職種研究

現場監督の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

現場監督とは

道路工事や建物建設など、何かしらの工事において欠かすことができないのが、現場監督です。現場の規模は小さなものから大きいものまで様々ですが、命に関わるほどの事故を招くこともあるのが工事現場です。そのため、現場監督の任務は大変重要なものとなります。では、現場監督とは一体どのような職種なのでしょうか。また、その現場監督の平均年収や賞与などは、どのようになっているのでしょうか。詳しい情報を調べてみました。

現場監督の業務内容

現場監督はその名の通り、工事の現場をまとめる職種です。現場監督以外にも、施工管理者と呼ばれる場合があります。現場の人をまとめる重要なポジションにあたります。

現場監督は、実際に施工作業をすることはほとんどありません。主に、作業員への指示出しをおこないます。そのほか、スケジュールの把握や安全を管理することなどが業務内容となります。建設・土木・電気など、どの現場においても複数の企業が関わるケースが多いため、これらスケジュールの調整や安全管理をになう現場監督の役割は、非常に重要なのです。

現場監督に求められる能力について

  • コミュニケーション能力
  • プロジェクト管理・推進能力
  • 体力

 

現場監督に一番必要と言えるのが、コミュニケーション能力です。業務内容でも説明したように、現場監督は複数の作業員に指示出しをおこなったり、業者間との調整を組んだりします。コミュニケーション能力がない場合、円滑に業務が進められなくなる可能性もあるのです。

プロジェクト管理・推進能力も現場監督には必要です。例えば、建設現場の監督になったとしましょう。現場監督がスケジュール調整を誤り、期間内に建設が終わらなかっ場合、中に入る複数のテナントやテナントの関わる業者などにも影響が出てしまうのです。そのため、現場監督はプロジェクトの管理・推進能力が大切になります。

現場監督には体力も求められます。現場によっては、夜勤が伴う可能性もあるでしょう。また、スケジュールによって休みが一定期間渡らない可能性もあるのです。そのため、体力に自信がある人のほうが適しているといえるでしょう。

自分は現場監督に向いているタイプか、適性を診断してみよう

自分の適性や性格が、現場監督の仕事に向いているのかどうか、気になりませんか?

そんな時は、自己分析ツール「My analytics」を活用して、自分と志望業界との相性を診断してみましょう。

My analyticsなら、36の質問に答えるだけで、自分の強み・弱み→それに基づく適職を診断できます。

My analyticsで、あなたの強み・弱みを理解し、自分が現場監督に向いているタイプか、診断してみましょう。

現場監督の平均年収と他職種との比較

現場監督の平均年収について

はたらいく調べによれば、現場監督の平均年収は338万円となっています。特に現場監督の平均年収は、30代前半以降がそれ以前と比べて高くなる傾向にあるようです。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • 測量士:343万円
  • とび職:356万円

現場監督の平均年収は、日本の平均年収422万円と比較して、84万円低くなっています。また類似職の測量士で343万円、とび職で356万円であることから考えても、現場監督の平均年収は高いものとはいえません。

現場監督のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

現場監督のボーナスの有無については、企業によって異なります。多くの企業では、年2回の賞与があるようです。しかし、企業によってはないところもあるなど、ボーナス事情には差があります。

昇給について

現場監督の昇給についても、企業によって異なります。定期的な昇給のための制度を整備している企業も多いですが、事情によっては昇給がほとんどない場合もあるので一概にあるなしを断定できるわけではありません。現場監督の場合、資格の取得を企業より求められるケースが多いため、企業によっては資格取得により昇給するところもあります。

現場監督の年齢別平均年収推移シミュレーション

現場監督の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 211.1万円 14.5万円 37.3万円
25~29歳 274.9万円 18.9万円 48.6万円
30~34歳 316.8万円 21.7万円 56.0万円
35~39歳 347.1万円 23.8万円 61.3万円
40~44歳 374.1万円 25.7万円 66.1万円
45~49歳 395.5万円 27.1万円 69.9万円
50~54歳 412.0万円 28.3万円 72.8万円
55~59歳 406.1万円 27.9万円 71.7万円
60~64歳 304.4万円 20.9万円 53.8万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は316.8万円、うちボーナスは56.0万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が374.1万円、うちボーナスは66.1万円になると予測されます。ボーナスや月給自体があまり高くないため、年収もそこまで高くはありません。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

現場監督と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 現場監督の平均年収 日本の平均年収
20~24歳 211.1万円 263.5万円
25~29歳 274.9万円 343.3万円
30~34歳 316.8万円 395.5万円
35~39歳 347.1万円 433.4万円
40~44歳 374.1万円 467.1万円
45~49歳 395.5万円 493.8万円
50~54歳 412.0万円 514.4万円
55~59歳 406.1万円 507.0万円
60~64歳 304.4万円 380.1万円

現場監督の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると年齢を問わず低くなると予測されています。20代からはっきりと差が出ており、30~34歳の平均年収は316.8万円で、日本の平均と比較すると78.7万円ほど高くなると推測されます。40~44歳では374.1万円の予測です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

現場監督の生涯賃金シミュレーション

現場監督の平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.52億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と現場監督の生涯賃金を比較してみましょう。現場監督の平均年収は338万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

現場監督と日本の平均的な生涯賃金をシュミレーションした場合、現場監督の生涯賃金の方が若干低くなると予測されています。金額にして、3,800万円ほど日本の平均より低くなると推測できます。

まとめ

現場監督は、作業員のように現場で働くことはほとんどありません。現場作業員への指示だしや、関連企業とのスケジュール調整などが主な業務内容となっています。

紹介したシュミレーションによる年収はそこまで高いものではありません。しかし、資格の取得や夜勤、キャリアによって金額は大きく異なってきます。また、キャリアアップを目指したい場合は、現場監督に必要な能力を鍛えることも大事になってきます。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ