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【農学部卒業生の就職先とは】人気のある就職先から大学別の進路状況について徹底解説!
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目次
農学部の就職先は本当に少ないのか?
「この学部出身者は就職先が限られている」「大学で学んだことを活かせる場所は少ないかもしれない」などのイメージを農学部に持っている人もいるかも知れません。しかしそれはあくまでもイメージであり、実態はそうではないと言い切れます。詳しくは後述しますが、食品・製薬などの業界、農協・大規模農家などの組織、飼育員・公務員などの職種など、多岐に渡る仕事があるので、現在農学部にいる人も心配することはありません。
本記事では、先にご紹介した業界・職種のディテールや各大学での進路先をご紹介します。同じ「農学部」であっても、通学している大学・学科などにより学んだことを活かせる現場は異なるでしょう。ぜひこのページを参考にしてみてください。
農学部に人気な就職先3つ
「どうしても農業がやりたい」「実家が農家だから」「小説や漫画を読んで農業に興味が湧いた」など、さまざまな理由により農学部を選択されたはずです。とはいえ、大学で多種多様なことを学んでいく中で、ダイレクトに農業に関わらなくても良いと思う人もいるかもしれません。
では、そうした農学部出身の人にとって、就職先は開かれているのでしょうか。まずは、人気のある業界・職種をご紹介します。
①食に直接関わる食品業界
農学部では、「食」にまつわる勉強をするはずです。そのため、食品業界は、人気の就職先として挙げられるでしょう。「食品」と一口でまとめるものの、冷凍食品、美容食品、加工食品、健康食品など、さまざまな種類があります。飲料に関する会社もチェックしておくべきでしょう。コンビニやスーパーなどと連携して商品開発を行う菓子メーカー、最近ではサプリメントも開発する飲料メーカーなど、新しいビジネスが続々と生まれている状況だと言えます。
そのため、農学部出身者の活躍の幅が広がっているはずでしょう。職種も限定されているわけではなく、「食」の研究職や製造のプロセスをチェックする品質管理職など、さまざまあるのでご安心ください。企業名を挙げるとするなら、「日本食研」、「伊藤ハム」などがあります。
②農学部の知識を活かせる製薬業界
食品業界だけではなく、「中外製薬」「久光製薬」など製薬業界も人気があります。農学部で学んだ「化学」「バイオ」「生物」といった領域を活かす場合、製薬業界がうってつけと言えるでしょう。製薬業界だけでなく、化粧品業界もオススメです。製薬メーカーで研究職を目指す場合、他の学部出身者が重宝されるケースもあります。そして、大学院出身の方がより歓迎される状況でしょう。
この職種に関しては、化粧品業界の方がチャンスがあるかもしれません。製薬業界には、「MR」という仕事があります。日本語では「医薬情報提供者」と呼ばれ、所属している企業の薬をお医者さんに送るなどの業務がメインです。病気や薬の知識は必要不可欠なので、理系出身者の方にアドバンテージがあるでしょう。
③農業のサポートをおこなう公務員
文系学部生の就職先としてイメージが強いかもしれませんが、公務員も選択肢としてあります。例えば農林水産省では、それこそ大学で学んだことを活かして、農業全体をサポートする仕事や農地を整備する業務も見つかるでしょう。他の省庁では、「国土交通省」、「林野庁」、「水産庁」、「環境省」などが就職先として挙げられます。
国土交通省では、河川や公園などの整備を行い、それは農業とも関わりのある仕事になるでしょう。他に公務員では、県庁や市役所などに勤める地方公務員があります。地域によっては、公務員試験を受けなくても特別枠として働ける可能性がありますので、要チェックです。高校の先生も公務員に当たる職種なので、農業学校などは最適かもしれません。
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その他農学部の就職先3つ
民間企業に就職することは比較的多いかもしれません。しかし、「農林水産省」などの組織で働く際、培ってきた知識を活かせる農学部生にアドバンテージがあるといっても過言ではありません。
前半でご紹介した業界や職種以外にも、就職先は豊富にあります。具体的に取り上げるのは、「農協」、「飼育員」、「大規模農家」です。こうした業界・職種も農学部出身者が最も必要とされる場所や仕事ではないでしょうか。それでは、具体的に見ていきましょう。
①農家を支える農協
34の都道府県の組合本部で構成される「農業協同組合」は、通称「農協」・「JA」という名前で知っている人も少なくないでしょう。農業協同組合はさまざまな事業を展開していますが、農学部出身は、経営事業に担っている「全国農業協同組合連合会(JA全農)」がうってつけの環境かもしれません。
JA全農は、農畜産物の加工や販売、農業に必要なスキルの指導、経営面でのバックアップなど幅広い業務を担当している組織です。募集している職種としては、「総合職」として、「全国コース」と「県域コース」に分類されています。読んで字のごとく、前者は国内だけでなく海外も勤務先となり、後者は各エリアをサポートする重要なポジションでしょう。
②畜産の実習を活かせる飼育員
飼育員の仕事も就職先としては良いでしょう。仕事内容は、動物園や水族館などで動物・生物の世話をするだけではありません。「イルカのショー」などの催し物の企画や園内の掃除、館内ガイドなど幅広い仕事内容を任されます。動物園や水族館は、土日こそが稼ぎ時でもありますので、自身の休日は定まっていないことも考えられるでしょう。
とはいえ、「海の生物が好き」、「動物が好き」という人であれば、こんなにも楽しい職場は他にありません。飼育員になるためのハードルがあるとすれば、「学芸員」の資格を取得する必要があります。また、勤務先が「公立」である場合、公務員試験を突破することが求められますので、「面接で合格すればなれる」という職種ではありません。
③第一産業に関わりたい人は大規模農家
「農学部出身は、やっぱり農業だろう」という人には、会社のような組織になっている「ファーム」、「大規模農家」はおすすめです。一般的な「農業の現場」のイメージとは異なり、どちらかといえば、ビジネスパーソンに近いポジションになるかもしれません。とはいえ、基本的な農作業などは行います。農園に来た人の接客や生産プロセスの管理など、幅広い業務を担うことになるでしょう。
大規模農家の特徴は、しっかりと休みがあることです。「一年中働いている」というイメージが農家にはあるかもしれませんが、休日や勤務時間も定められ、長期休暇があるケースも考えられます。まるで民間企業のような条件のもと働ける可能性もあるので、検討してみてはいかがでしょうか。
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農学部卒業生の進路を参考にするのもアリ
卒業生の進路選択も参考にしてみましょう。東京農工大学では、「製造業」「卸売・小売業」「医療・福祉」「地方公務」への就職先が目立ちます(平成28年5月1日現在)。上記でご紹介した人気のある業界も含まれているので、ぜひ参考にしてください。ちなみに院生になると、「学術研究、専門・技術サービス業」の人数が増えている状況です。
名古屋大学の場合、平成28年度では「カゴメ株式会社」「長野県庁」、平成27年度では、「農協」「富士薬品」、平成26年度では、「愛知県職員」「森永製菓」などが進路先になっています。神戸大学では、平成26〜28年度の進路先を覗くと、「製造業」が最も多い結果です。やはり「公務員」も一定数いるので、この3つの大学で言えば、同じような業界・職種を選んでいると考えられるでしょう。
農学部の就職先は多岐に渡るため視野を広く持とう!
「農学部の就職先は少ない」というのは先入観であり、むしろ幅広い業界・職種に開かれている学部と言えるでしょう。食品業界では、商品開発の研究を担当したり、製薬業界でも、学んだ知識を活かせる場面はさまざまあります。公務員として農林水産省で働いたり、各都道府県の地方公務員も人気のある職種です。「農協」では、「全国コース」「県域コース」の2種類があり、自分に合ったタイプの仕事をお選びください。
畜産の実習を活かせる飼育員になれば、大好きな動物たちに囲まれて働けるでしょう。大規模農家では、きちんと休日を取りながら、農業に従事することが可能です。参考にしたさまざまな大学では、進路先は製造業・公務員が多い傾向にありながらも、その他の業界・職種についている人はたくさんいます。これまでにご紹介した内容を参考に、就活に臨んでみてください。