部など部署もさまざまで、必ずしも車に携わるとは限りません。

自動車業界は諸外国がEV自動車(電気自動車)に舵を切っていることや、自動運転やAIなどテクノロジーとの融合でIT企業も参入するなど、急ピッチで業界再編が進んでいます。扱う商品の性質上グローバルな視点は必須で、求められる人材もこれまで以上に大きな視野を求められるでしょう。

③旅行業界

旅行業界も常に人気の高い業界のひとつです。最もイメージしやすいのは旅行代理店でしょう。お客様に対して旅行の提案をし、プランを販売していくのが主な仕事になります。お客様第一で動くため、相手に都合を合わせなければならず、法人の場合は特に仕事の時間が不規則になりやすいです。

代理店のように店頭でお客様の相手をするだけではなく、その裏では旅行のプランを考えたり値段設定を行っている人たちもいます。お客様のニーズや時期などに合わせてプランを考える必要があるので、市場を分析する能力が必要です。また旅行のパッケージを作るためにはホテルや交通機関などとも連携が必要になるので、コミュニケーション能力は必須だと言えます。

④IT業界

ネットの普及により勢いよく成長したIT業界ですが、まだまだその成長は衰えることはありません。インターネットサービスや新規プログラムの構築などに加えて、各企業のシステム構築を請け負うなど活躍の幅はかなり広くなっています。

IT業界でない企業でもいまや仕事にネットを欠かすことは出来ず、それらの設置やメンテナンスを請け負うことで仕事がなくなることもないです。ITは進歩を続ける業界であり、これからも様々なサービスを生み出していくことが考えられます。

そんなIT業界で働くために大切なのは好奇心です。新しいものを恐れていては進歩は望めません。常に好奇心を持って物事に取り組み、時代の先端に立つことを恐れないことが重要になります。また最近ではアプリの開発を進める企業も多く、手軽にIT業界への参入が可能なため競争の激しい業界です。

⑤広告業界

広告業界は華やかなイメージから人気も高いですが、実際の業務はイメージとは異なり、かなりハードになるので理想と現実のギャップにやられないように注意が必要です。広告業界の職種は、営業職とクリエイティブ職に分けられます。

営業職では他の企業に広告を提案していきます。クリエイティブ職では広告の企画や作成をおこないます。広告業界もお客様第一で動くため、勤務時間が不規則になりやすいですし、締め切り前などは体力的にも精神的にも激務が続くことも多いです。

また大きく派手な広告だけでは当然なく、小さく地味な広告を複数手掛けるということもあります。非常にハードな仕事ですが、成果物が目に見えるという点はやりがいが大きく目指す就活生は多いです。

志望する業界を選ぶ時の3つのコツ

業界はたくさんあり、目指す業界はどれか選ぶだけでも一苦労です。人気の高い業界はそれだけ魅力も大きく、目指したいという気持ちになるでしょう。しかしいつまでも目指す業界が多いままでは、一つひとつに力を注ぐことが出来ず、無残な結果に終わってしまう可能性が高くなります。

就活では業界研究、企業研究は非常に重要なので、念入りに行わなければなりません。念入りに行おうと思えば、やはりある程度目指す業界を絞り込んでいく必要があります。それぞれにそれぞれの魅力があるため選ぶことは難しいですが、志望する業界を選ぶときにはコツは3つです。それに従って決めていけば業界も絞りやすく、また選択に悔いも残らないので、コツを意識しながら志望する業界を決めていきましょう。

①アンテナを張って業界を知る

何かを選ぼうと思えば少ない選択肢の中から決める方が、それほど迷うことなく楽に決めることができます。選択肢が多くなれば多くなるほど迷う確率も高くなっていきますが、志望する業界を選ぶためにはまずは選択肢を増やしておくことが大切です。

世の中には様々な職種があるため、自分に合っていたり、やりたいと思える業界があるかを知ろうとする努力が必要になります。それを怠れば本当に自分の求める職種や業界は見つかりません。また、色々な業界を比べることで取捨選択はやりやすくなります。

複数の業界が自分の求める条件に合致していた場合はより多くの条件に合致した方、あるいは自分の興味が大きい業界を選びましょう。様々な業界を見て、その上で決定することで自分自身も納得出来ますし、結果に後悔をすることもありません。

②業界を知ったら視野を広げる

志望する業界が定まったら、その中でもどんな職種があるのかを知ることが次のステップです。同じ業界であっても職種によって仕事内容は大きく変わりますし、適性なども違ってきます。職種は多岐にわたるので、視野を狭めずに広く持つ事がカギとなるでしょう。

業界の内部を広い視野でじっくりと分析し、自分がやりたい仕事はどの職種であれば実現できるのかなどを考えていきます。職種によって仕事内容が違うように、キャリアの積み方なども変わってきます。職種の数だけ可能性があると思い、業界の中の色々な職種を知り、それらの理解を深めていくことが大切になります。

③動向や将来性も見る

業界を決め、目指す職種を決めればそこで業界選びは終わりではありません。その業界で安定して長期的に働きたいのであれば、動向や将来性もきちんと見極める事が大切です。せっかく志望する業界に就職できても、企業や業界の動向によっては自分のやりたかった仕事ができないこともあります。

また業界が不況であれば、立ち行かなくなる企業も出てくるでしょう。自分が就職した企業がそうならないという保証はありませんので、必ず将来性について確認しておきましょう。業界の動向などについて調べるのは業界研究の一部になります。志望する業界の動向を正しく知っておくことで業界への理解も深まり、就活でも有利です。先行きに不安がないと言われている業界であっても自分なりに分析するようにしましょう。

あなたにマッチする業界は必ずある

企業数が数えきれないほどあるように業界もかなりの数があります。一度の就活で全ての業界の面接に行くことは難しいので、志望する業界を絞り入念に準備することが大切です。業界ごとに求められる能力は違いますし、適性も異なります。自分にマッチする業界がないと心配している就活生も焦る必要はありません。

業界はたくさんありますので、必ずマッチする業界は見つかります。今はその業界に巡り合えていないだけです。どの業界を受けるにしても業界分析を怠っては就活は上手く行きません。志望する業界が決まれば、細部まで細かく業界分析をしていくことが大事です。しっかりと分析を行うことが就活の鍵であり、それが出来ていれば志望する業界でも内定を勝ち取ることが出来るでしょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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