インターン

【インターンシップの期間】短期や長期の違いとメリット・デメリット

目的にあった期間のインターンに参加することが大切

インターンに参加すると、実際の業務を身近に感じることができ、業界や企業についての理解を深めることができます。インターンでの実務体験やグループワークなどは、今後の就活に必要な「志望動機」や「自己PR」を作成する際にも役立つでしょう。

インターンの内容は企業によって異なり、期間も1日~数年とさまざまです。短期か長期かを選ぶ時は、インターンに参加する目的や、期間中に何を学びたいかなどを考えてみましょう。事前に内容をチェックし、自分に合ったインターンを選んでみてください。ここでは、インターンの期間とそれぞれのメリット・デメリット、期間の違いによる特徴などを詳しく解説していきますので、インターン先の企業を選ぶ時の参考にしてみてください。

インターンの期間とメリット・デメリット

インターンシップの期間は企業によって異なり、1dayと呼ばれる1日限りのものから、1年以上にわたり開催される長期のものまで、さまざまな種類があります。

インターンの期間によるメリット・デメリットについて事前に理解しておくと、より有意義なインターンができるでしょう。インターンの期間は、実施時期や目的、特徴によって変わります。それぞれどのような内容なのか確認しておきましょう。

1dayインターンは1日限定

1day

1日限りのインターンは、1dayインターンと呼ばれます。主に企業の説明や、業務内容の紹介、短時間のグループワーク、社員や社長によるセミナー形式でおこなわれます。

実際の業務に関わるというより、企業の全体的な事業内容について知ることができます。企業側は、就活生に自社について興味を持ってもらうという狙いがあります。自社のインターンに参加している学生は業界や企業に興味があることが予想されます。またインターンシップに参加する学生は主体的に就職活動をしている証拠でもあります。そのため企業はインターンシップで、主体的に就職活動をしている学生の志望度を高め、自社について興味を持ってもらいたいという狙いがあります。

1日完結型のためスケジュールに組み込みやすく、気軽に参加できるのが特徴です。募集人数も多く選考がないのが一般的ですので、志望企業が絞り込めていない人、まずはさまざまな業界について知りたい人、企業のホームページにはない情報を得たい人などにおすすめです。企業の業務内容を知りたい、社員の話を聞いてみたいと感じている人は参加してみましょう。

メリット:短時間のため参加しやすい

1dayインターンは、その名の通り1日だけの参加となります。忙しい就活中も参加しやすいのは、1dayインターンの大きなメリットといえるでしょう。具体的には、半日タイプのものと終日タイプのものの2種類があります。もし半日タイプのものを選ぶと、午後はアルバイトなどの別の予定を入れることができます。忙しい就活中には大きなメリットと言えるでしょう。

また1dayインターンは短時間のため、興味のある複数の業界や企業のインターンに参加できます。いくつかの業界・企業で迷っている時に1dayインターンで話を聞くことで、志望先を絞り込めるでしょう。

デメリット:実際の仕事に対する理解は深まりにくい

1日限りのインターンは、気軽で参加しやすいというメリットがあります。しかし企業説明や職場体験、簡単なグループディスカッションなどがメインとなるため、実際の仕事内容についての理解は深まりにくいでしょう。1日の仕事の流れや職種による業務の違い、職場の雰囲気などについてもっとよく知りたいという人には、1日だけでは物足りないかもしれません。また、社員と個別で話す時間がなく質問ができない可能性もあります。

1dayインターンは実務をおこなうというより、自社を知ってもらうことを目的として開催されています。まずはさまざまな業界や企業について知るために参加して、より理解を深めたいという場合には、短期インターンや長期インターンに応募する方がよいでしょう。

短期インターンは1週間~1か月程度

短期

短期インターンは、一般的に1週間~1ヶ月程度の期間で実施されます。学校が休みとなる夏季や冬季におこなわれることが多く、それぞれサマーインターンやウィンターインターンと呼ばれています。1dayインターンに比べると、より実践的な体験をする傾向があり、課題解決のためのグループワークや、結果を発表するプレゼンテーションなどがメインです。

企業によっては、短期インターンで優秀な成績を収めると、本選考の面接が免除になるなど優遇されることもあります。実際の業務を社員と共におこなうケースは少ないですが、なかには給与をもらえる短期インターンも存在します。短期インターンは、長期休みを利用することで学業と両立しやすいという特徴があり、毎年多くの就活生が参加しています。

メリット:長期休暇に開催され参加しやすい

データ

上記の図のように短期インターンは選考の始まる3月まで絶えず様々な企業によって開催されています。特に大学の長期休みである8~9月・2~3月に開催されることが多く、参加しやすいことがメリットと言えます。また、長期休み以外に開催されている短期インターンは、授業のある時間帯を外して開催されていることや、休日に開催されています。このことからも、参加しやすいことがメリットでしょう。

また、短期インターンは、実施期間が1週間~1ヶ月に設定されているため、複数の企業への参加も可能です。興味のある企業のインターンへ参加することで、それぞれの違いや特徴、自分と企業が合っているかなどが、確認できるでしょう。学校の長期休み以外でも、6月や10月などにおこなわれる短期インターンもありますので、夏季・冬季を逃してしまっても参加は可能です。スケジュールと合わせて、開催時期を確認してみましょう。

デメリット:職場の雰囲気をつかむ前に終わってしまう

短期インターンでは、企業説明や職場見学に加えて、グループワークをおこなう企業が多くなっています。実務を経験する機会は少なく、与えられた課題についてディスカッションをしたり、解決策を見つけてプレゼンテーションをしたりなどがメインです。

1dayインターンに比べると、企業の業務内容や仕事における課題などを知ることができますが、期間中に職場の雰囲気を深く理解するのは難しいでしょう。

短期インターンでは実務ではなく、与えられた課題をプレゼンテーションする形が多いため、業務に必要な技術を学ぶチャンスもあまりないといえます。実際にその企業で働く時のイメージができず、企業についての理解をもっと深めたいと感じる可能性もあるでしょう。

以下の記事は、短期インターンについてより詳しく知りたい方にお勧めの記事です。

長期インターンは3ヶ月以上

長期

長期インターンは3ヶ月以上の職業体験をおこない、実際に企業の一員として仕事をします。ビジネススキルや企業で必要な知識、社会人としてのマナーなど、多くのことが学べるため非常に有意義な体験となるでしょう。長期インターンを開催しているのは、スタートアップ企業やベンチャー企業が多く、働くことで給与も発生するのが一般的です。

長期インターンに参加することで、これからの就活の軸や、自分の本当にやりたいこと、向いている仕事などが明確になることもあります。長期インターンは、参加すると本選考で有利になるケースも多く、熱意のアピールにもなります。業界や企業に対しての深い理解や、実践的な技術を獲得することで、今後の就活に役立ちます。

メリット:仕事に役立つスキルが身に付く

長期インターンでは、実際に企業で働く社員と同じ仕事を任されます。企画や書類作成、プレゼンテーションや会議への参加など、社会人として経験する業務を学生のうちから学べることがメリットです。さらに名刺交換のしかたや、企業とのメールのやりとりなど、ビジネスマナーも身に付くでしょう。

卒業して、入社した時点ですでに社会人としての経験があるため、スムーズにスタートできます。また、企業で必要となる専門的なスキルもインターンを通して学べます。仕事で使うパソコンソフトの操作方法や、取引先との交渉の仕方など、先輩に直接教えてもらいながら覚えられるため、インターンが終了する頃には、自分自身の大きな成長を感じられるでしょう。

デメリット:学業との両立が厳しい

長期インターンは、社会人のように企業で働くことになるため、平日・日中の勤務がメインです。3ヶ月以上にわたり企業で仕事をするため、学校を休むこともあるでしょう。学業や、単位取得に影響が出る可能性があるため、計画的にスケジュールを立てなければなりません。

ただ、ほとんどの企業では学業優先を推進していて、一部ではリモートワークなどが可能な業務もあります。就活生の都合に合わせて、働く時間帯や曜日を変更できる企業もありますので、インターンの内容について事前に確認しておきましょう。

長期インターンは実務経験が積める貴重な機会ですが、学業がおろそかにならないように注意しましょう。

長期インターンの勤務日数は週3程度

長期インターンの勤務日数は、週に3日程度としている企業が多くなっています。参加する時期やインターンの内容によって異なりますが、週1日から参加可能な長期インターンや、土日のみの勤務としているケースもあります。

学業やアルバイト、ゼミやサークルなど忙しい毎日のなかで、長期インターンを続けていくのは大変ですが、無理のない範囲で両立できるように、余裕を持ってスケジュール管理をおこなっていきましょう。

希望によって勤務日数や、インターンの期間を決められる場合もありますので、企業の採用情報やインターンの募集要項をしっかり確認し、長期で続けられるか慎重に検討してみてください。インターンへ参加する目的や、何を優先するべきかを明確にすることが大切です。

以下の記事は、長期インターンについてより詳しく知りたい方にお勧めの記事です。

インターンの期間ごとの特徴を理解して就活を進めよう

インターンの期間は、1日限りの1day、1週間~1ヶ月の短期インターン、3ヶ月以上の長期インターンの3種類に分けられます。

短期間で開催されるインターンはスケジュールが立てやすく、参加しやすいというメリットがありますが、企業への深い理解にはつながらないでしょう。さまざまな企業をみたい、企業の業務内容について説明を受けたいという時に向いています。

一方、長期インターンは実際に業務を体験することで、企業についてより詳しく知ることができ、社会人として必要なスキルやマナーを身に付けられます。ただし、長期間にわたり勤務を続けるため、学業との両立が難しいでしょう。

インターンの期間によって内容や特徴、メリット・デメリットはそれぞれ異なります。インターン参加の目的や、今後の就活のために何を学びたいのかを明確にして、自分にあったプログラムを選びましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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