就活その他
【2023年最新版】就活の流れを企業タイプ別の選考フローまで解説
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目次
- 就活の流れがわかればやるべき対策が明確になる!
- 就活の流れを知らずに選考を受けるリスクは?
- 内定までの道のりは? 就活の本選考の流れ
- 基本の時期を押さえておこう! 一般的な就活スケジュール
- 選考日程が異なる? 独自の就活スケジュールで動く企業も多い
- 就活生に聞いた! 初めて選考を受けた時期とその企業の業界
- 大学3年生の夏から秋にかけてマスコミ業界を受けた人も
- 年々早期化している? データから見る学生の就活スケジュール
- 就活生に聞いた! 就活の開始時期
- 時期別に解説! 就活の選考が始まる前にしておきたい準備10選
- 就活生に聞いた! 就活で一番時間をかけた準備
- 就活に集中できる環境の作り方
- 就活の流れを知って計画的に準備をできる人が内定に近づく
就活の流れがわかればやるべき対策が明確になる!
「就活って何からすればいいの?」
「どんな流れに沿って就活に取り組めばいいかわからない……」
そんな悩みを抱えているなら、まず就活の流れを把握することが大切です。
なぜなら、大学3年生から4年生にかけてのスケジュールを理解すれば、今の自分が何をすべきか見えてくるからです。
この記事では、基本的な就活の流れについて解説します。就活を成功させるために必要な準備や、就活開始時期のデータなどについても触れていくので、就活の進め方で悩んでいる人は、この記事を参考にして準備を進めてみてください
就活の流れを知らずに選考を受けるリスクは?
何もスケジュールを立てずに選考を受けると、多くのリスクが生じてしまいます。選考結果にも影響が出てくる部分なので、予めリスクを理解しておくことが重要です。
ここでは、代表的な3つのリスクについて取り上げるので早めの対策をすることの重要性を理解していきましょう。
内定獲得が遅れてしまう
就活の流れを知らないまま選考を受けると、内定を獲得できる時期が遅れる恐れがあります。流れを把握していないと、就活を始める時期もわかっていない可能性が高いですよね。就活の開始時期が遅れると、内定を得る時期も遅れやすくなります。
これに加えて、焦って無駄な選考対策ばかり進めてしまうことも理由の1つです。就活の流れを理解していれば、今実施すべき対策を確実に終わらせることができ、企業から高い評価を得られやすくなります。
順序立てて必要な準備ができない
企業の選考に向けて必要な準備を進められないことも大きなリスクです。企業側から「適切な就活準備ができていない=入社意欲が低い」と見なされ、選考に落ちやすくなります。
たとえば、「エントリーシート(ES)選考に合格した学生のみが面接に進むことが可能」という流れを知らずに、面接練習ばかりに時間を割いていたら、面接に進むまえに落ちてしまう可能性が高くなります。
他にも、「大学3年生の冬の時点で筆記試験の準備を始めると良い」という知識がない学生が、筆記試験に合格することは難しいです。このように、着実に選考を突破していくには、就活の流れに沿って準備を進めなければなりません。
多くの企業の選考機会を逃す
就活の流れを知らないと、企業の選考機会を逃してしまう場合もあるので注意が必要です。以下のような企業は、独自のスケジュール(大学3年生の時点でエントリーを締め切るなど)で選考を進めるからです。
独自のスケジュールで選考を進めやすい企業や業界
・ベンチャー企業
・外資系企業
・商社業界
・金融業界
・マスコミ業界
志望企業に応募しようとした際に期間が過ぎていたら、選考を受けることができません。そのため、なるべく早い時期に志望企業を絞っておき、企業ごとの選考スケジュールを把握しておく必要があります。
内定までの道のりは? 就活の本選考の流れ
本選考の流れは企業ごとに若干異なるものの、基本的に大きな違いはないため、どのような流れで内定まで進んでいくのか、頭に入れておくと対策がしやすくなります。
ここでは内定を得るまでの流れを一つひとつ具体的に解説をしていくので、本選考ではどんなことをしなければいけないのか、理解することができます。
①志望企業にエントリー
志望企業の選考を受けるには、まずエントリーをしなければいけません。
エントリーとは
学生が企業側に対して「興味関心がある」「選考を受けたい」という意思を伝えること
エントリーと同時に、学生側の情報も企業側に開示されます。具体的なエントリーの方法は、以下の通りです。
就職情報サイトでエントリーをおこなった企業からは、選考に関する情報が定期的に送付されるようになります。実際に本選考を受けるかどうかは後日考えればいいので、まずは気軽にエントリーしてみましょう。
②書類選考
エントリーした企業に対して「入社したい」「実際に選考を受けてみたい」と思ったら、書類選考に進んでください。
書類選考には、おおまかに分けてES選考・適性検査(Webテスト)の2種類があります。ESの提出をすると、本格的な選考が始まります。書類選考で落ちると、面接に進めないのでしっかりと対策する必要があります。
ES選考の合格者のみに適性検査の受験を求める企業もあれば、ES提出と適性検査の受験を同時に依頼する企業も存在します。一部の企業では適性検査そのものを実施しないこともあるので、企業の募集要項をよく確認しましょう。
ESの提出
ESは、企業側から既定のフォーマットを指定されるケースが多くあります。面接の参考資料にESが使われることが多いので、細かい部分まで力を入れて作成しましょう。
ESには、上記の内容を記載することが多いです。なかには、イラストや写真などを使った自由な自己アピールなど、企業独自の項目を設けていることもあります。
志望動機や自己PRは高確率で聞かれるものなので、就活が本格的に始まる前に考えておくことが重要です。
ESの書き方について詳しく知りたい人は、こちらの記事もチェックしてみてください。
適性検査・Webテスト
適性検査やWebテストは、学生のパーソナリティや基礎学力を把握するために実施されるものです。テストによって出題内容や受験形態に違いがあるため、主な違いを下記で説明します。
なお、企業によって、採用しているテストの種類や受験形態は変わります。企業のテスト内容については、企業の採用ページや就職情報サイトに記載されていることが多いので、事前によく確認しておきましょう。
適性検査の種類や対策についてはこちらで詳しく解説しています。
③面接
書類選考を通過した場合は、面接選考に進みます。面接は、主に集団面接と個人面接に分けられます。企業によっては、面接に入る前にグループディスカッション選考が設けられることも少なくありません。
実施される面接選考の回数は、企業の規模や採用担当部署の意向によって変わります。一次面接・最終面接で選考が終わることもあれば、四次面接や五次面接まで設けられているケースもあります。
面接官の人数や担当するポジション(人事部社員、役員、社長など)も企業によって異なるため、選考段階に合わせた対策が求められます。
グループディスカッション
グループディスカッションとは
企業側が出したお題について学生同士が討論する選考方法
「リーダー」「タイムキーパー」「発表者」「書記」などの役割に分かれ、チームとしての意見をまとめます。
企業側は「コミュニケーション能力の高さ」「自分の意見をしっかりと伝えられるか」などをチェックしているため、チーム全体の流れを見ながら適切な対応をとることが大切です。
積極的に自己アピールすることも求められますが、「ほかのメンバーの意見を批判する」「自分の意見ばかりを主張する」といった対応は評価されないため、気をつけましょう。
グループディスカッションのやり方は、以下の記事で説明しています。
集団面接
集団面接では、2〜5名ほどの学生が同時に面接を受けます。面接官の人数は1名から複数名までさまざまです。応募者の人数が多い一次面接や二次面接では、集団面接の形式を選ぶ企業が目立ちます。
集団面接は学生全員に同じ質問をおこなうケースが多く、質問内容は志望動機や自己PRなど定番のものがほとんどです。
また、個人面接よりも、学生1人あたりにかけられる時間が少ないところも特徴の1つです。限られた時間内で回答しなければならないため、端的に意見を伝えられるよう工夫してください。
集団面接の対策方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
個人面接
個人面接は、学生1人に対して、面接官1人もしくは複数人でおこなわれます。一般的に選考終盤になると、集団面接から個人面接に切り替わることが増えてきます。
個人面接では、集団面接ではあまり聞かれなかった質問が出題されるかもしれません。たとえば、「入社後のキャリアプラン」や「自分自身をさらに掘り下げた質問」などです。
どんな質問を投げかけられても冷静に答えられるように、何度も面接練習を繰り返して自信をつけましょう。
個人面接の具体的な対策を知りたい人は、こちらの記事をチェックしてみてください。
④内定
最終面接を通過できたら、多くの場合で内々定がもらえます。内々定を出す旨の連絡はメールや電話で伝えられ、後日書類が送付されることが多いです。内定と内々定の違いは、下記を参考にしてください。
つまり、企業から「内定を出したい」という連絡が来たら、ほぼ採用が決まったと考えていいということです。なお、政府が「卒業・修了年度の10月1日以降」に内定を出すように取り決めているため、多くの企業は10月1日に内定式をおこないます。
基本の時期を押さえておこう! 一般的な就活スケジュール
就活は大学4年生になってからおこなうという認識を持っている人もいるかもしれませんが、そうではありません。実は大学3年生から就活は始まっていて、3年生の過ごし方が選考結果に大きく関わってきます。
ここからは、大学3年生〜大学4年生にかけての一般的な就活スケジュールを解説していくので、なぜ大学3年生の期間が重要なのかを理解しておきましょう。
ただ、ここで説明するのはあくまでも一つの目安であり、就活は年々早期化が進んでいるので、参考程度に留めるようにしてください。
大学3年生のうちにできる準備については、こちらの記事で詳しく解説しています。
大学3年の4月~:就活の準備期間
余裕をもって就活を進めるには、大学3年生になってから約1年間かけてじっくりと準備を進める必要があります。
上記の対策に時間をかけられると、本選考を慌てずに受けることができます。
詳しい対策のやり方については後ほど解説しますが、たとえばインターンに参加することで大学3年生のうちに内定を得られるケースもあるので、就活の準備はなるべく早めにおこないたいところです。
大学3年の3月~:企業説明会開始
大学3年生の3月から、全国的に企業説明会が開催されます。なぜなら、3月1日から企業の広報活動が解禁されるからです。
企業説明会とは、企業が自社の特徴や業務内容について解説する説明会のことを指します。疑問点があったらここで社員に質問し、今後の選考に活かしていきましょう。参加方法は、就活サイトや企業の公式サイトから申し込むケースが多いです。
企業が個別で開催する企業説明会のほかに、複数の企業が合同で説明する合同説明会も開催されます。
それぞれに特徴があるため、自分の状況に合った説明会に参加しましょう。
合同説明会のマナーについては、こちらの記事で詳しい内容を解説していますよ。
大学4年 6月~:企業選考期間
大学4年生の6月からは、企業の選考が本格的に開始されます。政府が定めた選考解禁日が、6月1日であることが理由です。
選考期間中は、書類選考・適性検査・グループディスカッション・面接などが実施されます。複数の企業に同時エントリーし、並行して選考を受ける学生がほとんどです。
選考を受けた学生の多くは夏〜秋までに内々定を獲得し、就活を終えます。しかし、自分の納得がいく企業に出会えるまで就活を継続する学生も少なくありません。通年で採用活動を実施する企業も多いため、妥協せずに取り組み続けることが大事です。
大学4年 10月~:内定式
大学4年生の10月になると、内定式が開催されます。内定式では、「学生が企業側から内定証書を受け取る」「学生が企業側に内定承諾書を提出する」という2つの手続きがメインとなります。このほかに、以下のような内容が予定されている企業も多いです。
多くの場合は1~2時間でプログラムが終わりますが、食事会などが開催される場合は半日程かかることもあります。
内定式に関する情報は、こちらも参考にしてください。
選考日程が異なる? 独自の就活スケジュールで動く企業も多い
選考のスケジュールは企業によって異なるケースが多く、早いところでは大学3年生のうちに内々定を出す企業も珍しくありません。
そのため、どういった企業が早く選考をおこなう傾向があるのかを覚えておかないと、その企業の選考機会を逃してしまう可能性が出てきます。
ここでは、独自のスケジュールで動く企業や業界を5つピックアップして紹介するので、自分が受ける企業や業界がないか確認してみてください。
①ベンチャー企業
大企業よりも知名度が低いベンチャー企業は、早い時期に優秀な人材を採用したいと考えています。そのため、大学3年生の2月ごろから選考を開始し、3月以内に内定を出す企業が目立ちます。
企業によっては、大学3年生の10月ごろに面接を開始し、年内に選考を終了させる場合も少なくありません。ベンチャー企業への入社を考えているなら、志望度の高い企業の募集要項を早めに確認するようにしましょう。
ベンチャー企業がどういう企業か知りたい人は、こちらの記事も読んでみてください。
②外資系企業
外資系企業も、大学3年生の期間中に選考が終わる傾向があります。外資系企業は基本的に独自のスケジュールで選考を進めるからです。
大学3年生の10月~11月ごろに選考が開始され、12月には内定が出るケースもあります。遅くても、3月にはすべての内定が出ている企業が多いです。
また、日系企業よりも採用人数が少ないという点も特徴的です。インターンの参加者のみに選考をおこなう企業もあるため、大学3年生の春〜夏までに選考準備を整えておきましょう。
外資系企業のインターンについてはこちらで詳しく解説しています。
③総合商社
日系総合商社の多くは、優秀な人材を確保するために、ほかの企業よりも数カ月早いスケジュールで選考をおこなう傾向にあります。多くの企業が選考を開始する大学4年生の6月1日に、内定を出す傾向が強く、大学3年生の3月に内定を出す企業もあります。
商社志望の学生が早い時期に内定を獲得するには、大学3年生の時点で積極的にインターンへ参加することが必要です。インターンで良い評価を得ることができたら、早く内定をもらえる可能性が高まります。
企業によってはインターン参加者じゃないと選考を受けられないケースもあるので、志望企業の選考スケジュールを把握し、早めの行動を心掛けてくださいね。
総合商社の代表格である7大商社については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
④金融業界
銀行や証券、生保、損保などの金融業界の企業は、大学4年生の6月1日に内定を出す傾向にあります。つまり、大学4年の6月前に選考が終わっているケースが多いということです。
企業によってはウィンターインターンが終了する大学3年生の2月ごろから選考が活発化し、大学3年生の3月に早期内定が出ることもあります。
また、外資系の金融企業の場合はさらに時期が早期化し、大学3年生の夏ごろに内定が出るケースも珍しくありません。優秀な学生が多くエントリーするため、内定獲得の難易度は高いです。
日系と外資系のどちらにしても、インターンへの参加と大学3年生のうちから選考対策を始めることが求められます。
金融業界についてさらに詳しく知りたいなら、こちらの記事を読んでみましょう。
⑤マスコミ業界
マスコミ業界(テレビ局・新聞社・出版社・広告代理店)などは、就活の早期化が著しい業界の1つとなります。なぜなら、インターンから選考が始まることが多い業界だからです。
企業によってはインターン参加者しか選考を受けられないこともあるので、必ず志望企業のインターンに参加するようにしましょう。
テレビ局の場合、アナウンサー職は大学3年生の9月ごろ、総合職は大学3年生の11月ごろに内定が出るケースが多いです。ほかの企業も、大学3年生の期間中に内定を出す傾向が強いです。
マスコミ業界は志望者数が多く、内定獲得の難易度が高いという特徴があります。ライバルに勝って内定を得るためにも、早めに面接などの対策を進めておきましょう。
就活生に聞いた! 初めて選考を受けた時期とその企業の業界
ほかの学生がいつごろ選考を受け始めたのか、また、どんな企業を受けたのか気になってしまうものですよね。
そこで、初めて選考を受けた時期とその企業の業界についてアンケートをとりました。こちらを読むことで、選考が早く始まる業界が見えてきますよ。
大学3年生の秋から冬にかけてIT業界を受けた学生が多数
すでに選考を受け始めている学生の多くが、大学3年生の秋から冬の時期に初めての選考を受けていることがわかりました。その中でもとくに多かったのは、IT業界です。
IT業界はベンチャー企業も多いため、一般的な予定よりも早いスケジュールで選考が進む傾向にあります。
そのため、IT業界を志望する学生は早めに就活の準備をすることが求められると言えるでしょう。
大学3年生の夏から秋にかけてマスコミ業界を受けた人も
マスコミ業界を受けた学生も多くいました。
マスコミ業界は早い時期から選考が始まる業界なので、大学3年生の夏から秋にかけて多くの人が初選考を受けています。
なんと、大学2年生の時点ですでに選考を受けている学生もいました。マスコミ業界における就活開始時期の早さがうかがえますね。
他業界で早い時期に選考を受ける学生も
就活早期化が著しいIT・マスコミ業界以外の企業を志望している場合も、多くの学生が大学3年生の間に選考を受けていました。
この結果を見ると特定の業界に限らず、全体的に就活が早期化していることがわかります。
「自分の受ける業界は早期選考しないから大丈夫」と決めつけてしまうと、就活に乗り遅れる可能性があるので、どの業界を志望するにしても、早めの対策が必要だといえるでしょう。
年々早期化している? データから見る学生の就活スケジュール
一般的な就活スケジュールでは6月頃から内々定が出るとされていますが、近年では就活が早期化されてきており、選考を始める時期を早めている企業が多くなってきています。
このような状況になっている背景としては、多くの企業が優秀な人材を早めに確保したいという考えになっているからだと推測されます。
ここでは、就活が早期化していることがわかるデータを紹介していくので、参考にしてみてください。
大学3年生の6月前に就活を始める人が4割
就職未来研究所が公表している「就職白書2023」では、2023年卒の学生のうち42.4%が「卒業年次前年6月以前」に就活を開始したと答えています。つまり、大学3年生、もしくは修士1年生の6月前に約4割の学生が就活に向けて動き出しているのです。
前年の調査よりも15%以上増加しているため、早くから就活を始める学生が多くなっていることがわかります。大学4年生になってから就活を始める人は少数なので、なるべく早く就活準備に取り組むことが大切です。
大学3年生の3月前に企業説明会に参加した経験がある人は8割
次に、内閣府による「学生の就職・採用活動開始時期などに関する調査結果について(概要)」のデータを参考にしましょう。
大学3年生の3月より前に企業説明会に参加した学生(2023年卒)は、全体の8割を超えています。このデータを見ると、大学3年生の時点で志望企業について考えている学生が多いことがわかります。
一般的な就活スケジュールでは大学3年生の3月から企業説明会が始まるとされていますが、実際は3月前に企業説明会をしている企業が多くあるということもいえますね。
大学4年生の内定率は5月時点で6割以上
就職みらい研究所による「就職プロセス調査(2024年卒)『2023年9月1日時点 内定状況』」では、大学4年生の内定率について言及しています。大学4年生の5月の時点で、65.1%の学生が内々定を獲得していました。
政府が定める就活スケジュールでは、6月から本選考が始まる形になっていますが、6月以前に多くの学生が内定をもらっています。つまり、政府が定めている一般的な就活スケジュールで選考をおこなう企業は少ないともいえますね。
就活生に聞いた! 就活の開始時期
就活をいつから始めたかについて、学生のみなさんにアンケート調査を実施しました。
もっとも割合が高いのは、「大学3年生の6〜7月(28.4%)」でした。続いて多いのは「大学3年生の8〜9月(16.8%)」であり、多くの学生がサマーインターンの時期に就活を始めていることがわかります。
また、大学4年生になってから就活を始めた人は全体の4分の1を切っており、少数であることもわかりますね。
時期別に解説! 就活の選考が始まる前にしておきたい準備10選
ここまでの話から、就活は早めに準備した方が良いことはわかったと思いますが、「具体的にどんな対策からやればいいのか」と疑問に思っている人もいると思います。
そんな人に向けて、大学3年生のうちにやっておきたい準備を時期別に解説していきます。あくまでも一例となりますが、就活の準備を進める1つの目安として活用してみてください。
大学3年生の6月:自己分析
就活を始める場合、まずは自己分析から始めてみましょう。自己分析とは、自分の特徴や考え方について分析し、言語化することです。
自己分析をすることで自分の強みや、仕事に対する価値観を理解することができます。そのため、自分にマッチした企業を探したり、面接で適切な自己アピールをしたりすることにもつながるため、とても重要な準備といえるでしょう。
上記のような方法で自己分析に取り組んでみると、自分の価値観が見えてきます。自己分析は就活期間中に何度実施しても構わないので、数カ月ごとにやり直してみても良いでしょう。
自己分析の具体的なやり方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
大学3年生の7月:企業研究・業界研究
自己分析が終わったら、企業研究・業界研究を実施してください。企業研究と業界研究をすることで、業界の特徴や働き方、詳しい業務内容を理解することができ、自分に合った企業を見つけることができます。
企業研究・業界研究では、上記の内容について調べて情報をまとめておくと、網羅的にその企業や業界について理解することができます。
情報調査の際は、企業の公式ホームページ・就職情報サイト・就職四季報・新聞・就活関連書籍などをチェックしましょう。
企業研究のやり方ついて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
大学3年生の8月:サマーインターンへの参加
サマーインターンは、大学の夏休みに開催されるインターンです。プログラム内容は企業によって異なりますが、その企業の業務を実際に体験することできるケースが多いです。
また、サマーインターンは選考にかかわるケースも多いため、参加することで早めに内定を得られる可能性もでてきます。
サマーインターンの申込時期は5〜6月頃になるので、大学3年生になったらマイナビやリクナビなどの就職情報サイトをチェックして、気になるインターンに申し込みしてみましょう。
大学3年生の9月:ESの作成
大学3年の秋になったらESの作成にも取り組んでください。この時期から準備することで、ほかの学生と差をつけることができます。ESでは志望動機や自己PRで魅力的なエピソードを作成することが重要です。
ESを書く際に意識してほしい構成
①結論
②理由や目的
③具体的なエピソード
④今後の展望や結論の再提示
上記のような流れに沿って志望動機や自己PRを書くと、話の内容が伝わりやすくなります。
また、「具体的な数値を出す」「略字は使わない」「誤字脱字がないか何度もチェックする」といったポイントにも配慮すると、さらにわかりやすいESを作成できます。
エントリーシートで問われる項目ついては、こちらの記事で詳しく解説しています。
大学3年生の10月:OB・OG訪問
OB・OG訪問とは、志望企業や業界で働く先輩社員を訪問し、情報を得ることです。インターネットなどで検索しても出てこない、職場の雰囲気やリアルな業務内容を知ることができます。
OB・OG訪問は、下記の流れに沿って実施してくださいね。
年末年始の時期はOB・OGが繁忙期である可能性が高いため、なるべく早い時期にアポを取っておくようにしましょう。
OB・OG訪問の依頼方法について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
大学3年生の11月:適性検査対策
就活の選考でおこなわれる適性検査の問題は、中学や高校で習った言語や非言語の問題が中心に出るため、難易度はそこまで高くない傾向にあります。
しかし、出題範囲が広いため、確実に良い点を取るには数カ月の勉強時間を確保しておくことをおすすめします。中学、高校レベルの問題であっても、解き方を忘れているケースもあるので、対策は早めにやっておきましょう。
スムーズに勉強を進めるには、以下の勉強方法を試してみてください。
適性検査の対策については、こちらの記事もチェックしてみてください。
大学3年生の12月:志望企業を絞り込む
大学3年生の12月になったら、志望企業を絞り込む必要があります。この時期に志望企業をある程度決められると、志望動機や自己PRの内容も時間をかけて作りこめるので、ほかの学生と差をつけやすくなります。
企業研究・業界研究、インターン、OB・OG訪問などから得た情報をまとめ、志望度の高い企業をピックアップしていきましょう。
可能であれば、第一志望群、第二志望群といった形にわけて、どの企業を優先的に選考を受けるかまで決めておくと、効率的にスケジュールを立てられるようになりますよ。
⑦大学3年生の1月:企業説明会への参加
年が明けるとさまざまな企業で企業説明会が始まります。就活情報サイトなどで随時情報が更新されるので、気になる企業の説明会に参加してみましょう。
企業説明会では、おもに下記のようなプログラムが組まれています。
企業説明会では人事や社員に質問できる機会が設けられていることが多いので、事前に質問したい内容をまとめておくと、より有意義な時間にすることができますよ。
⑨グループディスカッション対策:大学3年生の2月
グループディスカッションを選考に取り入れている企業は多いので、本選考が始まる前にグループディスカッションの対策にも力を入れましょう。
グループディスカッションは議題やチームメンバーが変わるため、慣れるまでに時間がかかります。グループディスカッションで評価されるには、以下のような行動を心掛ける必要があります。
落ち着いて対応できるようになるためには、場数をこなしていくことが一番になるので、自分からグループディスカッションの練習ができる状況を作っていかなければいけません。
グループディスカッションの練習方法
・キャリアセンターでグループディスカッションの練習をする
・グループディスカッションのプログラムがあるインターンに参加してみる
・自分のディスカッション風景を録画して見返す
・論理的な思考を意識して生活する
・新聞やネットニュースを見て批判的思考を身につける
上記のような形で練習していき、グループディスカッションの雰囲気に慣れていくようにしましょう。
⑩面接準備:大学3年生の2月
大学3年生の2月になったら、面接練習も本格的に実施しましょう。面接の雰囲気に慣れるには、何度も練習を重ねる必要があるからです。
面接で聞かれる内容は、ESと同じようにどの企業も似通っているので、志望動機や自己PR、学生時代に打ち込んだことなど、頻出質問に対する回答を予め考えておくと、効果的に対策することができますよ。
面接を突破するコツについては、こちらの記事を見てみましょう。
就活生に聞いた! 就活で一番時間をかけた準備
就活にはさまざまな準備をする必要があります。学生のみなさんは、いったいどのような準備にもっとも時間をかけたのでしょうか。
就活で一番時間をかけた準備と、多く時間を割いた理由についてアンケートで聞いてみたので、参考にしてみてください。
インターンに多くの学生が時間をかけた
アンケート結果を見てみると、インターンに時間をかけたと回答した学生が多かったです。
「早期選考などで早めに内定を獲得するため」「自分の適性ややりたいことを見つけるため」といった理由から、インターンに力を入れた人が多いようです。
インターンは企業研究に役立つだけでなく、選考にもつながるものなので、時間をかけて積極的に参加したいところです。
ES作成に時間をかけたと答えた学生も多数
インターンのほかには、ES作成に時間を使った学生も目立ちました。
ES選考に通過しなければ、グループディスカッションや面接に進めないため、多くの学生がES作成に力を注いでいるようです。
エントリーした企業数が多く、大量のESを作成しなければならない人もいるので、そういった背景が関係しているともいえるでしょう。
就活に集中できる環境の作り方
理想的な流れで就活を進めるためには、就活に集中できる環境を整えることも大切です。就活以外の要素で悩みや心配ごとを抱えたままだと、就活に全力で挑むことが難しくなります。
就活準備を始める前にまずやっておきたい環境の整え方について解説するので、これから就活を始める人は実践してみてください。
学校の単位をしっかり取得しておく
3年生までの間に、卒業に必要な単位をすべて取り終えておきましょう。本選考が始まる4年生の期間中は、必要最低限の講義のみを受けたほうが良いからです。可能であれば、卒論もできる限り進めておくといいですね。
もし4年生になってからも単位を取るために多くの授業を履修していたら、就活に割く時間が減ってしまいます。必修の授業と面接などがかぶったときは、志望企業の選考をあきらめることになるかもしれません。
そうならないように、計画的に単位を取り終え、就活に専念できる状態をつくっておきましょう。
就活に必要な資金を用意しておく
就活期間中はアルバイトを休む人も多いため、収入が減る傾向にあります。就活が本格的に始まる前に、必要資金を確保しましょう。
就活に必要な費用は、住んでいる地域や受ける企業数によって変わるので、どれくらい必要なのか計算しておく必要があります。
上記のように、さまざまな場面でお金がかかるので、予め必要な金額を書き出してみて、必要な資金を事前に集めておきましょう。
就活の費用に関するさらに詳しい情報は、こちらで説明しています。
規則正しい生活をして健康を維持する
健康管理ができていなければ、就活期間中に体調を崩してしまう恐れがあります。そのような事態にならないように、日頃から規則正しい生活をしておく必要があります。
体調を崩すタイミングによっては、せっかく努力してきた準備が無駄になることも考えられるので、積極的な健康維持に取り組みましょう。
もし体調や健康状態に不安がある場合は、本選考開始前に病院で診察を受けておくといいですね。
保護者と就活に関する話し合いをしておく
保護者は自分の子どもがどこに就職するのか気にしているケースもあるので、事前にどういった企業を受ける予定なのか話しておきましょう。
上記についてしっかり説明することで、保護者を安心させることができます。保護者が就活をしていたときと、今の就活は時期や流れが異なるので、近年の就活についてしっかり話せるようにしておいてください。
就活の流れを知って計画的に準備をできる人が内定に近づく
基本的な就活の流れを知っておくと、効率良く準備を進められます。的確な準備に取り組めるので、志望企業の内定獲得に近づくことができます。
現在の就活は全体的に早期化しているので、大学3年生のうちから動き出している人が目立ちます。
必要以上に焦る必要はありませんが、早く就活準備を始めたほうが有利であることは確かです。できることから就活をスタートさせ、計画的に準備を進めてみましょう。
【就活のスケジュールに関する調査】
調査方法:ポート株式会社が運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
調査日:2023年9月19日~9月25日
調査元:「就活の未来」を運営するポート株式会社
調査対象者:24卒・25卒の就活会議会員の95人