目次
テレビ局について
テレビ局では、主にテレビ番組の制作や放送をおこなっています。テレビ業界を大別すると、公共放送局のNHK、地上波民局キー局、系列局、BS・CS衛星放送、ケーブルテレビなどがあり、インターネットの動画配信なども含まれます。
就活生に人気が高く、華やかな印象のあるテレビ業界ですが、採用人数が少ないために競争率が高く、大半の学生が書類選考で落とされています。狭き門であるテレビ局に採用されるためには、どのような志望動機を作成したらよいのでしょうか。
テレビ局の主な業務内容
テレビ局には、大きく分けて「放送部」と「技術部」、そのほかの3つの部署があります。放送部は放送に直接関わる仕事で、番組の企画をする「ディレクター」や「プロデューサー」、ニュースや中継をする「アナウンサー」、事故現場などの取材をおこなう「記者」などが所属しています。
技術部は、テレビ番組を制作するための技術的な業務を担当します。映像を撮影する「カメラマン」をはじめ、音楽や音声を収録する「音声スタッフ」、スタジオの照明を扱う「照明スタッフ」などがあります。
そのほかにも、営業や編成、経理・広報・人事を担当する部署もあります。テレビ局の中でも、放送部の仕事はテレビ制作に直接携わる仕事ですので、非常に忙しいことが特徴です。しかし、自分のアイディアを番組にすることのできる、やりがいも大きい仕事です。
テレビ局の志望動機の書き方4つ
テレビ局は倍率が高い人気業界であるため、ありがちな志望動機では採用担当者の目に留まることはできません。膨大な数のエントリーシートの中から選考で選ばれるためには、「マスコミ業界に憧れているから」や「テレビ局での仕事が楽しそう」などの漠然とした理由ではダメなのです。
テレビ局への高い志望度と入社後の働き方などを具体的に伝えることで、あなた自身の可能性を示さなければなりません。現在のテレビ業界は様々なメディアが多様性を示す中で生き残りをかけた厳しい競争の世界の中にあります。マスメディアの現状や将来をしっかりと見据えている分析力と、そのテレビ局で何かを創り出していきたいという強い熱意がこもった文章にしましょう。
①なぜその業界なのか
現在は、テレビや新聞だけでなくインターネットのメディアが躍進しています。地上波のテレビを見る代わりに、パソコンやタブレットでインターネットテレビを見る人が増えているという話を聞いたことがあるでしょう。そのようなメディアの多様化が見られる中で、なぜテレビ局業界を目指すのかを明確にすることは大変重要です。
現在のテレビ局は、人気番組を作るという近視眼的な目標だけでなく、若者のテレビ離れという重要な問題にも取り組まなければなりません。そのような現状において、新たなテレビの可能性に意欲的にチャレンジするような人材こそが求められているのです。
②なぜそのテレビ局なのか
数多くあるテレビ局の中で、なぜそのテレビ局なのかということも重要になります。そこがはっきりしなければ、ただのマスコミ好き・テレビ好きとしてしか見られず、選考で選ばれることは難しいでしょう。テレビ局は、厳しい競争の中で勝ち残るために、個性やコンセプトの打ち出しに尽力しています。
キー局にもスポーツに強い局、ドラマが得意な局など各局ごとに特徴があるのです。さらに、最近では地方のテレビ局も在京のキー局にない地方ならではの特徴を積極的に出すようになってきています。テレビ局を志望する際は、そういった特徴や目指すところをしっかりと分析し理解した上で、自分自身のやりたいことと比較して選ぶようにしなければなりません。
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③なぜその職種なのか
テレビ局の仕事は、テレビに出演するアナウンサーや番組を制作指揮するディレクターなどの華やかな仕事に目が行きがちです。もちろん、そういった表舞台の仕事は大変魅力的です。自分自身のやりたいことや将来の目標と照らし合わせて、しっかりと考えた上でそういった職種にチャレンジすることは素晴らしいですが、華やかな仕事に憧れるだけで選ぶのは間違いです。
就活とは「自分が志望する業界」で「自分のやりたいこと」ができる会社を選び・目指すことです。なぜそのテレビ局に入りたいかということと同じくらい、そこで自分が何をやりたいかということも重要といえます。
④どのように活躍したいのか
テレビ局など人気の高い会社であれば、しっかりと企業研究をおこなって志望理由を固め、自分のやりたいことも明確な学生が数多く集まってくることは言うまでもありません。そのような中で競争に勝ち残るには、そのテレビ局に入りたい理由だけでなく、自分がどのように活躍したいかということをしっかりと示すことが重要になります。
単に自分がどんなことをやりたいかということを羅列するのではなく、そのテレビ局が将来的に目指そうとすることと、自分が目指す姿のベクトルを合わせなければなりません。ざっくりと将来の姿を思い描くのではなく、それに至るステップを具体的に示すといいでしょう。
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テレビ局の正しい志望動機例5つ
テレビ局の志望動機を、5つご紹介します。ぜひ参考になさってください。
例文①
私が貴社を志望した理由は、番組のセンスや、番組制作における取り組みに対して素晴らしいと感じたためです。貴社は、幅広い年代の視聴者が観るような「〇〇」という情報番組のほか、子ども向けの「△△」や、主婦層に的を絞った「××」なども扱っています。
その番組制作における視野の広さと、視聴者を飽きさせない工夫に感銘を受けました。私が貴社に入社させていただいたら、情報番組に携わる仕事に就きたいと考えております。そして、視聴率を高めるような番組作りに貢献したいです。
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1つ目の例文では、番組の特徴や、制作のこだわりについて言及しています。企業研究で得た知識を盛り込み、さらに自分が感動した点を述べています。さらに、「情報番組での仕事がしたい」というように、入社後の具体的な展望を伝えることで、熱意のこもった文章となっています。
例文②
私が貴社を志望したのは、中立的な立場で、客観的に事件や事故の報道をする姿勢に共感したためです。他社の報道番組では、コメンテーターが個人的な意見を述べることで、視聴者もその意見に納得してしまうことがあります。貴社は他社とは違い、中立的な立場で事実をありのまま伝える形式で報道をおこなっており、とても魅力を感じました。
私が貴社に入社した際は、事件や事故の取材をする記者になりたいと考えております。そして、主観を交えず、常に中立的な姿勢で取材に取り組みたいです。
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次の例文は、記者を目指す人の志望動機です。「テレビ局の報道の仕方に共感した」と延べており、きちんと企業研究がされていることが分かります。また、採用後はどのような記者を目指すのかも明らかにされています。
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例文③
私がマスコミ業界を志望したのは、人やものの魅力を、映像と音声を通してたくさんの人に伝えたいと思ったためです。私は、大学時代に文化祭の取材をして新聞を作る活動をしました。文化祭のために練習していた演奏やダンスのほか、さまざまなイベントや出店などを記事にまとめました。この文化祭の華やかさを、文章だけでなく、映像と音で配信できるテレビを通して伝えたいと感じました。
貴社は「魅力を伝える企業を目指す」という経営理念を掲げており、その姿勢に共感いたしました。私は、テレビ制作に直接関わる仕事を志望しております。貴社に入社したら、私もたくさんの人やものの素晴らしさを、多くの人に知ってもらうために貢献していきたいです。
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最後の例文では、学生時代に文化祭の新聞を作成した経験を取り上げています。新聞を作ったときに、「文章だけでなく、より魅力を伝えられるテレビに関わる仕事がしたい」と述べており、説得力のある志望動機となっています。また、企業の経営理念に共感しており、自分が企業の求める人材と合致していることをアピールできています。
例文④
私は、現在のテレビ業界における多チャンネル・ネット化の流れにおいて、貴社が他局に先んじて積極的に多様なメディアを通じて情報を発信する戦略に共感しました。私もそうですが、今はタブレットを常に持ち歩き、必要な時に必要な情報を得るという時代になっており、テレビの在り方が大きく変わりつつあります。
貴社は、テレビ番組とネット配信をリンクするなどの新しい取り組みにいち早く取り組んでおられます。是非、私も貴社で番組制作に携わりながら、新しい情報発信の形を作る仕事に関わっていきたいと思います。
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この例文は、テレビ業界やマスメディアの流れの中でのメディア戦略に着目した志望動機です。現在のテレビ業界や将来への方向性をしっかり押さえつつ、その中で自分がやりたいこともしっかりアピールする事が重要になります。
例文⑤
私は大学で会計を学んでおり、企業での経理職を希望しています。一見すると経理職でテレビ局を志望するのは違和感があるかもしれませんが、私はこれからの時代は社会のニーズの元となる情報をどう整理して扱うかが重要だと考えており、その時代のニーズを作るテレビ局への就職を強く希望しています。
貴社はキー局でも特に財務状況が優れており、それは優れた番組を数多く作っておられるだけでなく、ネットなどのメディア戦略をいち早く取り入れられていることも要因かと考えます。貴社で経理や財務の業務に関わりながら、将来的には国内だけでなく国際的なメディア戦略も見据えた国際会計などの仕事も目指していきたいと考えます。
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この例文はテレビ局でテレビに直接関わる仕事以外での職種を希望する場合の例文になります。この場合でも、なぜテレビ局なのかという志望動機は欠かすことができません。
テレビ局の志望動機NG例
テレビ局の志望動機として、どのような内容が不採用となりやすいのでしょうか。例文を交えて説明していきます。
NG例
私が貴社を志望した理由は、貴社の番組のファンだからです。中でも、私の好きな女優さんがレギュラーで出演している〇〇というバラエティ番組が大好きで、毎回欠かさず観ています。そのほかにも、貴社が手掛けている情報番組も拝見しています。
また、テレビ局に就職したら、有名な方々と交流が持てたり、楽しい番組の制作にも携わることができると思い、貴社を志望いたしました。
テレビ局の志望動機を書くときに、「テレビ局の番組のファンであること」を主な理由として書いてはいけません。好きな番組を伝えることは良いですが、採用担当者が求めているのは「テレビ局のファン」ではありません。テレビをビジネスと捉えて、共に働くことができる人材を求めています。
また、「有名な人と交流が持てて、楽しい番組制作ができる」という点においても、悪い印象を持たれます。「テレビ局の仕事は楽しそう」という先入観だけで志望動機を書くと、「テレビ局の業界のことを何もわかっていない」と思われてしまいます。
テレビ局の志望動機では入社後の貢献もアピールしよう
就活生からとても人気の高い職業であるテレビ局。エントリーする学生も多く、採用されるのが難しい業界といえます。志望動機を考える際にはきちんと企業のことを知り、この企業を選んだ理由に繋げられるようにしましょう。また、テレビ局の職種は多岐に渡ります。自分がどの職種で仕事をしたいのかを考え、「その職種でこのような仕事をしたい」というような、具体的なビジョンを伝えることも大切です。
自身が好きな番組を取り上げることも、好印象を残すことができます。ただし、番組が好きであることが志望動機のメインとならないように注意しましょう。テレビ局を志望されている方は、こちらの記事を参考に、採用担当者の心を掴むような志望動機を作成してください。