業界研究

業界の種類一覧|最初に見るべき8大業界の特徴や細かい職業を紹介

業界の種類を知ることが本当にやりたい仕事に就くための第一歩

就職活動を進めるうえで、自分のやりたいことを整理し、それが実現できる仕事に就職できるよう選考に臨むことが必要です。その前段階として、世の中にはどんな仕事があるのかまず知っておくというのも大切なことといえるのではないでしょうか。

世の中の仕事は「業界」という区分で分けられ整理されていますが、その業界の種類をしっておくことで、自分が目指す場所の位置を確認することができるでしょう

この記事で業界の種類について確認し、業界・企業研究に役立ててください。

業界とは

業界とは、同じ産業・商業にかかわる企業の集合体のことです。世の中にはたくさんの仕事があり、その数に応じて業界も幅広く展開されています。

就職活動を進めるということは、自分はどのような業界の仕事に進むべきなのかを考えることになります

それぞれの業界でどのようなことをしているのか、どのような会社がその業界に属しているのかを知ることで、「意外とこっちも面白そうだな」と自身の視野を広げることも可能になります。

業界の種類を知るメリット

自分の興味や適性に合わせて、業界を絞っていくことになりますが、「いくつも業界を知っておく必要があるのか」、「自分が関心のある業界だけ知っていれば良いのでは」と思う就活生もいることでしょう。

しかし業界の種類を知ることで、就活生はさまざまなメリットを得ることができるのです。以下、業界の種類を知ることによるメリットとして代表的なものを2つ、それぞれ解説していきます。しっかりと押さえ、さまざまな業界を見てみるようにしましょう。

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就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

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就活において視野が広がる

業界の種類を知るメリットとして、就活における視野を広げられるということが挙げられます。さまざまな業界を知ることで、それまで関心を持っていなかった業界に対して関心を持つようになることもあります。

一つの業界に執着し過ぎることは、就活においてリスクもあるのです。就職活動を進めていくうちに、「やっぱりこの業界は自分が求めるものとは違うのかもしれない」と考えが変わってくることは十分にあり得ます

そのような際に一つの業界しか見ていないと、他の業界への目線の切り替えを上手くおこなうことができず、就職活動が思うように進まなくなってしまう恐れがあるのです。

就職活動の序盤においては特に、視野を広げておくことが重要になります。さまざまな業界を見ておくことで、自らの視野を狭めてしまわないようしましょう。

他の業界とのかかわりが可視化できる

業界の種類を知り、それぞれがどのような仕事をおこなっているのかを知ることで、志望している業界が、他の業界とどのようにかかわっているのかを見ることができるようになるのです

モノを作るメーカー、作られたモノを売る小売店、それらの間をつなぐ商社、このように各業界はかかわり合いながら、仕事がおこなわれています。

他の業界を見て、かかわりを知ること自体が志望している業界についての知識を深めることにも、もちろんつながっています。

しかしそれだけではなく、志望している業界とかかわる他の業界も理解していくことで、「この業界に対して、別のアプローチをしてみるのも面白そうだな」と自身の興味・関心を広げていくことも可能になるのです。

就活生に聞いた! 業界研究のメリット

業界研究のメリット

就活を通して最終的に入社するのは一社のみですが、そこにたどり着くまでには多くの企業と出会うことになります。

より良い出会いを増やすためにも業界・企業を知ることが大切ですが、実際のところ就活生の皆さんは研究をしておいて良かったと感じることはあるのでしょうか。ここでは、就活生の皆さんに聞いた業界研究のメリットについて紹介します。

視野が広がり選択肢が増えたという回答が多数

業界研究をすることによって、視野が広がり選択肢が多い状態で選考に臨むことができたことをメリットに挙げる就活生が多数いました。

興味のない業界に対してなぜ興味がないかと考えてみると、その業界について知らず、具体的なイメージがないからという理由であることも少なくないでしょう。

就活の時期ほどじっくり「仕事」や「業界」について考えられる機会はありません。ぜひこの機会にまずは「知る」ことからはじめ、自分の可能性を広げることも意識して就活に臨むことが大切です。

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面接で他社との違いや志望動機を答えやすくなったという回答も

業界研究のメリットとして、面接で他社との違いや志望動機を聞かれたときに回答しやすくなることを挙げる回答も多く寄せられました。

業界研究の成果がそのまま選考に役立っていると感じている就活生も多いようです。志望動機はもちろんのこと他社との違いについても面接では頻出で聞かれる内容であるため、事前に対策しておく必要があります

そのために、業界の特色や企業の立ち位置、今後の動向など幅広くカバーできる業界研究をしておきましょう。

全部知ってる? 8つの業界一覧

8種類ある業界

世の中にある仕事は大きく分けると、8つの業界に分けることができます。

それぞれの業界にはそれぞれの魅力があり、やりがいがあるものです。最初から「もう志望業界は決めているし、他の業界は見なくていいや」と思わず、少しでも関心を持った業界があれば、これを一つのきっかけとして調べてみるようにしましょう。

以下、8つの業界それぞれについて説明してきます。

商社

商社業界は、「モノを売りたい人」と「モノを買いたい人」の間をつなぎ、取引をおこなうことで社会に貢献する業界のことです。商社業界には総合商社と専門商社の二種類の企業が存在しています。

総合商社は扱う商品、規模に限定がなく、さまざまなジャンルにおいて、スケールの大きい取引をおこなうことがあります。一方、専門商社は扱う商品の分野を限定し、その分野に特化した商いをおこなっています。

現在、総合商社においては、このようなビジネスモデルの他に、事業投資をおこなっている企業が多くあります。事業投資とは、国内外の企業による事業へ投資を行い、その事業の発展による恩恵により利益を上げるビジネスモデルです。

商社業界においては、幅広い人・企業と信頼関係を築き、それによりビジネスを成功へと導くことが重要となりますので、コミュニケーション能力に長けていることが求められます。また、国内外の企業、人と関わるため、英語能力も必要とされることが多いです。

商社業界についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

金融

金融業界はお金を介して企業・人の活動をサポートすることで社会に貢献する業界です。金融業界に属する企業として、銀行・証券、生保・損保、カード会社やリース会社などが挙げられます。

どのようなシチュエーションにおいてお金を介するサポートをおこなうかで、各企業の違いが出ています。「生活習慣病など万が一の病気に対するサポート」であれば保険会社、「企業の新規事業立ち上げに対するサポート」であれば銀行などといった具合です。

しかし近年、各企業間の垣根はなくなってきており、それぞれの企業で、他の企業の商品の取り扱いがスタートしています。そのため金融業界のなかで、「何故その企業なのか」を説明することが難しくなっていると言えるでしょう

金融業界に応募する際には、それぞれの企業の差異がどこにあるのかをしっかりと把握し、それを押さえたうえで志望動機を作成していく必要があるのです。

金融業界についてはこちらの記事で確認しておきましょう。

メーカー

メーカーは商品の製造を介し、社会への貢献をおこなう業界です。メーカーと聞くと、「食品メーカー」や「医薬品メーカー」など身近なものを思う浮かべる就活生が多いでしょう。

しかし一言でメーカーと言ってもそのジャンルは非常に多岐にわたります。住居を扱う住宅メーカーや、精密機器を扱うメーカー、洋服を扱うアパレル業界、スポーツ用品を扱うスポーツメーカーなど、挙げればきりがありません。

メーカーを志望するのであれば、「どの分野の商品を介して社会に貢献していきたいと思うのか」をしっかりと自己分析により明らかにし、そのうえで企業選びをおこなう必要があります

こちらの記事でメーカーについて詳しく紹介しています。併せて読んでみてください。

マスコミ

マスコミは、あらゆる情報を、それを求める人々へ伝えることで社会に貢献する業界です。新聞、放送、出版、広告などがこの業界にあてはまるでしょう。

この業界は、人々が望む情報を伝えるために、日々自身のアンテナを高く保ち、時や場所を選ばず活動することが求められる業界です。そのため肉体的にはある程度負担も大きい業界と言えるでしょう。

また、マスコミを通じて伝えられる情報により、人々は身の回りで起きていることを知ることになります。そのためマスコミが偏った考えを配信することで、人々の考えを扇動してしまう恐れもあります。

このような観点から、この業界で働く人には、情報が与える影響の大きさを理解したうえで、自律心を持って仕事に臨むことが求められるでしょう。

サービス

サービス業界は、食事を提供する、娯楽を提供する、など人々にサービスを提供することで社会に貢献する業界です。一例を挙げると、鉄道、アミューズメント、コンサルティングなどがこの業界に当てはまります。

このようにサービス産業は非常に多岐にわたりますが、おこなっているサービス内容としては大まかに3つに分けることができます。

食事や飲み物を提供するなど「作ったモノを提供するサービス」と、相談しアドバイスをもらうなど「情報を提供するサービス」、そして娯楽を提供するなど「快適な環境を提供するサービス」です

サービス業界を志望する場合、これらのうち、どのような形でサービスを提供したいと考えているのかが重要なポイントになります。

サービス業界についてまとめた記事はこちらです。

小売

この業界はさまざまなモノを消費者へ流通させることを通じて社会に貢献する業界です。この業界に当てはまるものとして、スーパーや百貨店、コンビニエンスストアなどが挙げられます。

この業界は消費者にとって非常に身近な存在でありますが、その分競争が激しくおこなわれています。その結果として、企業の再編が相次いでいる業界でもあります。

また、インターネットによる販売やデリバリーサービスなど、ニーズに合わせて新しいサービスが次々と導入されることがこの業界の特徴でもありますので、業界研究を入念におこないながら、時事的な問題をチェックすることが必要になります

小売業界についてはこちらの記事で確認しておきましょう。

ソフトウェア・通信

この業界は、「仕事を効率的に進めたい」など個人の方や企業の方が感じるソフトウェア、通信へのニーズに応えるためにシステムの開発・研究をおこない、それにより社会へ貢献する業界です

この業界として、ソフトウェアやゲームソフト、通信機器が当てはまります。近年どの企業においても仕事を進めるにあたり、この業界の製品・サービスの恩恵を受けています。パソコンや通信技術無しで仕事を進めることは不可能になっているのです。

また我々の生活においてもこれらはすでに不可欠なものになっています。また、新たな収益源として海外進出が進められています。高い伸び率が見込まれるアジア・太平洋地域を中心に海外進出が見込まれています。

ソフトウェア業界の記事はこちらです。ぜひ参考にしてみてください。

官公庁・公社・団体

この業界は、民間ではできない公的な事業をおこなうことで社会に貢献する業界です。地方公共団体の役所や学校、病院、裁判所などが当てはまります。

中には民間と同じく営業をおこなう部署があるところもありますが、収益の追求を第一に掲げている場合は多くありません。民間でできないものを補完することを第一として活動しているので、その点は通常の民間の企業とは大きく異なります。

この業界の企業に応募するには公務員試験の受験が必要となる場合も多く、民間との併願をおこなおうとすると、負担が大きくなる可能性もあります

公務員試験と民間企業の選考の併願についてはこちらの記事で確認しておきましょう。

就活生に聞いた! みんなの志望業界

8つの業界分類について紹介しましたが、就活生にはどの業界が人気で、自分の志望業界のライバルが多いのか少ないのか気になるという人も多いはず。そこで、就活生の皆さんに聞いた志望業界の回答結果を紹介します。

みんなの志望業界

最も多かったのはメーカーの39.6%で、次いでサービス業界が多いという結果になりました

特に人気が集中する業界を選ぶ場合は、ライバルに先駆けた入念な準備が必要です。早い段階で業界研究をおこない、じっくり業界事情を把握してアピール内容を精査する必要があります。

業界内の細かい分類一覧

  • 商社…総合商社、専門商社
  • 金融…銀行、証券 、クレジット、信販・リース、生保・損保等
  • メーカー…食品、農林、水産 、建設、インテリア 、繊維、化学、薬品、化粧品 、鉄鋼、金属 、機械、電子機器、自動車、医療機器、印刷、事務機器関連、スポーツ・玩具等
  • マスコミ…放送、新聞、出版、広告
  • サービス…不動産、運輸、物流、電力、ガス、エネルギー、フードサービス、ホテル、旅行、医療、福祉、アミューズメント、コンサルティング、調査、人材サービス、教育等
  • 小売…百貨店、スーパー、コンビニ、専門店
  • ソフトウェア・通信…ソフトウェア、インターネット、通信
  • 官公庁・公社・団体…官公庁、公社・団体

8種類ある業界の中に含まれる職業については、以上のようなものがあります。業界の種類を大まかにわけると8業界ですが、各業界に様々な企業が属しているのです。

業界研究を進めていく中で、さらに細かい分類に絞って個々の企業について研究していくというのが就活における、志望業種の選定の基本となります

志望業界を決める際のポイント

志望業界を決める際のポイント

ここからは志望業界を決める際のポイントについて紹介していきます。幅広く業界について学んでも、正しく志望業界を絞れなければ、本当に興味のある業界の対策が不十分になったり、あとから志望業界がブレたりしてしまう恐れがあります。

志望業界をしっかり決め、最短距離で選考に臨むための準備としてここで確認していきましょう。

業界の絞り方についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

なるべく早く志望業界を決める

最も大切なことは、なるべく早く志望業界を決めることです。志望業界を絞って終わりではなく、より具体的に業界内の企業について調べる時間を設けなければ、志望動機の作成などに役立てることができないからです

また、もし仮にあとから違う業界に興味が出てきた場合でも早い時期であれば軌道修正がしやすいでしょう。焦る必要はありませんが、なるべく早く志望業界を決める意識は持っておくべきだといえます。

志望業界を絞りすぎない

一方で、志望業界を絞りすぎないということも志望業界を決めるうえでは大切なことです。あまりに志望業界を絞りすぎると、思うように選考で結果が出ず、あとからエントリーする企業を増やそうとした場合に、企業研究を一から始める必要が出てくるからです

自分のやりたいことが定まっていることも大切ですが、幅広い可能性を残すためにも、少し広い範囲で業界を見ておくことが大切です。

業界だけでなく職種についても考える

業界だけでなく職種についても考えておくことも、なりたいキャリアを考えるうえでは大切です。

たとえば、営業と一言で言っても、売る商材は世の中にはさまざまあり、メーカーでもITでも銀行でも営業という職種は存在します。

自分のやりたいことが本当にその業界でなければ実現できないことなのかを考え、ほかの業界でも共通する仕事を探してみることも大切です

就活生に聞いた! 業界の決め方

業界の決め方

志望業界を決めるためのポイントを紹介しましたが、最終的な志望業界の決め方や決め手は人それぞれです。ここでは就活生の皆さんの志望業界の決め方について紹介していきます。

ぜひ回答からヒントを得て、納得のいく志望業界の決め方を考えてみてください。

自分の興味・やりたいことができるかで決めたという回答が多数

自分の興味関心にマッチして、やりたいことができそうだと感じた業界に決めたという回答が多く寄せられました。

就いた仕事に満足し、長く続けるためには、仕事そのものに興味があったり、やりがいを感じられるような業界・企業で働くことだと考えられます。やはり自己分析を通して、自分の興味ややりたいことを整理し、それに合う業界を選ぶことが大切なようです

大学・大学院での研究内容に近い業界を選んだという声も多数

大学や大学院で研究・専攻していることに関係のある業界に決めたという回答も多く見られました。

今まで研究してきたことを活かせれば、やりがいも感じやすくなるでしょう。志望動機や仕事に活かせる強みについての整理もしやすいはずです。志望業界を考える際には自分の研究内容について振り返ることも重要かもしれませんね。

社会の全体像を把握したら自分のやりたいことを絞っていこう

ここまで就職活動でよく目にする業界の説明と、さまざまな業界を知っておくことのメリットについて説明してきました。就職活動を進めていくと、業界にはたくさんの種類があることを学べます。それぞれの業界にはそれぞれの魅力、やりがいがあります。

自ら視野を狭めて、それらを見ないようにしてしまうのは非常にもったいないことです。就職活動の序盤から志望業界が定まっている人もいるでしょう。しかし、序盤であるからこそ、多くの業界を見渡すこともできるのです。

就活を進める中で柔軟に軌道修正ができるようにするためにも、さまざまな業界について知り、自身の視野を広げておくようにしましょう

志望業界に関する調査

  • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
  • 調査日:2022年5月27日~6月1日
  • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
  • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の128人

業界研究に関する調査

  • 調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
  • 調査日:2022年8月24日~29日
  • 調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
  • 調査対象者:23卒・24卒の就活会議会員の109人

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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