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【「なので」は書き言葉として不適切】履歴書で代用できる言葉とは
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目次
「なので」を書き言葉として使っている就活生は多い
就活では、選考を受ける企業ごとに履歴書やエントリーシートを書きます。それらの書類には、自己アピールのために、自身の長所や学生時代に頑張ったことなどについて記載することになります。
そのとき、「なので」を書き言葉として使っている就活生が多いです。「なので」は理由を説明する際に会話の中でもよく使われる言葉です。
就活では正しい言葉遣いができているかどうかも評価の対象となるため、「なので」が書き言葉として相応しいのかを知っておく必要があるでしょう。ここでは、「なので」の使い方と書き換え方、例文を紹介します。
正しい使い方をしっかりと理解していると、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。正しい使い方を知って、思わぬところでマイナス評価を受けないように気をつけてください。
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そもそも「なので」は日本語として正しいのか
そもそも「なので」は日本語として正しい言葉なのでしょうか。
「なので」は、「今日は雨なので傘を持ってきました」「私は人と触れ合うことが好きです。なので接客業を志望しました」など、理由とそれに伴う行動を述べるときによく使う表現です。
普段使う言葉として違和感はありませんが、履歴書やエントリーシートで使ってもいい言葉なのか分からないと悩んでいる人は多いでしょう。ここでは、「なので」の使い方について解説していきます。
「なので」自体は正しい日本語
「なので」が日本語として正しいか悩む人は多いです。履歴書やエントリーシートなど就活での言葉遣いともなれば、なおさら慎重になってしまうでしょう。
結論からいうと、「なので」という言葉自体は正しい日本語であるため、普段から使っても問題ありません。
「なので」は、断定の助動詞である「○○だ」の連体形である「な」に、接続助詞である「ので」がついた形となっています。このことから「~なので」と「~だから」はほぼ同じ意味として使われていることがわかるでしょう。
「だから」という言葉が少しきつい言い方だと感じたときに「なので」を使うという方が多いですが、「なので」は「だから」よりややくだけた表現といえます。使い方を間違わなければ、日本語としては正しい表現であると覚えておきましょう。
文頭では使えない
「なので」の誤った使い方として、「私は就活生です。なので、企業研究をしています」の例文があげられます。この文章では文頭に「なので」を使っていますが、この言葉は文頭に使うのに相応しくありません。
「なので」を接続詞と間違って認識している人が多く、この使い方がよくみられます。しかし、文頭に来るのは誤りと知っておきましょう。先ほどの例文を正しく言い換えるなら、「私は就活生なので、企業研究をしています」といった文章になります。
この言い方であれば問題ないでしょう。「なので」を文頭に使いそうになった場合には、文章をつなげると違和感のない使い方ができます。ただし、2文を繋げることで文章が長くなりすぎてしまわないように注意が必要です。
敬語としての使用は相応しくない
「なので」は話している内容の「~であるために、」を表す言葉です。会話の中で使用する場合は、一般的な表現といえます。しかし、「なので」は、ビジネス上で使用する言葉としては、相応しくありません。
その理由は、「なので」が砕けた話し言葉であり、敬語にはあたらないためです。フォーマルな場所で使用するには、相応しくない言葉といえます。とくに顧客に対してうっかり使用してしまうと、相手からはいい印象が得られないだけでなく、常識がない人という印象を持たれかねません。
「なので」はあくまでも、親しい人たちとの日常会話でのみ使う言葉と覚えておきましょう。
「なので」を書き言葉として使うのは不適切
「なので」という言葉は、くだけた表現であることがわかりました。したがって、就活で「なので」を書き言葉として使うのは不適切といえます。基本的に履歴書やエントリーシートでは丁寧な言葉を使う必要があり、くだけた表現をしてしまうと印象が悪くなってしまうでしょう。
正しい言葉遣いができることは、社会人として当たり前のことです。たとえ優れたスキルや経験があったとしても、言葉遣いが悪ければ書類選考で落とされてしまう可能性が高いです。そのような事態を防ぐためにも、「なので」が書き言葉として相応しくない理由を覚えておきましょう。
「なので」は話し言葉として使われているためNG
「なので」は、書き言葉ではなく話し言葉として使われています。書き言葉とは手紙や書類などに使用するもので、やや堅く丁寧な印象の言葉遣いといえます。話し言葉は、人と会話をする際に使用する言葉で「口語」といわれるものです。
もちろん話し言葉にも丁寧語や敬語があるため、話し言葉としてならいつでも使ってよいというわけではありません。就活などの礼儀作法が重視される場面にはあまり相応しくない言葉遣いといえるでしょう。
「なので」は書き言葉ではないため、履歴書では不適切な言葉遣いといえます。加えて「なので」はフランクな表現であるため、就活やビジネスシーンに相応しくない言葉遣いといえます。
「~だから」も同じく書き言葉としては使用NG
日本語の「~だから」という表現も、「なので」と同じように、ビジネス上では好ましくない言葉のひとつです。その意味は「~なので」とほぼ同じ意味を持ちます。こちらもごく親しい人同士での日常会話の中で使うことは何も問題ありませんが、書き言葉や目上の人への言葉使いとしては、使用NGの表現です。
「~だから」は言葉として発すると、どうしても子供っぽい印象を与えてしまいます。その理由は、小さい子供が親に話しかける時によく使われる表現であるためです。つまり、大人が頻繁に使うと、どこか不自然に思われがちです。これらのことからも、「~だから」という言葉は、ビジネス上や書き言葉としては使わないように注意しましょう。
就活で不適切な話し方にならないように普段から注意する
「なので」や「だから」は、ビジネスにおいては、話し言葉として不適切です。意味は通じても、言葉の使い方ひとつで、相手を不愉快な気持ちにさせてしまうことになります。
同時に、この言葉を使う人は、「常識に欠けているのではないか」という印象を持たれてしまいます。
普段から「なので」「だから」を日常会話で多用していると、大切な場面でうっかり使ってしまう事態にもなります。そこで、普段から「~ですので」や「~ですから」を使う練習をしてみましょう。だんだん自然に言葉が出るようになるため、試してみることをおすすめします。
「なので」は正しい書き言葉に換える
「なので」を履歴書で使ってはいけないもうひとつの理由として、敬語ではないからということがあげられます。同年代の人や親しい間柄の人に対して使うのであれば問題ありませんが、目上の人に対して使ってはいけない表現であるため就活では使用しないほうがよいです。
「なので」を就活で使う場合は、「そのため」という言葉に書き換えてみましょう。例えば「私は人と触れ合うことが好きです。なので接客業を志望しました」という文章を書き換えるなら、「私は人と触れ合うことが好きです。そのため、接客業を志望しました」という文章になります。
「なので」と同じような意味の「だから」を言い換える場合も、同様に「そのため」とすれば問題ありません。
その他に「なので」の代わりに使用できる用語
就活の際は、面接のときだけではなく、応募書類を記入するときも、言葉の使い方に注意を払っていきましょう。企業には、多くの応募者からの書類が届きます。そのとき、書かれている内容だけではなく、書き言葉が正しく使えているかどうかも、厳しい目でチェックされます。
応募書類で文章を記載する場所は、主に自己アピールの箇所と志望動機、そして添え状に記入する文があります。これらの箇所では「なので、」や「だから、」は決して使わないようにしましょう。同じ意味の代わりの言葉として、「したがって」や「そのため」、「その結果」などを上手に取り入れて、書類を完成させるとよいです。
文頭での使用は「したがって」などの表現にする
面接時の会話で、どうしても文の始めに「なので、」をもって来なくてはいけない場合は、他の表現を代わりに使うようにしましょう。長い文章を書いたり話したりする場合、文をただ並べるだけでは、だらだらとしたまとまりのないないものになってしまいます。そこで、下記のような接続の言葉を使い、メリハリのある伝え方をすることが大事です。
「なので」や「だから」の代替のフォーマルな表現は、「すると」や「そのために」、「これらを踏まえて」などがあります。これらは、文と文の間に入れて使います。使い方は、「AAA・・・・。そのため、BBBB・・・。」となり、その意味は、「Aの結果、Bになった」となります。
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「なので」を日常生活で使うときの注意点
「なので」は、就活のようなフォーマルな場面に相応しくない言葉であることが分かりました。ここで、日常生活であれば何も気にせずに使っていいのだろうか、と疑問に思う人もいるでしょう。
実は「なので」は、日常生活で使うときも注意が必要な言葉です。注意点を知らずに使ってしまうと、聞き手によっては「失礼な人だな」と不愉快に感じてしまうでしょう。日常生活でも正しい言葉遣いができるように、「なので」の注意点を理解しておくことは重要です。
後輩や同僚に対しての言葉としては間違いではない
「なので」という言葉は、フォーマルな場では、使うべきではありません。しかし、日本語そのものとしてみた場合は、決して間違いではない言葉です。それでは、どのような場面であれば使えるのか疑問に思う人も多いでしょう。
「なので」は自分の周りの親しい同僚や後輩、友人などの、身近で上下関係がない人に対しては、使用して問題ありません。しかし、「なので」という言葉を連発して使用すると、不快感を感じる人もいます。癖で「なので」を使いすぎないように注意が必要です。
また、もうひとつ注意したいことは、職場の中で使用するときです。職場にはいろいろな世代と役職の人がいるため、同僚に話をするつもりで、うっかりと自分より上の立場の人に対して「なので」を使ってしまわないように気をつけましょう。
上司など目上の人には使用しない
「なので」という言葉は、文章中の区切りになります。また、接続詞のように文頭にも使えるなど、カジュアルな場面においては大変使い勝手のよい言葉です。身近なところでは、友人同士の日常会話によく使われています。しかし、普段からこの言葉を多用していると、いざという時に失言をしかねません。
例えば、仕事で取引先の人と話す時や、上司など目上の人と話すときに、この「なので」が使えないと分かっていても、代わりの適切な言葉が出てこないということもありえます。うっかり「なので」を使わないためにも、正しい使い方をここで覚えましょう。
ビジネス上では、「なので」の代わりに、「ですので」又は「ですから」という言葉を使用してみましょう。これは、文章の途中で使用するときに使える表現です。くれぐれも文頭で使わないようにしましょう。もし間違って使ってしまうと、相手に不快な思いを与えてしまうこともあります。
「なので」を正しい書き言葉に書き換えた例文
【訂正前】
私はキャプテンを経験し、リーダーシップを身につけました。1、2年のとき部員を怒鳴るだけで従えさせる元キャプテンのやり方に、メンバーがついてこなくなるのではないかと不安を感じていました。なので、3年になる際にキャプテンを志願し、チームの一体感をつくるために、部員ひとりひとりの意見を共有し、まとめるスキルを身につけました。
この経験を御社でも新商品の開発プロジェクトのリーダーを目指すうえで、活かしていきたいです。
【訂正後】
私はキャプテンを経験し、リーダーシップを身につけました。1、2年のとき部員を怒鳴るだけで従えさせる元キャプテンのやり方に、メンバーがついてこなくなるのではないかと不安を感じていました。そのため、3年になる際にキャプテンを志願し、チームの一体感をつくるために、部員ひとりひとりの意見を共有することを心がけました。その結果、まとめるスキルを身につけることができました。
この経験を御社でも新商品の開発プロジェクトのリーダーを目指すうえで、活かしていきたいです。
上記は「なので」を「そのため」に変えた文章となっています。長い文章であっても、「なので」を「そのため」に変換するだけで、自然に言い換えることが可能であることが分かります。
実際に誤って「なので」を使用してしまった場合は、「そのため」に変換したうえで、前後に違和感が無いかをよく確認しておきましょう。
「なので」は正しい書き言葉に変換しよう
「なので」の正しい使い方についてみてきました。「なので」を履歴書で使うことに対してとくに違和感を感じないという方は多いでしょう。しかし、「なので」は断定の助動詞である「○○だ」の連体形である「な」に、接続助詞である「ので」がついた形となっています。
接続詞だと勘違いして使われることの多い言葉ですが文頭に「なので」が来るのは間違った使い方であるため、書き換えが必要と知っておきましょう。「なので」は話し言葉であり、書き言葉ではありません。くだけた表現でもあるため、就活やビジネスシーンで目上の人に対して使う場合は書き換えが必要です。
「なので」を使う際には「ですので」に書き換えるようにしましょう。履歴書やエントリーシートではとくに注意して、文章を考えるようにしてみてください。