職種研究

医療事務の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

医療事務とは

医療事務とは、医療機関の顔として受付や会計をおこなう職種です。医療事務の特徴としては、基本的に女性職員が多く、病院の評判や経営面に関わる部分を担っている点が上げられます。専門学校で医療事務の仕事を学び、新卒での就職を目指す学生は、少なくありません。

そんな医療事務を目指す人は、業務内容や求められる能力、年収などを知っておくべきです。本ページでご紹介しますので、見ていきましょう。

医療事務の業務内容

医療事務の仕事内容は、基本的に受付・医療費計算・会計の3つとなります。医師や看護師がおこなう診察・治療行為以外の部分を担っているため、どの医療機関においても必要不可欠な存在といえるでしょう。

受付では、患者さんの保険証の確認や問診票の配布など、診察に入るために必要な手続きをおこないます。医療費計算では、医師が出したカルテをもとにかかった費用を計算し、明細書に記入していきます。薬をもらうために必要な処方箋を作成するのも、医療事務の仕事です。そして、最後に会計をおこなうのが、医療事務の主な仕事といえるでしょう。

医療事務に求められる能力について

  • コミュニケーション能力
  • 臨機応変な対応力
  • 基本的なパソコンスキル

 

医療事務で求められる能力としては、上記の3つが挙げられます。とくに、さまざまな患者さんの対応をするには、コミュニケーション能力が必須といえるでしょう。患者さんとの関係が悪くなれば、その医療機関自体の評判が悪くなりかねません。

臨機応変な対応力も必要です。医療機関において、患者さんが保険証を忘れたり、お金が足りなかったりというケースは珍しくありません。そういった際に、スムーズに処理できる能力は必須といえます。

パソコンでの処理が多い医療事務では、基本的なパソコンスキルが必要となります。タイピングが遅かったりソフトの使い方が分からなかったりすれば、その分処理に時間がかかり、患者さんを待たせてしまうこととなるのです。

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医療事務の平均年収と他職種との比較

医療事務の平均年収について

DODAによると、医療事務の平均年収は289万円です。20代の平均年収が270万円なのに対し、50代の平均年収は371万円となっており、年代が上の方が多く貰える傾向にあるようです。

他の職種・平均との比較

  • 日本の平均年収:422万円
  • 一般事務:328万円
  • 営業事務:323万円

上記でもご紹介したDODAの調査によると、医療事務の平均年収が300万円に届かないのに対し、日本やその他事務の平均年収は300万円を超える結果となっています。事務系の職種の中でも、医療事務は平均年収が低めの職種です。ただし、あくまでも平均年収の話であり、医療機関によって年収に差が出るといえるでしょう。

医療事務のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

医療事務のボーナスは、どちらかというとある場合が多いです。しかし、その金額は医療機関によって異なるといえます。ケースとしては、3ヶ月分を夏と冬の2回に分けて支給されることが多いでしょう。残業の度合いや保有資格によっても異なるケースがあるため、求人を見る際にはチェックしておくべき項目です。

昇給について

昇給も、ボーナスと同じく医療機関によって異なります。勤続年数や残業の度合い、保有資格によって金額が変わってきます。多くの医療機関では勤続年数にともなって昇給のあるケースが多いため、年代が上であればあるほど、給料は高くなるでしょう。ただし、平均年収が低めであることから分かるように、大幅に給料がアップする可能性は低いです。

医療事務の年齢別平均年収推移シミュレーション

医療事務の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 180.5万円 12.4万円 31.9万円
25~29歳 235.1万円 16.1万円 41.5万円
30~34歳 270.8万円 18.6万円 47.8万円
35~39歳 296.8万円 20.4万円 52.4万円
40~44歳 319.9万円 21.9万円 56.5万円
45~49歳 338.2万円 23.2万円 59.7万円
50~54歳 352.3万円 24.2万円 62.2万円
55~59歳 347.2万円 23.8万円 61.3万円
60~64歳 260.3万円 17.9万円 46.0万円

年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は270.8万円、うちボーナスは47.8万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が319.9万円、うちボーナスは56.5万円になると予測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

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医療事務と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 医療事務 日本の平均
20~24歳 180.5万円 263.5万円
25~29歳 235.1万円 343.3万円
30~34歳 270.8万円 395.5万円
35~39歳 296.8万円 433.4万円
40~44歳 319.9万円 467.1万円
45~49歳 338.2万円 493.8万円
50~54歳 352.3万円 514.4万円
55~59歳 347.2万円 507.0万円
60~64歳 260.3万円 380.1万円

医療事務の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いです。30~34歳の平均年収は270.8万円で、日本の平均と比較すると125万円ほど低くなると推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

医療事務の生涯賃金シミュレーション

医療事務 の平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 1.30億円 1.90億円

日本の平均的な生涯賃金と医療事務の生涯賃金を比較してみましょう。医療事務の平均年収は289万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

医療事務の生涯賃金は、1.3億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると0.6億円ほど多いと推測されます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

まとめ

医療事務の業務内容や平均年収などについて、紹介しました。医療事務の主な業務内容は受付・医療費計算・会計であり、医療機関の顔という役割を担っています。コミュニケーション能力や臨機応変に対応力、基本的なパソコンスキルが必須となるため、事前に磨いておきましょう。

平均年収は低めですが、医療機関によって資格手当がついたり、残業が多かったりするため、一概にはいえません。ボーナス・昇給に関しても、医療機関で異なりますが、勤続年数が長く年代が上の方が少しだけ高くなる傾向にあります。ボーナスは、3ヶ月分を2回に分けて支給されるケースが比較的多いです。

全体的に、医療機関によって大きく異なるケースが多いため、求人をチェックする際には見ておくべき部分だといえるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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