面接対策
【面接での長所と短所の伝え方】アピールのポイントや注意点
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目次
面接では長所や短所の答え方が重要
面接での頻出質問は数多くありますが、その中でも長所と短所は特に聞かれることが多いでしょう。長所と短所は両方をセットで聞かれる場合と、どちらか一方だけを聞かれる場合にパターンが分かれます。どちらの場合でも答え方は重要であり、内容はもちろんどのように伝えるかも評価されるため、注意しなければなりません。
高評価を獲得するには、細部のポイントまで押さえて上手に伝えることが大切です。仮に内容がよくても、伝え方次第では魅力は半減し、場合によってはマイナス評価にもなりかねません。長所と短所の上手なアピール方法を知り、面接の頻出質問の対策を徹底しておこないましょう。
面接で伝える長所と短所の見つけ方
面接で長所と短所を上手にアピールするには、まずは題材を見つけなければなりません。長所と短所のアピールが難しく感じられるのは、どのように伝えるかを考えるだけではなく、そもそも題材を見つけなければならないところにもあるでしょう。
両方を見つけるのは難しく、アピールできる題材に限定すると余計に難易度は高いです。長所と短所はどのように見つけるか、題材探しの上手な方法を知っておきましょう。
自己分析を徹底する
就活の基本である自己分析は、長所と短所のを探すのにも役立ちます。自己分析をして自身の能力や特徴を深掘りすることで、長所と短所、それぞれに該当するものが見つけられるでしょう。
やり方は複数ありますが、スタンダードなのは過去の経験を棚卸しする方法です。学生時代どのようなことに取り組んだか、印象的な出来事を思い出し、紙に書き出していきましょう。
過去の経験の中で、自分がどのような役割を担ったか、能力を発揮したかを考え、それをヒントに長所と短所を探っていきます。ひとつの出来事で、長所と短所の両方を、一度にみつけ出そうとする必要はありません。それぞれひとつずつみつけて構わないため、印象的な出来事は複数みつけておくとよいでしょう。
他己分析もおすすめ
自身の特徴を見直すには客観的な視野を持つことが大切なため、他の人に分析をしてもらう他己分析もおすすめです。自己分析でも自身を客観視しますが、どうしても主観が混ざってしまうため、分からないことも多いです。
他の人に自分のことを分析してもらう、長所や短所を探してもらうと、完全に客観的な意見で特徴を見つけられます。自分では当たり前に思っていることが、他の人にとっては特別であるということも多く、気づけていなかった魅力や欠点が見つかることもあるでしょう。
長所と短所をアピールするには、客観的な意見による証拠付けも必要ですし、他己分析はおすすめの方法です。
長所・短所を裏返して考える
長所と短所、どちらか一方がみつかっているなら、それを裏返して他方をみつけるのもおすすめです。長所と短所は表裏一体の存在であり、それぞれ見方を変えると別の側面が映し出されます。
例えば「リーダーシップがある」という長所は、我が強いということから、「頑固」や「自分勝手」と捉えられる場合もあるでしょう。「優柔不断」という短所は、見方を変えると「思慮深い」という美点になります。
どのようなことでも、立場を変えるだけで認識は一変し、180度反対の評価になることも少なくありません。長所は短所に、短所は長所になりえる要素を含んでいるため、どちらか一方がみつけられたなら、もう一方もスムーズにみつけられるでしょう。
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面接で評価される長所・短所一覧
【長所】
リーダーシップがある
協調性がある
コミュニケーション能力がある
好奇心旺盛
継続力がある
行動力がある
柔軟性が高い
努力家
責任感がある
ポジティブ
【短所】
頑固
人に流されやすい
人見知り
飽き性
せっかち
計画性がない
器用貧乏
独断的
自分勝手
ネガティブ
長所と短所は以上のように数多くあり、基本的にはどれを題材にしても問題ありません。長所と短所は題材時点で評価が決まるわけではなく、それをどのように伝えるかで評価が決定します。
そのため、いかに魅力的な題材を使用していても、伝え方次第ではまったく評価が得られないこともあるため注意しなければなりません。長所と短所を一覧から考え、自身にはどれが当てはまりそうか、スムーズにアピールできるのはどれがみつけておきましょう。
面接での長所・短所の伝え方のポイント
高評価を獲得するには、面接でいかにアピールするかが重要です。長所と短所はそれぞれ共通したポイント、違ったポイントがあるため、工夫してアピールしなければなりません。両方問われる場合は、それぞれの評価を合算して、最終的な評価を決めることが多いです。
どちらか一方だけ上手にアピールできても、他方で失敗すると評価は下がります。両方で高評価を獲得するためにも、それぞれのアピールのポイントを知っておきましょう。
長所は企業で活かせるもの
まずは長所をどのようにアピールするかですが、大前提として企業で活かせることが条件と考えましょう。長所は自身の優れたポイント、魅力的な能力、人柄なだけに、提示するだけで評価されると思われがちです。
しかし、実際には提示しても企業で活かせない、仕事で役立てられないと魅力は半減してしまい、マイナス評価を受けてしまうことも少なくありません。企業での再現性が提示できていないと、企業で活躍できない、相性が悪い人材と思われます。
また、企業が求める人材像や仕事で必要な能力が分かっていないとして、準備不足と判断されることもあるでしょう。長所は自分がアピールしたいものを好き勝手に提示せず、志望先の企業で求められているものを選んで提示しましょう。
短所は改善を目指せているもの
短所は題材の時点でマイナスのイメージが強いため、伝え方には特に注意しなければなりません。ただどのような短所があるか述べるだけではなく、それとどのように向き合い、改善を目指しているかも伝えましょう。
自身の短所としっかり向き合うことは大切ですが、まったく改善を目指す意欲がないと判断されると、向上心のなさからマイナスの印象を与えてしまいます。また、短所が色濃く残っているという印象を与えてしまい、それ自体が悪印象に繋がることも多いでしょう。
性質上どうしてもマイナスのイメージが付いてしまうからこそ、いかにポジティブに伝えられるかが重要です。短所は改善を目指して取り組んでいるものに限定し、どのような取り組みをしているかも併せて伝えましょう。
両方がリンクしていることが大切
長所と短所を一緒に問われる場合でも別々に問われる場合でも、互いの内容がリンクしていることが大切です。長所と短所でアピール内容が矛盾していると、面接官はどちらを信用してよいか分からず、判断に困ってしまいます。
例えば「行動力がある」を長所として提示しているのに、短所の題材を「優柔不断」としてしまうと、それぞれ打ち消しあってしまいます。矛盾したアピールをすると、何も身についていないと判断されるか、場合によっては嘘をついていると思われ、評価が大幅にマイナスになることもあるでしょう。
題材の時点で失敗すると、内容がいかによくても評価の対象にはなりません。大前提として、それぞれがリンクしているものを題材に選びましょう。
結論の後に具体的なエピソードを述べる
長所も短所も、まずは結論から述べることが大切です。「長所(短所)は○○です」と冒頭で結論を述べ、その後結論を裏付ける根拠を提示します。根拠部分のアピールは非常に重要で、過去の経験から提示した能力や特徴が本当に身についていることを証明しなければなりません。
長所や短所をどのような過程で身につけたか、あるいはどのようなシーンで発揮してきたかを伝えると、信頼度の高いアピールができるでしょう。ただ「○○が身についています」と述べ、それだけで押し切ってしまうと、嘘をついていると判断される可能性すらあるため注意が必要です。
面接では簡単に嘘を付けてしまうからこそ、信頼度を重視して、信用してもらえるアピールをしなければなりません。
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面接での長所・短所の伝え方の注意点
長所と短所のアピールで高評価を獲得するには、プラスのポイントだけではなく、マイナスのポイントにも目を向けることが大切です。いかに評価されるかだけではなく、いかに評価を落とさないかを考え、慎重にアピールすることが、高評価の確実な獲得に繋がるでしょう。
長所と短所を伝える際には、注意しなければならないポイントがいくつかあります。注意点を正しく把握し、マイナス評価を受けずにアピールを成功させましょう。
仕事に関係しない長所は評価されない
長所は仕事に活かせる、関係することが大前提です。そのため、仕事で活かせないもの、まったく関係ないものはそもそも評価の対象にならないため注意が必要です。
企業は魅力的で高い能力を有した人材を採用したいと考えますが、あくまで「企業で活躍できる」という条件付きであることは理解しておきましょう。どれだけ高い能力が身についていても、仕事で活かせない、活躍できないなら宝の持ち腐れになりますし、企業にとっても、その人にとってもマイナスです。
就活も企業がおこなう採用活動も、相性のよい企業・人材を探すという点では共通しています。お互いの利益が一致することが大切なため、長所は企業の利益に繋がるものしか評価されないことは覚えておきましょう。
長所は自信を持って話すことが大切
せっかく自分のいい部分をアピールするチャンスなのに、自信が無さそうに話していては印象が悪くなってしまいます。面接では話す内容だけでなく、話し方や表情なども評価の対象となります。小さな声で聞き取りづらかったり、うつむきがちで目線が下がっていると、暗いイメージになってしまいます。そのような態度で長所をアピールしても説得力に欠けてしまい、面接官から見て入社して欲しい人材だとは感じられないでしょう。
人前で話すのは慣れないと緊張してしまうものです。ましてや面接ともなると思った通りにいかないこともあるかもしれません。本番で持てる力を十分に発揮するためには、事前に回答の練習をしておきましょう。長所を話す時には、自信を持って堂々と話せるように心掛けてみてください。
求める人物像と合っていない長所や短所は避ける
選考の面接で企業がチェックするのは、その企業と応募者が合っているかという点です。どれだけ優れた能力やスキルがあったとしても、企業の求めている人物像と違っていたら内定を出すことはありません。長所や短所をアピールする時にも、ただ自分のよい点・悪い点を伝えるだけでなく、企業と合っているかどうかを考えてみましょう。
例えば企業がチームワークを大切にしているのに「私の長所は自分のペースでコツコツと努力できることです」と回答してしまうと、この人はうちの企業には向いていないなと感じられてしまうはずです。企業がどのような人材を必要としているか、どのような人が活躍しているのかを事前に確認しておきましょう。
「短所はありません」はNG
短所はマイナスイメージにもつながるため、面接では「短所はありません」と答える方がよいと思う人もいますが、これはNGです。企業が面接で長所や短所を聞くのは、あなたの能力を判断するためだけではありません。
もちろん、業務をおこなうにあたって致命的ともいえるような短所があれば、選考に不利になることもありますが、大切なのは応募者が自分自身のことをしっかりと理解しているかどうかです。
仕事をしていくうえでは、自分の長所・短所をしっかりと理解して状況に応じた対応をしていく必要があります。短所が分かっていれば、周りの人に協力をお願いしたり、ミスを防ぐために工夫をしたりと、対策を立てることが可能です。反対に、短所に気付いていないと重大な間違いにもなりかねません。自己分析をしっかりとおこなっていることを伝えるためにも、自分の短所を述べましょう。
改善できない短所はNG
短所は少しでも印象良く伝えるために、改善を目指していることが大切です。そのため、改善を目指せていない短所は、向上心のない印象を与えてしまうため、イメージがよくありません。また、そもそも改善しようがない致命的な短所もNGで、少なくとも改善を目指して行動できている、改善の余地があるものを題材に選びましょう。
人間誰しも長所があるように、反対の短所も必ず存在します。そのため、短所があること自体はマイナスにはなりませんし、むしろ短所がないと簡単に判断してしまうほうが、悪印象を与えやすいです。
問題は短所といかに向き合っているかのため、少なくとも改善に向かって取り組めているものを、アピールの題材としましょう。
アピール内容はそれぞれ1つに絞る
面接は自身の魅力をいかに伝えられるか、売り込めるかが重要です。そのため、少しでも多くを知ってもらおうと、アピール内容もふんだんに盛り込んでしまう人が多いですが、これはNGです。上手に伝えるためには、長所も短所も題材はひとつに絞らなければなりません。
題材が複数になってしまうと、ひとつひとつのアピールが弱くなり、全体として印象が薄くなるため注意が必要です。アピールは情報量が多いほどよいわけではありません。むしろ情報量が多すぎると、何がもっとも重要なのか、本当に伝えたいことは何なのかが分からず、印象が薄れてしまいます。
ひとつの事柄を念入りに伝えるのがもっとも評価されやすいため、長所と短所はそれぞれ題材をひとつに絞っておきましょう。
面接で伝える長所と短所の例文
アピールのポイントと注意点を把握したところで、例文も参考にしながら、さらに理解を深めていくことが大切です。長所と短所は、それぞれOKとNGの例文があり、何が良いか、悪いかを細かくチェックしておきましょう。長所は「行動力がある」、短所は「計画性がない」をそれぞれ題材にしています。同じ題材でも伝え方次第で印象は大きく変わるため、どのような違いがあるかにも注目することが大切です。
長所の例文
私は行動力があり、新しいことでも恐れず、すぐに挑戦出来ます。大学では授業の一環としてカナダに3ヶ月留学するプログラムがありました。もともと海外に興味が強かったためすぐに応募し、早いもの勝ちだったため参加者にも選ばれました。
カナダでの生活は日本とはまるで違っていて、文化の勉強から人との関わり、言語力の上達まで、幅広いスキルアップに繋がりました。御社でもまずは恐れずに挑戦し、経験することで学びを得たいと考えています。成長のチャンスを自ら掴み、仕事に取り組む中で成長して、目標を達成することで御社の利益に貢献します。
まず行動力があると提示され、新しいことでも恐れずに挑戦できるとアピール内容を明確にできています。その後根拠も提示されており、信頼度のあるアピールができているでしょう。仕事での活かし方にも言及されており、活躍する姿を上手くイメージさせられています。
長所のNG例文
私の長所は行動力があることです。昔から行動力があると褒められることが多く、気になることは何でも挑戦してきました。小学生から現在に至るまで、私の人生は挑戦に満ちていて、何かを始める時に躊躇したという経験はありません。
今後もさらに行動力を磨き、日本だけに留まらず、ワールドワイドな活躍を目指したいと考えています。行動力を活かして新しいことにもどんどん挑戦し、新規分野を積極的に開拓することで、御社の利益に貢献したいと考えています。
行動力があると提示されているものの、漠然としていてどのような能力なのははっきりしません。また、過去の経験もピンポイントで提示できておらず、アピールの信頼性も低いでしょう。仕事での活かし方も既存の仕事でいかに再現できるかが提示できておらず、評価はされづらいです。
短所の例文
短所は計画性がないことで、場当たり的に行動して、失敗することが多いです。考えずに行動して失敗する癖を直したいと思い、動く前に一呼吸置くよう意識するようになりました。実際に行動する前に一度深呼吸することで、逸る気持ちを抑えることができ、リラックスして考える余裕を持てています。
まだまだ即興で物事をこなすことが多いですが、経験を積みながら、しっかり計画性を立て、物事の確実な成功を目指したいと考えています。そのためにも、今後も動く前に一呼吸置くという習慣は続けていこうと思います。
計画性がないこと、それをなぜ短所として捉えているかを、冒頭できちんと説明できています。その上で改善策を提示できているのは、好印象なポイントでしょう。今後も改善しようとする意志が見られますし、実際に改善しつつあるのは評価されるポイントです。
短所のNG例文
私はその場その場で即興で行動してしまい、失敗することが多いです。即興で物事をやるのは得意ですが、百発百中で成功するわけではないため、取り組みの確実性を高めなければならないと反省しています。
短所は計画性のないところであり、今後は計画性を身につけるために、しっかり考えて行動したいと思います。特に社会人になると、確実な成功を求められることも多いですし、小さなミスでも命取りになりかねません。学生から社会人へとステップを踏むためにも、計画性のなさを改善したいと考えています。
冒頭で結論から示されておらず、途中まで何を題材にアピールしているかが分かりません。アピール内容が分かりづらいため、全体的に印象にも残りづらいでしょう。また、改善のために取り組んでいることが提示されていません。単に改善したいと述べるだけなら誰でもできるため、具体案が提示されていない、実践できていないのは大きなマイナスポイントでしょう。
長所と短所は面接では頻出の質問
長所と短所は就活を通して聞かれることが多い質問で、面接ではほぼ確実に問われるといっても過言ではありません。大抵の場合で両方セットで聞かれるため、それぞれ回答を用意しておく必要があります。
長所は仕事で活かせること、短所は改善を目指せていることが大前提で、この条件が守れていないと、それだけで評価は大幅に下がってしまいます。場合によってはマイナス評価にも繋がりかねないため、前提条件だけは必ずクリアしておかなければなりません。
長所も短所も表裏一体であり、それぞれリンクした内容で伝えることが大切です。矛盾のないように題材を選び、自身の魅力と企業での活躍ぶりを紐づけして、魅力的に売り込んで高評価の獲得を目指しましょう。