就活その他

あなたはどれ?就活を勝ち抜く競争戦略の4つのアプローチ法

経営戦略、とくに事業戦略・競争戦略に関する考え方は、目標達成に対して
キーポイントがが「内的」なものであるか、あるいは「外的」なものなのかという区分と、
分析の主眼が「要因」にあるのか「プロセス」にあるのかという二つの区分に分けて整理することが出来ます。

こうして分かれた以下の4つの領域ができます。

・資源アプローチ
・学習アプローチ
・ポジショニングアプローチ
・ゲームアプローチ

これらのアプローチについてわかりやすい事例(プロ野球選手になりたい子供)を用いて説明していきましょう。

資源アプローチ

プロ野球選手になりたいと思うと、まず上手にならないと話になりません。
つまり、自分の現状における実力を確認し、足りないと考えるスキルに対して、
素振りをしたり筋力を鍛えたりするなど自ら練習をして実力をつけようとするわけです。

このアプローチは、
「自分自身つまり内の能力を高め、野球選手になることができる」要因からのアプローチです。

このように資源アプローチは、成功要因の源泉を内部に求めます。
このアプローチ法には大きな特徴が二つあって、
1つは、能力や価値の高さ、大きさです。
もう一つは、競争優位をもたらすものにオリジナリティが必要である、
つまりそう簡単に得られないという特徴です。
ただし、資源蓄積には時間を要するので、長期的な視点が必要であります。

学習アプローチ

次にひたすら自己流で練習あるのみ!だけではなく、
優れた指導者や高い能力を持ったチーム・ライバルなどを求めて
甲子園へ出場するような名門校に入るという戦略も挙げられます。

つまり、自己の実力を磨くために最適な環境を選び、
その道を進むという自分=「内」を基点とする「プロセス」を中心とした見方に基づいている学習プローチです。

学習アプローチは、資源や能力がどのように蓄積されるかという「プロセス」に焦点を当てています。
このアプローチで重要なポイントは、計画にはない結果が生じても失敗とせず、
そこから学習して蓄積し、次に活かすことです。
また、戦略を考える際に必要な要因として「場」と「実験」と「反省」を挙げています。

つまり、学習の「場」を選択し、「実験」を行いながら体系的に学習し、さらにその結果を「反省」することです。
不確実なものを確実なものにするプロセスは戦略の上で非常に重要であると言えます。

ポジショニングアプローチ

同じ甲子園に出場するという選択肢であっても、
スカウトの目に留まりやすいだとか、比較的競合の少ない地域にある名門校へ進むことが有利だという理由で考えられるかもしれません。
この場合は、自己以外の「外」にあるものの「要因」が戦略の中心となっています。

ポジショニングアプローチは、成功要因を外部に求めます。

つまり、どのような環境にあるかが成否を分ける重要なカギであるということです。
成功を収められるような環境としては、競争相手が少なく競争が激しくない環境、
あるいは利害関係者との関係が良好であるような環境などが考えられます。

あなたが受けないほうがいい職業をスマホで確認してください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

診断スタート【無料】

あわせて活用したい!

30秒で面接力がわかる!スマホで診断できるお役立ちツールです。

ゲームアプローチ

野球の上手な仲間を同じ高校に誘って、
甲子園出場の可能性をより高くしようとしたり、
親を説得するために、進学校であり野球の名門でもあるような高校を選ぶこともあるでしょう。
これは自分に都合の良い「外」の環境を作り出す「プロセス」に注目した考え方であります。

ゲームアプローチは、外部環境である競争相手のような他者が、各行動によってどのような反応を示すかという点を重要視しています。
また、「競争」だけでなく「強調」関係も必要としている点も重要なポイントです。

勝つためには、価値の創造と配分を考えます。
価値の創造では他者と協調し、価値の配分では競争することになります。
つまり、外部の構造に合わせるのではなく、自分にとって好適な環境をつくることに着目するアプローチです。

さて、それぞれのアプローチについてはご理解いただけたかと思いますので、
今度は皆さんご自身の就職活動に照らし合わせてみてください。

「将来なりたい自分」や「年収○○万円」などが達成すべき目標となるかと思います。
では今現在どういったアプローチを考えているでしょうか。

会社の売り上げが好調だとか優秀な社員が多いだとかは学習アプローチと言えます。
また、成長ベンチャーなど若いうちから裁量権のある企業を考えているなら、
ポジショニングアプローチをとっていますね。
この学習アプローチやポジショニングアプローチは大部分の人がしっかり考えられているかと思います。
また、中には自ら事業を立ち上げたいだとか、
会社を大きくしてやりたいというような考えはゲームアプローチであると言えるでしょう。

では、今現在の自分を分析し、自分の力を身につける資源アプローチはとれていますか?
この戦略まで考えられている就活生は意外に少ないのではないでしょうか。

ESや説明会、選考会などで忙しい中、時間が取れていないかもしれません。
しかし見方を変えれば、この就職活動こそ、自分の実力を磨く場でもあるのではないかと思います。
例えば、ビジネス書を読んだり、講演を聞いたりするようなインプットであるとか、
社会人との面談などでのアウトプットの機会も、意識をすれば資源アプローチとなるでしょう。

もちろん、ここで述べている目標とは「内定」のことではありません。人生で成し遂げたいことやこうありたいと思う姿です。
つまり、「内定」は戦略のうちの一部でしかなく、戦略がしっかりしていればおのずと結果はついてくるものです。

今一度こういった視点を加えて、「自分の人生戦略」を練っててみてはいかがでしょうか?

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ