就活のマナー

「必着」の意味とは|応募書類を郵送する際に気を付けるべきポイント

郵送の遅延は絶対にNG

就活生の皆さんは、企業への応募書類提出の締め切りにはとても敏感になっています。それはもちろん、締切日に書類提出が間に合わなければ、その後の選考ステップに進めないからです。

したがって、企業側が指定した応募書類提出の締切日以降に書類が郵送されてしまった場合は、応募資格が無くなります。では、企業側が書類提出の期限に必ずといっていいほど明記している「◯日必着」や「消印有効」の意味を見ていきましょう。これらの言葉の解釈を間違えると、それまでの努力が無駄になってしまいますので、ここでしっかり確認していきます。

意外と知らない必着の意味

「必着」とは、願書やエントリーシート等の締切日として設定されており「その指定された日までに相手先に届いた場合のみ有効」という意味です。したがって、もちろん締切日当日に企業に到着した場合は有効で、締切日の翌日以降に届いた場合は無効となります。また、さらに細かく見ていくと、企業によっては締切日に12時や18時等、時間指定をしている場合もあります。

提出が期日ギリギリになりそうな場合は、何日に投函すれば指定の時間帯の前に郵送されるか、事前に細かく確認しておく必要があるのです。決まりはありませんが、遅くとも期日より1週間前程に郵送されるようにすれば、不測の事態がおきた場合でも対処できます。余裕を持って郵送できるよう、諸々手配をしましょう。

期日までに企業に「到着」する

ここで改めて確認ですが、「必着」とは指定された日の当日に到着するという意味ではなく、○日必着と指定された日までに到着すれば良いという意味です。つまり、締切日ピッタリに届くように郵送するのではなく、むしろ指示された締切日以前に宛先住所に郵送されていることが理想となります。

締切日当日に届くように郵送すると、天候や交通のトラブルといった予期せぬ事態が起こった場合に、郵送が遅延する可能性がありますので注意が必要です。郵送で日付を指定する場合は「配達日指定」という別の言葉で、企業側から指示があるはずです。「必着」とされている場合はその意味を正しく理解し、締切日よりも前に届くように余裕を持って郵送することをオススメします。

期日を過ぎたら無意味

繰り返しになりますが、期日を過ぎて到着しても、その応募書類は無効になってしまいます。締切日「必着」と指定された書類を提出する際は、何日前に投函すれば指定日以前に郵送されるかをしっかり確認しておくことが大切です。また、期日に間に合わせるには、郵送方法についても注意が必要です。

企業側から「郵送限定」と指定されている場合、郵便物以外、つまり宅急便やクロネコメール便等は郵便局の取り扱いではないため、無効となる場合があります。さらに、夕方配達になった場合、翌日が配達先の休業日だったときには翌平日の配達になります。また、土日祝日が配達日になった場合にも、郵送先で受け取ってもらえない可能性もありますので、リスクを避けるためにも極力平日に郵送させるように計画立てるようにしましょう。

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必着とは違う「消印有効」の意味

「必着」と同様によく目にする言葉として「消印有効」があります。「消印有効」、特に「当日消印有効」とは、締切日として受け手側が設定している最終期限です。多くの場合、提出期限として郵送可能開始日と最終日が設けられており、最終日までに届いた書類が有効とされています。

その中で、郵送の場合にのみ、最終日に郵便局が引き受けたことの証明が郵便局に消印(通信日付印)として残っていれば、締切日の翌日以降に届いても締め切りに間に合ったと判断されます。その記録として、年月日、及び引き受けた郵便局名が記載されていることが条件です。郵送する際は必ず郵便局の窓口に提出し、消印の確認が大切になります。

期日までに消印が押されていればOK

「消印有効」と指示されている場合には、応募書類の封筒に提出締切日までの消印が押されていればOKです。つまり、指定された日までに消印が押されていれば、到着する日はあまり関係ありません。ただ、消印有効だからと言って期日以降に届くのは、採用担当者にあまりいい印象を与えません。

期限ギリギリまで提出を先延ばしにするのではなく、計画性と日数のゆとりを持って書類提出をしましょう。また、ここで注意しなければならないのは、郵便局が扱うサービスでゆうパックやゆうメールといった郵便物以外の形式で送った場合は、有効にされない場合があります。また、宅急便やクロネコメール便には消印はありませんので、送付する際には必ず郵便局で郵便物として送るようにしましょう。

集荷時間を過ぎたら無効になる

消印有効で締切日当日に応募書類をポストに投函する際に注意したいのは、郵便ポストの集荷時間です。街の各所に設置されている郵便ポストは、1日に最低1回、普通は2回、多ければ3回集荷が行われます。しかし、ポストによって集荷時間が異なるため、投函する予定のポストの集荷時間を事前に確認しておきましょう。

また、当日の最終集荷が既に終わっていれば翌日の集荷となるので、その場合はもちろん無効になってしまいます。集荷回数と時間はポストによって異なり、終日受け付けている訳ではありません。締切日当日に送付する場合は、近くの郵便局郵便窓口に直接出向き、消印の確認が大切です。郵便局の営業時間は地域によって夕方5時であったりそれ以降であったりとそれぞれ異なりますので、こちらも事前に確認しておきましょう。

集荷時間や郵便局の営業時間を過ぎても諦めないで

色々な事情があり、応募書類の発送がポストの集荷時間や郵便局の営業時間に間に合わないこともあるでしょう。そういった場合も、焦ったりせずに何か策がないか調べてみましょう。多くの郵便局は9:00~17:00の営業時間ですが、地域の中心地にある大きな郵便局であれば平日の17時以降受付可能な郵便窓口もあります。そのような郵便局であれば当日の消印がもらえます。

日本郵便のホームページから調べられますが、「ゆうゆう窓口」の扱いがある郵便局を探しましょう。「ゆうゆう窓口」とは通常窓口の営業時間外に郵便物の差し出しや切手の販売等を行う窓口なので、普通の郵便局が営業時間外でも郵便物が出せる可能性が高いと思われます。

遅れたら選考を受けられる可能性は低い

当然ですが、企業側が指定した期日を守るのは社会人の基本です。企業の採用担当者は何百何千もの応募書類を受け取るため、1人1人への細かい対応は難しいのです。つまり、どんな理由があったとしても、期日までに書類を用意できなかった場合は、選考を受けられる可能性は低く、個々に特例を設けてもらえることはほとんどないと言えるでしょう。

消印が期日当日であればその書類は有効ですが、やはりゆとりを持って早めに郵送された応募書類の方が、期日に遅れて消印有効で郵送された書類よりも印象がいいのは確かです。複数社への応募を同時に対応しなければならない事情はありますが、ゆとりを持った計画性が大切になります。

切手は多くても少なくてもNG

応募書類を郵送する際に、意外と注意が払われていないのが切手についてです。応募書類に貼る切手は、少ない場合には返送されてしまうし、多すぎても雑な印象を与えてしまいます。特に金額が足りなかった場合は、せっかく期日前に郵送されても意味がありません。郵便局の窓口であれば重さの確認ができます。

きちんと計ってもらい適切な金額の切手を貼るようにしましょう。また、貼られた切手は機械を通して検知されます。郵便窓口を通さずに郵送する際に、封筒を縦長に置いた場合、左上隅に1枚目の切手を貼り、2・3枚目を貼る場合は左上隅を基準に下方向に貼らないと機械が検知できませんので注意しましょう。

必着するための投函目安

書類提出に必着の締切日がある場合には、やはり余裕を持った発送が重要です。普通郵便の場合、窓口に問い合わせてもいつ届くのかの確約はされません。郵便に関しては配達日指定の郵便や速達の郵便が優先的に配達されるため、その日の郵便物の取扱量や交通事情、気候などの不確定要素によって配達状況が変わってくることがあるからです。

いくら事前に発送していたとしても、必着日までに届かなければ意味はありません。さまざまな不測の事態を考慮して、間違いなく届くであろうと思われる日には発送する位の準備はしておかなければなりません。そのために予めスケジュール帳に書類の送付予定日は記入しておき、忘れないようにしましょう。

期日の5日前までには送ろう

ある程度余裕を持って投函するといってもどれくらい前に発送すれば良いのでしょうか?これは発送する場所と配達する場所の地域性や距離に大きく左右されます。近隣エリアへの配達や、都市部から都市部への配達であれば発送翌日に配達される可能性もありますが、それも投函したのがポストか窓口か、午前か午後かなどによっても変わってきます。

更に、地方からの発送や地方への配達であれば、まず翌日の配達は難しくなるでしょう。間に日曜や祝日を挟んだり、交通事情などの影響があればもっと日数がかかることもあるのです。そのような状況を考えれば、普通郵便を利用して送付する場合は、出来れば必着締切日の5日前には発送するくらいの余裕は必要かと言えます。

郵便窓口を利用しよう

原則として応募書類などの重要な書類はポストへの投函ではなく、郵便局の窓口から発送する方が望ましいでしょう。理由はいくつかありますが、まずは到着日の目安をある程度確認できるので、状況によって配達方法の変更ができるからです。

先にも述べたように、普通郵便の場合は窓口に確認してもいつ配達されるかを確認できません。しかしながら、不測の事態が起こっていれば必着日までの配達が難しいと教えてもらえるでしょう。

そういう状況であれば、普通郵便で発送する予定を速達に変更が可能です。速達で送付するのはあまりお勧めできませんが、必着日に届かなければ大変です。更に切手の料金を確認して送付もできます。大事な書類ですから、面倒がらずに郵便局に出向いて窓口から発送するクセをつけましょう。

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返送されても間に合う程度の余裕を持つ

極力避けたいですが、書類に不備があったり、切手の金額不足等、何らかの理由で応募書類が返送されてしまう場合もあります。そうならないよう郵送する前にしっかり確認することが大切ですが、万が一書類に不備があり返送されてしまったとしても、間に合うように余裕を持って郵送しましょう。

理想としては、遅くとも期日の一週間前あたりまでに郵送されるようにすれば、もし返送された場合でも、速達や消印有効で期日当日に投函できます。また、緊急の場合に備えて、営業時間が長い郵便局の場所を事前に調べておくことも必要かもしれません。返送されるなどの事態が起こらないよう、時間的なゆとりを持ち、入念なチェックをした上で書類は郵送するように心がけましょう。

普通郵便以外に速達と簡易書留がある

郵送には、普通郵便の他にも速達と簡易書留がよく用いられます。これらの違いを明確に把握している就活生はさほど多くはありません。「結局どの郵送方法が適切なの?」と思う就活生も多くいるでしょう。結論から申し上げますと、企業から指示がない限り、基本的には普通郵便が最も適した方法だと言えるでしょう。

ここでは速達、簡易書留よりもなぜ普通郵便がいいと言えるのか解説していきます。状況に合わせて使い分けが出来るよう、それぞれの特徴についてしっかりと理解しておきましょう。

速達で送ると評価を下げる可能性がある

速達とは、普通郵便料に加え、速達料金の支払により、普通郵便よりもスピーディーに郵送が行えるものです。早急に郵送を行いたいというときには、非常に役立つものということが出来るでしょう。しかし就職活動においては、速達を利用することで評価を下げてしまう可能性もあります。

「普通郵便では期日に間に合わないから、あわてて速達を利用したのではないか」と思われてしまうのです。期日管理をしっかりと出来ているのであれば、企業への書類の送付において、あえて速達を利用する必要はありません。速達を利用することで、自身の期日管理の甘さを自ら伝えてしまっているのです。速達は出来る限り利用しないほうが良いと言えるでしょう。

簡易書留も手間が掛かるため使用しない

簡易書留は、郵送物を確実に本人へ渡したいときに用いられるものです。普通郵便の場合、面と向かって本人に郵送物を渡すわけではなく、郵送物は相手のポストに投函されます。一方、簡易書留の場合、あくまでも本人に手渡しです。そのため本人が不在の場合には再配達になるのです。

このように簡易書留は、重要書類の郵送など、確実に本人へ郵送物を届けたいときには非常に役に立つものですが、就職活動においては、指示がない限り使わないほうがいいでしょう。簡易書留は不在時には再配達を依頼しなくてはならず、受取り時には受領印も必要になるので、企業側に余計な手間がかかります。そのため「簡易書留で郵送してください」といった指示がない限り、使わないほうが無難だと言えます。

郵送以外の必着方法

応募書類の提出方法はデータでの提出でない限りは郵送が原則となります。必着日などの締切日を確認しておき、それに間に合うように余裕を持って送付しましょう。しかしながら予測できないような事情で郵送できない場合もあるかもしれません。

そのような場合は先に人事担当者に電話で連絡して事情を説明し、指示を仰ぐのがいいでしょう。下記に郵送以外の送付方法を挙げましたが、利用できる条件も限られますし人事担当者の印象も良くありませんので、あまりお勧めできません。

バイク便

郵便での発送が間に合わなかった場合はどうしたらいいでしょうか?そのような時は近隣エリアへの発送であればバイク便を使うという手もあります。手紙や応募書類などは信書(特定の受取人に対し、差出人の意思を表示する文書、又は事実を通知する文書)と呼ばれ、法律によって配達する手段が限定されています。

バイク便については信書の配達が認められていますので、郵便で送付できない場合の最終手段として利用することは可能でしょう。しかしながらバイク便は近隣エリアに限られますし、郵便に比べると運賃も高額になります。更に受け取った相手からも、バイク便を使用しなければならないほど余裕がない状況で送付してきたのかなどと、印象が悪くなってしまう可能性もありますので注意が必要です。

宅配便やメール便はNG

郵便以外での送付方法として宅配便やメール便を使うのはどうでしょうか?宅配便やメール便であれば集配所に持ち込めばある程度遅い時間でも対応可能ですし、追跡番号もあるので必着日までにきちんと相手に届いたかどうかの確認もできます。

しかしながら、応募書類を宅配便やメール便で送付するのはNGですのでやめましょう。なぜなら先にも述べたように、手紙や応募書類などは信書と呼ばれる書類にあたり、信書を配達するのは郵便法や信書便法という法律で配達方法が限定されているからです。

ですから、応募書類を宅配便やメール便で送付すると法律違反になり、実際に罰金や罰則を受けた判例もあるほどです。受け取った企業担当者からも非常識な人物だと思われてしまいますので宅配便やメール便での送付はやめましょう。

期日の余裕は心の余裕

ここまで、応募書類を郵送する際に注意しておきたいこと、特に「必着」と「消印有効」の言葉の意味について詳しく解説してきました。確認になりますが、「必着」とは指定された日の当日に到着するのではなく、指定された日までに到着すれば良いという意味になります。そして「消印有効」とは、応募書類の封筒に提出締切日までの消印が押されていればいいという意味です。

期日を過ぎて郵送された書類は、どんなに内容が優れていても無効になってしまいます。せっかく時間をかけて作成した応募書類ですので、作成から提出までしっかり日数を計画しましょう。計画性があれば、複数の応募が重なっても先の見通しが立てられるため、心に余裕が生まれます。焦りは色々なミスに繋がりますので、心に余裕を持って活動に取り組むことを心がけてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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