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【雇用契約書とは】社会人なら知っておきたい労働条件通知書との違い
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目次
新卒には慣れない雇用契約書とは
「雇用契約書」は就職をしたことがあれば、よく見る書類です。しかし転職する人ならまだしも、新卒で入社する人は初めて見るという人がほとんどでしょう。そうなると雇用契約書がどういうものなのか、またどういった内容が書いてあるのかは想像もつかないと思いますし、書いてある言葉も固い言葉ばかりなので、読んでもわからない部分もあります。ですので、よくわからずに貰ったからとサインしてしまう人もいますが、それは待ってください。
誰かと契約を取り交わすということは、もっと重いことで、一社会人になる第一歩としてしっかりと理解した上でサインをすべきものです。慣れていないからとよく読まずにサインするのではなく、自分を守るためにもどういった内容が書いてあるのかをしっかりと理解してサインしましょう。
雇用契約書とは
では雇用契約書とはどういったものなのでしょうか。雇用契約書は雇い側である企業と、雇われる側である入社する人との間で、どういった条件で働くかを明確にしてお互い納得の上で雇い、「この会社で働きます」ということを示す契約書です。雇用契約書をよく読まずにサインしてしまうと、契約書に書いてあることであれば納得の行かない条件でも働かざるを得なくなってしまう場合もあります。
入社前に説明されていなかったと主張をしても「契約書に書いてありますよ」と言われてしまえば、それは読んでいなかった方が不利です。ですので、雇用契約書をよく読まずにサインしてしまうのはとても危険になることもあります。ここでは雇用契約書の内容がどんなものなのかを見ていきましょう。
労働契約内容を明記した契約書
雇用契約書とは、勤務時間や給与など企業と社員間の雇用条件を細かく記した、契約書です。勤務時間とは何時に出社して、何時までが就業時間で何時間の休憩があるかと言ったことが記されています。また給与では1ヶ月間の給料の決め方や出勤日数、有給、賞与がある場合は賞与についての規定もきっちりと示されており、むしろ示されていないとおかしいのです。
こういった勤務に関することや給与に関することは聞きづらいことかもしれませんが、疑問を持ったならば細かいことでも質問をしましょう。そうすることで入社してから「こんなはずじゃなかった」という事態を防ぐことができます。もしここに書いていないことが入社後に発覚した場合は遠慮なく主張しましょう。
発行に関して法的な義務はない
雇用契約書は、法律で雇用契約書の発行を義務付けられているわけではありませんが、それによって後で企業と社員の間でトラブルになるケースが多いのです。もし雇用契約書がない状態で入社したとすると、入社前に説明されていなかったと主張しても、企業側は既に説明していましたと主張して水掛け論になってしまいます。
そうなることを避けるために、入社する側・企業側双方にとってメリットがあることから、ほとんどの企業と入社する人との間で取り交わされているのです。
また雇用契約書の書面では、企業側は出来る限り雇用条件を明示しなければなりません。つまり雇用契約書には労働条件が詳らかに書いてあるため、契約書に書いてある条件にはしっかりと目を通しましょう。
雇用形態に関わらず結ぶ必要がある
雇用契約書は、契約社員でも正社員でも雇用形態に関わらず、雇用条件はできる限り明示しなければならないという決まりがあります。新卒と言うと正社員で就職と言ったイメージがありますが、一概にそうとはいえません。
試用期間は契約社員である場合や、職種によっては新卒でも契約社員となっていることもあります。それぞれの雇用形態にはメリットがあるのでどちらが良い・悪いと言う話ではありませんが、いずれの雇用形態にせよ雇用条件は必ずチェックしましょう。
契約社員だからと言って雇用契約書は必要ない、と言う企業には注意していた方がいいでしょう。雇用条件を明示しなければならないはずの、雇用契約書を取り交わしたくないということは、事前に知られたくない条件があるとも考えられるからです。入社前にはしっかりと雇用契約書を取り交わすようにしましょう。
労働条件通知書は雇用契約書とほぼ同じ
雇用契約書とは別に「労働条件通知書」と言うものもあります。名称こそ違いますが、書面の目的は雇用契約書と同じです。「通知書」となっているので、内容を知らせるだけという感じがして少し軽く感じますが、重要性としては雇用契約書と何ら変わりありません。
労働条件通知書には雇用に関する条件が事細かに書いてあり、やはり入社前にはしっかりとチェックをしておく必要があります。もし雇用契約書はありませんと言われて代わりに労働条件通知書を渡された場合でも、実質的には雇用契約書を渡されたことと同義なので不審に思う必要はないです。
企業によって名称が違う場合があるので、自分でしっかり管理する事が大切になります。通知書と言えど重要書類なので、しっかりと管理しておきましょう。
雇用契約書の重要性とは
法律で規定されていないにもかかわらず企業と被雇用者の間で雇用契約書を取り交わすことが慣習になっているのはそれだけ雇用契約書が重要だからです。雇用契約書を取り交わしたということは、企業側は提示した条件の範囲内で新しく入社する人を雇う、ということの法的な意思表示であり、雇われる側は提示された条件であれば働きますよ、という意思表示でもあります。
雇用契約書に書かれた労働条件に双方がそれに合意したという、第三者から見ても確かな証拠にもなるのです。社会人になると仕事の上でもプライベートでも、たくさんの契約を結んでいくことになりますが、それと同様に雇用契約書も大事な「契約書」になるので、その重要性についてしっかりと理解しておきましょう。
トラブル解決の根拠になる
雇用契約書を結んでおいた場合のメリットとして、万が一企業側とトラブルになった時に解決の糸口となることが挙げられます。例えば、雇用契約書には9時から18時が就業時間と定められていてそれ以降の勤務に関しては、残業代を支払いますと書いてあった場合です。
しかし実際に振り込まれた給与を見てみると全く残業代がはいっていなかったら「雇用契約書にこの通り書いてありました」としっかりと主張することができます。もしここで雇用契約書がなければ言った言わないの水掛け論になってしまい、最悪泣き寝入りすることにもなりかねません。
雇用契約書に書いてある内容はしっかりと理解し、書類はきちんと保管しておくことはとても大切なことなのです。
捺印を押すと契約は成立してしまう
あまり契約を結んだことのない人だと、契約書に捺印することの重要性をあまり考えていない人もいます。しかし契約書というのは法的な根拠ともなる、『超』がつくほどの重要書類なのだということをしっかりと認識しましょう。雇用契約書に捺印して企業側に渡した時点で、自分も契約書の内容に納得をして契約を結んだという事になります。
後から知らなかったというのは通用しません。捺印1つで契約が結べてしまうので、行動的には簡単に済んでしまうのですが実は非常に重い行動なのです。あとで後悔する状況を防ぐためにも、雇用契約書などの契約書の類は受け取ったら、捺印前に内容を十分に確認する事ことを心がけましょう。
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雇用契約書とは労働契約内容を記した重要度が高い書類
雇用契約書に捺印をして契約を取り交わすということは、とても重要なことだということがわかりました。しかし雇用契約書の内容を十分に理解し、企業と契約を結べば晴れて社会人の仲間入りです。
雇用契約書をきちんと読んで理解し、疑問点を解消した上で契約を結ぶというのは、社会人への登竜門だとも言えます。雇用契約を結べばその効力が発揮する時点から企業と就活生の関係は、雇用主と被雇用者の関係に変わることです。
これからは契約を結ぶことにも全て、責任を持って自分で行っていかなければいけません。とても重い責任になりますが、逆に言えば全ての選択権は自分にあるということです。契約書はきちんと理解した上で捺印をすれば、あなたを理不尽から守る盾ともなり、契約違反を追求する剣ともなるのだということを覚えておきましょう。