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【大企業は福利厚生が充実している?】サポート体制がよい会社の魅力

大企業は福利厚生が充実しているところが多い?

就職先を決める際には、福利厚生のチェックは重要です。福利厚生が充実しているとメリットが大きく、より良い環境で働くことができます。一口に福利厚生といっても内容は幅広く、企業ごとに多様な制度が用意されています。

仕事内容はもちろん、働きやすさを求めて就職先を探す人は当然います。条件面を考えて就職先を探すなら、福利厚生は細部までチェックしておかなければなりません。大企業だと福利厚生はどのように設定されているのか、またそれ以外の企業ではどうかも含めて理解を深めていきましょう。

大企業ほど福利厚生に力を入れている

福利厚生は法律で最低限定められている部分と、企業が自由に設定できる部分の2つに分けられます。大企業は社員の満足度やCSRの観点から、自由に設定できる法定外福利厚生を充実させていることが多いです。

法定外福利厚生は自由度が高いため設定内容も多彩であり、企業によって取り入れているものは大きく違います。企業規模が大きいと、それだけ不満を抱える人も当然出てくるため、それを解消するためにも、大企業では福利厚生をより充実させているといえます。

金銭的なメリットのある各種手当や補助

手当や補助といった金銭的なメリットのある制度も、福利厚生に挙げられます。通勤時の交通費の支給や家賃や社宅などの住宅手当・家賃補助、資格手当や海外赴任手当などもあり、幅広い内容で手当てや補助は支給されています。

これは給料とは別で支給されるため、内容が充実しているほど収入も上がる点が魅力です。ただし、手当や補助はあくまで給料に付随するものであり、固定給ではありません。そのため、ボーナス時には計算の対象とはならず、基本給によって金額が決まる点は理解しておきましょう。

手当や補助があると助かる部分は大きいものの、これらの比率があまりにも大きいと、ボーナスの額が思ったほど伸びないこともあるため注意が必要です。

就業時間の柔軟化を図るフレックスタイム制

仕事といえば9~17時とイメージされることが多く、企業によって就業時間は違うものの、8~9時間の拘束が一般的でしょう。朝出勤して夕方から夜に帰るというサイクルが一般的ですが、フレックスタイム制を導入している企業では、自身の裁量で出勤時間を決められます。

例えば、朝にプライベートの用事がある場合は、出勤を昼からにし、夜まで残るという働き方も可能です。フレックスタイム制の取り決めは企業によって違いますが、中にはもっと自由に自宅でのリモート業務を認めていることもあります。

また、時短勤務もこれに該当し、個人に合わせた働き方が実現できる点が魅力です。もちろん、出勤時間を自由に決められるとはいっても、完全自由ではなく最低限の決まりはあるため注意が必要です。

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休暇や関連施設の利用

バースデー休暇や結婚、お祝い事の際のバカンスを、企業が設定している休日とは別に割り当てられることもあります。企業ごとにどのような休暇があるかは違いますが、ライフイベントに合わせたユニークな休暇を用意しているところもあります。

また、休暇時には企業の関連施設を利用でき、無料や割引価格でお得サービスが受けられることも多いです。これも施設ごとに内容は違いますが、例えばホテルが利用可能なら、割引価格で宿泊できたり、有料のオプションが無料でついたりと、プラスの特典があることが多いでしょう。

企業によっては保養所を持っており、申請すると格安、あるいは無料で宿泊できる場合もあります。関連施設は企業が属する業界や業種によって変わることが多く、企業ごとの色が出やすい部分ともいえます。

企業によって福利厚生の内容は違う

福利厚生は企業が自由に設定できる部分が多いため、当然企業によって内容は異なります。例えば手当や補助に関する福利厚生を定めている場合でも、何に対して支給されるかが違ったり、そもそも金額自体が異なったりすることもあります。

また、福利厚生が充実している傾向にある大企業ですが、これも確実ではないため注意が必要です。あくまで傾向があるというだけで、大企業=すべての企業が充実した福利厚生を用意しているわけではありません。内容自体は充実していても、自身にとってメリットになることが少なく、結果的にあまり恩恵を得られないということもあるため注意が必要です。

違いが大きいからこそ、企業ごとに細部まで内容をチェックしておかなければなりません。

中小企業でも福利厚生が充実しているところはある

福利厚生のメリットは大企業だけにあるわけではなく、中小企業でも充実しているところはあります。場合によっては大企業以上に豊富な内容で福利厚生を設定していることもあるため、隠れた優良企業もチェックが必要です。

福利厚生の充実を求めて大企業ばかりを志望していると、就職難易度の高さから全滅することも少なくありません。福利厚生の内容を重視するなら、無理に大企業だけに絞る必要はなく、他の企業にも目を向けることが大切です。

隠れた優良企業は、優れているのに就活生に見つかっていないため、ライバルが少ないという魅力もあります。知名度が高い、企業規模が大きいことが、必ずしも福利厚生の充実に繋がるとは限らないため、中小企業も選択肢に入れるのがおすすめです。

福利厚生の充実による違いは?

就職先を決める際には、仕事内容や給料、各種条件を比較することが多いでしょう。この時福利厚生の充実も条件として入れられることが多いですが、そもそもこれが充実しているかどうかには、どのような違いがあるのでしょうか。

よりよい就職先を見つけるためにも、福利厚生が充実していると、どのようなメリットがあるのか、充実していない場合といかなる違いがあるか知ることが大切です。充実度がもたらす違いを知って、企業への理解をさらに深めていきましょう。

プライベートの充実度に影響する

福利厚生は企業が労働者に提供する、仕事以外に関する制度といえます。そのため、福利厚生が充実しているからといって、仕事が進めやすいというわけではなく、充実を図れるのはプライベートの部分です。

休暇や利用施設の制度が充実しているなら、休みを謳歌しやすいでしょう。また、自由な働き方によってワークライフバランスを調整しやすく、公私ともに自分の理想とする生活を目指せます。もちろん、プライベートが充実することで心身ともにリフレッシュし、仕事にも好影響をもたらすということはあります。

仕事への影響はあくまで間接的なものであり、メインはプライベートの充実度です。ワークライフバランスを重要視したい人は、福利厚生については特に念入りにチェックすることが大切です。

金銭的な差が出ることもある

手当や補助のように金銭的なメリットをもたらす福利厚生もあるため、制度の有無で得られる給料にも違いがでます。例えば資格手当や海外赴任手当がつく場合、金額は企業によって違いますが、数千円から数万円程度の給料アップに繋がります。
仮に1ヶ月1万円だったとすると1年で12万円の差が生まれ、勤続年数が増えるごとにその差は増すでしょう。また、実際にお金を受け取るわけではないため見落とされがちですが、実は各種補助も大きなメリットです。

住宅補助が出て本来なら家賃5万円の家に1万円で住めるなら、実質4万円分のメリットがあります。目に見えない部分でも金銭的なメリットは表れ、何年、何十年単位で考えると、膨大な金額の差になっていることも少なくありません。

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大企業の実施している福利厚生の例

福利厚生について理解を深めるには、実際の企業の例を参考にするのもおすすめです。同じ大企業でも、企業ごとに実施している内容は違います。福利厚生は働きやすさやプライベートにも影響するからこそ、しっかり内容をチェックして就職先の選択に役立てることが大切です。

ここでは7社の福利厚生をご紹介します。金融、製薬、ITなどそれぞれの業界で、企業ごとにどのような違いがあるのか知っていきましょう。

ゆうちょ銀行

日本郵政グループのゆうちょ銀行では、「Letter for Benefit Club Off Plus」という福利厚生が実施されています。主に会員限定の施設利用に関する内容であり、国内外で20万ヶ所以上の施設を割引価格で利用できます。

例えば、国内の宿泊施設なら2万ヶ所以上が利用可能であり、最大90%オフの料金で宿泊可能です。安いと1泊500円からの利用も可能であり、一人旅から家族での旅行までお得に楽しめる点が大きな魅力でしょう。

宿泊施設以外ではアミューズメントパークやスパといったレジャー施設も利用可能であり、旅行だけではなく普段使いも可能です。生活に役立つライフサポートのメニューも充実しており、充実したサービスを、お得な会員優待料金で利用できる点が魅力でしょう。

ロート製薬

製薬会社であるロート製薬は、柔軟な働き方を実施している点が特徴です。多くの企業で導入されているフレックスタイムはもちろん、業務内容によっては在宅での勤務も可能です。自身で働き方を決めたい人はもちろん、育児をしながらでも働きやすい環境が整っているため、おすすめの就職先でしょう。

また、ロート製薬では社員の健康を重視しており、「健康人財」という言葉をキーワードに各種制度を実施しています。例えば2020年までに喫煙者をゼロにする取り組みや、生活習慣病予防への取り組みなど、健康意識が高い点も特徴です。

社員の健康を維持するために「最高健康責任者」というポジションを置いており、徹底してヘルスケアに取り組んでいるのは他社にない魅力でしょう。

ヤフー

IT系企業のヤフーでも、社員の健康を重視する福利厚生制度が多数導入されています。企業駐在の産業医や保健スタッフによる健康管理に始まり、健康診断や人間ドックの費用補助といった金銭的なサポートもあります。

また、社内にはマッサージルームが設置されており、仕事の疲れやストレスも癒せます。他にも乳がん検診の費用補助や、総合福祉団体定期保険、長期所得補償制度といった、幅広い制度を実施している点が魅力です。

提携している保養施設の数も多く、宿泊施設からスポーツ施設、さらには東京ディズニーリゾートやUSJといったアミューズメントパークもお得な価格で利用できます。健康に働くだけではなく、プライベートの充実を図りやすい点が、大きな特徴でしょう。

ホンダ技研工業

ホンダ技研工業は「よく働き、よく遊べ」が企業のモットーになっており、ワークライフバランスの充実を企業主体となって推し進めています。そのため、福利厚生の制度も充実しており、高い有休消化率やフレックスタイムでの柔軟な働き方、社員の健康管理や生活のサポートなどさまざまな制度が導入されています。

特に有休消化率は他社と比較しても非常に高く、取得率は99%です。休みをきちんと取り、休息をとって目一杯働ける環境にあることが分かります。また、その他休暇制度も充実しており、転勤や慶弔、生理休暇に加えて、産前や産後の休暇や子どもの看護のための休暇、親の介護のための休暇なども用意されています。

年間休日は121日と多く、働きやすい環境にあるといえるでしょう。

三越伊勢丹ホールディングス

三越伊勢丹ホールディングスは高い有休消化率を誇り、連休を取得しやすいことでも評判が高いです。配属されるポジションによって有休取得のしやすさは異なりますが、社全体で厳しく取得を義務づけているため、サービス業界の中では有数の取得のしやすさといえます。

また、フレックスタイム制度も導入しており、柔軟な働き方ができるため、自身のライフスタイルにも合わせやすいです。他にも社員の買い物を優待する制度や育児や介護などに関する時短勤務や休暇などの制度も用意されています。

連続休暇制度も採用しており、有休と合わせて1週間の連休を最大年4回取得可能です。まとまった休みを取得しやすく、リフレッシュしたり旅行などに行けたりと、プライベートの充実を図りやすいでしょう。

味の素

味の素は社宅制度が完備されており、住環境を企業に提供してもらえます。また、独身寮や住宅手当などの制度も導入されているため、それぞれのライフスタイルに合わせてサポートしてもらえる点が大きな特徴です。

また、労働時間にも特徴があり、基本的な労働時間は1日7時間15分です。味の素では働き方改革が推進されており、これによってそもそもの労働時間自体を削減しようとする動きが活発になっています。他社よりも労働時間が短く、かつ残業も少ないため、短い時間で集中して仕事に取り組み、仕事とプライベートをきっちり分けやすいです。

ワークライフバランスの充実を求める働き方の実現を目指しているため、有休も取得しやすく、働きやすい環境にあるといえます。

サイボウズ

柔軟な働き方を提案するために、さまざまな福利厚生制度を導入していることが、サイボウズの大きな特徴です。サイボウズでは多様な働き方を実現させるべく、在宅勤務制度や労働ツールの拡張など幅広い取り組みをおこなっています。

ライフスタイルに合った働き方が実現できる点が特徴であり、自分で勤務スケジュールを決定し、個人ごとの時間割で動くことができます。例えば月曜日を在宅勤務、それ以外をオフィス出社と決めることも可能であり、既定の範囲内であるならば自由にスケジュールの調整が可能です。

また、副業が可能であったり、子どもを連れて出社できたりと、個人に合った働き方を実現しやすい諸制度が、他にも多数導入されています。

福利厚生が充実した大企業はおすすめの就職先

仕事の満足度や働きやすさを決める上で、福利厚生は見逃せない指標です。仕事内容や給料、休日の設定といった基本の条件が全く同じだった場合でも、福利厚生の充実度の違いで労働環境は大きく変わります。

福利厚生が充実しているということは、それだけ社員に対しての還元が大きいということです。つまり、社員を大切にする企業、長く働きやすい企業ともいえ、より良い企業探しにも役立てられるでしょう。もちろん、大企業の福利厚生ばかりが充実しているわけではありません。

中小企業でも大企業並み、あるいはそれ以上の好待遇を用意している企業はあります。選択肢は大企業だけではないため、視野を広く持って選択肢を探し、福利厚生が充実した本当に働きやすい企業をみつけましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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