企業研究

【ガス業界徹底研究ガイド】現状・動向から主要企業5選を紹介

ガス業界について知っておこう

ガス業界は就活生に人気の業界の一つであり、毎年多くの学生が志望しています。ガス業界はガスを取り扱う企業で構成されていますが、業界の実態や企業での仕事内容などは知らない人が多いです。ガス業界は人気が高いので就職するためにはしっかりと業界理解を深めておかなければなりませんし、業界の実態を知っておくのは大切なことです。

また現状を知るだけではなく、今後の動向や課題など将来に目を向けることも大切であり、業界研究を徹底することで選考を勝ち抜くことができます。ガス業界を知るための手がかりはさまざまありますので、複数の視点から業界を知っていくことが大切です。ガス業界への理解を深めて、人気の業界への就職を果たしましょう。

ガス業界とは

ガス業界は電力や鉄道業界などと合わせてインフラ業界として扱われます。ガスは日常生活において欠かせないもので、その取り扱いには注意が必要なものです。そのガスを供給・販売するのがガス業界です。

これまでの電力・ガス業界は担当地域が決まっており、安定している業界と考えられておりました。しかし現在では、電力、ガスの自由化などにより業務形態が大きく変わろうとしています。ガス業界の今後について考えることは就職活動において必須となり、業界の知識があるほど優位に進められるでしょう。

ガス業界の現状と動向

昨今の省エネルギー政策やエネルギー資源の自由化の波など、我々の生活に不可欠なエネルギーに対する今後の動向が注目されています。石油業界では度重なるガソリン価格の上昇によって、私たちの生活に直接影響を及ぼしています。

ガス業界は石油や電力などと同様に我が国のインフラに大きく関わっている業界です。東日本大震災以降、エネルギー政策は大きく自由化に舵を切りました。電力が特に目立ってはいますが、ガス業界も同様の傾向が強くなっています。日常生活に不可欠なガスを供給・販売しているガス業界について、次のような現状や動向を紹介します。

現状:さまざまな企業がガス業界へ参入する

まず、ガス業界の現状についてです。先ほどお話ししたように、東日本大震災以降、電力については原子力発電所の稼働停止などによる日本全体の電力供給に支障をきたさないよう、火力発電の強化が進められています。その火力発電の燃料にあたるのがガスです。そういった要因もあり、ガス業界は安定した需要もあります。

一方、電力の自由化にガス会社が積極的に取り組んでいる現状もあります。そう考えると同じようにガスの自由化も始まったなか、さまざまな企業がガス業界に参入しようとしている動きが進んでいます。競争の活発化がもたらす効果は、我々の日常生活にメリットもありますが、他方でノウハウの少ない企業の参入で、安全性の担保がされるのかどうかなど課題も増えてきそうです。

動向:新エネルギ―の分野での市場拡大

昔から、石油やガスについては地球そのものの埋蔵量の減少によって、数十年後には全て枯渇するという話がずっとされてきました。今でこそ、石油産油国がそのような話は全くのデマでまだまだ安定的な供給は可能だといっています。実際にそういう事実の方が正しいのではないかという定説になってきてはいます。

しかし、単なる供給ではなく地球温暖化などの環境に配慮したエネルギー活用がなされないと今後の世界は益々異常気象などに影響を受けてしまうことが明らかです。そこで、我が国でも新しいエネルギーに対する取り組みが積極的におこなわれています。みなさんがよくご存知なのは、風力発電や太陽光発電ではないでしょうか。

そのほかにもバイオマス発電や地熱発電などいくつも種類はあります。ガス業界もこの新エネルギーには着目しており、今後この分野での取り組みも活発化するだろうし、市場拡大も間違いなく進んでいくものと考えられます。

ガス業界の業績推移について

  • 業績規模 47463億円
  • 平均年収 610万円
  • 平均継続年数 約18.1

ガス業界は平成
26
年までは毎年順調に売り上げを伸ばし続けていて、業績規模を大きくなっていました。しかし、平成
27
年には業績が落ちています。これは平成
27
年が暖冬で、暖房に使われるガスの使用量の減少が影響していると考えられます。このように気候が業績に影響することはガス業界ならではの大きな特徴であると言えます。また最近では原子力発電所の停止により火力発電所の需要が高まり、その燃料であるガスの供給が増加したことで業績は好調です。

平均年収は
610
万円と低くはないですが、高いとも言いにくい数値となっております。ガス業界は企業数が限られていますので、大体の企業が業界平均年収と大きな差はありません。平均継続年数はおよそ
18.1
年と長めであると言えます。これは今後の業界の動向次第で変化すると考えられますので現時点での数字だけでは計れない面が大きいです。

ガス業界の細かい職種分類について

  • 営業・販売促進
  • 経営企画
  • 施工管理・保守
  • 設備管理

営業職はガスやガス機器の営業や提案を行う仕事です。電力・ガス自由化により営業の仕事の重要性は今後増してゆくでしょう。経営企画は事業の計画、遂行を行います。経営戦略なども考えるので企業の中枢を担っていると言えます。

施工管理・保守の業務は顧客に対しガス工事の際の計画から施工までの管理を行う仕事です。その後、使用している設備の点検や修理を行う保守業務があります。設備管理は消費者が扱う設備ではなく、ガスを製造する際の設備の管理・点検・保守を行います。この業務は理系の職として扱われることが多いです。ガス業界は全社員のうち理系職に就いている人の割合が比較的高い業界となっております。

エネルギー業界の業界・企業研究を進めよう

インフラの中でも電力、ガス、石油といったエネルギー業界で働きたいという就活生は、エネルギー業界の仕組みや各企業について把握することが大切です。業績推移や各社の強みを知っておくことで、「この企業でなければならない」という入社意欲を志望動機に反映させることができるでしょう。

そこでおすすめなのが「エネルギー業界大研究Book」です。今後の課題や展望についても把握しておきましょう。無料でダウンロードできるため、効率的に業界・企業研究を進めたい就活生におすすめです。

主要企業5社

ガス業界の概要とトピックを紹介しましたが、次に大切なのが具体的な企業について知ることです。ガス業界のように変化の中にある業界では、企業ごとがさまざまな方針を立て、事業展開を工夫します。

そこでここからはガス業界の主要5社について紹介します。それぞれの企業の特徴を押さえ、業界研究・志望企業選択に役立ててください。

東京ガス

  • 企業名 東京ガス株式会社
  • 代表者名 広瀬 道明
  • 従業員数 8,219
  • 設立年月日 1885年(明治18年)101

東京ガス株式会社はガス業界で
1
番の売上高を誇る、言わずと知れた業界最大手の企業です。人口の密集している首都圏へのガスの供給を行なっているため、非常に大規模な業績規模になっています。電力業界への参入も積極的で、電気とガスのセット料金なども展開しており、今後も活躍が見込める企業であると言えるでしょう。

電力・ガスの自由化が始まる以前からの顧客の多さというのは、やはり大きな強みとなっています。それは「快適な暮らしづくり」としてこれまでの顧客を大事にしてきたことが功を奏しているからです。時には利益度外視な企画を行なっていることもあり、今後も顧客離れは少ないと予想できます。しかし、国の業務に近いので意思決定の弱さが見られる場面もあります。

大阪ガス

  • 企業名 大阪ガス株式会社
  • 代表者名 本荘 武宏
  • 従業員数 5,731
  • 設立年月日 1897年(明治30年)410

大阪ガス株式会社は東京ガスに次ぐ業界最大規模の企業です。東京ガスと合わせ、業界全体の売上高のおよそ
7
割を占めるほど圧倒的な2
社となっています。グループ会社も多くあり、都市開発事業や情報ソリューション事業などを分けていることでそれぞれの質を高めています。「みんなの食ナビ」といった料理のポータルサイトも手掛けており、クッキングスクールを開くなど顧客との距離も近いです。

関西では企業の知名度が高く、パイプラインを持っているため今後も経営が傾くことは考えにくいと言えるでしょう。安定志向が強いインフラ業界の中ではアグレッシブな姿勢を見せており、大阪ガスの営業職の能力は非常に優秀と言われるほどです。積極的な姿勢を望む人には向いている企業ではないしょうか。

東邦ガス

  • 企業名 東邦ガス株式会社
  • 代表者名 冨成 義郎
  • 従業員数 2,886
  • 設立年月日 1922年(大正11年)626

東邦ガス株式会社の売上高は業界最大手の2社には劣りますが、東邦ガスに次ぐ企業とは少し差がある業界3
番手の企業です。東邦は主な供給地域として愛知・岐阜・三重にガスを供給し、名古屋に本社を構えています。年々、設備投資額が増えており今後の動きに注目したい企業の
1
つであると言えます。

挑戦の
1
つとして「低廉なエネルギーの供給」を掲げています。ガスの自由化で様々な業界の企業が参入している現在、価格競争はますます激化していくでしょう。その中でエネルギー自体のコストを下げる挑戦というのは大きな武器になると考えられます。ガス会社として培ってきた経験・技術を大いに生かして今後も躍進を続けていくでしょう。

西部ガス

  • 企業名 西部ガス株式会社
  • 代表者名 酒見 俊夫
  • 従業員数 1,342
  • 設立年月日 1930年(昭和5年)121

西部ガス株式会社は福岡県に本社がある、九州へのガスの供給を主とした企業です。地域に根ざした経営で以前からの顧客の信頼度は強いと言えるでしょう。しかし、上位
3
社と比べると年々、売上高が減少し、海外進出なども厳しく経営状態は下向きです。

ガスの自由化やオール電化の流行による都市ガス需要の減少の影響を色濃く受けている企業のひとつで、今後の経営方針や新事業には注目したいところです。パイプラインを所有していることは大きな強みの一つでしょう。他企業のガス業界の参入により売上高が落ちているということは、逆に電力業界に進出するチャンスと取れますので、兼ねてからの信頼感を武器に今後も展開を続けるでしょう。企業の変化を目の当たりにできる時期ですので、地域に貢献したいと考えている人にはオススメの企業です。

静岡ガス

  • 企業名 静岡ガス株式会社
  • 代表者名 戸野谷 宏
  • 従業員数 1,156
  • 設立年月日 1910年(明治43年)416

静岡ガス株式会社は静岡県に根ざした企業で地域では知らない人はいないほどの地域密着型の企業です。企業理念も「地域社会の発展に寄与するため」としており、地元の信頼度に関しては日本のあらゆる企業の中でもトップクラスであると言えます。女性の社会進出も推進しており、
2020
年までに管理職層の女性の割合を
6%
以上にする目標を掲げています。

また、平均年収が
682
万円とガス業界の中では高い数字となっているのも特徴です。職種によって収入は差が出てくるので一概には言えませんが、管理職ともなるとワークライフバランスが充実していると言えるのではないでしょうか。女性の働きやすい職場づくりを目指していることもあり労働環境は良いと言えるでしょう。

ガス業界の中ではK&Oエナジーグループの年収が高い

ところで、就活中のみなさんが興味があるのは、やはりガス業界の給与水準や年収ではないでしょうか。年収は色々なランキングサイトで情報収集と開示がされています。また、四季報などの書籍でも各社の年収を知ることはできます。この年収とはあくまでおおよその水準であり、平均年収という言い方が正しいです。

その企業で平均年齢が幾つであればその年収に到達しているのかを示す指標になります。では、ガス業界で年収が高い企業はどこなのでしょう。ランキングサイトをいくつか覗いた結果をみると、K&Oエナジーグループの年収が他社に比べて頭一つ抜け出ている印象です。2位とは約100万円ほど年収の差があるとデータではいっています。これは、いくつかみたランキングサイトのどれでも同じ内容となっていました。

年収ランキング一覧

では、具体的にガス業界の年収ランキングを見てみましょう。年収ラボの平成26〜27年度のデータを参考にしてベスト5までをご紹介いたします。

平均年収ランキングTOP5

  1. K&Oエナジーグループ 807万円
  2. 静岡ガス 679
    万円
  3. 東京ガス 663万円
  4. 大阪ガス 654万円
  5. 中部ガス 631万円

みていただくとお分かりのように、ベスト5までは平均年収は600万円を超えています。特に1位のK&Oエナジーグループはずば抜けて高いことがわかります。国税庁の平成26年度の民間給与実態統計調査結果での日本のサラリーマンの平均年収が415万円ですので、比較すると給与水準はいい業界だといえます。

ガス業界売上ランキング

また、ガス業界の企業規模をわかりやすく理解するために、ガス業界売り上げランキングを年収ランキングと同じく年収ラボの平成26〜27年度のデータを参考にベスト5までご紹介いたします。

売上ランキングTOP5

  1. 東京ガス 2兆2,925億円
  2. 大阪ガス 1兆5,281億円
  3. 東邦ガス 5,809億円
  4. 西部ガス 2,086億円
  5. 静岡ガス 1,665億円

1位と2位がダントツで規模が大きいことが分かります。大都市圏のガス会社がやはりシェアが相当高いということです。理由としては、インフラ整備が進んでいることで都市ガスの整備が充実していることと、絶対的な顧客数の多さが考えられます。

シェアランキング

それでは、ガス業界のシェアはどうなっているのでしょうか。業界動向サーチ.comの平成27〜28年度データを参考にご紹介いたします。

シェアランキングTOP5

  1. 東京ガス 39.7%
  2. 大阪ガス 27.9%
  3. 東邦ガス 10.1%
  4. 西武ガス 4.0%
  5. 静岡ガス 3.1%

これを見ると、実に上位2社でシェア率約68%となっています。上位2社の規模の大きさが際立って目立ちます。そして、主要5社でシェア率は約85%にもなります。ガス業界はまさにこの主要5社による安定的な経営で業界の秩序を今まで保ってきたことが垣間見えてきます。

今後は、自由化による他業種からの業界参入が進んでいくと考えられますが、主要5社のシェアがどこまで侵食されるのか注意深く考察する必要があります。

ガス業界に求められる人材像

選考を勝ち抜いていくためには、ガス業界ではどのような人材が求められているのかを知っておくことが大切です。業界によって求められる人材像は違いますし、必要な能力や資質なども異なっています。優秀な人全員が活躍できるわけではありませんので、向き不向きを知った上で志望する業界を決めることが大切です。ガス業界ではどのような人材が求められているのか、その理由は何なのかを知って、業界への適性があるかを確認してみましょう。

社会貢献を意識できる人

ガス業界に求められる人材像としては、社会貢献を意識できる人が挙げられます。ガスは社会インフラの一つであり、人びとの生活には欠かせないものです。ガスがなくなれば困る人はたくさんいますし、ガスの供給がストップすることで社会としての機能も一部止まってしまいます。

ガスは個人の生活だけではなく、社会を運営していくためにも必要なものですので、重要なものを扱っているという責任感と社会に貢献する強い意志が必要です。ガスを安定して供給し、より良い商品・サービスの提供を目指すことは必ず社会貢献につながります。ビジネスの意識を持つことは大切ですが、それだけではなく社会貢献の意識を持ち、プライドを持って仕事ができる人材が求められています。

新しいことにも挑戦できる人

新しいことに挑戦できる人も、ガス業界が求める人材像のひとつです。ガス業界は社会インフラとして安定したイメージがありましたが、エネルギーの自由化に伴い、競争が生まれています。これまでは激しい競争にさらされなかったため安定志向でも問題はありませんでしたが、今後は競争の激化も考えられますので挑戦・開拓の精神が必要になります。

新しいことでも臆さず挑戦することのできる好奇心の強さ、常に改善を目指して業務に取り組める向上心の高さを持つことが大切です。また新しいことでも素早く対応できる柔軟性も必要になるなど、求められるものはさらに増えていきます。新しい領域でも果敢にチャレンジし、改革を進められる人材が求められています。

ガス業界の内定をもらうために覚えるべき用語

ここではガス業界の内定をもらうために就活生が覚えておくべき用語を解説していきます。ガス業界を志望する就活生でも、ガス業界で用いられる用語について理解を深めている人は少ないでしょう。

そのためガス業界で用いられる用語について、一部だけでも理解をしておくことで、「しっかりと業界研究を行っているのだな」と採用担当者に好感を与え得ることが可能になります。またガス業界への理解を深めることは、自身の志望動機のブラッシュアップにも役立つのです。以下の用語はどれも頻出の用語となります。しっかりと押さえておくようにしましょう。

LPガス

ガス業界の内定をもらうために覚えるべき用語の1つ目は、LPガスです。LPガスは化石エネルギーの一種で、天然ガスと同様に二酸化炭素の排出量が少ないエネルギーです。LPガスは二酸化炭素だけでなく、環境に悪影響を与える硫黄酸化物や窒素酸化物をほとんど発生させないという点に大きな特徴があります。

また1戸ごとに個別に供給する点も大きな特徴です。大地震など災害が発生した際、ガスの供給がストップしてしまうと、多くの面で不便を感じることになってしまいます。LPガスの場合、1戸ごとに個別に供給が行われることから、供給設備の点検も短時間で行うことができ、そのため修理を行わなければならない場合でも、比較的早期に復旧することが出来るのです。

都市ガス

ガス業界の内定をもらうために覚えるべき用語の2つ目は、都市ガスです。都市ガスは、地下に張り巡らされたガス導管を通じて供給されるガスのことです。都市ガスは料金の安さに大きな特徴があります。上述の通り、LPガスは家庭ごとに供給されるため、ガスボンベの交換や点検などの費用が都度生じます。

LPガスの場合、そのような人件費が月々のガス代に上乗せされるため、結果的に都市ガスの料金のほうが割安になるのです。また場所をとらない点も都市ガスのメリットと言えます。

LPガスはガスボンベを各家庭に設置するため、どうしても場所をとってしまいます。都市ガスの場合、ガス導管が地面の下に張り巡らされるため、ガス設置の場所をあまり必要としないのです。そのような点も都市ガスの大きな特徴と言えるでしょう。

マイコンメーター

ガス業界の内定をもらうために覚えるべき用語の3つ目は、マイコンメーターです。マイコンメーターとは、遮断装置付きのガスメーターのことです。マイコンメーターは、ガス漏れなどによる火災発生のリスクを軽減するために用いられているものです。

マイコンメーターには、さまざまな機能が備わっています。例えば、消し忘れを防止するため、長時間ガスを使用し続けた場合、マイコンメーターがこれを察知し自動的にガスの遮断を行います。また、地震発生時にガスを消し忘れたことによる火災の発生を防ぐために、振動を検知し、自動的にガスを遮断する機能も備わっています。

火災の多くは、消し忘れなどの不注意により発生しています。そのためマイコンメーターはそのような不注意による火災のリスクを軽減する効果を持っているのです。

ガス業界の課題

ガス業界への理解を深めるためには、ガス業界が抱えている課題についても理解しておく必要があります。業界が抱えている課題を知っておくことで将来性を知ることができますし、就職先を決める指標の一つになります。また業界が抱える課題=企業が抱える課題でもありますので、業界や企業についてさらに深くまで理解することも可能です。自分なりの解決策を持っておくことが大切ですので、ガス業界の課題を知ってどのように解決すべきかも考えていきましょう。

エネルギーの自由化による競争の活性化

ガス業界の課題としては、エネルギーの自由化による競争の活性化が挙げられます。ガス業界をはじめとして、エネルギー業界はこれまで新規参入の企業もほとんどなく、安定的に事業を展開してきました。しかしエネルギーの自由化に伴い、新規参入の企業は増え競争率は高まりましたし、既存の企業での競争も激しいです。

競争によってさらなるサービスや商品の向上などが期待できるものの、これはあくまで消費者としての目線であり、企業の目線ではありません。企業からしてみれば競争の激化は一大事であり、今後の行動次第で売上は良くも悪くも大きく変わります。他社といかに競合していけるか、勝ち残れるかが今後の課題になり、ガス業界から安定のイメージは拭われつつあります。

少子化による需要の減少

少子化のあおりを受けている業界は多く、ガス業界も例外ではありません。少子化によって人口は減少傾向にありますし、人口が減少すれば必然的にエネルギーの使用量なども減っていきます。ガスの使用量も今後減っていく見込みであり、国内市場は緩やかにですが縮小していくと見られています。

少子化による需要減少は必然的なものであり、国内ではなく海外に打開策を求める企業も少なくありません。縮小していく国内市場ではなく、伸びしろのある海外市場に目を向ける企業は多く、グローバル事業の展開を進めている企業は増加傾向にあります。今後さらに少子化は激化する見込みですし、海外事業にさらに力を入れる企業は増えると考えられています。

企業ごとの動きに注目が必要

エネルギーの自由化による競争の活発化や少子化による人口減少などさまざまな課題を抱えていますが、それらに対して企業は対処していないわけではありません。企業ごとに現状を打破するための施策は打ち出されていますし、すでに実行して変革を進めている企業もたくさんあります。

企業によって動きは違いますが、最も多いのは新エネルギー事業への注力です。ガス業界でもガスに限らず、さまざまなエネルギー事業を展開する企業は増えていますし、新エネルギーの開発に積極的な企業も増加傾向にあります。各社の動きには注目が必要であり、志望企業の打ち出している施策については必ず確認しておかなければなりません。企業ごとの動きに注目し、その企業ならではの施策を知って就活に役立てましょう。

ガス業界研究のおすすめ書籍紹介

動向の変化の激しいガス業界では業界についての具体的な知識を知っておくことは重要になってきます。エントリーシートや面接の際にも自信を持って話せる知識があれば、それだけで強みになりますし就職活動において手応えを感じられる場面も増えるでしょう。

ネットでも知識を得ることは可能ですが、書籍を1冊読み切るのとではやはり知識に差があります。専門的な観点から考察している意見も自分なりに解釈することで業界の展望なども考えることができるので、是非
1
冊は読んでおきたいものです。

知っておくとメリット絶大電力・ガス自由化の話

「知っておくとメリット絶大電力・ガス自由化の話」は、
2017

4
月から始まったガス自由化について書かれている本です。現在のガス業界において「電力・ガスの自由化」については必ずと言っても良いほど知っておかなければなりません。電力業界がガス業界に参入してくるということはガス業界が電力業界に進出するチャンスとも言えますので、「電気
×
ガス」について戦略的組み合わせを考察しているこの書籍は読んでおいて損はないでしょう。

電力・ガス自由化について消費者の観点からも具体的にどう変化するのかなどが書かれていて、それを元に就職活動における自分の意見を持つことも可能でしょう。今後のエネルギー新時代について考えておくことは非常に大切となってきますので、身につけておきたい必要な知識が得られる一冊です。

図解入門業界研究最新電力・ガス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本

「図解入門業界研究最新電力・ガス業界の動向とカラクリがよ~くわかる本」
は業界について詳しく書かれている参考書のような書籍です。筆者の考察が多く書かれているというよりは客観的な視点で業界の動向や知識が盛り込まれているような形で、具体的な情報を詳しく知ることができる一冊です。

2014
年に発行された本ですが、この頃のからも自由化について触れられているので現在の状況と照らし合わせてみるのもいいかもしれません。書かれている知識は文系の人でもわかりやすいような内容となっているので、何も情報がない人でも読みやすいのではないでしょうか。ページ数が多く読むのには時間がかかってしまうかもしれませんが、それだけ業界について知ることができるので
1
冊持っておいても良いと言えるでしょう。

ガス業界を深く知って就活を有利に進めよう!

ガス業界を深く知るには、これまでの業界の推移を知るだけでなく今後の流れを把握しておかないといけないでしょう。電力・ガス自由化について多く取り上げてきましたが、今後の展開はあくまでも現時点で言えることですので、最新のニュースやトピックは常に確認しておきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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