業界研究

【生命保険業界の志望動機】例文5選やNG例をご紹介

生命保険業界の志望動機に悩む就活生は多い

生命保険業界は就活生に人気の業界のひとつで、大手ナビサイトで発表される人気企業ランキングトップ100にも複数の企業が名を連ねています。しかし、実際に志望動機を書くとなると具体的な内容が思いつかない学生が多いのも事実です。

車や消費財のような有形商材に対して、生命保険は無形商材であるためイメージしにくいでしょう。また、保護者の意思ではなく自分自身で生命保険に加入、あるいは検討したことがある学生は少なく、生命保険の商品価値にリアリティを感じることができないことも理由のひとつと言えます。

生命保険業界について

生命保険は、自分の身にもしものことがあった時に、お金を受け取ることができる保険サービスのことです。人の生命や生活に関わる大切な商品であることから、保険会社で働くにはさまざまなスキルが求められます。では、業務内容についてみていきましょう。

生命保険業界の主な業務内容

生命保険会社の業務内容は多岐に渡ります。主な業務内容は、保険制度の運営や保険加入手続き、更新手続きなどです。保険制度の運営は、保険加入者から集めた保険金を管理し、保険加入者に対して保険料を支払う体制を整えることが大切です。保険商品は数十年単位で契約されている場合も少なくないため、長期間にわたる堅実な運営が重要となります。

保険加入手続きは、新しく保険に加入する場合や、契約を更新する時に必要な手続きをおこないます。保険に加入する契約者を募るところからはじめ、商品の内容を説明したり、契約内容を調整したりするなど、契約者の希望に合わせた柔軟な対応が求められます。

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志望動機を書く際のポイント

生命保険会社における志望動機を書く際のポイントとして、「なぜその保険会社を選んだのか」が重要視されます。たくさんの保険会社の中で、その企業でなければならない理由を述べることで、他にはない志望動機にすることができます。

保険会社ではさまざまな能力が求められるので、保険会社に貢献できそうな自分の長所やスキルを述べることで、採用側に自分を採用することでどのようなメリットがあるかをアピールすることができます。また、企業側の経営理念や経営方針について意見を述べることで、企業研究をしっかりおこなっていることを示すことができるでしょう。自分の意見を盛り込むことで、熱意を伝えることができます。

生命保険業界の志望動機例文5選

生命保険会社で採用されるには、どのような志望動機を書けばいいのでしょうか。5つの例文を参考にみていきましょう。

例文①

私は、人々が助け合う「相互扶助」の形態をとっている保険制度に興味があります。学生時代はチアリーディング部に所属しており、メインポジションではありませんでしたが、ピラミッドを支える柱として役目をまっとうしました。
わたしは、生命保険はこのピラミッドを支える柱と同じように、幸せな家庭を支える1つの柱だと思っています。部活動で学んだ助け合い・支え合いの精神を活かして、人々の役に立てる仕事をしたいと感じたため、貴社を志望しました。

数ある職種の中から、なぜ保険会社を選んだのかという理由が最初に書かれていることで、採用側に簡潔に志望動機を伝えることができます。さらに、保険会社に対する自分の意見を、自分の経歴とリンクさせながら表現することで、明確なビジョンを描いていることをアピールできます。最後に、自分のどのような強みを活かせるのかが部活動の経歴をもとに述べられているため、企業が人物像をイメージをしやすくなるでしょう。

例文②

私は、社会人になって自分の将来を考えるにあたり、生命保険の大切さを実感しています。初めは「保険なんて入らなくても生きていける」と思っていましたが、もし自分に万が一のことが起こった場合や、自分が怪我をして働けなくなってしまった場合に、なんの保障もない状態であれば、大きな不安を抱えると感じました。
まだまだ保険について知らないこともたくさんありますが、もし貴社へ入社することができたら保険についての知識をさらに深め、人々に最適な保険を提供できるよう、努力いたします。

数ある保険の中で、なぜ生命保険を選んだのかという理由を明確にできています。さらに、自身の成長とともに保険に対する考え方の変化と、なぜ生命保険が大切なのかという自分の考えを述べることにより、生命保険に真剣に向き合う姿勢を示すことができます。また、入社後の自分のビジョンを掲げることにより、目標を描いて、その目標に向かって努力する姿勢を持てる人材であることをアピールできるでしょう。

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例文③

私は、人と話すことが好きで、人と関わる仕事に就きたいと思っています。そこで、貴社が掲げる「人に寄り添い、人を支える」という経営理念に強く共感しました。私は学生時代、飲食店でアルバイトをしていました。
そこで、人とコミュニケーションをとることの大切さや、たとえアルバイトでもお店の経営の一端を担っているという責任感などの大切さを学びました。その時の経験を活かして、丁寧な接客や真摯な対応を実現できるのは貴社しかないと思い、志望しました。

企業の具体的な経営理念に触れて、それが自分の意見と一致しているという共通点を示すことにより企業側に好印象を与えることができます。アルバイトの経験を通して身につけた接客スキルをアピールすることで、窓口業務の欠かせない保険会社に適性がある人物だと示すことができるでしょう。さらに、人との関わりに重点を置いた経営理念を特別視することにより、その企業でなくてはならない理由を強調することができ、採用側に熱意を伝えることができます。

例文④

私はゼミで地域医療の役割について学んでおり、3大疾病と労働力をテーマに研究を進めています。現代人にとって3大疾病に罹患することは他人事ではなく、そのリスクに立ち向かうために改めて保険の重要性を理解することができました。
私は、生命保険とともに第3分野保険を主力商品として力を入れておられる貴社にて、多くの方が3大疾病に立ち向かうことのできる社会の実現に貢献したいと考えております。

ここでは、生保業界の社会的意義を志望動機としています。また3代疾病に対する補償が充実しているという企業の特徴をふまえ、生保業界の中でも応募企業に入社したい動機を説明することができています。

例文⑤

私が中学生のころ、父が病気で長期間にわたり就労できない時期がありました。そんな中、家族の生活を支えてくれたのは父が加入していた貴社の保険でした。働けなくなった方が収入面の心配することなく闘病に専念できることは大きな安心であり、貴社の収入保障型保険は多くの方に確かな安心を提供していると考えます。私は、貴社の営業職として多くの方に安心を提供し、社会貢献したいと考え志望いたしました。

ここでは、企業の強みである収入保障型保険に携わりたいということを志望動機としています。過去の具体的な経験描写をエビデンスとして、強い入社意欲を伝えることができています。

生命保険業界の志望動機NG例

生命保険会社の志望動機を書くに当たり、どのような内容が適切でないかを例文でみていきましょう。

NG例①

私が貴社を志望したのは、他の保険会社と比べて社員の待遇が良いからです。比較的時給が高いだけでなく、通勤手当やボーナス、社会保険が充実していることも魅力に感じました。趣味は貯金と節約で、常にお金のことを第一優先に考えています。
そのため、資産運用など慎重に金銭を取り扱う業務には少々自信があります。もし入社することができたら、ここで学んだ知識や経験を活かし、さらなるステップアップを目指したいと考えています。

「社員待遇が良い」というのは、自分に対するメリットであり、企業側に対するメリットをアピールする場面では不適切となります。その後もお金に関する内容ばかりを述べていて、どのような人材であるか、企業に活かせる強みは何なのかという人物像が分かりづらい内容となっています。

「さらなるステップアップ」といわれてしまうと、いつかその企業を辞めて、もっと待遇のいい企業へ転職されてしまうのではないかという疑念を抱かれてしまいます。まるで踏み台にするかのような表現になっているので、面接官の心に響く志望動機とはいえないでしょう。

NG例②

私は大学生になってから自動車を所有したのですが、その際自動車保険に加入しました。私は今まで保険に加入したことがなかったのですが、生命保険に加入することで保険の大切さを知りました。目に見えない安心をお届けすることが保険に携わる者の重要な責務だと考えており、私は貴社の営業職としてより多くの方に安心をお届けしていきたいと考え、志望いたしました。

ここでは、損害保険と生命保険の違いを理解していないため見当違いの志望動機となってしまっています。自動車保険は、損害保険です。まずはしっかり業界研究を進め、業界の特徴を理解しなければなりません。また、企業の特徴にも触れていないため、同業他社でなく応募企業に入りたいという意思を伝えるには不十分です。

NG例③

私は、世界をまたにかけたビジネスに携わりたいと考えて貴社を志望いたしました。貴社は国内の生命保険業界でもトップシェアを誇っており、東南アジアをはじめ世界中に進出する計画を立てておられます。
金融商品、保険などの無形商材は有形商材に比べて利益がとりやすく、未開拓地であるアジアのマーケットも近年では生命保険に対する意識が高まっており、アジアでのトップシェアを獲得するには今がまたとないチャンスだと思います。私は国際経済学を専攻しているので、貴社のグローバル人材として世界のマーケットで活躍したいと考えております。

ここでは、保険=ビジネスという切り口で志望動機を作成しています。間違いではありませんが、生命保険業界は安心をカタチにするという社会的使命を任っており、事業方針などにもそれをうたっている企業も多くみられます。保険=ビジネスと割り切った趣旨の志望動機を書くと、生命保険の本質を知っているのかという疑問を持たれるでしょう。コーポレートサイトから、会社設立からの沿革や社長のメッセージなどをよく読みこむことが必要です。

生命保険会社の志望動機は仕組みの理解が大切

生命保険会社に就職を希望する際に、参考になる例文についてご紹介しました。数ある保険の中でも、生命保険は特に人の生活や家族に密接に関わります。生命保険と一口にいっても、さらにそこから数種類に分かれ契約内容もさまざまであるため、家族構成やライフステージに合わせた最適な保険を案内することが重要になります。

また、一度契約した内容を後に変更する場合も少なくありません。そのため生命保険を案内する際には、保険の仕組みや更新システム、契約内容を分かりやすく説明できるような接客スキルが欠かせない職種だといえるでしょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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