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金融業界の就職偏差値を知りたい
金融業界は学生人気が高く、目指すにあたって就職偏差値を知りたいと考える人は多いでしょう。ひとくちに金融業界といっても範囲は非常に広く、選択肢は豊富に用意されています。同じ金融業界でも企業、分野が違うと手掛ける仕事も大きく異なるため、就職先は慎重に選ばなければなりません。就職先を選ぶ際の指標となるのが就職偏差値で、実際にこれを参考に志望先を選定している人もいるでしょう。
金融業界には幅広い選択肢がありますが、人気な業界なだけに基本的には就職偏差値は高い傾向にあります。しかし、業界内でも優劣があるように、実際には就職偏差値もピンからキリまであります。金融業界の内情を正しく理解して、志望先の選定に役立てましょう。
就職偏差値とは
金融業界の就職偏差値を知るにあたって、そもそも「就職偏差値」とはどのような指標なのかを知っておかなければなりません。就職偏差値は就活をしていると耳にすることの多い言葉でしょうが、正しい意味を知らずに言葉だけを覚えている人は多いです。
また、就職偏差値は学生間で使われる言葉で、ビジネスの世界ではそれほど馴染みがないことも理解しておかなければなりません。就職偏差値のそもそもの定義を知り、どのような指標として用いられているのかを把握することが大切です。
企業への就職難易度を数値化したもの
就職偏差値とは、簡単にいえば企業への就職難易度を数値化したものです。就職偏差値が高いほど選考のレベルは高く、就職が困難、反対に偏差値が低いほどレベルが下がって就職しやすいということを表しています。就活をスムーズに進めるには、持ち駒の全滅を避ける必要があるため、就職偏差値を参考にしながら志望先の難易度を把握し、保険をかけておくことも大切です。
しかし、就職偏差値が高い企業に受かって、反対に低い企業に落ちるということもあるため注意しなければなりません。就職偏差値はあくまで目安であり、絶対的なものでないことは理解しておきましょう。そもそもネット発祥の言葉で、公的な機関から発表されているデータでもないため、鵜呑みにするのは危険です。
就職偏差値が高い=優良企業とは限らない
就職偏差値が高いと、難関企業といえるため、それだけレベルが高い優良企業とイメージする人は多いでしょう。確かに求められるレベルが高いなら、就職後も大きな仕事、難しい仕事を任される可能性は高いです。しかし、だからといって、必ずしも優良企業とは限らないことは理解しておきましょう。そもそも求められるレベルが高いということは、それだけ業務の難易度も高いということです。
仮に就職できても、レベルが高すぎてついていけないと、仕事に苦労し、激務が続いてしまうということもあるでしょう。反対に就職偏差値が低い企業でなら、スムーズに仕事をこなすことができ、働きやすい環境が手に入ることもあります。実際の仕事の難易度や働きやすさは、就職偏差値だけでは測れないため、数値だけに惑わされないことが大切です。
金融業界の就職偏差値一覧
[74] ゴールドマンサックス・モルガンスタンレー
[73] 日本銀行
[72] 国際協力銀行 日本生命(AC) 東京海上日動(SPEC) JPモルガン ドイチェ銀行
[71] みずほ(GCF) 日本政策投資銀行 野村證券(コース別) バンクオブアメリカ Citi
[70] 東京証券取引所
[69] 第一生命(FE)野村AM
[68] 三菱東京UFJ(戦財)
[67] 日本証券金融 国際投信投資顧問 みずほ投信投資顧問 クレディスイス
[65] 三菱UFJ投信
[64] 農林中央金庫
就職偏差値は、数値からそれぞれのランクが決められています。トップの74〜73はSクラス、そこから72〜70までがAクラスと、数値が下がるごとにランクが下がります。ここでいうランクは、単に就職難易度を示しているだけであり、実際の働きやすさ、労働条件のよさ、優良企業度は全く考慮されていません。また、同じランクにある場合でも、企業ごとの違いは非常に大きいです。ただし、トップクラスにある企業ほど、就職が難しい点は確かなため、志望先の選定の際には、トップランク以外も視野に入れておくことが大切でしょう。
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就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
就職偏差値から見る金融業界の分布
就職偏差値は単に企業単位の就職難易度を見るだけではなく、数値の分布から業界内の位置づけの把握にも役立てられます。金融業界は分野が幅広いことが特徴で、単に金融業界とひとまとめにされるだけではなく、銀行業界、証券業界と各分野をひとつの業界と考えることもあるくらいです。業界内の分布についても、あくまで指標程度ですが、業界研究の一助にはなるでしょう。就職偏差値から金融業界全体に視野を広げ、どのような分布となっているかを把握しておくことが大切です。
偏差値が高い外資系の証券
就職偏差値でトップクラスに位置しているのは、外資系の証券会社です。ゴールドマンサックス・モルガンスタンレーを始め、Aランクでも上位に位置する外資系の証券会社は多いでしょう。金融業界内でも証券会社はそもそも難易度が高く、さらに外資系となるとハードルは跳ね上がります。
証券会社は実力主義的な側面が強く、加えて外資系の場合は、かなりハードに成果が求められることは理解しておきましょう。バリバリ働いて、若いうちからどんどんキャリアを積みたい人にはおすすめですが、反面激務になる可能性も高いため注意しなければなりません。外資系を狙うには語学力も基礎能力として求められるため、選考のスタートラインに立つだけでも、高いハードルを乗り越える必要があります。
国内トップクラスのメガバンク
金融業界=銀行とイメージされることも多く、近年では人気がやや低迷傾向にあるとはいえ、メガバンクは根強い人気を誇っています。メガバンクはAからBクラスには位置しており、銀行業界の中では特に就職難易度が高いでしょう。メガバンクの就職難易度の高さは、求められる能力の水準はもちろん、知名度が高く、志望者が多い点にあります。
メガバンクは国内ほぼすべての地域に拠点を構えており、地方銀行と比べると圧倒的な知名度、信頼度があります。そのため、志望者は全国から集まり、数千人、あるいは万単位で応募がかかることも少なくありません。大手企業のためもともとの選考水準は高く、かつ競争倍率も高いことから、就職偏差値は高めに設定されています。
大手保険会社も上位をキープ
金融業界では保険分野も大きなウエイトを占めており、業界全体で見ても規模の大きい企業は多数存在します。保険会社の中でも大手は特に就職偏差値が高く、Cクラス以上をキープしている企業は多いでしょう。保険会社は大きく損害保険と生命保険に分けられますが、それぞれ高いランクを維持しており、就職難易度も高いです。
保険の分野は大まかに見ると企業ごとの扱う商材は同じですが、提供するサービスの細部が異なるため注意しなければなりません。企業そのものへの理解はもちろん、提供するサービスへの理解を特に深めなければならない分野のため、数値だけで判断して志望先を決めるのは危険です。就職偏差値を参考にする場合も、必ず企業ごとの商材を見て細部まで理解を深めておきましょう。
地銀の偏差値はやや低め
同じ銀行業界でも、地銀は偏差値が比較的低めの場合が多いです。地銀の中には、他行との吸収・合併が進んでいるところも数多くあります。就職した矢先に他行と合併という可能性もゼロではないため、就職偏差値だけではなく、企業単位で見た内情もチェックしておかなければなりません。
また、地銀の場合は就職偏差値が低くても、就職が簡単というわけではなく、地域との関連性が求められやすい分、場合によっては難易度が高くなるケースも多いです。地銀は地域に寄り添って運営している企業が多く、志望先の企業、あるいは地域との関連性がないと、志望度が低いと判断されることもあります。就職偏差値だけで判断すると失敗を招きかねないため、企業ごとの特徴は正しく把握しておきましょう。
金融業界への就職は業界研究が欠かせない
金融業界に就職するには、就職偏差値を知るだけでは不十分です。就職偏差値は志望先を選定する際の指標のひとつに過ぎず、情報の信ぴょう性も高いわけではありません。就職偏差値を知ることで、業界内での位置づけをある程度は判断できますが、それでも細部まで理解できているわけではないため注意が必要です。スムーズに就職を決めるには業界研究が必須であるため、細部まで理解を深めて、難関企業の選考突破を目指しましょう。
志望する分野を知ること
金融業界を志望するなら、まずはどの分野を目指すのかを決めなければなりません。その上で、志望する分野への理解を細部まで深めていきましょう。金融業界では、メジャーなところだと銀行、証券、保険などの分野がありますが、他にもリース、クレジットカード、投資信託、信用金庫などが挙げられます。
同じ金融業界でも、分野ごとの違いは大きいため、それぞれの特徴の違いを正しく把握しておかなければなりません。もちろん、目指す分野以外については細部まで知る必要はなく、ある程度基礎的な知識を持っておくだけで十分でしょう。細部まで把握するのは志望する分野に絞り込むことで、より効率的に業界研究を進めることができます。
分野内の職種も理解しよう
志望する分野への理解を深めたなら、次にその分野内に存在する職種への理解も深めましょう。同じ分野でも働く職種次第で、仕事内容や求められる能力、人材像は大きく変わります。志望職種への理解が低いと、業界について細部まで知ることは難しく、かつ選考時にも志望度のアピールがしづらくなってしまうでしょう。
金融業界では、その他業界と共通する職種もありますが、金融業界ならではの職種も存在します。特に証券会社は、アナリストやオペレーターといった変わった職種もあるため、志望するなら注意が必要です。職種は自身が志望するものはもちろん、その他の職種についても理解を深めておきましょう。就職後に異動して別職種になる場合もあるため、その分野で経験する可能性がある職種については、基礎的な理解を深めておくことが大切です。
金融業界の就職偏差値は目安程度に留めよう
金融業界は比較的就職偏差値の高い企業が多く、そのハードルの高さに臆してしまう人も多いでしょう。しかし、就職偏差値はあくまで目安でしかなく、絶対的な指標ではありません。そもそもの発祥がネットであり、発表されているランキングも公的な情報ではないため、数値だけを鵜呑みにしないことが大切です。
参考程度に留め、別の方法、観点からしっかり業界・企業研究をおこない、自分に合った志望先を見つけましょう。就職偏差値だけで就活を進めてしまうと、業界・企業研究が不十分になりやすく、かつ本当に自分に合った企業を見つけるのが難しくなります。就職偏差値だけに頼らない視野を広げた就活の進め方を心がけ、難関の金融業界への就職を目指しましょう。