業界研究

化粧品業界志望の就活生必見|現状や動向・企業の売上高TOP10を紹介

化粧品業界の現状を把握しよう


化粧品業界を志望するのであれば、事前に業界の現状をしっかりと把握しておくことが大切です。化粧品業界は女性に人気の高い業界であり、毎年多くの学生が志望している業界です。

倍率が高いため選考は厳しくなりますし、そもそも高いレベルで選考基準を設けている企業も多く、就職難易度は非常に高くなっています。化粧品に関わる仕事がしたい、メイクが好きなどの気持ちだけでは就職することは難しいので、業界についてしっかりとリサーチをしておくことが大切です。

業界についての理解が高いことを示せれば、志望度の高さも伝わりますし、選考でも有利に働きます。反対に業界理解が低いと志望度が低いと思われますので、好印象を与えるためにもしっかりと業界研究を進めていきましょう。

市場は海外ブランドとの競争が激化

最近ではネット上での口コミや評判を調べやすく、また通販サイトなどで気軽に買い求めることができるため、化粧品市場では海外ブランドとの競争が激化しています。そのため国内の有名ブランドであっても、競争にはしっかりと対処しなくてはいけない時代に突入しています。顧客が満足し、同時にブランドらしさを保つ商品を企画開発していく必要があります。今後どうやって化粧品業界で生き残っていくかどうかは企業によって異なるので、気になる企業の動向は調べておきましょう。

近年は韓国メーカーも人気

美容大国と言われる韓国は、化粧品も優秀なものが多く、韓国発祥の化粧品が世界中でトレンドになることもあります。日本も例外ではなく韓国の化粧品が流行し、韓国の化粧品メーカーも一定の人気を日本国内で築いています。

日本で展開するにあたって、日本人の社員の登用もされているので、働くことも不可能ではありません。

化粧品業界の動向

化粧品業界への入社を希望しているのであれば、化粧品業界の動向を知っておく方がいいでしょう。業界の動向は一貫しておらず、一定の期間で変わりますが、現在の状態を知っておくと今後の働くイメージをしやすいです。

また、企業によっては化粧品業界についてどの程度調べているのか、またどの程度関心があるのかを調べたいために化粧品業界について考えていることを、採用面接や筆記試験などで尋ねられることがあります。就活のためにも現状把握をしておきましょう。

異業種参入が相次いでいる

化粧品業界は異業種参入が相次いでいる業界でもあり、激しく競争が繰り広げられています。主に化学メーカーの参入が相次いでおり、代表的な企業としては富士フィルムが挙げられます。

富士フィルムは自社の製品の特性を活かした化粧品開発が進め、化粧品業界でも高い売上を誇っている企業です。富士フィルムは主にカメラのフィルムを作る企業ですが、フィルムの主成分がコラーゲンであることに着目し、それを活かした化粧品開発に強みがあります。

他にもさまざまな企業が化粧品業界に参入しており、競争は激化の一途をたどっています。化学メーカーなどは専門分野に強みがあり、高い技術力、開発力を有しているため、既存の化粧品メーカーを脅かす存在になっている企業も多いです。

低価格ニーズなどで競争が激化している

業種の参入によっても競争は激しくなっていますが、それだけではなく国内は消費者の低価格ニーズなどで競争が激化しています。価格競争が激化したことによって利幅が減ってしまう企業があったり、価格競争に敗れて他の販路を探す企業も増えています。

日本の化粧品は質が高く、海外でも高い評価を受けており、海外に目を向ける企業も多いです。海外進出を目指す企業も増えている一方、海外ブランドとの競争も激化しているため、国内外で激しい競争が繰り広げられています。

国内市場は訪日外国人の増加によって拡大していますが、長期的に見れば少子化などで消費人口は減少が予想されています。利益を確保するために海外進出を目指す企業も多いですが、海外ブランドに負けない競争力を持つことができるかが今後の課題です。

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化粧品業界の売上高ランキングTOP10

売上高ランキング

  1. 資生堂 7,630億円
  2. 花王 6,076億円
  3. コーセー 2,433億円
  4. ポーラ・オルビスHD 2,147億円
  5. マンダム 750億円
  6. ファンケル 550億円
  7. ノエビアHD 493億円
  8. シーズHD 376億円
  9. ミルボン 273億円
  10. ナリス化粧品 219億円

業界動向リサーチによると、1位が資生堂、2位が花王、3位がコーセーとなっています。資生堂と花王は有名な国内ブランドということもあり、知らない人はほとんどいないことでしょう。売り上げも3位のコーセーを大きく離して資生堂は7,630億円、花王は6,076億円となっています。

年収ランキングTOP10

年収ランキング

  1. マンダム 811万円
  2. 花王 811万円
  3. ポーラ・オルビスHD 755万円
  4. 資生堂 734万円
  5. ミルボン 666万円
  6. ノエビアHD 659万円
  7. アジュバンコスメジャパン 569万円
  8. ファンケル 563万円
  9. アイビー化粧品 556万円
  10. シーズ・HD 542万円

業界動向リサーチによると、年収の高さ1位はマンダムでした。売り上げの大きさから資生堂の平均収入は高いものだと考えた人も多いかもしれませんが、実際は売り上げの大きさに関係がないようです。今回紹介したランキングはあくまでも平均収入であるので参考程度にしておいてください。

化粧品メーカーの仕事内容

化粧品業界への理解を深めるためには、まずは化粧品メーカーではどんな仕事があるのか、仕事内容を知っておくことが大切です。化粧品メーカーではさまざまな仕事があり、多くの人が関わることで化粧品業界は成立しています。

それぞれ重要な仕事ですし、就活では一つの職種を選んで志望することになりますので、仕事への理解も大切です。化粧品メーカーの仕事内容をしっかりと理解し、化粧品業界がどのように成り立っているのかを知っていきましょう。

「化粧品」の開発・製造・販売

化粧品メーカーの仕事としては、「化粧品」の開発・製造・販売が挙げられます。開発は化粧品を開発するための基礎研究や、素材の研究などをおこなう仕事です。製造は実際に商品を生み出していく仕事であり、商品の形となったものを販売の仕事で売り出していきます。

「化粧品」の中には「スキンケア」「メイクアップ」「ヘアケア」「ボディケア」「フレグランス」など多種多様なものが含まれます。開発ではそれぞれ専門分野に分かれて研究していることも多いですし、製造でも部門ごとにわかれて製造を進めている場合が多いです。

また化粧品だけではなく、洗剤やシャンプーなどの「トイレタリー用品」を扱う企業もあります。化粧品が手がける商品は「化粧品」だけに限らず、他にもさまざまな商品の開発、製造、販売をおこなっています。

業務部門

化粧品メーカーの業務部門では開発、営業、販売、宣伝、管理部門などにわけられます。開発は新しい化粧品を作るための研究から、新商品のアイデアの企画などさまざまです。研究と企画はチームとしてわけられていますが、同じ開発に属しています。

営業は個人やスーパー、ドラッグストアなどに向けて自社商品の売り込みを行う仕事です。販売は店頭で自社製品を販売する仕事であり、百貨店などの店舗で働くことが多いです。

宣伝は商品の宣伝戦略を考える仕事であり、販売促進を目指してイベントの企画などをおこなうこともあります。管理部門は生産ラインの管理をおこなう仕事であり、生産数や納期、在庫の管理などをおこないます。商品を適正量流通させるには欠かせない仕事です。

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消費者のニーズの変化

化粧品業界を知るためには、消費者のニーズにも敏感にならなければなりません。新商品の開発や販売戦略などは消費者のニーズに合わせて展開されますし、ニーズをいかに正しく読み取ることができかで売上は大きく左右されます。

化粧品業界は消費者のニーズに合わせて動いている業界ですので、ニーズに変化があれば、業界でも同じように変化が起こります。近年では消費者ニーズも変化を見せていますので、その変化から化粧品業界の動向を知っていきましょう。

ブランド力より実用重視

近年の消費者ニーズはブランド力より実用重視に変化しており、日常的に使える「高品質」「低価格」が求められる時代となっています。高い化粧品、ブランドの化粧品=質が良いではなく、安くても質が良いものが求められるようになり、企業の商品展開も変化しています。

化粧品でも低価格のプチプラが登場しており、低価格でありながら高品質で人気の商品も多いです。また日常的に使える商品から派生し、少しだけ贅沢なラインでの商品展開も増えています。

企業によっては同じ商品を価格帯をわけて数種類販売するなど、さまざまな販売戦略が見られます。消費者に求められているのはただ安いだけではなく、少し背伸びをすれば手が届く、あるいは何らかの付加価値をつけた商品などです。

ターゲット層を明確にすることが大事

個の時代の到来により消費者のニーズは変化を見せています。かつては「みんなが使っている」ことが安心やステータスに繋がっていたが、現在は「自分に合った」商品を求める傾向が強いです。

みんなが使っている化粧品=良い化粧品であるイメージはなくなり、誰も使っていなくても自分に合えばOKと考える消費者が多くなっています。化粧品メーカーも大勢に合わせた商品だけではなく、乾燥肌や敏感肌の人に限定した商品を展開するなど、商品開発にも変化が見られています。

ターゲット層をしっかりと定め、特定の層に求められる商品を販売することで高い売上を獲得している企業も多いです。消費者全体の大きな流れを読み取るだけではなく、個人のニーズを発掘することが大切になっています。

化粧品に対する関心の高まりは男性にもみられる

化粧品は女性のものであるイメージが長らく定着していましたが、最近では化粧品に対する関心の高まりは、男性にもみられるようになりました。スキンケアなどに興味のある男性も増加しており、男性に向けた商品を開発している企業も増えています。

男性と女性では肌の質なども違いますし、女性用では合わない、効果が実感しにくい場合も多いです。男性にターゲットを絞った商品開発も増えており、スーパーやドラッグストアなどでも、男性用化粧品のコーナーが設けられている場合もあります。

また、熟年女性もアンチエイジングを目指している人が増えているので、男性消費者の増加に加え、新しい購買層も増えています。新しい購買層をどれだけ獲得できるかが、今後の化粧品メーカーの課題です。

現状や動向を知って化粧品業界を志望しよう

化粧品業界は女性に人気の業界でしたが、最近では男性からの注目も高まっているため倍率はさらに高くなっています。就職難易度が高いため、しっかりと業界研究をしなければ就職することはできません。

華やかなイメージを持ち、憧れを抱く人も多いですが、憧れだけでは選考を勝ち抜くことはできませんので、業界研究を徹底することが大切です。化粧品業界は消費者のニーズの変化や、社会の変化によっても変わっていく業界です。

一度業界研究をすれば終わりではなく、何度も研究を重ね、常に最新の動向を知っておく必要があります。業界研究ができていれば選考でも有利になりますので、現状や動向を正しく理解して、化粧品業界での就活を成功させましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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