目次
作業療法士とは
作業療法士とは、障がいのある人や高齢者、その他何かしら生活に不便さを抱えている人を支援するリハビリ専門職です。近年ニーズが高まっている職種でもあります。そんな作業療法士について、その仕事内容の概要や、平均年収、ボーナス事情などを見ていきましょう。
作業療法士の業務内容
作業療法士の多くは病院に勤務しています。主な仕事は、障害のある人のリハビリ支援や生活支援です。リハビリそのもののサポートはもちろん、その人の生活全体を見据えた支援やサポートを行っています。
作業療法士に求められる能力について
- コミュニケーション力
- 向上心
- 責任感
作業療法士は、患者さんをはじめたくさんの人とコミュニケーションをとる必要があります。例えば、症状に合わせた住宅のリフォームを提案しようと思うと、患者さんをはじめご家族、またリフォームを実際に行ってくれる業者とも連携が必要になります。
また、日ごろの入院患者さんのリハビリにおいては、同じリハビリ職である理学療法士や、言語聴覚士といった他のリハビリ専門職と連携をとる必要があり、さらには医師や看護師からの情報収集を行う必要もあります。このように、患者さんをはじめたくさんの人とコミュニケーションをとり連携する必要があるため、作業療法士にはコミュニケーション力が必要です。
また、作業療法は現在も様々な研究により進歩が続いています。それらを日々調べ、身に付ける向上心が必要です。目の前の患者さんに少しでもよい理学療法を提供するために日々精進することが求められます。
さらに、医療の一端であるリハビリを対象者に行う職種であるため、間違いがあってはなりません。そのため責任感が必須です。
作業療法士の平均年収と他職種との比較
作業療法士の平均年収について
厚生労働省の調査によると作業療法士の平均年収は394万円程度であり、日本作業療法士協会によると、2015年時点の平均年齢は33.8歳です。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均年収:422万円
- 理学療法士:394万円
- 看護師:441.9万円
- 薬剤師:482.5万円
日本の平均年収は422万円であることから、作業療法士の平均年収である394万円は日本の平均年収よりも低いといえるでしょう。
同じリハビリ職である理学療法士の年収は394万円程度、病院で働くという点で共通している看護師は441.9万円、薬剤師は482.5万円程度であることから、理学療法士の年収は似た職種と比較すると同程度かやや低めだといえます。
作業療法士のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
ボーナスの支給の有無は勤務先によって異なります。またボーナス額についても詳細なデータが存在しないため、一概には言えません。
昇給について
昇給についてもボーナス同様、勤務先によって事情は異なります。正規職員として雇用される場合は、ある程度の昇給がある場合が多いようです。
作業療法士の年齢別平均年収推移シミュレーション
作業療法士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 246.0万円 | 16.9万円 | 43.5万円 |
25~29歳 | 320.5万円 | 22.0万円 | 56.6万円 |
30~34歳 | 369.2万円 | 25.3万円 | 65.2万円 |
35~39歳 | 404.6万円 | 27.8万円 | 71.5万円 |
40~44歳 | 436.1万円 | 29.9万円 | 77.0万円 |
45~49歳 | 461.0万円 | 31.6万円 | 81.5万円 |
50~54歳 | 480.3万円 | 33.0万円 | 84.9万円 |
55~59歳 | 473.3万円 | 32.5万円 | 83.6万円 |
60~64歳 | 354.8万円 | 24.3万円 | 62.7万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は369.2万円、うちボーナスは65.2万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が436.1万円、うちボーナスは77万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
作業療法士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 作業療法士の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 246.0万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 320.5万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 369.2万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 404.6万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 436.1万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 461.0万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 480.3万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 473.3万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 354.8万円 | 380.1万円 |
作業療法士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は369.2万円で、日本の平均と比較すると25万円程度低くなると推測されます。40~44歳では31万円程度低くなる予測です。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
作業療法士の生涯賃金シミュレーション
作業療法士の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 1.77億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と作業療法士の生涯賃金を比較してみましょう。作業療法士の平均年収は394万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
作業療法士の生涯賃金は、1.77億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると1,300万円程度多いと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
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まとめ
ここまで作業療法士の仕事内容、平均年収、ボーナス・昇給事情について見てきました。作業療法士の平均年収は日本の平均年収を下回りますが、直接的に人の役に立つ職業であり、非常にやりがいがあります。
今後高齢化がますます進む中、作業療法士はさらにニーズの高まる職業の1つであるといえるでしょう。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。