就活のマナー

【メールの締め方】例文を10パターンに分けてご紹介

メールの締めで印象が180度変わる

企業にメールを送る際に注意したいことは、メールの締めで印象が180度変わるということです。メールに締めの言葉が入っていないと、文面が尻切れトンボのようになってしまうだけでなく、社会人としての常識に欠ける人だと思われてしまう可能性もあります。とはいえメールの締めには、どういった言葉を添えるのが良いのかを知らない就活生もたくさんいます。しっかりとメールの締めに相応しい言葉を添えることで、良識ある社会人としての資質を見せて他の就活生に差をつけましょう。

基本は「お願い致します」でOK

メールの締めがしっかりと書かれているか否かで、印象が180度変わってしまうのは確かですが、メールの締めについて難しく考える必要はありません。基本は「お願い致します」でOKです。メール文面の内容に関わらず、丁寧な印象になりますし、良識ある社会人として認識してもらえる可能性が高くなります。メールの締めがないと、不躾な印象を与えてしまう可能性もありますので、基本的にメールの締めには「お願い致します」と必ず記載するようにしましょう。

メールの締めの例文10選

メールの最後には締めの文章を書く必要がありますが、どのようにして書けばいいのかわからない就活生は多いと思われます。そこで、ここからはケース別にメールの締めの例文をご紹介していきます。送るメールの内容によって締めの文章を変化させましょう。

例文①お願いをしたとき

・何卒よろしくお願いいたします

・お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます

・大変勝手ではございますが、よろしくお願いいたします

上記の例文は、メール本文で何かをお願いした際の、メールの締めの言葉です。「何卒よろしくお願いいたします。」はベーシックなものになりますので、無難にどういった文面のメールにも使えます。「お忙しいところ大変恐縮ですが、よろしくお願い申し上げます」に関しては、メールを送る相手が多忙であることに配慮した気遣いと、謙虚さが伺えますので、より丁寧な印象です。

「大変勝手ではございますが、よろしくお願いいたします」の場合、メールを送る側の都合により、何かをお願いするときに使える、メールの締めの言葉となります。メール本文の内容によって、上記の例文を使い分けるのが良いでしょう。

例文②質問をしたとき

・お手数ですが、ご返事いただければ幸いです

・何卒お力添えのほど、お願い申し上げます

・ご意見を頂戴できれば幸いです

企業へメールで何かを質問するというシチュエーションは多いです。上記の例文は、質問をしたときに使うことができる、メールの締めの言葉です。「お手数ですが、ご返事いただければ幸いです」がベーシックなものになります。「何卒お力添えのほど、お願い申し上げます」については、質問に返信をする相手の労力に対して、敬意を持って力を貸してほしい旨を伝えることができる、メールの締めの言葉です。

「ご意見を頂戴できれば幸いです」に関しては、質問の内容が相手に意見を求める場合に使うことができる、メールの締めの言葉になります。いずれも、質問をした時に使うことができるメールの締めの言葉になりますので、しっかりと把握しておきましょう。お願いをした時のメールの締めとは、意味合いが異なりますので、混同しないように注意してください。

 

おすすめの就活対策診断3選

  1. 適職診断
    あなたの強みと適職が60秒でわかる!キャリアパーク独自開発の診断ツールです。

  2. 就活力診断
    あなたの弱点とその対策を分析!たった30秒で診断できます。

  3. 面接力診断
    あなたの面接偏差値を数値化!面接で失敗しないために自分の弱点を把握できます。

例文③謝罪したとき

・ご理解の上ご容赦いただきますようお願い申し上げます

・大変恐れ入りますが、まずはメールにてお詫び申し上げます

・ご迷惑おかけしましたこと、深くお詫び申し上げます

就活においても、企業へ謝罪するシーンというのはあります。そういったシーンにおいて使うことができる、メールの締めが上記の例文になります。「ご理解の上ご容赦いただきますようお願い申し上げます」の使いどころとしては、内定を辞退した際などに、メール本文で内定を辞退した旨を伝え、そのメールの締めの言葉として添えると、より丁寧な印象を与えることができます。

相手に対して、社会人としての礼節を持って接することは、社会に出てからも役立ちますので、そういった点も踏まえて使うのが良いでしょう。「大変恐れ入りますが、まずはメールにてお詫び申し上げます」と「ご迷惑おかけしましたこと、深くお詫び申し上げます」ですが、メールを送る側の就活生が謝罪文をメール本文で記載した後に添える、締めの言葉として相応しいです。面接や説明会などに遅刻してしまった際など、謝罪の旨を伝えるメールを送るときに役立つ締めの言葉になります。

例文④お礼を伝えるとき

・メールにて恐縮ではございますが、お礼申し上げます

・今後ともどうぞよろしくお願い致します

・貴社のご発展をお祈りして、お礼とさせていただきます

相手にお礼を伝える際にもメールを送ることがあります。相手に何かをしてもらった際には、「メールにて恐縮ではございますが、お礼申し上げます」というメールの締めが、有効です。また、お礼をすると共に、今後も関係性が続く可能性があるのなら「今後ともどうぞよろしくお願い致します。」というメールの締めを使うのも良いでしょう。

内定に対するお礼メールなどに、有効に使えるメールの締めの言葉となります。「貴社のご発展をお祈りして、お礼とさせていただきます」に関しては、お礼を伝える際のメールの締めです。しかし今後の関係性が希薄になる可能性を示唆するメールの締めの言葉になりますので、内定を辞退する際などに使うのが望ましいでしょう。

例文⑤報告をしたとき

・取り急ぎ、ご報告申し上げます

・何かご不明な点がありましたらお知らせいただければ幸いです

・大変恐縮ですが、メールにてご報告とさせていただきます

上記はメール本文で、何かしらの報告をした時に使えるメールの締めになりますが、それぞれにニュアンスが異なります。もっともベーシックなものになるのが「取り急ぎ、ご報告申し上げます」です。報告をした時に使える、汎用性の高いメールの締めの言葉になりますので、社会人になってからも使う機会は多いでしょう。

「何かご不明な点がありましたらお知らせいただければ幸いです」は、自身の報告の内容について、不明点があれば聞いてほしいという旨のメールの締めですが、それを謙虚に伝えることができる締めの言葉です。「不明点があれば聞いてください」と書いてしまうと、横柄な態度だと受け止められてしまうので、それを避けるためにも有効な表現であることを理解しておきましょう。

「大変恐縮ですが、メールにてご報告とさせていただきます」に関しては、就活生が使うシーンとして考えられるのは、企業に対して何かしらの申し訳なさがある場合に使います。例えば、内定を辞退することを報告する際などは、このメールの締めの言葉を使うのが良いでしょう。

例文⑥返信が必要なとき

・お手数ですが、ご返事いただければ幸いです

・ご多忙のところ恐縮ですが、ご返答いただければ幸いです

・それでは、ご回答をお待ちしております

返信が必要なときは、メールの締めに上記のような文言を書いておきましょう。就活ではメールで質問をすることや、日程調整の確認をすることがあります。ビジネスメールのマナーとしておさえておくと、丁寧な印象を与えることができるでしょう。

例文⑦返信不要のとき

・なお、返信は不要です

・ご確認いただけましたら、返信は不要です

・何か不明点ございましたら、ご連絡いただけると幸いです

返信が不要な時は、上記のようなメールの締めの言葉を使います。返信不要であることをメールの締めで伝えることで、相手にメール返信をさせる手間を省かせる目的があります。ただし、使い方によっては不躾な印象を与えてしまうこともありますので、十分に注意しましょう。

返信不要の時に使う、重要度の高くないメールの際に使う締めの文章になります。ちょっとした連絡などの際に、わざわざ相手から返信をもらうほどのことでもないのなら、上記のような返信不要の時の、メールの締めを使うようにしましょう。決して、他のシーンで使うべきメールの締めではありませんので、使いどころには十分に注意してください。

 

おすすめの就活対策資料3選

  1. ES100選
    全部で100種類!大手企業に内定した先輩が実際に提出したESを読めます。

  2. 面接評価シート
    面接での評価基準がまるわかり!面接官視点での評価シートを公開中。

  3. SPI模試&問題集
    3000円相当のSPI問題集が今なら無料!本番同様の形式で対策できる模試も付いています。

例文⑧検討をお願いするとき

・ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます

・お手数をお掛けしますが、ご検討いただけると幸いです

・お忙しいところ大変恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします

企業に対して何か依頼をした際に、検討をお願いする内容の文章を記載します。「お手数お掛けますが」や「お忙しいところ大変恐縮ですが」などの文章が前にあることで、相手に配慮した丁寧な印象を与えます。

例文⑨断りを伝える時

・今回はお受けできずに申し訳ございません。深くお詫び申し上げます

・またの機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。重ねてお詫び申し上げます

・ご期待に沿えず、申し訳ありませんでした。メールで恐縮ではございますが、
今後ともよろしくお願い申し上げます

メールの相手からの提案や注文、依頼などに対して、こちらの都合がつかない場合や条件が合わない場合は、お断りをするメールを出すことがあります。まず、お断りする内容がメールでも可能なものであるか、電話や文書もおこなうべきなのかを判断することが必要です。

「今回はお受けできずに申し訳ございません。深くお詫び申し上げます」と「ご期待に沿えず、申し訳ありませんでした。メールで恐縮ではございますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。」は、今まで何回か取引のある馴染みの顧客の場合に使用できる文章です。また、まだ取引したことはなくても、次回にやり取りする可能性がある場合にも使える文章です。就活で合格したものの、辞退するときにも使えます。

「またの機会がございましたら、どうぞよろしくお願いいたします。重ねてお詫び申し上げます」は、主に初めてやり取りする顧客や相手に対して使用できる文章です。将来の取引の可能性が低い場合や、予想ができない場合にも使えるでしょう。就活では、説明会などの日程が合わない場合などに使用できる表現です。

例文⑩急ぎの連絡したとき

・まずはお礼まで

・取り急ぎご報告いたします

・取り急ぎご連絡申し上げます

「まずはお礼まで」は、比較的親しい間柄の人に対して送る場合に適している締めの言葉です。個人的なメール、ビジネス上のどちらでも使えますが、同僚やごく親しい間柄に限定して使うことが必要です。この表現を目上の人に対して使うと、失礼な印象を与えてしまいます。

もし、目上の人に対して急いでお礼をする場合には、「取り急ぎご報告いたします」などのように、取り急ぎ~、の次に言葉を必ず入れましょう。「~まで」で文章を終わらせると、目上の人には失礼に当たります。

「取り急ぎご連絡申し上げます」は、就活中でも十分使える表現です。採用担当者に対して、何かを至急知らせるような場合、メールの内容は要件のみになることがあります。そのような場合にもこの言葉で締めることが可能です。

正しい言葉遣いで好印象を与えよう

メールの文末に「ご検討のほど、よろしくお願いいたします」のように、丁寧な言葉があるだけで、あなたの印象はあがります。逆をかえせば、間違った言葉遣いをしていると、それだけで相手にマイナスの印象を与えてしまいます。

正しく、丁寧な言葉遣いで採用担当者に好印象をあたえましょう。

覚えておきたいメールの締め

言葉によって微妙にニュアンスが変わるので、自分の気持ちを表現できる言葉を選ぶようにしましょう。特にメールにおいては対面や電話で口頭で伝えるのとは違い、声のトーンや表情、仕草まで伝えることができません。ひとつひとつの言葉の意味をきちんと理解し、自分の気持ちを表すのに最も適した言葉を使用するのがポイントです。そこでここからは、上記ご紹介した以外のメールの締めをご紹介していきます。ぜひ参考にしてください。

季節に合った結び文もおすすめ

ビジネスメールは丁寧なことが必須ですが、何度もやり取りしている人に対してはどうしても表現がワンパターンになりがちです。そのような時に有効な文章が時候に関する締め文です。季節に合わせていろいろな表現を使用してみましょう。

・年度の変わり目でお忙しいかと存じますが、どうかご自愛下さいませ

・春光うららかなこの季節、皆様の益々のご健康とご多幸を心よりご祈願申し上げます

・本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます

「年度の変わり目でお忙しいかと存じますが、どうかご自愛下さいませ。」と「春光うららかなこの季節、皆様の益々のご健康とご多幸を心よりご祈願申し上げます。」は、春先の4月に適した季節の締め文です。季節を感じさせる内容になっています。

「本年も変わらぬご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。」は新年の1月に使うとよい締め文です。新年はビジネス上でも大切な挨拶の時期ですので、いつものメールに一言新年の挨拶を入れることがマナーと言えるでしょう。

「以上」を使った締めも有効

文章の最後には、日常でもよく使われる「以上」を使う方法もあります。以上という言葉は、シンプルですが丁寧さに欠けるという印象がありますが、ビジネス上で失礼にならないためには、どのように使用したらよいのでしょうか。

・以上、ご案内申し上げます

・以上、どうぞよろしくお願いいたします

この二つのように、「以上」という言葉だけで締めるのではなく、文と続けてひとつの文章にするとよいでしょう。以上のみの使用法は、社内での業務連絡などでは使用できますが、上司などに送るメールでは注意が必要です。社内では丁寧すぎる必要はありませんが、「以上です」などと失礼のない表現が必要です。

「以上、」を締め文にすると、メールがどこまで続く内容かを示す意味があり、受信相手も更に下の文を読む必要がない、とわかるので親切です。

メールの自動挿入機能に登録しておくと便利

このように、メールでも締めの文章は実にたくさんの言葉や表現があります。メールは電話や面談と違って、自分の感情や気持ちを表しにくいツールです。いかに自分の気持ちを相手に真摯に伝えられるか、ということも就活では大切な要素のひとつです。何回か同じ相手にメールをする機会があると、いつも同じような締めの文章になりがちです。

そこでおすすめしたいことは、さまざまな締めの挨拶文を、事前にメールの自動挿入機能に登録しておくことです。時間がある時にあらかじめ、いろいろな表現を調べて登録しておくと、いざという時にすぐに引き出して使うことができますので、とても便利な機能です。このような機能を有効に使って、相手にメールをするときにスムーズに使えるようにしておくとよいでしょう。TPOに合った内容になっているかどうかを必ず確認してから、相手に送るようにしてください。

メールの締めは、正しいマナーを意識しよう

メールの締めでは、正しい言葉遣いのマナーを意識しましょう。最後の文章というのは、印象に残るので、この部分が間違っていると、全体の内容もいまいちな印象になってしまう可能性があります。

人事に「常識のない学生だな…」と思われないためにも、正しいマナーを意識して、メールを締めましょう。

メールは気持ちよく締めて全体にメリハリを持たせよう

メールの締めに使う言葉をご紹介してきました。メールに締めの言葉がないと、文章全体がまとまりのないものになってしまうだけでなく、あなたの常識が疑われてしまうこともあります。自分の気持ちを伝えるためにも、メール本文に相応しい締めの言葉を添えて、文章全体にメリハリをつけるようにしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

記事についてのお問い合わせ