業界研究

【IT業界の志望動機の書き方】作成する上でのポイントと例文

憧れのIT業界へようこそ!

ネットの普及により大きく広がったIT業界は、業界発足時から現在まで常に成長を続けている業界になります。成長を続けているだけではなく、時代の最先端でもあり続けている業界で、就活生人気も非常に高いです。就活生人気が高いことで当然競争率も高くなりますが、それに加えてIT業界自体が特殊であるため就活難易度も非常に高位と言えます。

IT業界はその実態について知られていないことも多く、また変動の激しい業界でもあるので、正しく理解をするのが難しいでしょう。多くの就活生が憧れを持ち、実際に夢のある業界ではありますが、IT業界で働きたいのならただ憧れを持つだけではなく、IT業界とはどんな業界なのか、どんな仕事をしているのか、どんな人が求められているのかなどを詳しく知り、しっかりと対策を立てて就活に臨むことが大切になります。

志望動機に求められる要素6つ

就活では自分がどんな人間なのか、どんな能力を持っているのかなどを知ってもらう必要がありますが、それに加えて自分がなぜその業界、その企業で働きたいと思ったのかという志望動機も非常に重要になります。

志望動機ではその人の働く意欲だけではなく、人間性や働くための原動力などを知ることができ、就活生にとっても企業にとっても大切なものです。しっかりとアピール出来る内容を練り上げる必要があるでしょう。

またIT業界は他の業界とは違った性質を持っているため、IT業界を志望するのであればすでに定型の志望動機を作っている人も、それに合わせて作り変えていかなければいけません。IT業界では求められている要素が大きく3つありますので、それに合わせて志望動機を作っていきましょう。

①成長意欲を感じさせる

日本の就活は世界的に見ても特殊で、海外で一般的な実力主義の即戦力採用ではなく、企業での成長を見越した人柄重視で採用が決定します。社会人経験のない新卒に求められるのはポテンシャルと成長意欲なので企業に就職して働きたいという気持ちを伝えるだけではなく、働くことを通じて学んでスキルアップをしていきたいという気持ちを伝えることが大切です。

IT業界は常に変化を求め時代の最先端を行く業界です。変化を恐れずそれを自ら追い求めていけること、挑戦し、成長し続けるという姿勢が大切になるので、仕事を通じて自らをレベルアップさせていきたいという思いを伝えることが大切になります。

②目的意識を持っている事を伝える

IT業界は漠然とネットやパソコンを使って働く業界だということは知られていますが、その詳細については知らない人も多いです。ネット環境を駆使して仕事をするというイメージ自体は間違っていませんが、それはとても専門的なもので企業や職種によっても仕事内容が大きく変わってきます。

志望動機をより良いものにするには当然仕事内容への理解も必要で、それらを理解した上でどのようなことがしたいのかを具体的に記す必要があるでしょう。将来どんな自分になりたくて、そのために就職をして何をするのかただ漠然と志望しているのではなく、きちんとキャリアプランがある事を伝えることで仕事への理解と志望度の強さをアピールすることができます。

仕事を通じてどのように成長したいかに加えて、働くことに対する明確な目的意識があることを伝えることが大切です。

③原体験を元に根拠を示す

志望動機は綿密に作り上げていかに志望度が高いか、その業界や企業で働くことにどのような意味を見出しているのかを企業に伝える必要があります。志望動機は時間をかけて作ることができるので、練りに練れば誰でも人の心に響く素晴らしい文章を書くことが可能ということです。

時間さえあれば嘘でも何でも企業の気を惹く志望動機を作成することはできますが、就活生の甘い言葉には企業は引っかかりません。どれだけ素晴らしい志望動機であってもそれに信憑性がなければ評価の対象にはならず、下手をすると嘘をついていると思われてしまうこともあります。

企業に信じてもらうためには志望動機に信憑性、説得力がなくてはなりません。そこで大切なのは原体験です。志望するきっかけとなった原体験を語ると志望動機に納得感が出るので、志望動機には必ず含めて企業を説得できる志望動機を作成しましょう。

④なぜその業界・企業を働いたいのか明確にする

志望動機を書く上で意識しておきたいのは、やはり何故志望する業界で働きたいのかになります。IT業界で活躍をしたいなど、その業界を選んだからには何かしらの理由・動機づけがある筈です。それを自分の中ではっきりとさせておかないと、志望動機を書いても読んだ人に説得力を持たせることはできないでしょう。

企業にアピールすることができる志望動機を書きたいのであれば、自分がその企業・業界への就職を目指している理由は何かを、自分の中で明確にしておくことが重要です。志望動機に説得力を持たせたいのであれば、まずは書き始める前に自分が、何故その企業・業界で働きたいと思ったのかをしっかりと文字として書き起こしておくといいでしょう。

⑤どのように企業で貢献していくのか述べる

志望動機で自分の理由ばかりを述べるだけでは、動機を聞いた採用担当者も就職後のイメージをしにくいものです。採用につなげられる志望動機にするには、企業側が「就活生を採用した後の具体的なイメージができる」内容になっていることが重要なのです。

具体的には、企業でどのように貢献していきたいかを述べるのが一番です。自分が就職した後、企業でどういった活躍をしたいのか、どのような仕事に取り組みたいのかをアピールしていきましょう。

自己分析の結果を踏まえて、一度実際に就職後の自分についてイメージしてみるといいでしょう。就職後に企業でやってみたいことやキャリアイメージがあるのであれば、それを志望動機に反映させるのも良い方法です。

⑥自分が持っているスキルをアピールする

当然ですが、自分が持っているスキルを正しくアピールすることも、志望動機を述べるのにあたっては重要です。特にIT業界に就職する場合は、ITに関する専門のスキルを持っていることは大きな意味があります。

資格として履歴書に記載するだけではなく、こちらも具体的に「今持っている資格でどういうことができるか」がアピールできるといいでしょう。インターンなどで自身の能力を使った経験があるのであれば、その時のエピソードを志望動機の中に盛り込むのもよい方法です。

自分が持っている能力があることをただ文章として並べるだけでなく、能力について具体的にイメージできるように、エピソードなどを交えて志望動機の中で述べるようにしていきましょう。

志望動機の作成手順

IT業界の志望動機に求められている要素を知れば、それらに留意して実際に志望動機を作成していきましょう。志望動機を作成するときにはその業界で求められる要素を知って、闇雲に書き進めていくのではなく、しっかりと手順を確認してから書くことが大切です。手順を考えずに書き進めてしまうと途中で行き詰ってしまったり、完成してもクオリティの低いものになってしまうこともあります。

志望動機は書き始める前にどのような手順で書き進めるか、志望動機の全体的な構成などを考える必要があるでしょう。完璧な志望動機を作成するためには、どのような方針で書き進めていくのかをしっかりと決めてから書き始めることが大切になります。

IT業界が求める志望動機は、作成ツールを使えばすぐに完成します。

志望動機を書こうと思っていても、なぜそうなのかをうまく説明できないと悩む学生は多いです。

そんな時は無料の「志望動機作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、過去の内定者の志望動機を参考にしながらあなただけの志望動機が完成します。

内定者の志望動機文を参考にしながら、選考を突破しましょう。

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自己分析をおこなう

・将来どうなりたいか
・何をしたいか
・何ができるか

志望動機を作成するのに必要なことが、自身の能力や考えを客観的にまとめることになると解説しました。就活に向けて考えをまとめる場合、まずは自己分析をおこなうことから始めることが大事です。

とはいえ、自己分析をおこなうのは難しい、苦手と考えている就活生が多いことも知られています。自分というものがそれだけ幅広い要素を持っているということでもあるでしょう。自己分析を効率的におこなえるように、上記の点を踏まえた上で自身を分析してみましょう。

これらは志望動機にも重要なポイントでもあります。この3つの要素を中心に、自分の今までの行動や、周りからの評価を振り返っていくと、効率的に自己分析をおこなうことができるでしょう。

業界研究・企業研究をする

就活を始める場合、誰しも企業や業界のことに関しては詳しく知らない場合も多い筈です。企業や業界全体の動きについて知ることは、その後の就職にも大きく影響する部分になるでしょう。

特にIT業界はアップデートのサイクルが早く、動向や新しい技術などが次々と出てくるものです。最新の動向に対して、いかにアンテナを貼って情報をチェックしているかは面接の場でも問われることになると思っておきましょう。

業界全体の基本的な研究や公式サイトなどを用いた企業研究だけではなく、SNSやIT業界に関するニュースを常にチェックしておくなど、最新の情報に多く触れておくことが特に大事です。できるだけあらゆる情報がキャッチできる手段を使うのもポイントです。

原体験からなぜ志望するのかまとめる

志望動機を作成するためには、まずどのような内容を書くのか志望動機の大枠について考える必要があります。志望動機は自分がその業界、企業で働きたいという想いを伝えることですが、前述したようにそれには説得力がなくてはなりません。

そこで原体験を含めて書くということが大切になるのですが、予め作った志望動機に原体験を無理やり入れ込むのではなく、原体験から派生して志望動機を考えるということが大切になります。原体験を後付けすると内容とのズレが生じてしまう可能性があり、志望動機とそれの元となる原体験が食い違っていれば志望動機に納得感はでません。

原体験と志望動機は必ず一致している必要があります。志望動機の内容は原体験を中心に据えて、そこから広げていくようにしましょう。

文章構成は結論ファーストでロジカルに

内容を決めれば次に文章構成を考えていきましょう。志望動機の文章構成は結論から書き始めて根拠、まとめと書き進めていき、抽象的な表現は避けて「なぜそう言えるのか」を考えながらロジカルに書くことが大切になります。

IT業界に限らず就活の志望動機は結論ファーストに書くということです。採用担当者は一日に何百もの履歴書を読み込むので分かりやすく書くことがポイントになります。結論が最初にあればそこを読んだだけで内容の全てを知ることも出来ますし、内容をより印象づけることができるでしょう。

またIT業界の志望動機の注意点はロジカルに書くということを意識してください。ITは緻密な計算や論理で成り立つもので、偶然何かが出来るということがない業界です。何かを成功させるためには明確な理由や原因が必要で感情や人情でどうにかなる業界ではありません。論理的な思考が出来るということアピールし、高評価を目指しましょう。

IT業界の志望動機例文

IT業界に関する情報や自己分析が終わったら、いよいよ志望動機を書いていく段階になるでしょう。ですが実際に文章を書く場合、何の見本もないまま一から書くのは、こういった文章の場合なかなか難しいことです。

ここでは、実際にIT業界への志望動機を書く場合どういった文章で仕上げるといいか、複数の例文を参考に記載していきます。例文を書く際のポイントと解説とあわせて、自分をアピールできる文章を書くための手本にしていきましょう。

IT業界の志望動機が書けない時は、志望動機作成ツールを活用しよう

IT業界の志望動機は、内容が薄いと人事に採用されません。選考を突破するには、志望動機を作り込む必要があります。

そこで活用したいのが志望動機作成ツールの「志望動機ジェネレーター」です。 このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで、理想的な流れの志望動機が完成します。

ぜひ活用して採用されるIT業界の志望動機を完成させましょう。

例文①

私はITの発達を通じて世界中を繋げる仕事がしたいと考えています。私は大学時代にバックパッカーとして世界中を旅してきました。そこで様々な人たちと出会い、交流してきました。私は英語が苦手でほとんど話すことが出来ませんでしたが、翻訳アプリなどを使えば簡単に海外の人ともコミュニケーションを取ることが出来ました。
しかし英語が通じない地域もあり、その時に世界中の言葉を瞬時に通訳出来るシステムなどがあればいいと思いました。言葉が通じるというのはただ個人が仲良くなるだけではなく、国交にも利用でき、経済や文化の発展にも繋がるものです。ITを通して世界を繋げ、成長させていきたいと考え貴社を志望しました。

志望動機のポイントとして結論ファーストで書くということです。ここでは1文目にどんな仕事がしたいのかということが書かれており、なぜそう思ったのか、原体験の部分が2文目以降に続いています。そこでITを登場させ、ITの現状について触れておくことが大切です。例文では翻訳アプリが登場し、現在は英語への翻訳のみが主流であることが触れられています。

ITの現状に対してそこで困ったこと、どのようなものがあれば便利なのかに言及すれば自分がIT業界でやりたい事、成し遂げたい事も同時にアピールすることができます。ポイントはなぜそう考えたのか、それを達成することでどのような効果が得られるのかということです。成し遂げたいことを書くだけではなく、それによって社会にどのような影響を与えるのかということを併せて書くようにしましょう。

例文②

貴社を志望した理由は、ITテクノロジーと健康を軸とした事業を、さまざまな形で手がけていらっしゃる点からです。私は大学時代に心理学部で人の心理や、ITが人に及ぼす心理的影響について研究をしており、「ITを正しく取り入れていくことで、精神的に疲れた人々を癒やすこともできる」という考えを持っていました。
そのこともあり、肉体の健康だけでなく、精神的な健康をサポートするプロジェクトをITで支えるという貴社の事業に強く共感いたしました。

自分の経験と企業の手がけているサービスや事業の方向性が合致している場合は、このように文章の中で共通点として取り入れることで、明確な動機をアピールすることができます。特定の分野に向けたITサービスを展開している事業を目指す場合、特に有効といえるでしょう。

例文③

私は元々IT業界に興味があり、PCに関する仕事をしながら深い知識を得たいと考えた結果、貴社を志望しました。現在私はITパスポートの資格は持っていますが、より詳しい知識については現在勉強を重ねている最中になります。貴社は特に社員教育に力を入れて、未経験者が能力を伸ばしていける会社に、という目標を掲げていらっしゃる点に心を惹かれました。
貴社に入社した際には、より複雑なスキルを身につけるだけでなく、お客様の役に立てるシステムの開発に携わっていきたいと思っています。

教育に力を入れている企業というのは、未経験者の採用も多くなることもあるでしょう。その中で抜きん出てアピールをするには、やはり自己研鑽をしていることや企業への貢献をしていきたいという意思を示すことが大事です。ただ学びたいだけではなく、企業に就職するとはどういうことか、考えてアピールするということです。

【39点以下は危険度MAX】
本番前に、面接偏差値を診断しておこう

今年はweb面接を行う企業も増えていますが、自分の弱点を把握し適切に対策しなければ、どんな形式であれ面接を突破することはできません。

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ぜひ活用して自分の弱点を効率的に対策し、志望企業の面接を突破しましょう。

例文を参考にIT業界の志望動機を作成しよう

IT業界は常に時代の最先端を走る業界で、新しいもの、新しいことへの挑戦も多い業界です。また今やどの業界でもネットを使って仕事をしているので、IT業界で働くということはその他の業界全てに関わると言っても過言ではありません。常に挑戦を続ける刺激的な業界である反面、新しいことに挑み続けるというのはとても大変なことです。

夢や憧れを持ってIT業界を志す就活生も多いですが、その過酷さに音を上げる人も多いということを知っておきましょう。しかしその過酷さも自分の好きなこと、楽しいことであれば乗り越えることもできます。IT業界は過酷さと楽しさの両方を兼ね備えた業界です。

大変な業界であるということを知りながらも、魅力的な面に目を向けて折れることなくIT業界での活躍を目指し、挑戦を続けていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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