就活その他

【理系の就活とは】応募方法と注意点・メリットを徹底解説

理系の就活は文系と違うのか

理系は理学・工学・薬学・農学などの分野を勉強します。それぞれに様々な特徴があり、その他の学部や学科も存在しますが、就活では理系ならではの共通点があります。

多くの人が理系と聞くと「研究」をイメージするように、それぞれの分野について専門的に学んでいくことが多いのが理系の共通点です。文系に比べると専門分野に特化していることも多いため、それを活用して就活がおこなわれることもあります。

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理系学生の就活スケジュール

理系学生の就活スケジュールはどのようになっているのでしょうか。理系学生は文系学生に比べ、実験や研究などで忙しいことが多いでしょう。そのため、就活だけでなく大学やアルバイトなど、全てのスケジュールをできる限り把握し、早めに予定を組んでおかなくてはなりません。

学生生活後半は、就活も含め大切な予定が入りがちです。見落としがあると取り返しがつかなかったり、誰かに迷惑をかけてしまう可能性もありますので、全体のスケジュールを把握し、早め早めに動くようにしていきましょう。インターンシップへの参加、自己分析、業界・企業研究など、自分なりに締め切りや目標を決めて進めていくのがおすすめです。

理系就活の進め方

理系の就活は、文系とはやや違っている部分があります。理系の就活生は実際にどのような方法で就活を進めているのでしょうか。

理系の就活のやり方は大きく分けて2種類になります。ひとつは一般的にも広く知られている方法で就活がおこなわれていますが、もうひとつに関しては理系の学生以外はその仕組みを知らない人も多いです。就活の方法についてアドバイスを求めるのなら、同じ理系の先輩を選んだ方がいいでしょう。

理系独自の就活方法を知らなければ、それだけで自分の可能性を閉ざしてしまうことになります。さまざまな方法で就活に取り組んでいきましょう。

自由応募

・学生から直接企業にアプローチをする
・会社説明会、OB訪問、リクルーター面接などをおこなう

ひとつは自由応募という方法です。これは一般的な就活と同じように、学生から企業に応募して選考に進んでいくやり方です。学生から直接企業にアプローチをしていき、会社説明会やOB訪問、リクルーター面接などを利用して選考を進んでいきます。もちろん必要なければ、それらを経ずにいきなり書類選考や面接に進むという学生もいます。

自由応募については、文系の学生と全く就活の方法は同じと考えて問題ありません。唯一違うのは、研究職などの専門職と営業職などの総合職のどちらにも応募が可能ということです。理系の就職先は研究職だけに限らず、営業や事務なども含まれます。自由応募の場合は、文系の学生と争って就活を進めていくということも多いです。

学校推薦

・学校や研究室の教授から企業に推薦する
・企業から指定があるケースも存在する

理系の属性を活かしたもうひとつの就活方法が、学校推薦というものです。学校推薦では、その名の通り学校や研究室の教授から企業への推薦をもらいます。企業と大学や研究室、教授との結びつきが強い場合には、企業から何人の学生が欲しいなどの指定がある場合もあります。

推薦応募のメリットは内定をもらいやすかったり、その企業で実際に働いているOBが就活準備を手伝ってくれたりするところです。研究室の先輩が就職した企業に翌年自分が就職するという例も多くあります。お互いの結びつきが強いため、就職に関しても協力的であるというのは大きなメリットだといえます。推薦応募は文系では珍しく感じるかもしれませんが、理系の学生にとっては広く一般的に知られていることです。

研究室選びの段階で就職したい企業に狙いを定め、推薦を狙うという学生も少なくありません。推薦と聞くと一見楽なように感じますが、就活は早い段階から始まっていますし、誰もが推薦をもらえるというわけではありません。

理系の就活の進路

理系は文系に比べて自分の専門分野に就職する人が多いのが特徴といえるでしょう。もちろん自分の専攻や研究分野にもよりますが、理系の場合は大学で学んだ知識を活かせる職業に就く人が多いのです。

文系の場合、直接実務で活かせる分野は割合としては少ないため、大半が大学での専攻と無関係の分野に就職することが多いでしょう。もちろん、理系でも専門分野以外に就職する人はいます。ここからは、理系学生の就職先について詳しくみていきましょう。

専門とする分野に就職する

先述の通り、大学で専門的に学んだ分野で就職するという人が理系では多いです。大学で学んだことを活かせますし、専門分野であれば活躍できる可能性が高いため、とても魅力的な進路選択であるといえるでしょう。

専門外の分野に就職するより、就活自体も進めやすいといえます。自分が学んだことと志望企業での仕事が一致していれば、志望動機や自己PRもしやすいですし、企業側からも理解してもらえやすいというメリットがあります。

大学での成績や成果などで、企業側から期待されるというケースもあるでしょう。技術職や研究職、開発、生産など、理系ならではの経験やノウハウを活かせる職種に挑戦するのもおすすめです。学校推薦などがあれば、挑戦してみましょう。

専門外の分野を扱う企業に就職する

中には、自分が大学で学んだ分野以外の理系分野で、就職先を選ぶという学生も一定数います。理系であるからといって、必ずしも研究分野が実務に直結するとは限りません。数学分野など、特定の業種・業界に直接結びつかないケースもあるでしょう。

そのような場合には、専門分野かどうかではなく、学生生活で身に付けた分析力や技術力、知識などが活かせそうな分野を探し、挑戦するということになります。

最近は、全く異なった分野の知識や技術を組み合わせ、新商品を開発するといった事例も増えてきています。そのため、専門外だからといって必ずしも不利になるわけではありません。専門分野にこだわらず、理系の学生を幅広く募集するという企業も増えてきているため、自己分析や業界・企業研究を十分にした上で挑戦してみるとよいでしょう。

文系が多く就職する職種に就職する

理系だからといって、必ずしも全員が理系の職種に就職するわけではありません。中には文系の学生が多く就職する職種を志望する理系学生もいます。具体的には、金融やマスコミ、コンサルティング、サービス、商社などへの就職が挙げられます。

これらの職種の中には理系的な能力を活かすことができるものも含まれているでしょう。しかし、自分が学んだ専門分野と職種が直接結びつかないため、志望動機や自己PRは注意深くおこなわなければなりません。自己分析や業界・企業研究をする中で、「自分がその職種で活かせるもの」を探しましょう。

自分の専門外の職種に就職する場合、その職種のことが大まかにしかイメージできないという点にも注意が必要です。専門外だからこそ、一般的なイメージを信じ込むのではなく、丁寧に研究しなくてはなりません。また、文系の学生など、自分とは異なった分野を専門に学んだライバルが多くなります。本当に自分が活躍できるのかなど、十分に検討して判断してください。

理系学生がアピールできるポイント

就活では理系の学生だからこそアピールできるポイントも多く、それは企業側が理系学生に期待するポイントでもあります。理系ならではの能力や経験を押し出して、企業側にアピールしましょう。

ここでは、理系学生がアピールできるポイントについて紹介します。企業が理系学生のどのような能力に期待しているのかを想像しながら、自分の強みについて考えていきましょう。

テクノロジー・ITに強い

IT人材の不足が叫ばれるなか、テクノロジーやITなどの分野に強い理系学生は魅力的であり、就活でもアピールできるポイントになります。たとえば、エンジニアは文系でも活躍している人はいますが、大学で関連分野を専攻している理系学生の方がスキルが高い可能性があるとみられることもあります。

また、IT企業以外の企業でもデジタル技術を積極的に取り入れるデジタルトランスフォーメーションを進めています。どのような企業でもテクノロジーやITに強い人は魅力的にうつるはずです。

数値やデータ分析に強い

データを分析し、仮説を立てて検証する力は、理系学生にとって大学の勉強で培われる能力のひとつです。大学で実務的な経験がなくても、数値やプログラミングといった数字関連にも抵抗があまりないため、就業後に仕事として覚えるスピードがはやい人も多いでしょう。

最近では統計・ビッグデータの分析の必要性が増したり、データサイエンティストといった職業が注目されるなど、企業側のデータ分析の需要は高まっており、大きなアピールポイントになります。

ロジカルシンキングができる

大学の研究をしっかりしている理系学生は、仮説・検証のプロセスがしっかり身についているため、ロジカルシンキングができる人も多くいます。「ただなんとなくやりたい」「~と思った」と感情優先で説明したり物事を考えるだけでは、ビジネスの現場では説得もできませんし、実現性も低いと考えられます。

問題を自らみつけ、解決に導くことができるロジカルシンキングはビジネスの現場でも重要視されます。

プレゼン力がある

数値やデータ分析に強い、ロジカルシンキングの能力が高い人は、プレゼンにも活かすことができます。ビジネスの現場では、社内外の人にプレゼンをする機会が多くあり、プレゼン力は必須の能力ともいえます。どんなにいいアイデアがあっても魅力的に伝えることができなければ、採用されないからです。

こうした能力に加えて、大学の研究発表などでもプレゼンを経験している人は多いはずです。そうした人は、プレゼン資料の作り方やスムーズな進行などを理解しているケースがあり、プレゼン力があるケースが多いといえます。

理系の就職ランキング

理系学生の就職ランキングは文系とは異なっている部分もあります。理系学生はどのような職種や企業が魅力にうつっているかを押さえ、選択肢として頭に入れおきましょう。ここでは人気の職種と企業のそれぞれのランキングを紹介します。

人気の職種ランキング

人気の職種ランキング               (回答数)

  1. 開発227
  2. 研究 205
  3. 営業 110
  4. 技術職101
  5. 企画76
ネオキャリアがまとめたアンケート調査によると、開発職がトップであり、その後に研究職が続きました。この2つの職種は理系で培った能力を直接的に生かせる場合も多く、理系職種の代表的な職種ともいえます。
そのほかも理系を結びついた職種が上位にランクインしていますが、第三位は文系でも人気のある営業職となっていることが特徴でした。営業職の中には、理系の知識を生かした商材やビジネスの営業も含まれていると考えられます。

人気企業ランキング

理系総合ランキング                 (得票)

  1.  ソニー1102
  2. 味の素 710
  3. 明治グループ482
  4. カゴメ352
  5. 富士通339
  6. トヨタ自動車334
  7. サントリーグループ323
  8. アサヒビール321
  9. 森永乳業318
  10. オムロン301

マイナビがまとめた2020年卒の大学生就職人気ランキングではソニーが3年連続で首位となり、富士通は13年ぶり、オムロンは初めてトップ10入りしました。知名度が高い企業のなかでも、自分が培った技術や能力を活かせる企業が多くランクインしました。IT・インターネット企業の人気が高まっているのも、最近の傾向のようです。

ちなみに文系総合ランキングは、JTBグループ、全日本空輸(ANA)、東京海上日動火災保険がトップ3にランクインしており、文系と理系の学生の志望意向が大きく異なることが分かります。

就活を進める時の注意点

理系の学生は自由応募と推薦応募の両方が可能なので就活でのチャンスも多く、文系よりも有利に就活を進められるような気もしますが、もちろん就活を進めるに当たって注意点も存在します。理系の就活が楽そうだというのはあくまでイメージに過ぎず、実際にはとても大変なものです。

理系というイメージが営業職などでは不利に働いてしまう可能性もあります。文系が理系の学生とも争わなければならないように、理系の学生も理系同士だけではなく文系の学生とも争わなければならないのです。

文系も理系も条件はほとんど同じであり、理系の学生の方が場合によっては不利な状況にあることもあります。理系は推薦応募があるからと高を括らず、しっかりと準備して就活に取り組まなければなりません。

視野を狭めすぎない

理系の特徴といえば専門的な分野の研究をすることです。専門的な知識は大きな武器になりますし、その知識を活かして就職するということも多いです。しかし、理系の学生は技術職に就く傾向が強いため、それを意識し過ぎて視野が狭くなっていることもあります。専門的な知識を身に付けているからこそ、それを活かせる専門的で技術的な仕事をと思い、自ら自分の可能性を閉ざしてしまっていることもあるでしょう。

すぐに自分の進むべき道を決めてしまうのではなく、自分のキャリアプランを実現するためにはどの企業に就職すればいいのか、という広い視野で就職先を選ぶ必要があるということを覚えておいてください。研究したことを必ずしも仕事にしなければならないというわけではありません。色々な可能性に目を向けながら就活を進めていく必要があります。

推薦応募は慎重に進める

推薦応募では試験がある場合もありますが、形だけという企業も多いです。顔合わせのために試験の形を取っているだけであったり、場合によっては無試験ということもあります。

内定をもらいやすい理系就活の特徴である推薦応募ですが、研究室の教授や大学を通して推薦しているものですので、合わないと感じていても辞退しにくいことがあります。自分に推薦の話が来て焦って決めてしまったが、後になってやはり別の企業を受けたいとなっても、それができないことがあります。

絶対に辞退出来ないというわけではありませんが、辞退をすると教授や大学のメンツを傷つけてしまいますし、その後の就活については誰の支援もなく、自分の力で進めていかなければなりません。推薦を受けると簡単には後には退けないため、しっかりと考えてから推薦の話を受けるようにしなければならないでしょう。

専門職は潰しがきかない

理系の特徴は専門的な分野に知識があり、専門職にも就けるということです。専門的な知識や技術は誰もが持っているものではなく、少数の人しか持っていない能力であるためそれは大きな強みになります。

しかし、裏を返せば専門的な知識に特化しすぎたため、その他の能力が育っていない可能性があるということです。長期的に専門職に就いていると、それ以外の職種に挑戦しづらくなってくるため、その職種で本当にいいのか、途中で嫌になってしまわないかを考える必要があります。

また個人の問題だけではなく、企業の問題で職を続けられなくなることもあるでしょう。企業が倒産する心配はないか、その職種の研究などが中止になる心配はないかなど、将来的なリスクにも注意を払って就職先を決める必要があります。

スケジュール管理を徹底する

就活といえば大変になるのがスケジュール管理です。就活は選考だけではなく、履歴書やエントリーシートの提出、会社説明会への参加などとにかくやるべきことがたくさんあります。就活中は常に忙しく過ごすことになるため、スケジュール管理が非常に難しいです。また理系の学生は研究と就活を同時に進めることもあるため、スケジュール管理は徹底しておこなわなければなりません。

スケジュール管理がしっかりとできていないと、選考の日付を忘れてしまったり、ダブルブッキングがあったりと大きなチャンスを逃すことになります。理系の場合は特に大変になる可能性が高いため、スケジュール管理をとにかく徹底するということを覚えておかなければなりません。

エントリー数は少ない傾向にある

理系の自由応募は推薦応募があるため、文系の学生に比べてエントリー数は少ない傾向にあります。研究職や専門職であれば理系同士少ない人数で争うことになります。応募する学生の数が少なければそれだけ有利になる場合もありますが、人気の企業などだとそれでも多くの人が受験しますし、研究職などは採用枠自体が少ないことも多いです。

受験者総数が少なかったとしても採用枠が小さければそれだけ倍率も高くなります。推薦応募が多いからあえて自由応募を目指すというのも戦略としては間違っていませんが、必ずしもそれが有利になるわけではないということを覚えておきましょう。

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就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

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TOEIC600点以上は有利になる

TOEICはビジネス英語の能力を示した資格であり、就活では多くの場合で有利になります。無資格だと英語力のアピールも難しいですが、TOEICは定量的に努力を示すことができ、特に理系の学生が取得していると好印象です。

TOEICの点数による英語力だけではなく、それを取得した過程の努力も評価されます。また、最近ではグローバルに活躍する企業も増え、これからも英語力が評価される企業は増えると考えられます。文系、理系問わず600点以上であれば評価の対象になりますので、まずはそこを目指しましょう。

理系の場合だと研究職では英語を使う機会も多いです。英語の論文を読んだり、英語で研究結果を記すということも多いので、理系だからこそ英語力をつけておいた方がよいとも考えられます。

理系就活の特性を存分に活かそう

理系の就活は文系とは違う点がいくつかあります。就活の方法も自由応募だけではなく推薦応募もあるため、両方の可能性を利用してより自分が納得出来る企業を目指すことが大切です。

理系では専門的な分野を研究していることも多く、特定の分野に知識や技術が特化していることも多くなり、潰しがきかないというデメリットはあるものの、それは他の人にはない大きな武器になります。専門職でやり抜くという覚悟があるなら、潰しがきくかどうかを心配する必要はありません。不安がある場合は、その他の能力も伸ばしておけば問題は解決できます。

どちらの場合にしても、しっかりと自分の可能性や望みと向き合い、後悔なく就活を終えることが大切だということを覚えておきましょう。きちんと考えて取り組めば満足のいく結果を残すことが出来ます。文系理系に関係なく最後まで真剣に取り組むということが大切です。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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