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歯科衛生士になるためには志望動機が大事
志望動機は、選考を勝ち抜く上で重要な要素です。いざ志望動機を作ろうと思っても、うまく言葉が出てこない人もいるのではないでしょうか。これから紹介するポイントや例文を参考にすれば、魅力的な志望動機を作成できるようになります。
志望動機では歯科衛生士を志したきっかけだけではなく、その病院で働きたい理由、歯科衛生士としてのキャリアビジョンなどを盛り込む必要があります。しかし、ただ内容が多ければいいわけではなく、わかりやすいように簡潔にまとめることも大切です。
志望動機は選考結果に直結する可能性が高いため、相手に熱意が伝わるよう作成しましょう。相手に伝えるためには、簡潔にわかりやすくなければならないので、この記事で紹介していくポイントを参考にしてください。
歯科衛生士について
歯科衛生士の志望動機を書けるようになるためには、「歯科衛生士への理解」が必要です。歯科医で働く職種には、歯科医師、歯科助手、歯科衛生士が主に挙げられます。それぞれの違いを知れば、歯科衛生士の特徴がおのずと見えてきます。
歯科医師は、虫歯・歯周病の治療や、歯列矯正、インプラント手術など、口腔内の健康管理を行います。歯科医師だけが、歯に関する薬を処方できます。一般的な内科医や外科医とは違い、口腔内に特化して治療をおこないます。
歯科医をサポートする職種である歯科助手と歯科衛生士は似ているようで、大きく異なります。歯科衛生士は国家資格が必要ですが、歯科助手は資格が不要です。資格の有無は、業務にも影響します。
歯科衛生士は、直接患者の口腔ケアに関わることができますが、歯科助手の主な業務は受付、器具の清掃や準備、会計事務などの様々な雑務が中心です。
歯科衛生士は、患者に直接処置を行う医療行為や、歯科医師の補助、歯磨き指導などを中心に行います。歯科衛生士は、歯の健康を守る仕事だといえるため、予防歯科のニーズが高まっている近年、需要の高まりを見せています。
口腔環境を改善することはとても大事で、虫歯や歯周病の予防だけではなく、肺疾患や認知症の予防にも効果的です。そのため、歯科衛生士はとても重要な仕事と言えます。
歯科衛生士の主な業務内容
主な業務は、歯科予防処置・歯科診療の補助・歯科保健指導の3つです。
「歯科予防処置」とは、虫歯と歯周病から歯を守るためにおこなう業務です。歯石・歯垢の除去で、歯周病の原因を取り除きます。また、薬物塗布により、虫歯を予防します。
「歯科診療の補助」とは、歯科医を助けて診療を円滑に行うための業務です。歯科医師の診療を補助し、器具の消毒や準備、薬品の準備や管理も行います。
「歯科保健指導」とは、歯磨き指導を中心とし、患者の口腔内の健康を維持するための業務です。歯科保健指導では、幼稚園や小学校、介護施設などに出向く場合があります。歯磨き指導や食生活指導を、患者の状況に合わせて指導します。
患者と接する機会も多く、専門知識だけでなく、患者との円滑なコミュニケーションを図れる能力必要です。そのため、あらゆる年代の人に好感をもって受け入れられる、親しみやすい性格も求められています。
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歯科衛生士の志望動機のポイント
履歴書やエントリーシートに書く歯科衛生士の志望動機は、4つのポイントをおさえて作成しましょう。志望動機では、「その病院で働きたい」熱意を伝えることが重要です。そのためには、企業の特徴や魅力を知り、その病院でなければならない理由が必要です。
また、志望動機は、必要な要素をただ盛り込めば良いわけではありません。相手にわかりやすい文章でなければ、どんなに熱意やその病院で働きたい思いがあっても伝わりません。熱意や成長意欲が伝わらなければ、良い評価が得られる可能性は低くなります。
これから紹介する4つのポイントを押さえることで、相手に熱意や成長意欲がわかりやすく伝えられる志望動機が作成できます。ポイントを押さえた志望動機で、志望する病院への就職に一歩近づきましょう。
①その病院で働きたい理由を明確にする
志望動機では、「その病院で働きたい理由」を明確に伝えることが重要です。歯科衛生士を志望する理由だけでは、志望動機としては不十分です。「ほかの病院でもよいのでは」と思われてしまうと、熱意が伝わらず評価は下がります。
そのためには、志望する病院の特徴を十分に理解しておく必要があります。自分が魅力を感じたその病院の特徴を率直に述べましょう。重きを置く治療やケアや、患者と接する際の方針を十分に把握して特徴を調べておいてください。
その病院についてよく知れば、病院や医院の方針に沿った人材であることがアピールできます。その病院のどんな点に魅力を感じ、なぜ志望したのかを明確に述べることで熱意が伝わり、好印象につながります。
②志望動機は冒頭でつたえる
志望動機は、一番伝えたいことから始めましょう。志望動機において一番伝えたいこととは、「なぜその病院を志望したのか」という理由です。なぜ、その病院を志望するのかを冒頭に伝えることで、話の大筋がはじめにわかり、伝わりやすい志望動機になります。
”一番の主張を冒頭で伝える”ことは、重要なポイントです。主張をはじめに提示することで、論理的な構成になり、“相手に伝わる文章”になります。長い前置きの後に結論を述べても、話の全体像が見えてこないため、最も伝えたい主張も弱くなってしまいます。
このように、相手に伝わる構成をPREP法といいます。結論の後に、理由、具体例と続きます。結論とは、相手に一番伝えたい主張です。つまり、冒頭に志望動機を明確に述べてから、付随するエピソードを伝えると、説得力のある構成になります。
熱意や思いが強くても、内容がわかりにくい文章だと相手に伝わりません。PREP法を活用して、相手に伝わりやすい文章を作成しましょう。
PREP法(相手に伝わる話の構成)
結論 (Point)
理由 (Reason)
具体例 (Example)
結論 (Point)
③具体的なエピソードを盛り込む
志望動機には、具体的なエピソードは欠かせません。志望動機を裏付けるエピソードを加えることで、説得力が増します。どんなにすばらしい内容を述べても、根拠がなければ相手に響く志望動機とはいえません。
説得力のある伝え方は、就活において重要です。話に根拠があれば、人は説得力があると感じます。根拠として、実際にした経験と、そのとき何を感じ、どう行動したことがその考え方につながっているかを述べましょう。
また、エピソードを加えることで、「自分らしさ」が表せます。自分らしいエピソードを加えることで、相手の印象に残る志望動機になるでしょう。
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④歯科衛生士としてのキャリアビジョンを書く
志望動機には、動機だけでなく将来のキャリアビジョンを加えることをおすすめします。なぜなら、志望動機にキャリアビジョンを示すことで、意欲と熱意が伝わります。将来について語ることで、長期に渡って働く意思と、仕事に対する意欲も示せます。
就職をゴールに定めていると、その後の成長が少ないと判断され、採用メリットが薄いと思われてしまう可能性があります。就職してから5年後、10年後のビジョンまで持ち、それを志望動機に反映していれば、成長意欲があると高評価を得られるでしょう。
歯科衛生士としてのキャリアプランを伝えることで、将来について真剣に考えていることや、仕事への熱意も伝わります。
どのように知識を増やし、成長するかを明確に伝えることで、今後の成長をイメージできます。成長イメージが明確であれば、期待を込めて採用する可能性が高くなります。
歯科衛生士の志望動機例5選
では、どうしたら採用担当者に好印象を与える志望動機になるかを、具体的な例文を元に説明します。ポイントがわかっても、具体的にどのような志望動機を書けば良いのか迷ってしまう人も多いでしょう。
ポイントを把握したうえで例文を確認すれば、志望動機を作成する参考になります。ここでは、履歴書やESで志望動機を書く際の、歯科医院への就職を目指す歯科衛生士の志望動機の例文を紹介します。
例文の構成や解説などを参考にして、エピソードを盛り込みながら自分の言葉で書き、魅力的な志望動機を作成してください。
志望動機の例文①病院の理念に共感した
私は、歯科予防措置や歯科保健指導に重きをおく貴院の理念に心を動かされたため志望しました。私も虫歯に悩まされた時期がありました。食事も喉を通らず辛い時期でした。虫歯になって思ったのは、口内ケアの大切さです。
病気になってからの治癒も大事ですが、一番大事なのは、病気になる前に防ぐことなのだと痛感したのです。そのような私の思いを、歯科衛生士として多くの人に伝えていくのが私の夢であり、役割だと考えています。貴院に入社した際は、その初心を忘れずに頑張っていきたいと思っています。
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志望する歯科医院と自分の理念の共通点を述べることで、その歯科医院に対する思いが相手に伝わります。ただし、あまりくどい表現は逆効果になるので気をつけましょう。
「なぜその病院を志望するのか」が明確になっているため、わかりやすい志望動機です。また、歯科衛生士として何をしたいのかを、明確な夢を通じて伝えるのも好印象です。ビジョンを伝えることで、仕事への情熱が伝わります。
志望動機の例文②訪問歯科を魅力に感じた
私が貴院を志望したのは、訪問歯科に重点をおいた姿勢に感銘を受けたからです。学生時代に老人施設の訪問のボランティアに関わった経験から、高齢者の口腔ケアの重要性を感じました。例えば、高齢者は口腔内の自浄作用が低下しているため、舌の表面に汚れが付き、味覚障害を起こすこともあります。このように、高齢者は、口腔ケアの良し悪しが、日常生活に大きく影響することを知り、その分野で自分の力を試したいと強く感じたのです。貴院に入社した際は、高齢者が心身ともに元気になるために、知識と経験を積んで貢献できるように頑張りたいと思います。
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歯科医院に入社したい理由を具体的に書くことで、その歯科医院にどうしても入りたいという思いが伝わります。訪問のボランティアをやっていたエピソードもポイントです。高齢者に対しての治療には何よりもコミュニケーションが必要になります。
つまり、ボランティアのエピソードを通して、コミュニケーション能力もアピールできているといえます。志望動機に付随して、エピソードから仕事で活かせる強みもアピールできています。
志望動機の例文③歯科矯正で人に貢献したい
私が貴院を志望した理由は、矯正歯科に力を入れている事に共感したからです。小学校の同級生は、歯並びが悪いというだけで周りから敬遠されていました。そのような不幸を少しでもなくしたい、その思いは成長とともに強くなるばかりです。
人は歯並びを矯正するだけでイメージが大きく変わりますし、前向きになるものだと思っています。貴院に入社した際には、矯正という大切な仕事を通じて、人の幸せのお手伝いをしていきたいと強く思っています。
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人に貢献したい強い思いを伝えることは、採用担当者の心に響きます。漠然とした熱意では思いが伝わりません。具体的なきっかけを元に生まれた熱意だと書くようにしましょう。
人の幸せのために働きたいと伝えることで、誠実な人間だと知ってもらうのも大切なポイントです。
志望動機の例文④重きを置くケアの方針に共感した
私は、口内ケアや口内保健指導に重きを置く貴院の方針に感銘を受け志望いたしました。私自身も子供のときに、虫歯の治療をおこなったこともあり、そのとき優しく対応してくれた歯科衛生士のようになりたいと考えています。特に幼児や高齢者は、予防措置は、非常に大切だと私自身も思っています。幼児の乳歯は、やわらかくエナメル質が薄いため、虫歯になりやすいです。高齢者は、自浄作用が低下しているため、口腔内を清潔に保ちにくく、虫歯や歯周病が多いです。
予防歯科に重きを置いている貴院だからこそ、お仕事させていただきたいと思いました。採用された場合には、口内のケアや保健指導における部分の知識をより深め、少しでも多くの人へ伝えていきたいと思います。
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どんな処置やケアに重きをおいているか、きちんと調べられている志望動機です。方針に共感したことが冒頭に述べられ、その理由として、実体験のエピソードが語られています。
その病院だからこそ働きたいという、熱意が伝わる志望動機です。
志望動機の例文⑤患者に寄り添ったケアをしたい
私は、貴院の多岐に渡る治療方法と様々な患者様に合わせた対応力に、非常に印象的で心に残っているため志望しました。祖父が歯をなくしてから、食欲や元気がなくなったことから、歯周病治療を学び、歯の健康を守る歯科衛生士になりたいと考えるようになりました。私は、貴院で治療を受けた経験があり、患者様ひとりひとりに寄り添った治療と対応力は、目を見張るものがあり、またその技術の高さにも感銘を受けました。
将来、私も歯科衛生として歯周病治療の知識をより深く習得し、貴院のような対応をしたいと思っております。採用の際には、この初心を忘れず、日々精進していきたいと思っています。
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これは、志望した理由とキャリアビジョンがマッチした志望動機です。技術と対応力の高さに感銘を受けたという志望理由に対して、自身の知識の向上と高い対応力を目指す目標が述べられています。
将来のキャリアビジョンも述べられているため、成長の意欲を伺うことができる志望動機になっています。
歯科衛生士の志望動機NG例
これから、歯科衛生士の志望動機のNG例をご紹介します。
志望動機でのNG例を知ることで、履歴書やESにかくときのポイントがより理解できます。NGな例から、ダメな部分を理解し、自分の志望動機に該当するところはないかチェックしましょう。
NG例①志望動機が福利厚生はNG
私が貴院を志望した理由は、福利厚生がしっかりしている点に魅力を感じたからです。休みも多く、将来出産したときにも産休が取れるのはありがたいです。
結婚・出産は私の夢でもあり、それと仕事が両立出来ればやりがいにもなりますし、休みが多ければ充実した余暇が過ごせて、次の日からまた頑張ろうという意欲が満ちてきます。貴院に入社した際には、明るい性格を活かして、元気で明るい歯科衛生士を目指して働こうと思っています。
結婚・出産が夢なのはわかりますが、病院側としてはすぐに結婚や出産で辞めてしまうのではないかという懸念を持ってしまうこともあります。
余暇について触れるのも避けるべきです。遊び半分で就職するのではないかという印象を与えてしまうのは、不採用の確率を高めてしまいます。
また、明るい性格は大切なポイントですが、それをどう活かすのかを具体的に書かないとインパクトを与えることになりません。
NG例②経験と理由に関連性がない
小学生のころ、歯科医院で処置を怖がっていた私に笑顔で話しかけ、リラックスさせてくれたのは歯科衛生士でした。そのおかげで緊張がほぐれ、予防のために安心して歯科医院に通うことができました。この経験から、私は子供たちの緊張や恐怖を取り除ける歯科衛生士になりたいと思うようになりました。
貴院は歯磨き指導やリハビリ施設への出張があるので、貴院で働くことでこの地域で貢献できると思いました。貴院で歯科衛生士として成長し、多くの患者様をサポートしたいと思い、志望しました。
この志望動機は、根拠となるエピソードとその病院を志望する理由に関連性がないため、NGです。小学生のころに緊張をほぐしてくれたエピソードは、歯科衛生士を志望するきっかけであり、志望動機の根拠ではありません。
歯科衛生士の志望動機は、「その病院で働きたい理由を明確にする」ことが重要です。なぜその病院を志望し、どのようなきっかけや考え方で志望するようになったかのエピソードを述べなければ、その病院で働きたい熱意が伝わりません。
NG例③強みをどう活かせるかわからない
私は学生時代アルバイトでスーパーの品出しをしていました。品出しは単調な仕事ではありますが、賞味期限や商品の損傷に注意しなければいけません。また、自分が出したもの以外でも持ち回りしているところは責任を持つ必要があります。
アルバイトの経験で培った責任感は歯科衛生士の仕事に活かすことができると考え、貴院を志望しました。
この志望動機では、強みを仕事でどう活かすのかがわかりません。また、なぜその病院を志望するのかがわからないため、志望動機としては不十分です。
強みは、どう仕事で活かすのかが明確ではないと、その病院で活躍できるというアピールとしては弱くなります。
ポイントを押さえた志望動機で歯科衛生士を目指そう
どんな職業でも、志望動機は重要です。歯科衛生士では、「なぜその病院ではたらきたいのか」と「その病院で何を実現したいのか」を志望動機に盛り込みましょう。
その病院で働きたい理由を明確に示せば、熱意や思いが伝わります。その病院で実現したいことを示せば、キャリアビジョンや成長意欲が伝わります。
志望動機では、その病院で働きたい強い意志を伝えることが重要です。そのために、ポイントを押さえて、熱意や意欲が伝わる志望動機を作成しましょう。