履歴書
【学歴欄の書き方マニュアル】最終学歴で在学中の大学名を記載する時の絶対ルールとは
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目次
最終学歴について正しく理解しておこう
就職活動において、最初に用意しなければならないのが履歴書です。どのように書けば魅力的な学生として採用担当者の目に留まることができるのか、頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。就職活動を始めるにあたり、履歴書の書き方マニュアルを勉強した人もいるでしょう。ところで、履歴書に書くべき最終学歴の正しい定義を知らないという人も多いかも知れません。
もし最終学歴の意味を勘違いしたままだと、自分が今まで築いてきた実績を、効果的にアピールできない履歴書になってしまう可能性があります。そこでこの記事では、最終学歴の正しい定義と、履歴書の書き方について紹介していきます。数ある履歴書の中で、キラリと光る履歴書作りの参考にしてみてください。
最終学歴の本来の意味
最終学歴は、「最終」という字が入っているため、一番最後の学歴と思われがちです。しかし本来は、「最も教育水準の高い教育機関の卒業歴」というのが、最終学歴の正しい意味なのです。例えば、高校卒業後に大学進学し、大学卒業見込みで就職活動をしているとします。この場合、最終学歴は大学卒業となります。では、大学以外の大学院や専門学校などに通ったときにはどなるのでしょうか。さらに細かく、最終学歴の考え方を見ていきましょう。
最高学歴のことを指す
最終学歴が何かを判断するときのポイントは、それぞれの学校の教育水準を比べて判断するということです。高校と大学では大学の方が教育水準が高いため、高校と大学を卒業しているのであれば、大学が最終学歴となります。高校や大学以外に大学院や専門学校に通ったときには、卒業した順番に関係なく教育水準が最も高い学校が最終学歴となります。
例えば大学院を修了後、大学の学部を卒業した場合は、最終学歴は大学院修了です。大学を卒業後に専門学校を卒業したときには、大学卒業が最終学歴です。「経歴によっては、履歴書の一番最後に書いた学校が最終学歴になるとは限らない」ということを覚えておきましょう。
最後の学歴を指すこともある
高校と大学や大学と大学院のように、教育水準の違いが分かりやすいもの同士であれば、最終学歴を判断するのは難しくありません。では、差が分かりにくい学校を複数卒業したときはどうすれば良いのでしょうか。具体的には、高等専門学校、短期大学、専門学校などです。これらの学校を複数卒業している場合には、どの学校を最終学歴としたら良いのでしょうか。
答えは、最後に卒業した学校です。なぜなら、上記の三つの学校は教育水準の順位付けが難しく、名目上は同等の扱いとなっているからです。このように、学歴の中に教育水準の甲乙が付けられない学校が複数あるときには、最も直近に卒業した学校を最終学歴とするようにしてください。
中退したものは含まれない
高校や大学に入学したものの途中退学してしまった、という場合には学歴として認められません。例えば、高校卒業後に入学した大学を1年で中退した場合には、最終学歴は高校卒業ということになります。ただし中退したという事実は、きちんと履歴書に記載するようにしましょう。何百という履歴書を見ている採用担当者は、学歴の途中にある空白期間に気が付かないほど甘くはありません。
「バレたらどうしよう」とドキドキしながら面接に臨むよりは、きちんと記載したうえで堂々と経緯を説明するべきです。「中退」というとイメージが悪いような気がします。しかし中退の理由が、次へのステップアップや進路の変更など前向きなものであれば、就職活動が不利になることはないはずです。安心して面接を受けてください。
履歴書における最終学歴の書き方
ここからは、実際に履歴書に学歴を記載するときの、記入のポイントを見ていきます。企業の採用担当者は、毎日多くの履歴書を読んでいます。記載ルールが間違っていたり、必要のないことまでたくさん書かれていたりすると、良い印象が残らない履歴書となってしまうでしょう。どんな採用担当者が読んでも分かりやすく、内容がしっかりと伝わるような履歴書作りを心がけることが大切です。
高校卒業から記入する
「さっそく履歴書を書いてみよう!」と思ったときにまず悩むのが、どの段階の学歴から記入すれば良いのかということです。就職活動で提出する履歴書は、高校の入学年から書くのが一般的となっています。小中学校は義務教育なので、基本的には不要です。ただし、地元の中小企業や信用金庫など、地域に根付いた会社に応募するときには、小学校から記載しておくと話がはずむこともあります。
応募先の企業によって使い分けてください。学歴欄に小中学校を記入する場合には、卒業年だけで良いでしょう。学歴を記入するときには、学校名は正式名称で記入します。学校名が旧漢字の場合には、誤字がないよう気を付けましょう。「東京都立」や「神奈川県立」、「私立」なども必要です。普通科や商業科などが分かれている高校の場合は、科も省略せずに記入しましょう。
在学中の場合は「卒業見込み」と書く
就職活動は、在学中である3年生や4年生のうちから始めるのが一般的です。来春にはきちんと卒業できる予定であることを企業に伝えるには、どのように記入したら良いのでしょうか。卒業に必要な単位をしっかりと確保できており、卒業年の3月までに卒業できることが確実であるならば、「卒業見込み」と記入するのが正しい方法です。
「在学中」としてしまうと、いつ卒業できるのかがはっきり分からないため、企業側が採用するのをためらうことも考えられます。確実に卒業し、社会人になるための準備ができているということを伝えるために、履歴書には「卒業見込み」と書くようにしてください。
「在学中」はアルバイトに応募するときに使う
最終学歴を書く際、「〇〇大学 在学中」と履歴書に記載する就活生が一定数います。しかしこれは就職活動においては正しい記載方法ではありません。「在学中」はアルバイトに応募する際に使用する表現であり、就職活動においては相応しくないのです。企業は、学生が所属している大学を卒業することを前提に、採用活動を行っています。
せっかく内定を出したにもかかわらず、卒業することが出来なかった場合、その学生を新入社員として受け入れることが出来ないからです。「在学中」と書くと、「本当に卒業し、無事に入社することが出来るのだろうか」と思われてしまう恐れがあります。就職活動における履歴書には「在学中」ではなく「〇〇大学 卒業見込み」と記載するのが正しいマナーとなります。
履歴書マニュアルを確認してください
履歴書に何を書けばいいか困っていませんか?就活は限られた時間の中で準備する必要があるので、履歴書だけに時間をかけてはいけません。
そんな時は履歴書のポイントを網羅した「履歴書完全マニュアル」を参考にしましょう。この資料を見れば、選考を突破できる履歴書をすぐに書くことができます。
実際に利用できるテンプレートもついているので、書き方を参考にしながら志望企業の選考を突破しましょう。
最終学歴を書く上での注意点3つ
「学校」といってすぐに思い浮かぶのは、小中学校、高校、大学ではないでしょうか。しかし、その他にも「学校」とつくものはいくつもあります。では、「学校」とつけばなんでも学歴として履歴書に記入して良いかというと、そうではありません。履歴書に記入して良い学校かどうかには、一定の基準があります。基準から外れている学校まで履歴書に記入してしまうと、採用担当者によっては散漫な印象を持たれてしまうかもしれません。学歴欄では学歴として認められた「学校」だけ書くようにしてください。
①学校法人以外は学歴として認められない
履歴書に学歴を記入するときに、守らなければならに大前提があります。それは、「国公立の学校か学校法人として認められた私立の学校でなければ、学歴として認められない」ということです。なぜなら、学校法人として認められた学校には、学校の規模や教育水準が一定のレベルをクリアしているという、信頼があるからです。
そのため、学校法人ではないパソコンスクールや予備校、職業訓練校は学歴としては認められないので、履歴書に記入してはいけません。専門学校は、学校法人として認められている学校と認められていない学校があります。履歴書に記入する前に、きちんと確認しましょう。
②海外でも学位を取得したものは学歴となる
自分自身の力を試してさらにステップアップするために、海外の大学で勉強をしてきた人もいるでしょう。海外の大学の場合は、学位を取得した場合のみ最終学歴として認められます。
海外の大学を最終学歴として履歴書に載せる際には、注意点があります。それは、よほど有名な大学でないかぎり、採用担当者は大学名を知らない可能性があるということです。海外で学んだことで自分がどれだけ成長できたのか、そこで得た知識や経験を入社後どのように活かしていきたいのかをきちんと伝えられるよう準備しておかなければなりません。
③短期留学や語学留学は最終学歴に含まれない
短期留学や語学留学は、実は学歴欄に書けるものに含まれていません。大学在学中に海外留学を経験した方も多いことでしょうが、この点には注意するようにしてください。短期留学はその名の通り、短期間の海外留学のことを指し、独立行政法人日本学生支援機構によると、その期間は「8日以上1年以下」と定義されています。
一方語学留学は、自分の語学力アップのために、その言葉を母語とする国などに一定期間学びに行くことです。これら2つが最終学歴に含まれない理由としては、一般的には「習い事」と同義とされているためということが挙げられます。ただし、留学の経験はアピールできるものです。学歴欄には書けませんが、どうしてもアピールしたい場合には、自己PR欄や特技欄などに記入するようにしてください。
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学歴の記載方法
ここまでで、学歴欄をどのように書いていけばよいのか、また何を記入するのが良くないのかということをまとめてきました。一通り基礎的なことを学んだところで、次は実際の書き方について触れていきましょう。
ここでは「学歴欄の記載方法」について、例を交えて具体的に解説していきます。大学卒、大学院卒で書き方が若干異なる部分がありますので、間違えのないように確認していってください。
大学院卒の場合
〇年〇月 △△大学大学院××学研究科□□学専攻修士課程入学
〇年〇月 △△大学大学院××学研究科□□学専攻修士課程修了
大学院卒の場合、もっとも気にしなければならないのは末尾です。特に注意すべきなのがいわゆる「卒業」時で、正式には「修了」という表現を使います。大学までに使っていた「卒業(見込み)」ではありませんので、間違えないようにしてください。これに関しては、修士課程より上の博士課程に進んだ場合でも同じです。
また、上記の例にもありますように、所属大学院の研究科・専攻についても書き記しておく必要があります。大学卒と比べると、もともと「○○大学大学院」と長いうえに、さらに研究家や専攻についても記入しなければならないことから、記入スペースにはより一層気を付けておく必要があるでしょう。
大卒・見込みの場合
〇年〇月 △△大学××学部□□学科入学
〇年〇月 △△大学××学部□□学科卒業(見込み)
大学の場合には、所属している学部名・学科名を略さず書かなくてはなりません。普段口にしている名前が実は略称だったということもあり得ますので、それぞれ必ず確認するようにしてください。また、途中で休学をしたという方は、「卒業」までの間に一段設けて理由を書き入れるようにしましょう。
それが病気療養だった場合には、今後の活動には問題ないということも口頭で伝えられるとより良いです。さらに、大学を転入学・編入学した場合には、「〇年〇月 ××大学□□学部△△学科転入学」と書き入れます。
証明書の提示を求められるケースもある
就職活動の中で卒業証明書、成績証明書の提示を求められることもあります。新卒求人の募集要項を見てみると、募集条件として「本年度末に大学卒業を見込める者」という意味の文言が入っています。内定を付与したとしても、学生が卒業してくれないのであれば、入社を受け入れることが出来ず、貴重な人材を流出してしまうことになるのです。
企業からすると、卒業できるか危ういような状況の学生に内定を出すのはリスクのある行為であり、卒業できるという保証を得た上で内定を付与したいと考えるのです。企業によってはそのような安心を得るために、最終面接前に証明書の提示を学生に求めるところもあります。
提出期限に間に合うように申請する
証明書の提示を求められた場合、提出期限に間に合うように申請を行いましょう。企業で働く上で、期日管理は非常に重要なものになります。期日管理が徹底されていなければ、自身のみならず周りの同僚、取引先にまで大きな損害を与えてしまう恐れがあるからです。提出期限を守らずに提出するようなことがあると、「期日管理が出来ない学生なんだな」とマイナス評価を受けてしまうのです。
現役の学生であれば、即日、証明書の発行が出来ることが多いですが、中には即日発行できない場合もあります。提出期限ぎりぎりになって急いで準備を行うと、間に合わなくなってしまう恐れがあるのです。提出期限間際に準備するのではなく、ある程度余裕を持って準備を進めましょう。
余裕を持った証明書発行の依頼をしよう
卒業見込証明書や成績証明書などの証明書の提出を求められた場合には、余裕をもって発行依頼をすることが大切です。可能であれば、依頼があったその日に発行してもらうようにしましょう。
証明書類を発行するためには、窓口で依頼する、備え付けの機械で発行するなど、大学によってその方法は異なっていることでしょう。しかし、どちらも時期によっては混み合う可能性もあるほか、種類によっては即日発行ができないものもあります。
どんなことがあろうと、企業は提出までに十分間に合うような期間を設けて通告しているはずです。そのため、間に合わなかった場合に言い訳はできません。自分の必要なものはどれくらいの日数で発行できるものなのかということをきちんと確認したうえで、できるだけ早めに書類の発行をするようにしましょう。
最終学歴は正しく履歴書に書こう
履歴書の学歴欄は、今までの自分の努力や成果を企業に伝える大切なものです。もちろん履歴書に書かれた学校名も重要ですが、きちんとルールーに則って分かりやすく学歴欄の記入をしているかということも、重要なポイントとなっています。読んでくれる相手のことを考えて真剣に作成した履歴書からは、応募者の誠実で真面目な人柄がきっと伝わるはずです。
就職活動において、履歴書はその学生自身を表したパンフレットのようなものです。しっかりと準備をして作り込んだ履歴書を手に、自信を持って自分を売り込んでいってください。そして、就職活動を成功させましょう。