就活の悩み

【就職したくない理由4つ】対策と働くメリット・デメリット

就職したくないと考える大学生は多い

大学生が将来の仕事先を決める就職活動は、自己分析に業界・企業研究、履歴書の作成、SPIの試験対策、面接の練習など、活動が本格化する前にしなければならないことがたくさんあります。

そんな中、就職活動を前にして、あるいは活動はしているものの「就職したくない」と考えている方も少なくないのではないでしょうか。もちろんその考えを持つこと自体は悪いことではありませんが、それでもそう思った上で何かしら次の行動は起こさなければなりません。

この記事では「就職したくないと考える人」に注目し、仕事のどの点にネガティブイメージを持ってしまうのかということについてまとめて紹介します。働くことへのメリットややる気が出ないときの改善法も解説していくので、参考にしてみてください。

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就職したくないと考える理由4つ

当たり前のことではありますが、「就職したくない」という考えに至るまでの理由は人それぞれです。ただ似通ってはいるので、ただ漠然とそう考えている人もそれぞれの理由を自分に当てはめて考えれば、自分がどうして就職を拒否しているのかがだいたい理解できるでしょう。

ここでは、就職したくないと思う方が考える理由のなかで、特に多くの人が挙げる代表的なものを4つ紹介します。

①就活が面倒だから

1つ目の理由は、「就活が面倒だから」です。このケースだと、就職したくないとは実は思っていない人も含まれることがあります。

冒頭でも触れたように、就職活動の中ではやるべきことがたくさんあります。自己分析に業界・企業分析、履歴書・エントリーシートの作成、SPIの試験対策、面接の練習など数え上げるときりがありません。

就活生の性格もさまざまですから、書類への記入が面倒だったり、面接になると委縮してしゃべれなくなってしまったりと、イライラ・モヤモヤするポイントも異なることでしょう。それらの一回のダメージは微々たるものでしょうが、積み重なることによって「そういうことをするくらいなら就職できなくてもいいかな」という方向へ心を向かわせてしまうのです。

②就活にネガティブなイメージがある

2つ目の理由は、「就活にネガティブなイメージがある」ことです。この感情は、内定・内々定がなかなか得られないという場合に特に沸き起こりがちです。

友人やゼミの仲間が次々と採用通知をもらっている中でそのような状況が長く続いてしまうと、「自分は社会不適合者なのかな」との考えがどんどん極端に、そして悲観的になってしまう方は毎年少なくありません。そう思ってしまうと人はどんどんマイナス思考になってくるもので、就職活動をすることへの後ろめたさや恐怖さえ感じることもあるでしょう。

しかし、これはただその企業との相性がよくなかっただけだときっぱり割り切って考えましょう。社会的に必要とされていない人物だというレッテルを貼られたわけではないのです。また、就職活動だけが自分の人生を決めるものになるわけではありませんので安心してください。

③別の進路が視野にある

3つ目の理由が、「別の進路が視野にある」です。就職をしたくないという理由の中には、①②のようなマイナスの印象が強い理由以外に前向きな理由もあるのです。

大半の大学生は就職活動を経て企業などへの就職を選びますが、もちろんそれ以外の選択肢も豊富にあります。大学院への進学や海外留学などの「自分の研究内容をさらに深めていく道」のほか、起業やフリーランスとしての活躍など「自分のこれまでの経験をフルに活用する道」もその一例です。

進学・留学以外に関しては、自分のファーストキャリアを決めてしまうものになります。また、自分で道を切り拓いていかなくてはならないため、厳しいと感じることもあるかもしれません。ですが、その分やりがいは大きく、また大きな成長や夢を叶えることが可能です。

④組織で働くのが向いていないと感じる

企業では、組織の一員として企業の売り上げのために、多くの人と一緒に働くことになります。上司や先輩の指示に従い、時には自分の意見が通らないと感じることもあるかもしれません。仕事に対する考え方や取り組み方には、人によって違いがあるため、組織で働くのが向いていないと感じる人もいるでしょう。

自分の意見を強く持ち、信条を持つ人の中には組織の一員として企業に就職することへ抵抗を感じることもあります。「自分のやりたいことができない」と思う人もいるでしょう。入社後に多くの人と一緒に働くことにマイナスのイメージを持っていると、就職したくないと考えるようになります。組織で働くのが向いていないと感じることも、理由のひとつといえます。

就職に対して抱きがちなネガティブなイメージとは

前の見出しでは「就職したくないと考える理由」として代表的なもの4つを紹介しました。しかし、それ以外にも、そもそも「就職」ということ自体にネガティブなイメージを持っているという方も少なくないです。

そこでここでは、就職することに対して多くの方が抱きがちなネガティブイメージの代表例を2つ紹介していきます。

体力・メンタル面で不安

1つ目が、「体力・メンタル面で不安」だということ、つまりはブラック企業への懸念です。近年、残業続きで過労死もしくは自殺に陥ってしまったという新入社員のニュースが世論を大きくにぎわせました。有名大企業だったこともあり、その実態や対策などに世間の注目が集まったというのは記憶に新しいことでしょう。

そういうこともあって、「自分の就職先がブラック企業だったらどうしよう」と慎重になる就活生が多くなりました。また、メンタル面に関しては、社内の人間関係やパワハラ・セクハラを懸念する就活生が近年増えてきています。

人間関係に関しては、これを憂う方のなかに「今の人間関係が大きく変わること」への不安を抱えている人もいるようです。しかし、これに関しては入社してからのほうが良好な関係を築けるということもありますので、考えすぎはよくないでしょう。

やりたい仕事がない

2点目は、「やりたい仕事がない」ということです。国内ではいわゆる「ゼネラリスト」を育てる環境が一般的なので、ジョブローテーションなどでさまざまな仕事を経験するという仕組みになっている企業は多いです。その制度の中では、確かにやりたくないことをしなければならなかったり、やりたい仕事ではない部署に回されたりという可能性もあります。

その中で仕事を続けると、自由度や充実度も満足なものを得られないことでしょう。それではどんどんフラストレーションはたまっていってしまうはずです。仕事を原因にして就職したくないと考える方にとっては、それが懸念材料となっていることでしょう。

「ゼネラリスト」の反対語は「スペシャリスト」ですが、その気質が強いのは欧米諸国です。どうしてもという熱心な希望や関心があるのであれば、アタックしてみてもよいのではないしょうか。

就職をする3つのメリット

ここまでは、就職したくない感じている方がどのようなことに不安や懸念を感じているのかということをまとめてご紹介してきました。

しかし、就職をして「働く」ということで得られる恩恵というのも多くあるはずです。ここではそのメリットを3つご紹介いたします。就活生によっては、マイナスイメージよりもこれから登場するポイントのほうが大きく感じられるということもあるかもしれません。

やりがいを感じられる

1つ目が、「やりがいを感じられる」という点です。趣味など、はじめは何となくから入ってみたものの、今ではそれをやるのが楽しいと感じているものがあるという就活生も多いのではないでしょうか。

仕事においてもそれと同じことが言えます。はじめは気が乗らない仕事であっても、やっていく中でコツをつかんだり自分に合っているところを見つけられる可能性があります。いずれは好きなこと、やりがいを感じられることに昇華できるかもしれません。

また、やりがいを感じられるということから、社会的に必要とされているという安心感を得ることもできます。自己肯定感が低い人にもぴったりはまるという可能性は高いです。

人脈が増える

メリット2つ目が、「人脈が増える」という点です。社内では同期入社する社員はもちろんのこと、先輩・後輩社員も仕事をしています。それゆえに人と仲良くなるチャンスは日常のいろいろな場面であふれています。社内規約によっては実現しないこともありますが、社内恋愛・結婚の可能性もゼロではありません。

また、会社によってはほかの企業の営業の方などの出入りもあることでしょう。その場合には社内の方だけでなく社外の方とも仲良くなった方がいいです。というのも、社外の方と良好な人間関係を築いておくことは、転職を考えている際に役に立つ可能性があるからです。

目をかけておいてもらえれば、そういう話を出した際に会社に掛け合ってもらえるかもしれません。仕事をしながらの転職活動というのは意外に難しいものですので、小さな出来事も大切にしておきましょう。

収入がある

メリット3つ目が、「収入がある」という点です。お給料は労働の対価なので当たり前のことですが、就職して日々働くことによって、毎月安定した収入を得ることができます。さらに、仕事での頑張りを積み重ねることによって、その金額を増やすことが可能です。

自分のお金が持てることによって、今まで以上に自分の好きなことにお金をつぎ込むことができるようになります。また、親元を離れて自立して生活することも不可能ではありません。安定的な収入があることによって、夢の実現への可能性をぐっと高めることができます。

就職をする3つのデメリット

卒業後は多くの人が就職を選びますが、就職にもデメリットがあります。就職をするデメリットとして、どんなことが考えられるのでしょうか。まず、企業で決められた時間に仕事をすることで、自分の自由な時間が減ります。

また、仕事の人間関係について悩むこともあるでしょう。ほかにも、新卒では最初は給料が少ないのが一般的です。このような点は、就職をするデメリットといえます。それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。

自由な時間が減る

多くの企業は、就職すると業務時間が定められています。一般的に9時始業、18時終業としている企業が多くなっています。お昼休みを含め、平均して1日あたり9時間ほど会社で過ごすことになるでしょう。また、仕事が終業時間までに終わらない場合は残業することもあります。

就職すると、仕事がある日は毎日このスケジュールで行動するため、自分の好きなことができる自由な時間はほとんどありません。平日の終業後、休日は好きなように過ごせますが、それだけでは不十分と感じる人もいるでしょう。

趣味や好きなことをするためには、お金が必要となります。そのためには仕事をしなければなりませんが、仕事をすると自由時間が減ってしまうため、不満を感じることもあるでしょう。

仕事の人間関係の悩みが増える

学生時代は気の合う友人と一緒にいることが多いといえますが、企業へ就職して仕事をすると、さまざまな人と接することとなります。同僚や先輩、上司の中には自分と合わないと感じる人もいるでしょう。しかし、仕事では嫌な人だからと避けることができません。

企業で働く多くの人は、人間関係に悩んでいるといわれています。中には、上司から毎日注意されて精神的に追い詰められてしまうケースや、人間関係が原因で仕事に行きたくないと思ってしまうケースもあります。深刻な場合、健康に影響することも考えられるため、人間関係は仕事においても非常な重要なポイントのひとつです。仕事での人間関係の悩みは就職のデメリットといえるでしょう。

最初は給料が安い

給料をもらえるのは、就職の大きなメリットです。しかし、新卒で企業へ就職する場合、最初は給料が安いのが一般的です。企業ごとに月給が定められていて、働き始めてすぐに給料が上がるケースはほとんどありません。成果によって報酬がプラスされたり、ボーナスで一時的に増えることはありますが、基本給は一年に一度のペースでしか上がりません。

仕事の成果によって給料がすぐに変わることもあまりありませんので、仕事へのやりがいを感じられない人もいるでしょう。給料を上げるためには、長い年月をかけて企業で働き続ける必要があります。新卒でもやりがいのある仕事をして、給料で成果を感じたいという場合には、最初の給料が安いのはデメリットのひとつです。

就職したくないと思ったときにすべきこと

就職したくないと思った場合でも、そのまま何もしないというのは危険です。どう思っていたにせよ、何かしら次の行動を必ず起こさなくてはなりません。そこでここでは、就職したくないと思ったときにすべきことを2点ご紹介いたします。

なお、ここで登場するのは「企業への就職」を希望する際に適用できることです。それ以外の道を考えている方には、もしかすると当てはまらないかもしれないという点にはご注意ください。

いろいろな業界・職種を調べる

1つ目が、いろいろな業界や職種を調べてみることです。

内定がなかなかもらえないというショックから就職活動を避け気味になっている方の中には、ひとつの業界・職種に絞って行動していたという方も少なくありません。それだとどうしても視野が狭まってしまうため、失敗したときのダメージが高く、再起するまでに時間がかかってしまいます。

また、「やりたい仕事」と「できる仕事」は違いますし、自分では適性がないと思い込んでいたものが実は違っていたということも考えられます。ゆえに、そのような状況に陥っている方は、まずはほかの業界や職種を調べてみるようにしましょう。

改めて見てみることで、魅力的に見える業界・職種があるかもしれません。どの時点で志望業界を変えたとしても遅すぎることはありませんので、また一歩ずつ着実に歩みを進めるようにしましょう。

OB・OG訪問や会社説明会に参加してみる

2つ目が、OB・OG訪問や会社説明会に参加してみることです。

面接では、その会社で働いている姿を採用担当者にどれだけ具体的に想像させられるかというのも、選考に通過するためのワンポイントとされています。しかし、ネット上もしくは紙面上の情報を追っていただけでは、具体的な仕事内容や社内の雰囲気など細かいところまでをうかがい知ることはできないでしょう。また、仕事に対するモチベーションもわいてきません。

その対策としては、先輩の声を聞いてみるというのがひとつの方法です。OB・OG訪問や会社説明会には社員の方が必ず出席されるため、時間の許す限り質問を投げかけることができます。そこで納得のいくまで、自分が会社にいる姿をイメージできるまで質問することをおすすめします。面接で話す、あるいはエントリーシートに書き入れる内容も、より具体的なものになることでしょう。

自己分析をおこなう

就職したいくないと思ったら、自己分析で自分の就職についての考えや適性をもう一度確認してみましょう。就職したくないと思う理由や、どうしたら就職に対して前向きになれるのか、自分にはどのようなワークスタイルが向いているのかなど、深く掘り下げてみると何かヒントがみつかるはずです。

「周りが就職活動を始めたから当然のように自分も就職を選んだ」という人もいるでしょう。しかし、人によって合う・合わないは大きく異なります。これまであまり考えなかった、本当にやりたい仕事や、自分の適性をじっくりと時間をかけて分析してみてください。就職したくないと思う理由が分かると、これからどうするべきか解決策が見つかる可能性もあります。

就職したくない理由を知って次の行動に移ろう

「就職したくないと考える人」に注目し、そう考えている人の多くが思っている理由や、仕事のどこにネガティブイメージを持ちがちなのかという点をご紹介してきました。また、これに対して働くことへのメリットや、就職する気が起きないときの改善法などをまとめてご紹介してきました。

就職したくないという気持ちが沸き起こるのは不思議なことではありませんが、そう思っていたとしても限られた時間の中で次の行動を起こさなくてはなりません。大学院に進む場合にも出願の期間がありますし、海外留学の際にもビザの発行に時間はかかります。

紹介した情報を参考にして、自分の本当に進みたい道を見極めるようにしてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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