職種研究

アナウンサーの志望動機の書き方|3つの例文とポイント・NG例を紹介

アナウンサーについて

アナウンサーは、ラジオやテレビなどのメディアを通して、情報を大勢の人に分かりやすく伝える職業です。言葉を用いて情報を発信する立場であるため、アナウンサーには正しい日本語力や聞き取りやすいイントネーション、滑舌の良さなどの高いコミュニケーション能力が求められます。

そんなアナウンサーへの就職を希望する際には、どんな志望動機を書けばいいのでしょうか。気をつけるべき注意点とアピールすべきポイントを合わせて見ていきましょう。

アナウンサーの主な業務内容

アナウンサーは、主にラジオやテレビ番組において言葉を話す業務に従事します。

ラジオではMCとして司会進行をつとめたり、ラジオパーソナリティーなどの共演者と会話を弾ませたり、全体のバランスを見ながら必要なサポートしたりするなど、その場の状況に応じた臨機応変な対応が求められます。

テレビでは、ニュースや報道番組においてニュースを伝えたり、サッカーや野球などのスポーツイベントでは実況を行ったりします。表舞台に立つ職種であり、番組の顔とも言えるため、身だしなみを整えたり、事前に台本や原稿を確認して本番に備えることも重要な仕事です。

志望動機を書く際の注意ポイント4つ

アナウンサーとして就職を希望する際におさえるべきポイントは4つあります。ここでは、「なぜアナウンサー志望なのか明確にする」「どんなアナウンサーになりたいのかビジョンを伝える」「なぜその企業なのか記載する」「自分がアピールできる点をはっきりと述べる」といった4つのポイントについてご紹介します。

①なぜアナウンサー志望なのか明確にする

アナウンサーになりたいのであれば、何故アナウンサーになりたいのかを明確にましょう。志望動機の書き出しに具体的にアナウンサーになりたい理由を記入することで、採用担当も志望動機が理解できます。志望動機の一番重要な内容とも言えるので、分かりやすく具体的に書くようにしましょう。

志望動機が思いつかないからと他の業種にも通用するような曖昧な書き方では、逆に採用担当への印象が悪くなる場合もあるので注意してください。アナウンサーの仕事や業界の傾向などをしっかりと理解したうえで、自分がアナウンサーという仕事に就きたい理由を分かりやすく記載していきましょう。

②どんなアナウンサーになりたいのかビジョンを伝える

どのようなアナウンサーになりたいかをイメージしている人は多いでしょう。志望動機を書く際には、そのイメージや将来のビジョンを伝えることも重要になります。どんなアナウンサーになりたいかは志望動機を書く前にある程度考えておくことをおすすめします。アナウンサーとしての明確なビジョンが思いつかなくて困っている場合は、具体的なイメージが思い描けるようまとめてみるといいでしょう。

例えばインターンシップなどに参加して実際の仕事を体験したり、自分の中のアナウンサーとはどういうものなのかを一旦まとめてから、それらで得たアナウンサーについてのイメージを自分の将来のイメージとして落とし込んでいくなどの方法があります。

③なぜその企業なのか記載する

アナウンサーの志望動機を書く場合、なぜその企業を選んだのかを記載するのは大事であり、そのためには入念な企業研究が必要です。企業にとっても、企業ごとの経営理念や違いなどを理解したうえで就職活動をしているか、確認できるメリットもあります。特にアナウンサーへの就職において、なぜその企業を選択しているのかについてはしっかり記載しておきたいところです。というのも、アナウンサーの仕事は地方局と都市部の全国向けの局では大きく変わってきます。

企業の特徴も理解しているかを、採用担当は確認する必要があります。放送局と一口に言っても、細かい部分の違いを理解したうえで志望動機を書くようにしましょう。

④自分がアピールできる点をはっきりと述べる

アナウンサーを目指すにあたって、自分がアピールできるスキルを持つ人も多いでしょう。資格やアナウンサーになるために身に付けたスキルがあるのなら、志望動機の時点で記入しておきましょう。スキルが思いつかないという場合は、自己分析でスキルとしてアピールできるものを探すようにしましょう。

スキルに関する詳しい内容は自己PRに記載しますので、志望動機ではアピールしたい部分を端的にアピールするのがいいでしょう。最初にある程度のアピールをしておくと、採用担当も採用後のイメージがしやすくなります。

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アナウンサーの志望動機NG例

アナウンサーとして就職を希望する際の志望動機において、避けた方がいいワードやNG例をご紹介します。

NG例

私は、地元のテレビ局である貴社でアナウンサーとして活躍したいです。貴社は、わたしが幼少期から慣れ親しんでいるテレビ局であり、地域密着をコンセプトに置いた社風で地元の人からも高い人気を誇っています。そのため、この地位は当分揺らぐ心配がないですし、取材やリポートも多くは地元の範囲内でおこなうため、移動時間や移動距離もかさまずに、できる限りコストが抑えられると思いました。また、何かあった時にすぐに自宅から駆けつける点も、地元テレビ局ならではの強みだと思います。学生時代はソフトボール部に所属していたので、その時に培った体力と瞬発力を武器に、リポートや取材を頑張りたいと思います。

例文では、自宅から通える距離にある地元のテレビ局へ就職を希望する場合を例にとりました。

「アナウンサーとして活躍したい」では、漠然としたイメージなので、どのようなアナウンサーになりたいのかという明確なビジョンが描けておらず、自己アピールとしては不十分です。

「地位は当分揺らぐ心配がない」と書いてしまうと、会社の人気にあやかろうとするような受動的で他力本願な人物像を思い描かれてしまうため、企業に良い印象を与えられません。また、「コストが抑えられる」や「自宅から駆けつける」など、自分の意見や感想を伴わない客観的事実を述べるだけでは、熱意を伝えられませんし、金銭や地理的な理由で選ばれても、企業側は嬉しくありません。

アナウンサーの志望動機例3選

アナウンサーとして就職を希望する際に参考になる表現やアピールポイントを、3つの文章を例に見ていきましょう。

志望動機の例文①

私は、自分の声と言葉を使って人に元気やパワーを与えるアナウンサーに強い憧れがあります。学生時代は、毎朝登校前にニュース番組を観るのが日課で、番組の最後にある「今日も一日頑張りましょう」という言葉にいつも励まされていました。そんな影響を受けて中学時代は放送委員に所属し、人にものを伝える大切さや文章構成スキルなどを磨きました。幼い頃からの夢であるアナウンサーとしての第一歩を貴社で踏み出せたら、これらの経験を活かして、さらにスキルを向上できるよう努力いたします。

例文では、のようにアナウンサーに憧れ、どんな思いをアナウンサーに抱いていたのかを具体的に説明すると、アナウンサーを志した理由を簡潔に伝えられます。

さらにアナウンサーと関連性の高い委員会活動を取り上げると、アナウンサーが自分の人生に与えた影響がどれだけ大きいかを示せます。

志望動機の例文②

私は、自分の声で人に感動や勇気を与える仕事をしたいと思い、はじめはオペラ歌手を夢見ていました。しかしなかなかチャンスが掴めず、夢を諦めかけていた時です。ふと貴社の職業系番組を目にしました。その時はアナウンサーの特集をしていて、職種は違うけれど、アナウンサーも自分の声で人に感動や勇気を与えるという点では、オペラ歌手と共通している点に気がつきました。自分がアナウンサーを志すきっかけとなった貴社で夢を叶えられたら、学生時代の合唱部で培った発声や声楽の知識を存分に発揮して、貴社に貢献できるよう努力いたします。

例文では、はじめはオペラ歌手を目指していたものの、会社の番組をきっかけにアナウンサーを目指す場合を例にとりました。このように会社側が放送している具体的な番組やその内容に触れることで、企業の理解度をアピールできます。

さらに自分の経歴からアナウンサーに活かせそうなスキルを述べることで、会社への貢献度や活躍度合いなど、担当者が入社後の姿を想像しやすくなります。

志望動機の例文③

私は、貴社の「正しい情報を提供する」というコンセプトにとても感銘を受けました。なぜなら、メディアは意図的に間違った情報を報道するケースがあるからです。これは、その報道局を信用して観ている視聴者の信頼を裏切る卑劣な行為だと思います。また、現代のテレビ界ではこのようなケースが珍しくなく、日常的におこなわれているような現状も残念に思います。そんな中、他の局とは違い情報の正しさを追求する貴社の社風は、私が今後こうありたいと描くアナウンサーの理想像です。正しい情報を伝えるアナウンサーを実現できるのは貴社しかないと思い、志望しました。

この例文では、会社の経営理念に触れることで企業研究の充実度アピールしています。

さらに、その経営理念が他とは異なる唯一無二のコンセプトであり、自分の意志も一致しているというアピールにより、その会社でなくてはならない意味合いを強め、自分が会社に適性のある人物であることを示せます。

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アナウンサーの志望動機はポイントや例を参考に作成しよう

アナウンサーの志望動機を作成する際に、参考になる例文についてご紹介しました。

アナウンサーは、報道番組だけでなくバラエティ番組でも活躍していることから、タレントや芸能人の要素を併せ持つ職業だといえるでしょう。そのため、就職の際には場を盛り上げるキャラクターやタレント性を持ち合わせているかどうかも重要視されます。

発声や滑舌、語学力などの基本的なコミュニケーション能力に加え、さまざまな場面に対応できるアドリブ力や即戦力が求められます。そのため業務内容は多岐に渡りますが、やりがいのある仕事だといえるでしょう。

アナウンサーを志す場合は、他にはない自分の個性をアピールしていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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