面接対策

【ホテルの面接徹底ガイド】よくある質問対策と逆質問例

ホテル業界の面接では人間性を重視している

ホテル業界とひと口に言っても、その業務は多岐に渡ります。その中でも、やはり人と接する「接客」がホテルスタッフの仕事として最たるものといえるでしょう。そのため、ホテル業界では人間性を重視しているところが多いようです。

そもそも、研究職や製造系の企業などとは異なり、ホテル業界では、大学で学ぶ専門知識などが必要とされることは滅多にありません。必要な知識や技能は新入社員研修などで学べます。そのため、接客に抵抗がないか、人当りは良いか、周囲との協力ができるか、といった人間性を重視する傾向が強いと考えられます。

もちろん、全てが人間性だけで決まるわけではありません。外国人の観光客と接する機会も当然あるため、留学経験や語学力など、アピールできる技能や経験は、しっかりと伝えていくとよいでしょう。

ホテル業界の面接には清潔感ある服装で臨む

就活において、身だしなみに気を遣わない人はいないでしょう。特にホテル業界では、清潔感が重要です。ホテル業界では特にレベルの高い接客が求められ、利用客を不快にさせないことは最低条件といえるでしょう。その第一歩が身だしなみです。

面接時の身だしなみは、そのままその職場で働ける服装であるか、というのがひとつの判断基準になります。もちろん制服や作業服など特別な服装は別ですが、一般的なオフィスや、制服がスーツに近い服装の職場では、「そのまま現場に出られる身だしなみか」を大まかな基準にするとよいでしょう。

磨いた靴やアイロンのかかったシャツが基本

「清潔感のある身だしなみ」とひと言で言うのは簡単ですが、抽象的でわかりにくいと感じる人もいるでしょう。ひとつの指標として、「きちんと手入れした服や靴を着用する」と考えておくとよいでしょう。

例えば、シャツやブラウスはきちんと洗濯し、アイロンがけをしたものを着用します。ひとり暮らしでアイロンを持っていないという人は、クリーニング店を利用しましょう。最近では、安価で素早く仕上げてくれるクリーニング店も多くあります。

同様に、靴もしっかりと磨いておきましょう。黒い革靴は、擦れによる白っぽい傷などが意外と目立ちます。スーツの量販店や靴屋、100円ショップなどでも革靴の手入れ用品は販売されているため、購入してきちんと手入れをしましょう。

面接では数十分の間、自分が面接官の注目を浴びることになります。そんな中では、ちょっとしたシャツのシワやシミ、靴の汚れなど「通常ないはずのもの」が「ある」と、非常に悪目立ちするため、服装で減点などされないように、身だしなみを整えておきましょう。

女性はナチュラルメイクを心がける

女性は特に、化粧にも注意が必要です。冠婚葬祭やビジネスといった公の場では、成人した女性がすっぴんでいることはマナー違反と判断されます。逆に、必要以上に派手なメイクも避けましょう。いわゆるナチュラルメイクがビジネスや就活の場では推奨されており、接客業の中でも特にグレードの高いホテル業界では、必要以上に華美なメイクだと悪目立ちします。

厳密に「これがナチュラルメイク」という規定はなく、基準は企業によっても違うかもしれませんが、ここでは特に避けるべきメイクをご紹介しておきます。まず、カラーコンタクトはNGです。特別な理由もなく、目の色が日本人離れしていると違和感を覚えますし、黒目を大きく見せるタイプのカラーコンタクトも、就活の場では必要ありません。

また、つけまつげや、大粒のラメの入ったアイシャドウ、不自然なテカリの出るグロスなども、ホテルの格式高いイメージとはかけ離れているため、避けましょう。

礼儀正しい振る舞いや言葉遣いが求められる

ホテルスタッフの重要な仕事のひとつは、お客様が快適に過ごせるようにサポートすることです。ホテルに滞在している間、心地よいと感じられるようにおもてなしをして、お客様が満足できるサービスを提供します。そのためには、礼儀正しい振る舞いや丁寧な言葉遣いが求められます。面接においても、これらができているかどうかが大切なチェックポイントとなるでしょう。

入室時に正しい順序で着席できるか、挨拶はできているか、マナーは守れているかなどを確認しておきましょう。一つひとつの行動を丁寧におこなうと動作も綺麗にみえます。敬語は、普段から使い慣れていないと話すには難しいです。前もって話し方を練習したり、敬語について勉強しておくことをおすすめします。面接の前には家族や友人に一連の動きを見てもらい、気になるところがないか確認しておきましょう。

ホテル業界の面接で聞かれること

さて、ホテル業界の面接ではどのようなことを聞かれるのでしょうか。一般企業と似通った質問もあれば、そうでない質問、ホテル業界ならではの質問もあるでしょう。

もちろん、ホテルや面接官によって聞かれる内容は異なりますが、ある程度予測して答えを準備しておけば、面接のときに落ち着いて答えることができるはずです。そこで、ホテル業界の面接でよく聞かれる代表的な質問と、答えるときのポイントや注意点などをご紹介します。

志望動機

まずどの企業、どの業界でも聞かれるのが志望動機です。ここで重要なのは「なぜホテルスタッフになりたいか」だけでなく、「なぜこのホテルなのか」も志望動機に盛り込むことです。ホテルは日本全国、どこにでもあります。その中からなぜそのホテルを選んだのかを明確に伝えなければ、面接官は「それなら隣の○○ホテルでもいいのでは」などと感じるでしょう。

ホテルによって、洋風か和風か、何にこだわっているのかといった「コンセプト」や、カップル、家族連れ、団体客、富裕層といった「ターゲット層」などは異なります。しっかりと下調べをして、そのホテルのどこに魅力を感じたのか、何がそのホテルを選ぶ決め手になったのかなどを、きちんと言葉にして伝えられるようにしておきましょう。

志望動機の例文

私は学生時代に両親を御社のホテルに招待しました。アルバイトで貯めたお金でこれまでのお礼を伝えたいと思ったからです。両親にサプライズをしたいと考え、ケーキを用意したいとホテル担当者へ相談したところ、快諾してくださりチェックインの際に部屋へ準備してくださいました。当日、部屋へ入ったところケーキの他にも綺麗な花束が置かれており、想像以上に華やかになっていました。担当者の方が気をきかせてアレンジをしてくれたと聞き、とても嬉しかったです。
このことから、お客様にも私が経験した喜びを感じて欲しいと思い、御社を志望しました。一流のホテルスタッフとしてお客様の想像以上のサービスを提供していきたいです。

ホテルスタッフになりたいと思った具体的なエピソードを紹介しています。自分自身の嬉しかった経験から、お客様に同じように感じて欲しいという思いが伝わります。志望するホテルに宿泊してよい経験をしたと述べることで、ほかのホテルではなくこのホテルで働きたいという熱意がアピールできます。

ホテルスタッフとなって目指すこと

どんな職種、どんな企業でもそうですが、就職することはゴールではありません。「入社した先の未来は考えていません」では採用する側も困ってしまいますし、そのように向上心のない就活生はなかなか採用されないでしょう。そのホテルに就職したのち、どんなホテルスタッフになりたいのか、明確なビジョンをもって面接に臨む必要があります。

例えば、「将来的には経営に携わりたい」あるいは「サービスの現場でプロフェッショナルになりたい」「ブライダル部門の第一線で活躍したい」など、10年後・20年後に自分がどうありたいのか、しっかりと考えておきましょう。ただし、「ゆくゆくは独立したい」「25歳までには結婚して寿他社したい」といった、入社前から退職や転職を示唆する発言はNGです。

ホテルスタッフとなって目指すことの例文

私は、人の頑張りを応援するホテルスタッフになりたいと考えています。宿泊したお客様が明日も頑張ろうと思えるように、求められていることをすぐに判断し、行き届いたサービスをするのが目標です。特に、御社ではレストランにも力を入れているため、ホテルでのサービスだけでなく、レストランでの接客サービスも学ぶことができると感じました。
お客様の生活を影ながら支えるために必要なスキルを学べる環境にある御社で、一流のホテルスタッフになれるように成長していきたいです。

どのようなホテルスタッフになりたいかを具体的に説明しています。このホテルを志望する理由と共に、何を目指すのかをしっかりと伝えることで効果的なアピールができます。ホテルの特徴や力を入れている点を理解していることもよく分かります。

学生時代に打ち込んだこと

学生時代、新卒の場合は主に大学時代にどんなことをしたのか、聞きたがる面接官は多いです。個性や人間性を知るには、サークル活動や趣味などの話を振ると、相手の素が見えてきやすいのです。

もちろん、聞かれた通りに、勉強に打ち込んだ話や趣味の話をしても問題はありませんが、あまりにも専門的でホテル業界と関連のない分野だった場合は「それでなぜうちのホテルを受けたのだろう」と思われかねません。そのため、「そこから何を学んだのか」「それが今の就活にどう繋がっているのか」といった流れに持っていくとよいでしょう。

勉強、サークル活動、部活、趣味、留学、バックパッカー、ボランティアなど、学生時代に打ち込んだことについても話せるように、しっかりと準備をしておきましょう。

学生時代に打ち込んだことの例文

私は世界の様々な生活をみてみたいと思い、学生時代は英語の勉強に力を入れていました。世界を知るためには、まず世界共通言語である英語を学ぶ必要があると考え、辞書なしで海外旅行をするという目標を立て、英語の勉強を続けました。毎日英語のニュースを読み、英語のラジオを聞くことで徐々に理解できるようになった頃、旅行でイタリアへ行きました。滞在中は様々な国から来た人達と会話をし、ホテルマンと交渉して部屋を変えてもらうこともできました。
そして、目標だった辞書なしで海外旅行を終えることができました。御社でも英語のスキルを活かし、外国からのお客様にも快適に過ごして頂けるようなサービスをおこないたいと思います。

学生時代に英語の勉強に力を入れたことをアピールしています。自ら目標を立て、達成に向けて努力したことは、継続力を伝える効果もあります。すぐに投げ出さず、続けていくことは仕事をする際にも重要なスキルです。英語はホテルマンとして必須能力である語学力も合わせてアピールできます。

アルバイトの経験

ホテル業界は、接客を主とするサービス業が主体です。そのため、アルバイトの経験を問われる可能性は極めて高いといえます。とはいえ、接客系のアルバイトの経験がなければ不利に働く、というわけではありません。

ホテル業界に限らず、多くの企業において、新卒の社員ははじめに新入社員研修を受けます。ホテル業界であれば、そこで接客のノウハウや言葉遣い、業務内容などについて学ぶはずです。そのため、アルバイトの経験があれば有利だとか、逆に経験がなければ不利だとか、そういった先入観は持たない方がいいでしょう。アルバイトの経験があるのであれば、どんなことをしたのか、そこで何を学んだかなど、「得たもの」について話せるようにしておきましょう。

アルバイトの経験の例文

私は人と接することが好きで、大学時代にはデパートで接客業のアルバイトをしていました。子供からお年寄りまで幅広い年齢の方がいたので、それぞれのお客様に合わせたコミュニケーションが取れるように日々接客について勉強していました。大切にしていたのは、お客様の話をしっかり聞くことです。一人ひとりの要望を理解することで、お客様が求めている商品の提案ができるようになったと感じています。
また、素材の説明などをする時は、丁寧におこなうことを心掛けました。御社に入社できた際には、ホテルの顔としてアルバイトで学んだコミュニケーション力を活かし、多くのお客様に満足してい頂けるように努力していきたいと思います。

学生時代にデパートでアルバイトをしていた経験を述べています。業種は異なりますが、同じ接客業ですので、これまでのスキルを活かせることをアピールしています。アルバイトで努力していたこと、どのようにホテルスタッフの仕事に活かせるかを伝えることがポイントです。

長所・短所

長所や短所も、多くの企業で問われる質問です。これは主に「自分のことを客観的に分析できているか」「自社の社風とあっているか」「どんな性格か」などを判断することを目的としている場合が多いです。

長所として、よく挙げられるのが「コミュニケーション能力」ですが、これはあまりおすすめできません。なぜなら、コミュニケーション能力をアピールする就活生が多くてありふれていますし、ホテル業界では初対面の人に接客することが多いため、コミュニケーション能力があることは最低条件ともいえます。

長所として挙げるのであれば、周囲との連携に必要な「協調性」や信頼を得るための「誠実さ」、外国人観光客と接する際にあると良い「英語能力」など、業務に活かせる長所を選びましょう。

長所・短所の例文

私の長所は人が困っているところにすぐ気が付くことです。学生時代には友人の様子がいつもと違うと分かると、話を聞きサポートしていました。友人が喜んでくれると私も嬉しくなり、人を支えて人の役に立てるような仕事がしたいと考えるようになりました。
一方で短所は心配性なところです。新しいことに挑戦する前には不安になってしまうこともあります。そのような時には、自分とは違った視点を持つ友人や先輩方に意見を聞き、やってみようと気持ちを切り替えるように心掛けています。

長所・短所をわかりやすく説明しています。ホテルスタッフとしての入社を希望しているなら必要なスキルである、コミュニケーション力や接客能力、人と話すことが好きなどの長所をアピールするとよいでしょう。短所を述べる際には、カバーするために心掛けていることを合わせて伝えると前向きな姿勢が感じられます。

ホテル業界の面接で逆質問をする場合

どの業界、どの企業でも「逆質問」の機会はあるでしょう。一般的な採用面接では、はじめに自己紹介、その後面接官からの質問、答え、質問、答え、と繰り返していきます。そして、最後に「あなたから何か質問はありませんか」と、逆質問のチャンスがやってきます。

せっかく応募した企業のことを深く知るチャンスですし、この質問で自分のやる気や向上心をアピールすることもできます。できれば、逆質問で聞きたいことを事前に用意しておくと良いでしょう。

逆質問の例

・○○さん(面接官の名前)は、このホテルで働いていて、どんなところにやりがいを感じましたか
・御社に採用いただけた場合に備えて、今からやっておくべきことや取得すべき資格などはありますか
・説明会で海外進出を目指していると伺いましたが、どの国や地域に進出する予定なのか、差し支えない範囲で教えていただけますか

逆質問の役割は、「①OB訪問のように面接官個人に対する質問をする」「②自分が採用された際のイメージを具体的にする」「③企業の取り組みや業務について質問する」の大きく3つに分けることができます。

①は面接官の印象に残りやすく、実際に働く人の声を聞けるメリットがありますが、あまり踏み込んだ話はしないように注意が必要です。②は向上心ややる気のアピールに繋がりますが、言い方によっては「まだ決まってもいないのに」と思われる可能性もあるため、「もしそうなったら」というニュアンスを必ず含ませましょう。

③は企業や業界について調べていて、志望度の強さが伝わるでしょう。しかし、企業の展望や今後については、社外秘であったり、いち社員にはわからなかったりすることもあるため、「差し支えない範囲で」「わかる範囲で」といった一言を添えるのを忘れないようにしましょう。

逆質問NG例

・給与やボーナスはいくらくらい貰えますか
・有給休暇は好きなときに取らせてもらえますか
・御社の経営理念を教えてください

NGといわれる逆質問は、「①給与や福利厚生に関する質問」「②休暇に関する質問」「③調べればわかること」の3通りに大別されます。

企業を選ぶ上で、①は確かに気になることですが、給与や待遇にしか興味がない人は、条件のよい別の企業があれば、すぐに転職してしまう可能性があります。そう思われないためにも、採用面接では給与や福利厚生などについては追及しない方が無難といえます。②に関しても、気になる気持ちはわかります。しかし、働くことよりも休むことが優先なのか、と思われてしまう可能性があるため、まずは働く意欲を見せましょう。

③は面接官のやる気を削いでしまいます。「そんなことも調べずに面接に来たのか」と思われてしまうため、ホテルや企業のホームページなどに書いてあることはきちんと読んでおきましょう。

ホテルの仕事も面接も第一印象が大切なのは同じ

面接では、平均して30分ほどの短い時間で、自分という人間を面接官に知ってもらわなければなりません。それは並大抵のことではありませんが、誰もが通る道ですし、今後のためには必要な経験でもあります。

なぜなら、ホテルスタッフの仕事はお客様との一期一会の繰り返しであるためです。それこそ受付や案内で接する数分間で、スタッフとして、ひいてはホテルとしての評価が決まってしまうのです。

第一印象を悪くするのは簡単です。身だしなみや表情、立ち居振る舞いなど、少しでも雑だったり粗かったりするとすぐに印象は悪くなってしまうでしょう。そして、一度マイナスになった印象をプラスにすることは容易ではありません。だからこそ、ホテルの仕事でも面接でも、身だしなみをはじめとする第一印象をよいものにすることが大切なのです。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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