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TOEICのスコアは何点から評価される?企業が求めるレベルも紹介

TOEICの結果はスコアで表示される

最初に、TOEICの結果はスコアで表示されるという点について解説していきます。TOEIC試験の満点は990点とされています。内訳はリーディングが495点、リスニングが495点となっています。

リーディングとリスニングの2つのパート構成になっていて、各パートに共通していることは、全て未回答であってもそれぞれのパートから5点を取得できるということです。TOEICには0点という結果は存在せず、必ず最低点が設定されています。そのためTOEICで一番低いスコアは、リーディングパートとリスニングパートの最低点の5点を足した10点となります。全てのマークシートで回答をミスしてしまっても、必ず10点を取得できます。

スコアは郵送で送られるがインターネットでも確認できる

TOEICの受験結果は郵送で送られてきます。試験日より30日以内に発送されます。先述したようにスコアの統計処理を行うため、試験直後にスコア採点ができません。一旦統計処理をしてから採点をするので、すぐに受験結果が通達されないようになっています。

インターネットでスコアを確認する場合は、試験日より3週間後の月曜日の13時頃に発表されるので、郵送通達より1週間ほど早く確認ができます。しかし、インターネットで確認するためには、TOEICの受験料をオンラインで支払わなくてはいけません。

そしてオンラインで申し込みする際に、申し込み画面の項目「テスト結果をインターネットで確認」で、「利用する」にチェックします。案内に従ってオンライン申し込みをしていれば間違いありませんが、ここでチェックを忘れるとオンライン確認ができなくなるので注意してください。

TOEICのスコアの目安

次に、TOEICのスコアの目安について解説していきます。300点台~800点台までのスコア別スキルについて紹介します。

  • 300点以下は要勉強
  • 400点台は初心者レベル
  • 500点以台は平均
  • 600点台は旅行・航空業でも通用し就活でも評価される
  • 海外支店のある企業が求めるのは700点台
  • 800点以上は専門・ネイティブレベル

以上の項目に沿って、TOEICのスコア別スキルについて説明します。TOEICの取得点数は、企業が求める英語スキルの基準値となります。就職活動では、TOEICの点数によって有利に働くこともあるため、英語の勉強が苦手の人も積極的に勉強し、TOEICを受験することをおすすめします。

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300点以下は要勉強

TOEIC300点以下は要勉強レベルです。TOEICにおいて300点以下という点数は、平均値を大幅に下回り、義務教育で学んだ英語の理解ができていないと認識されます。もちろん日常会話もできなければ、ビジネスシーンでも活躍できないレベルであり、実践的な英会話が不可能に近いレベルです。リスニング力も乏しく、断片的にしか単語を理解できない状況です。

スコアアップを狙うには、中学校の頃の教科書を読み返し、be動詞や文法の基礎を学ぶ必要があります。習得単語数も大幅に増やさなければ、TOEICで点数を取ることは難しいので、単語帳なども活用し着実に英語を学んでいくようにしましょう。まずは400点に到達するように努力をしてください。

400点台は初心者レベル

TOEIC400点台は初心者レベルに当たります。コミュニケーション能力は、通常会話は難しいですが、相手がゆっくり話してくれたり、単語を何度も繰り返して話したりすれば、会話のおおよその理解ができるとされています。英検と比較すると英検4級〜3級レベルで、中学校で学ぶ英語レベルに該当します。2,000〜3,000単語が身についているレベルなので、最低限のコミュニケーションは取ることができます。

ただし、400点台は新卒採用で求められている基準値にはまだまだ到達しません。あくまでもリスニング、リーディングともに初心者レベルなので、日常会話がスムーズにできるレベルではありません。新卒採用では500点が基準値となります。それでは次に、500点台の目安についてご紹介します。

500点台は平均

TOEIC500点台は、平均を表します。つまり、そこそこ英語ができるというレベルになります。コミュニケーション能力は、短い文での会話はスムーズにできるのですが、長い文での会話は難しいとされています。英検と比較すると英検3級~準2級に値します。高校で習う英語レベルであり、企業が新卒社員に期待する基準ともいわれています。2,500〜3,500単語の習得が目安となっていますので、500点台にいかない人はまずは単語習得から勉強を始めましょう。

しかし現実的には、TOEICは560点以上ある方が望ましいです。ぎりぎり500点の人は、テキストを買って模擬試験の練習をしたり、リスニングスキルを強化するような勉強をしてください。

600点台は旅行・航空業でも通用し就活でも評価される

TOEIC600点台は旅行・航空業でも通用し就活でも評価されるレベルです。一般的に大学で習得する英語レベルともいわれ、英語をゆっくり話してもらえれば聞き取ることができ、会話ができるレベルとされています。英検と比較すると英検準2級~2級に値します。4,000〜5,000単語を習得しているレベルに匹敵します。

ビジネスシーンでは、簡単な仕事関連の文章であればリーディングすることができ、意味を理解することができます。リーディングとスピーキング、リスニングがある程度できるとされているので、話すスピードが穏やかであれば 日常生活もクリアできます。ビジネスシーン以外でも、海外旅行先などで道を尋ねる質問もすることができ、相手の回答も聞き取ることができます。英語で最低限のコミュニケーションができる目安とされています。

ANAは600~700点

ANAが、入社前の就活生に対して求めているTOEICのスコアのレベルは特に点数としては明確には設けていません。あくまでも目標という形で面接で説明などしているようです。その目標値ですが、各部署によっても求められる英語力が違ってくるということもありますが、平均すると600点~700点程度のようです。

現在はあくまでも目標スコアとして就活生に通知していますが、今後は採用段階でさらに語学力を重視する形になっていく可能性があります。何よりも大事なことは、英語力そのものよりもむしろ相手に対してのコミュニケーション能力です。社員はコミュニケーションとして積極的に英語で伝える姿勢がより重要であり、伝えようとする意欲や努力する事がより求められます。

業務上では一般職ではメール、電話会議、海外出張、海外からのお客様への対応などで英語を使用する機会があります。また客室乗務員やパイロットなどの職種では、より実用的な英語力が必要とされます。特にパイロットは訓練を海外で行っていて、訓練自体も英語で行われますのでかなり高いレベルの英語力が必要です。

海外支店のある企業が求めるのは700点台

TOEIC700点台は、海外支店のある企業が求めている水準に当たります。コミュニケーション能力は、仕事での日常業務を英語でやり取りできるレベルとされています。英検と比較すると英検2級〜準1級レベルであり、5,500〜7,000単語を習得しているレベルに値します。企業での評価は、国際部門に配属するに近しいレベルです。TOEIC700点台は、世界共通語である英語で、日常生活に問題なく過ごすことができるとされているレベルです。

ビジネスでも、英語の文書や会議資料を読んで理解できるほどです。700点台の人は、ここからさらにステップアップして、より上の点数を取得することも可能なので、英語に関わる仕事がしたい方は730点以上を目指しましょう。

日産自動車は730点

2014年から、フランスのルノーと提携強化をしている日産自動車は、仕事上で英語が必須となっている日本企業の一つです。上司が外国人というケースもあり社内会議での言語、文書など英語で行うようになりますので、自然と英語を使わなければならない環境が多い企業と言えます。就活生に企業が求める英語のレベルはどの位かという点では、目指すスコアはTOEIC L&R 730点です。

他の企業に比べてかなり高いレベルを入社前に求められると言えます。ただしこれは目安ですので、人事担当者のコメントでは「あくまでも英語力の基礎を自分で身に着け、ビジネス上の英語のスキルは入社後に会社で教育する」ということですので、まずは基礎力を磨いておきたいところです。

同時に就活生に対して企業側が求めていることは、「英語はもちろんのこと英語で話す為の考え方や論理力」などとされていますので、会話の中身と何故そう考えるのかという自分の確たる意見を表現できることがより大切になってきます。

JTBは750点

JTBは、日本で最大手の旅行会社で常に学生の就職先の人気ランキングに入っている企業です。旅行会社ですのでかなり高いレベルを就活時から期待される、と考える方も多いのではないでしょうか。実際のところ、エントリーシートにTOEIC L&Rのスコアを記入する欄がありますが、これはあくまでもコミュニケーション能力を見る為のものというスタンスのようです。

2015年度から開始された「グローバルエントリー」という海外で働くことを約束する採用形態では、応募要件としてTOEIC L&Rスコア750点以上」と定めています。英語力が高いと入社後の選択肢も広がり活躍できる機会も増えるので、英語は、今から出来るだけ勉強して身につけたいところです。(参照サイト:TOEIC)

上記の2つの企業と比べての違いは、TOEICはスコア数値にはこだわらず、英語を使った経験などが求められるようです。学生時代の海外旅行や短期留学、という海外での経験を含めた実践的な英語力と国際経験がより推奨されています。

800点以上は専門・ネイティブレベル

TOEIC800点以上は専門・ネイティブレベルに当たります。コミュニケーション能力は、問題なく英語で意思疎通ができるレベルとされ、ビジネスシーンでは本格的なMTGや打ち合わせがスムーズにできるレベルとされています。英検と比較すると英検準1級レベルに当たり、8,000〜9,000個の単語を把握できているレベルに匹敵します。特に860点以上は、すぐにでも海外赴任ができるレベルといわれていて、転職活動でも大いに有利になるほどです。

もちろんネイティブレベルに値するので、並大抵の努力だけでは、800点以上は取得できません。日々の小さな積み重ねがスコアアップにつながります。800点の壁を超えたい人は、単語の習得だけではなく、リーディングとリスニングを継続して勉強するようにしましょう。

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TOEICの点数は選考時だけでなく入社後も求められる場合がある

実は、TOEICは新卒採用の選考時だけでなく入社後も受験を求められる場合があります。就職活動中だけではなく、社会人になってからも英語の勉強をしなくてはならないのです。というのも、TOEICを一つの評価基準にしている企業も多いのです。そういった企業は福利厚生として、外部の教育機関の受講料の割引をしている場合もあります。多くの教育機関ではTOEIC対策コースがあり、英語学校や英会話教室の料金が安くなる場合が多いので、入社後に英語の勉強で困った人は利用してみてください。

昇進試験で用いる企業もある

TOEICを昇進試験に採用している企業もあり、キャリアアップするために、主任、課長、部長と昇進するには、高得点を取得しなければ難しいとされています。

TOEICの点数を英語能力の基準値として、評価基準にしている企業は多く見受けられます。点数で評価ができるので、公平性もあり、平等な人事評価ができるというメリットがあります。TOEICの結果は基本的には無期限有効ですが、こちらも公平性を保つように、受験してから半年以内の点数しか受け付けないという企業もなかにはあります。

TOEICを昇進試験にしている理由はもう一つあります。新卒採用の入社条件に「TOEIC●●●点以上」と設ける企業が増えたからです。そうすることで、必然的に英語能力に長けた人材が毎年入社してくるので、社内の英語レベルが上がります。新卒入社の社員だけではなく、既存の社員にも英語能力を向上してほしいために、昇進試験にTOEICを採用している企業は多いのです。

就活に向けてTOEICのスコアアップを目指そう!

TOEICは就職活動において強力な武器となりうる存在です。英検とは違って不合格になるということはありませんので、スコア目標を設定してコツコツと努力すれば目に見えて点数はアップしていくでしょう。また高い点数を保持していれば、良い英語スキルを持っているという単なる証明になるだけでなく、それだけ高いハードルを越えるために努力を重ねて頑張ることができるという、人間性を高く評価してもらえることにもつながります。

ですので、スコアだけで結果が決まるものではもちろんありませんが、地道に一歩ずつ頑張ってきたぶんだけ就職活動を有利に進めることができるはずです。ご紹介したボーダーラインを基準にし、就職活動を有利に進めるべくスコアアップを目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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