筆記試験

【玉手箱を採用する企業は多い】難易度や練習法について

玉手箱とは

就活で最初に突破しなければならない関門のひとつがWEBテストです。一般的に多くの企業で採用されているWEBテストは「SPI 」「ENG 」「玉手箱」「GAB」「TG-WEB」の5種類があげられます。

玉手箱は日本SHL社が提供しており、多くの大手企業が採用しているテストです。SPIも広く知られていますが、内容を見ると玉手箱は問題形式、実施時間がSPIと異なっていることに注意しなくてはなりません。

他のWEBテストと同じだと考えていると、予想していた内容と異なりいい結果が残せなくなることも少なくありません。そうならないように、玉手箱とはどのようなWEBテストか、特徴や問題の傾向をしっかり把握しておくことが大切なのです。玉手箱をクリアするためのポイントもご紹介しますのでチェックしてみてください。

2019年と2020年に玉手箱を実施した企業の一例

2019年度と2020年度に、玉手箱を実施した企業はたくさんあります。2年連続で玉手箱を採用した企業もありますし、その年度によって異なる場合もあるため油断してはいけません。

玉手箱の主な実施企業は、総合商社、専門商社、証券銀行、投資銀行です。

玉手箱の実施企業例

【2019年度】
アサヒビール、TBSテレビ(アナウンサー)、西日本旅客鉄道、日本生命保険、富士通、みずほ銀行、メリルリンチ日本証券

【2020年度】
アクセンチュア、TBSテレビ(アナウンサー)、富士通、メリルリンチ日本証券、東日本電信電話、フューチャーアーキテクト

TBSテレビ、富士通、メリルリンチ日本証券は、2019年度と2020年度で共通して採用していることが分かります。

玉手箱の特徴や問題の種類

玉手箱対策をおこなうには、特徴や問題形式を把握しておく必要があります。WEBテストはさまざまな企業から数多くのWEBテストが販売されており、導入企業や問題形式もそれぞれに特徴があります。そのため玉手箱の対策を進めるためにはまず、玉手箱の特徴や問題形式を理解しておく必要があるのです。

冒頭でもお伝えしたように玉手箱は日本SHLが販売しています。日本SHLは玉手箱以外にもCAB・GBAというWEBテストも販売しています。玉手箱では、このCABやGBA形式の問題が出題される場合があるため注意してください。それでは、玉手箱の主な特徴をチェックしていきましょう。

1つの出題形式に対して1種類の問題のみが出題される

玉手箱の大きな特徴は1つの出題形式に対して1種類の問題のみが出題されることです。SPIと玉手箱の問題の出題形式を比較すると、玉手箱は対策が簡単なことがわかります。SPIでは1つの出題形式に対して数種類の問題が出題されます。

一方玉手箱では1つの出題形式に対して1種類の問題のみが出題されます。つまり玉手箱はSPIよりも問題の種類が少ないので対策が簡単です。

例えば出題形式が推論の場合、SPIは問題の種類は4種類ありますが、玉手箱の問題の種類は1種類のみです。具体的に玉手箱の出題形式は合計8種類です。

推論を含んだ計数理解テストの問題は3種類・言語理解テストの問題は3種類・英語の問題は2種類と非常に問題の種類が少ないです。そのためこの8種類の解き方と出題形式を覚えることが玉手箱のテスト対策のコツと言えます。

しかし油断は禁物です。得意な種類の問題が出てくればいいのですが苦手な問題だった場合、行き詰ってしまう可能性は十分にあるでしょう。そのためここからはまず玉手箱の問題形式について解説していきます。是非参考にしてみてください。

問題形式は計数理解・言語理解・英語・性格テスト

玉手箱の問題形式は、計数理解・言語理解・英語・性格テストです。

計数理解は、四則逆算、図表の読み取り、表の空欄の推測などの問題が出題されます。言語理解の問題は、論理的読解、趣旨判定、趣旨把握です。

英語は論理的読解、長文読解となります。性格テストは、人に対する性質や感情のコントロールができるかなどを診断する内容です。

四則逆算の問題を一例あげると、20×□=38+□などというものです。答えは2となりますが、慣れなければ少し考えてしまう人も多いでしょう。図表の問題もグラフなどを見て問題を答えるもの、表の空欄の推測では「?」と書かれている部分を表内の数値から法則を読み取って推測するという内容です。どれも、電卓や紙がないと簡単には解けないでしょう。

【計数理解テスト例題】
四則逆算:50問/9分

四則逆算は一部が空欄になっている方程式を完成させる問題です。9分間で50問が出題されます。電卓が使用できるのであらかじめ準備しておきましょう。
【例題】
1. 31×◻=270+◻
2. 48÷3=◻÷6

【解答】
1. 9
2. 96

表の空欄の推測 20問/20分
表の数値から法則性を読み取り空欄部の「?」に当てはまる答えを類推する問題です。表は1問ごとに異なります。
【例題】

【解答】
4500

【言語理解テスト例題】

趣旨把握 10問/12分
1000字程度の文章を読み、その後4つの選択肢の中からもっとも筆者の訴えに
近いものを一つ選ぶ問題です。

次の文章を読んで、筆者の訴えに最も近いものを選択肢の中から1つ選びなさい。
都市は元来、その規模の大小にかゝはらず、政治、経済の中央集権的な機構が作りだした、高度技術生活の凝結体である。
従つて、都市を形作る要素は、それ自体技術文化と緊密に結びついてゐるのだから、民族として発展した基本社会のうちにあつて、おのづから、頭脳的な地位を占めるものである。
こゝから、首府が地方に対し、都邑が農山漁村などに対して、支配的となり、指導的となり、強圧的となり、搾取的となることがある。都市自体の、近代主義的な優位には、かう
ふ人為的或は堕性的な
向がみられる一方、都会人と所謂「田舎の人」との間には、複雑な対立感情が発生したのであるこゝで詳しくこの問題にふれることを避けるが、要するに、「文化」といふ言葉の
い意味に於ては、一民族の協同体としての等質文化のほかに、都市は都市としての文化様相を備へ、田舎は田舎としての文化様相を保ち、その何れも、各々の生活表現を豊かに健
に示す限り、互に相侵さず、羨まず、軽んぜず
寧ろ、独自の面貌を誇りつゝ、時に他を慰め、鼓舞し、酔はすことこそが望ましいのである。
都市文化は、それが技術的に高度なるが故に尊くはない。地方文化は、それが「自然」に護られてゐるのみで愛すべきものとはならぬ。
近代都市の文化的危機は、それが技術的には高度であつても、「永久的なもの」の欠如、つまり、歴史的なものゝ消滅と雑居的な勢力の横行に原因する。
一方、都市文化は、「物質的なもの」を多く含んではゐるけれども、それは単に外観であつて、都市には都市の極めて重要な精神があり、都会人は必ずしも「物質的」だとは云へ
い。たゞ、「物質」に
する観念が、都市と田舎とでは甚だ相違するのである。都会人は、「物」を使用する側から見る。田舎の人は、「物」を作る側、獲る側から見るのである。
ただ、都会人は、生活をも技術的に考へる傾向があり、「物を使用する」ことに、より多くの興味と欲望を感じ、遂に生産の労苦を忘れて消費の快楽を追ふ結果となる。
しかしながら、都会人は、あらゆる刺激によつて、心理的に鋭くされ、それが病的にまでなつてゐるものもあるが、また、その鋭さが、精神生活の面で、一種の強味を発揮する場
もある。これは、感覚に趣味の洗煉といふ形で現れ、頭脳活動に於て速度と飛躍性とが加る。
近代都市の最も惨憺たる現象のひとつは、その住民の大多数が、いはゆる都会人でなく、または都会人になりきらず、しかも、都会人的要求を満たし、満たさしめんとしてゐる状
である。
1. 都市に住む人は、利便性を享受できる一方で、地方の自然性にも憧れを持つ
2. 文化は地方も都市も関係なく成立するものである
3. 都市住民の最も大きな課題は精神面と物質面で乖離(かいり)がある点である
4. 田舎は自然を利用し生活するという意味ではものを使う側である
【解答】3
最終段落、「近代都市の最も惨憺たる現象のひとつは、その住民の大多数が、いはゆる都会人でなく、または都会人になりきらず、しかも、都会人的要求を満たし、満たさし
んとしてゐる状態である。」に同意

玉手箱対策の注意点

ここからは玉手箱対策の注意点について解説していきます。注意点をあらかじめ知っておくことで、対策を講じることができるでしょう。是非参考にしてみてください。

制限時間が短い

玉手箱の特徴は問題数が多く、回答時間が短いことです。玉手箱の長文読解問題の場合、15分間に30問を回答する必要があります。これは時間にすると一問あたり約30秒で解かなければなりません。

つまりスピード感をもって問題を解き進める必要があるのです。制限時間が短いことは覚えておきましょう。

企業によって出題する科目の組み合わせが変わる

また企業によって出題する科目の組み合わせが変わることにも注意が必要です。能力テストの問題形式は計数理解テスト・言語理解テスト・英語の3種類があります。その中から企業によって出題する科目の組み合わせが変わります。

例えば三井住友銀行では計数理解テスト・言語理解テストの2種類のみの実施です。実際に玉手箱を受験する際に慌てないように、企業によって出題する科目の組み合わせが変わる特徴を知っておきましょう。

それでは次に注意点を参考に、玉手箱の練習をするときのポイントを解説していきます。是非参考にしてみてください。

コツコツ勉強していけば難しくはない

7割の点数を高いと感じる人もいるでしょう。しかし、勉強があまり得意ではないという方でも、しっかりと基本的な解き方などを覚えていけば、7割の点数をとるのは難しくありません。しっかりと毎日コツコツ勉強していけば、誰でもとれるのが7割の点数なのです。SPIを受検する前にはしっかりと勉強して、7割をとれるように頑張りましょう。

SPIの勉強でぜひ活用してほしいのが「SPI模試&問題集」です。この問題集は、計200問の問題を掲載しています。SPIで正答率を上げたいのであれば、テストの傾向を知っておく必要があります。ぜひおの資料を有効に使ってください。

玉手箱の練習をするときのポイント6つ

ここからは玉手箱の練習をするときのポイントを6つ解説していきます。それぞれ詳しく解説しているので是非参考にして、効果的に玉手箱対策をしましょう。

1.問題集を繰り返し解く

玉手箱対策は問題集や参考書を繰り返し解くことがポイントです。なぜなら玉手箱は問題数が多くスピード感をもって解き進めなければならないからです。具体的には、一問あたりにかけられる時間は約30秒しかありません。そのため1問に対する解答時間を短くする必要があります。

解答時間を短くするためには、自分の苦手分野を認識し解き方を覚えることで解答時間を短くすることができます。上でもお伝えしたように、玉手箱は出題形式が8種類と決まっているため解き方を覚えておくと回答時間を短くすることができます。

これは玉手箱に限らず多くのWEBテストは問題のパターンが決まっているものが多いので、解き方を覚えることはどのテストでも効果的な対策です。問題を繰り返し解くことで解き方を覚えておきましょう。

おすすめの参考書は「玉手箱・C-GAB編 これが本当のWebテストだ!」です。

問題数が多いのでスピード感を意識して、一問あたり約30秒で解けるように繰り返し解くと良いでしょう。タイマーをセットすることで本番でもスピード感をもって解き進められます。

おすすめの活用法は、参考書を2周解くことです。1週目はわからない問題があれば飛ばすなど本番さながらのスピード感で解いてみてください。このときわからない問題や間違えた問題があれば付箋などの目印を付けて、解き方を覚えましょう。

そして2周目に付箋などの目印を付けた問題のみを解きなおしてみてください。短期間で効果的に8種類の解き方を覚えられます。是非行ってみてください。

2.一日30分、スキマ時間を活用しよう

玉手箱対策は毎日コツコツ継続して行うことが大切です。1日30分という時間には理由があります。それは1日30分と時間を決めることで集中して取組めるだけでなく、解き方を効率的に記憶することができるからです。

まずエビングハウスの忘却曲線を見ていきましょう。これは人が何かを学んだ時どれだけ記憶したことが頭に残っているかを示しています。

具体的には、20分後には42%忘れる・1時間後には56%忘れる・9時間後には64%忘れる・1日後には67%忘れる・2日後には72%忘れる・6日後には75%忘れる・31日後には79%忘れることを示しています。

つまりエビングハウスの忘却曲線によると、人は何かを学んでも1日後には67%もの情報を忘れてしまうことがわかります。

ではどうすれば学んだことを忘れずに記憶することができるのでしょうか。それは1日以内に10分、1週間以内に5分、1か月以内に2~4分復習をすることで学んだことを忘れずに記憶することができます。

これはカナダのウォータールー大学の研究結果によると、学習した後24時間以内に10分間復習をすると、記憶率は100%に戻る。

そして次の復習は1週間以内に5分をすると記憶率が100%に戻る。さらに次の復習は1か月以内に2~4分復習すると記憶率がまた100%に戻るということを示しています。

つまりこれらのデータから、学習後定期的に復習をすることで初めて学んだことが実力となることがわかります。つまり毎日コツコツ取組むことは、本番で実力を発揮するための一番の近道なのです。スキマ時間を活用して就活最初の関門を突破しましょう。

3.紙に書く・電卓の操作に慣れておく

玉手箱のパターンに慣れたとしても、暗算で簡単にすぐ答えが出るものばかりではありません。そのため練習中から紙に書くことや、電卓の操作に慣れておくのをおすすめします。玉手箱では電卓の使用が許可されています。そのためあらかじめ電卓を使うことに慣れておくとよいでしょう。

難問の場合、頭でどんなに考えても情報が複雑過ぎて混乱することは少なくありません。しかし、紙に書いて視覚的な情報も得られれば、簡単に解ける場合がよくあります。

電卓についても、ボタンが小さな物だと使いにくさを感じるものです。電卓はボタンの大きな物を用いるとよいでしょう。是非参考に問題集を解き進める際に活用してみてください。

4.分からないところは飛ばして多く解くことを意識する

玉手箱に限らず、全てのWEBテストの練習に共通することですが、分からない問題はあまりこだわらず、飛ばしてとにかく多く解くことを心がけてください。

玉手箱をはじめWEBテストには制限時間が設けられています。そして制限時間は短く設定されていることが多いです。そのためわからない問題で止まっていると、時間が足りなくなる可能性があります。時間が足りなくなると、正解できた問題も解答できないでしょう。わからない問題は飛ばして解き進めることを意識しましょう。

上でもお伝えしましたが玉手箱では一問を30秒で解き進めなければなりません。そのため15秒立ってもペンが進まないようなら次の問題に進みましょう。是非参考にしてみてください。

5.長文を読むことに慣れる

言語問題では、長文を読んで問題を解きます。長文の問題で一番の大敵は、やはり制限時間です。問題の意味をしっかり理解しようと本番に熟読していると、すぐに制限時間になってしまうでしょう。そのため、長文を読むことに慣れることが大切なのです。

玉手箱の論理的読解などの言語問題では、1つの長文に対して4つの問題が出題されます。そのため、合計32問の問題に答える際には、8つの長文を読むことになります。それを15分で解かなければなりません。

また、企業によっては13つの長文に対して52問の問題が出題され、それを25分で解かなければなりません。つまり、1問2分程度で解かなければならないのです。

長文問題を素早く解き進めるポイントは、長文を読み始める前に問題を確認しておくことです。先に問題を確認しておくことで、長文のどの言葉・単語に注目して読むべきなのかを理解することができるでしょう。是非試してみてください。

6.速読する習慣をつける

長文を読むためには、速読を習慣化することが効果的でしょう。ただ、本を読む速度を上げるような読み方ではありません。玉手箱に出てくる長文問題を早く読んで内容を正確に理解できることが大切です。

そのため、日頃から新聞などを読んでみてください。新聞には多くの長文が出ています。玉手箱で出題される長文問題と同程度の文字数の内容も少なくありません。日常的に新聞を早く読む練習をすることも玉手箱対策となります。

文章を早く読むためのポイントは、文の要点を押さえることです。そのため「要するに」や「つまり」という言葉でまとめながら読み進めましょう。

玉手箱に出題される長文の多くは「この文章が伝えたいことはなにか」を回答する問題が多いです。要するにとまとめながら読み進めることで速読できるだけでなく、玉手箱の対策にもつながります。是非試してみてください。

インターンシップの選考で玉手箱を実施する企業もある

インターンシップは、大学2年の頃から志望企業に応募するような人もいます。また、優秀な就活生を他の会社より早く見つけることができるため、企業も力を入れています。

企業は、インターンシップの選考でもWEBテストをおこなうところが増えています。例えば、2020年度はSMBC日興証券や、日立製作所、富士通や三菱倉庫などが玉手箱を実施しているようです。2019年は、日立製作所をはじめ、ユニ・チャームなど、名前の知られた大手企業が玉手箱をインターンシップ選考のために実施しています。

インターンシップの選考でもチャンスを逃さないよう、しっかりとWEBテスト対策をおこないましょう。

玉手箱の実施企業を把握して事前対策をしておこう

玉手箱を実施する企業は多くあります。WEBテストにおいて玉手箱をよく採用する企業を把握しておくことは大切です。ただ、過去に玉手箱を採用したからといって、以降もずっと実施しているとは限りません。

それでも、どの企業がどんなWEBテストを採用したか、書籍やインターネットで情報を集めておくことは大切です。企業がおこなっているWEBテストの種類を把握したうえで、対策するようにしましょう。

普段から玉手箱の問題集などを何度も解いて対策をしていれば、WEBテストも怖くないでしょう。紙や電卓を普段から使いこなして、焦らずに対応できるようにしておきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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