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メディア業界への就職を希望する就活生は多い
メディア業界は就活生に人気の高い業界であり、就職を希望する人は少なくありません。メディアやマスコミといった言葉には華やかなイメージを持つ人が多く、実際に仕事で有名人や芸能人と接することもあります。
しかし、華やかで楽しいばかりの仕事ではなく、メディア業界ならではの大変さもあります。理想だけを持って就職したり、漠然としたイメージしか持っていなかったりすると、就職後に理想と現実のギャップに苦しむことは少なくありません。
就職してから後悔しないためにも、また選考をスムーズに突破するためにも、メディア業界について理解を深めておくことが大切です。業界の特徴から求められる人物像まで把握し、正しい知識と理解を持った上で就職を目指しましょう。
そもそもメディア業界とは
メディアという言葉は様々なシーンで目にしたり、耳にしたりすることも多いでしょう。一般的にも広く浸透している言葉ですが、そもそもこれが何を指すのか、正しく理解できている人は少ないです。
メディア業界への就職を目指すなら、そもそもメディア業界とはどのようなものなのか、根本的な部分から理解を深めておかなければなりません。メディア業界とひとくちにいっても幅は広いため、どのような種類に分けられるのか知っておくことが大切です。
基本は広告・出版・新聞・テレビの4つ
多彩な分野を持つメディア業界ですが、大きく分けると広告・出版・新聞・テレビの4つです。場合によっては出版と新聞は合わせて考えられることがあり、広告・出版・テレビの3本柱とされることもあります。
簡単にいえばマスコミ系の業界や仕事が、メディア業界に該当するといえるでしょう。情報を世間に発信するのがメディア業界の仕事であり、分野によって媒体が異なる点が特徴です。同じ情報でも、紙媒体で発信するのか、テレビのように映像や音といった効果を付けて発信するのかでは、イメージが大きく異なります。
また、広告のように情報に付加価値を付けたり、特定のイメージのある人物を起用したりして、さらに情報の特徴を際立たせることもあります。各分野ともに、情報を扱い、発信するという点は共通しているでしょう。
あなたがメディア業界に向いているか、確認してください
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
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広告業界の代表的な企業
広告業界は、メディアを通じて依頼主の広告を手掛ける業界です。扱うメディアによって分類分けをすることができ、テレビや新聞などへの広告を扱う「マスメディア系」、電車や駅などへの広告を扱う「鉄道系」、屋外広告やチラシ、DMなどの企業の得意分野を扱う「専門系」などに分けられます。また、インターネットを通じた広告事業に力を入れる企業も増えています。
広告業界の代表的な企業として挙げられるのが、「博報堂」と「電通」です。2社ともに、就活生からの人気が非常に高いです。博報堂と電通は総合広告会社と呼ばれ、依頼に対してマーケティング活動の全般をおこないます。あらゆるメディアを扱い、広告の企画から制作までをおこなうのが特徴です。
出版業界の代表的な企業
雑誌や漫画、文学書などの書籍を出版するのが出版業界です。書籍が出版されるまでの企画、制作、校正、製本などをおこなっています。
出版業界の代表的な企業に挙げられるのが、「講談社」「集英社」「小学館」です。本を読む読まないにかかわらず、多くの人が一度は耳にしたことがある社名でしょう。
講談社は、創業100年を超える老舗出版社です。漫画や雑誌、小説などを幅広く手掛けています。集英社も幅広いジャンルを手掛けていますが、ONE PIECEやHUNTER×HUNTERなどのヒット作を生み出した「週刊少年ジャンプ」のようなマンガ部門がとくに強みです。小学館は、児童向けの書籍に強みがあります。なかでもドラえもんや妖怪ウォッチなどのキャラクタービジネスを展開していることが特徴です。
新聞業界の代表的な企業
世界中で起こる日々のニュースをいち早く記事に起こし、購買者に伝えるのが新聞業界の仕事です。新聞社の仕事と聞いて一番にイメージされるのは記者でしょう。しかし、実際は企画や編集、営業のようなさまざまな部門に分かれています。
新聞業界の代表的な企業には、「読売新聞社」や「朝日新聞社」「日経新聞社」などが挙げられます。読売新聞社は、新聞発行部数が世界1位を誇る業界トップの会社です。朝日新聞社は、新聞のみならず不動産業にも力を入れているのが特徴といえます。日本経済新聞社は、経済分野の記事を中心に掲載しています。そのため、多くのビジネスマンから支持されているのが特徴です。
テレビ業界の代表的な企業
テレビ業界は、毎年就活生に人気の業界です。テレビの仕事は華やかな印象も強く、憧れをもつ人も多いでしょう。しかし、実際は体力的にも精神的にもハードな仕事が多いです。
ここでは、テレビ業界の代表的な企業として「NHK」と「日本テレビ放送網」「フジテレビジョン」の3つを取り上げます。NHKは日本の公共放送であり、国民が支払う受信料を収益としています。そのため、テレビ業界のなかでも安定した印象をもつ就活生も多いでしょう。日本テレビ放送網は、日テレの愛称で親しまれる会社で、長寿番組を多くもつ放送局です。フジテレビジョンは、テレビ放送だけではなく、イベントや映画制作などの幅広い事業をおこなっている企業です。
音楽からWEBまで範囲は広い
基本的には広告・出版・新聞・テレビの4つがメディア業界の柱といわれていますが、現在ではその幅も広がりつつあります。例えば音楽や映像、それらの制作もメディア業界に該当し、さらにはWEBという巨大な分野もメディアに該当します。
メディアの形は広がり続けており、主要な4つの柱だけで構成されているわけではありません。現に各種分野をミックスさせて事業を展開する企業もあり、例えばWEBを使った広告、新聞のWEB版といったサービスも登場しています。
既存の形だけに留まらず、常に新しいものが生み出されていること、複数分野のかけ合わせによって進化していることも、メディア業界の特徴です。業界の範囲は非常に広く、企業による分野の違いが大きいことは理解しておきましょう。
メディア業界に就職する際に必要な資格や学歴は?
メディア業界は就活生からの人気が高いため、当然選考の倍率も高いです。そのため、就職難易度は高く、簡単に就職できない点も特徴といえます。倍率が高いことも難しい理由のひとつですが、そもそも求められるものが多く、選考の難易度自体が高いことも、就職の難しさに関係しています。
難易度が高いため、何か資格や学歴が必要なのではないかと思う人も多いでしょう。高難易度のメディア業界では、選考時にどのような実績、バックグラウンドが求められるか知っておくことが大切です。
無資格未経験でOK
就職難易度が高いといっても、あくまで単純に選考が難しいというだけに過ぎません。そのため、応募の条件自体はそれほど厳しく決められておらず、無資格未経験でもOKな場合がほとんどです。そもそも新卒ではポテンシャル重視での採用が基本であり、最初から資格や経験を求められることはありません。
幅広く挑戦の門戸が開かれているため、チャレンジ自体はしやすい業界といえるでしょう。もちろん、仕事に関係する資格を持っていたり、アルバイトでも多少の業界経験があったりすると、評価されることもあります。無資格未経験でもOKは、資格や経験が全く評価されないというわけではなく、あるなら当然評価されやすいことは覚えておきましょう。
学歴不問の場合も多い
資格や経験だけではなく、学歴も不問で採用してもらえることが多いです。この場合の学歴不問とは、あくまで大卒という前提条件であり、高卒や専門卒まで対象となっているわけではありません。
メディア業界では大卒以上からを募集の最低条件にしていることが多く、そもそも高卒や専門卒では募集が出ていないこともあります。大卒以上なら学部や学科には関係せず、大学の偏差値も基本的には選考に影響しません。
ただし、偏差値の高さが優遇されるケースもあり、企業によっては同じ大卒でも出身大学によって優劣が付くことはあるため注意が必要です。もちろん、大学名だけで就職が決まるわけではありません。最終的には個人の特徴をみて判断されるため、応募条件に適うなら誰にでも就職のチャンスは開かれています。
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あなたとメディア業界の適性を確認してください
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。
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技術職はスキルが必要
メディア業界には一部技術職があり、これに該当する場合はスキルを持っていることが前提とされるため注意しましょう。例えばカメラマンとしての採用なら、カメラ関係の勉強をしている、あるいは実践的に撮影をおこない、何らかのスキルを習得していることが求められます。
場合によっては特定の学部や学科、学校を卒業している必要があるため、志望する職種には注意しなければなりません。もちろん、企業によっては学歴や経験不問で、自社育成枠として採用することもあるでしょう。
しかし、全くのスキルなしで採用されるケースはまれであり、基本的には多少なりとも能力を身につけておかなければなりません。カメラマン以外では、音響や美術、デザイナー、コピーライターなど、業界によって技術職の種類が違う点も覚えておきましょう。
メディア業界で求められる人材像とは
難易度の高いメディア業界の選考を突破するには、どのような人材像が求められるかを知ることが大切です。求められる人材を知っておくと、何をアピールすると評価されるのか、またどのような能力を磨くべきなのかが分かります。
メディア業界は幅広い分野があり、それぞれ違いも大きいですが、求められる人材像はある程度共通しています。どの分野でも共通した、いわば根本的にメディア業界で必要な能力、特徴といえるため、何が求められるのかは細部まで把握しておくことが大切です。
モノづくりに対する熱い気持ちを持っている
メディア業界において重要なのは、モノづくりに対する熱い気持ちです。何を作るかは分野によって違いますが、情報を発信する、その媒体を作るという点は共通しています。モノづくりを支えるのは情熱的なモチベーションであり、何かを伝えたい、伝えるための何かを作りたいという気持ちが重要視されます。
どれだけ高い能力があっても、情熱がないとよいものは作れないため、結局低評価になることも少なくありません。メディアや情報を発信することが好きという気持ちは、メディア業界を志望する人からすると当たり前に思えるでしょう。そのため、アピールを忘れがちです。面接官からするとその気持ちこそが重要なポイントであるため、しっかりと伝えていく必要があります。
就活を続ける中でメディア業界のことを深く知るうちに、初心であるモチベーションを忘れてしまうこともあるため注意しましょう。
洞察力が高く優れた観察眼を持っている
熱意を持って仕事に取り組むことは大切ですが、それだけで活躍できるほど甘い世界ではありません。モノづくりにかける情熱はもちろん、世に求められる情報を発見し、伝えていく能力も必要です。
そのためには、優れた洞察力や観察眼で、主観的な感情だけではなく冷静に客観的に物事をみて、分析できる力が必要でしょう。メディア業界は消費者やサービスの利用者が何を求めるか、何を好むかを見極めなければなりません。
自分が好きだから他の人も好きなはずと主観的に決めるのはNGであり、自身の価値観から離れて、客観視することが大切です。一歩先を読み、今後のトレンドを見極められる深い洞察力、物事の動きを見逃さない優れた観察眼が、メディア業界では必須の能力といえます。
人当たりのよさも重要
メディア業界=パソコンやデータと向き合うため、人との関わりは少ないと考える人もいるでしょう。しかし、実はメディア業界は人ととの関わりが多い業界であるため、人当たりのよさも求められる人材像に含まれます。
情報を発信するのがメディア業界の根本的な仕事ですが、これは自身が望むものを好き勝手に発信できるわけではありません。基本的には外部からの依頼やスポンサー提供を受け、クライアントが望む形を探りながらメディアを作成していきます。
つまり、相手が何を望むかを優先する必要があり、自分が作りたいものを押しつけるだけでは、上手くいかないことも多いです。人ととの関わり合いの中で、何が求められているかを探る必要があるため、コミュニケーション能力は必須といえるでしょう。
メディア業界に就職しても大丈夫?
多くの人が憧れを持つメディア業界ですが、華やかなイメージとは裏腹に実際の仕事は大変な場合も少なくありません。企業ごとに違いはありますが、ブラックな環境も当然あるため就職するなら注意が必要です。
華々しい印象の反面、大変ともいわれやすいメディア業界の仕事に、本当に就職しても大丈夫か、やっていけるかと不安になる人もいるでしょう。憧れの仕事に就くのはもちろん大切ですが、それだけで決めずに、自身との相性も考えて選ぶことが大切です。
ハードな仕事は多い
大前提として知っておきたいのが、メディア業界はハードな仕事が多いということです。クライアントの間を行ったり来たりと奔走したり、納期ぎりぎりに修正が入り、徹夜で仕事をするということも少なくありません。
また、分野によっては仕事の時間が不規則なこともあります。深夜まで作業が続く場合があったり、反対に早朝から遠方に駆り出されるということも少なくありません。クライアントに合わせて行動することがほとんどであり、相手の都合次第では振り回される場合があることは理解しておきましょう。
また、立ち仕事、力仕事が多い分野もあるため、詳細な仕事内容もチェックが必要です。キャリアアップすると多少は楽になるケースもありますが、就職してすぐはハードな場合が多いため、修行期間と思って耐えなければなりません。
大変な分やりがいは感じやすい
メディア業界では大変な仕事も多いですが、その分やりがいを感じやすいのは事実です。苦労が大きい分やり切った時の達成感は大きく、これまでの大変さを吹き飛ばすくらいの満足度が得られることも多いでしょう。
ハードな仕事であることは変えようがないため、それに対して自身がどのように感じるかを考えることが大切です。多少ハードでも問題なくこなせる、モノ作りが本当に好きで、どのような苦労もいとわないというなら、メディア業界に向いているといえます。
反対にメディアは好きでも一視聴者、利用者として好きなだけだったり、モノ作りに対する熱意がそれほどなかったりする場合は、不向きな可能性が高いです。やりがいを感じられるかどうかは重要であり、ハードさの中にも魅力を見出せる性格なら、メディア業界への就職はおすすめといえます。
メディア業界に就職するために必要な対策
メディア業界は、就活生からの人気が高い業界です。そのため、選考の難易度もかなり高いといえます。応募者数が多いことはもちろんですが、クリエイティブさも求められるメディア業界の選考を通過するのは容易なことではありません。
メディア業界への就職を目指すのであれば、そのような難しい選考を通過していくための対策が不可欠です。メディア業界の選考を通過していくためには、どのような対策が必要になるのかを知りましょう。ここでは、効率的な対策を3つ紹介します。
インターンシップに参加する
競争率の高いメディア業界で内定をもらうには、まずはインターンシップに参加することが大切です。メディア業界での仕事をイメージしようとしても、どうしても先入観が入ってしまう人は多いでしょう。インターンシップに参加することで、先入観と現状とのすり合わせができるため、より具体的な仕事のイメージをもつことができます。
その結果、インターンシップに参加していない応募者よりも、説得力のある志望動機を伝えることができます。また、インターンシップでの活躍次第では、選考をショートカットしてもらえる可能性もあります。
テレビ業界では、アナウンス部門やドラマ部門、技術・IT部門など幅広くインターンシップを募集している企業が多いです。しっかり情報収集をして、活用していきましょう。
資格を取得する
メディア業界の就活対策として、資格を取得しておくことも有効です。もちろん、就職するために資格が必須というわけではありません。しかし、経験や実績をアピールできない新卒採用では、資格を取得していることが伝えられれば、その分野の能力や知識を持ち合わせているというアピールに繋がります。また、資格は簡単に取得できるものではありません。資格取得のための努力も、熱意のある人物という評価に繋がるでしょう。
取得におすすめの資格としては、広告業界はウェブ解析士、出版業界はDTPエキスパート認証試験や校正技能検定、新聞業界は語彙・読解力検定やニュース時事能力検定、テレビ業界はTOEICなどが挙げられます。どれも難しい資格ですが、競争率の高いメディア業界で少しでも有利に就活を進めるたいと考える就活生は、取得するのを検討してみましょう。
ニュースや新聞をこまめにチェックする
メディア業界は、常に最先端の情報を世間にアウトプットし続けるという役割を担っています。そのため、流行や国内外の情勢に敏感な人材が求められるでしょう。選考で時事問題を出題されても回答できるように、ニュースや新聞はこまめにチェックしておくことが大切です。
とくに新聞業界への就職を希望する人は、自分ならどのような着眼点で記事を書くのか、新聞各社の記事にどのような特色があるのかなどを考えながら読むと、面接対策にもなるでしょう。
広告業界や出版業界、テレビ業界では、クリエイティブな人材が求められる傾向にあります。ニュースや新聞記事からさまざまな価値観に触れることも、クリエイティブさを磨くトレーニングになるでしょう。
基礎知識を身につけてメディア業界への就職を目指そう
多くの就活生が希望するメディア業界に就職するには、まずは基礎知識を身につけることが大切です。メディア業界とはどのような業界なのか、いかなる分野があるのか、どのような人材像が求められているのかは知っておきましょう。
憧れを持つ人は多いものの、細部まで理解を深められておらず、漠然とした認識だけで就職を目指す人は少なくありません。認識不足だとどうしても就職後にギャップが生まれやすく、理想と現実の違いに苦しむことも多いです。
また、理解が足りないことで、そもそも選考の突破自体が難しいこともしばしばあります。業界や仕事に関する基礎知識をしっかりと身につけ、細部まで理解を深めた上で、難関のメディア業界への就職を目指しましょう。