業界研究

【出版社への就職を目指すなら】企業一覧や仕事内容をご紹介

出版社への就職を果たしたい!

高い人気を誇る出版の仕事ですが、出版不況と言われている現在でも、就職先として高い人気で、就活生の憧れの職業のひとつとされています。出版社は大手の企業も多く、人気の高い企業も多いですが、実際にどんな仕事をしているかなど、あまり知られていないことも多いです。

出版社を志望するのであれば、仕事内容や業界への理解を深める必要があり、しっかりと事前に対策をしていくことが大切です。出版社は就職難易度も高いので、事前の準備を欠かすことはできません。

出版社は多くの就活生憧れの企業であり、就職難易度は高いですが、準備次第では就職を果たすことは可能です。しっかりと対策して憧れの出版社への就職を目指しましょう。

出版業界について

出版業界は誰もが知っている大手の企業から、本好きには知られているものの、一般的には認知度が低い企業まで、さまざまです。出版社を目指すのであれば、どの企業を目指すのかを決めておくことも大切ですので、まずは出版業界の企業について知っておきましょう。

出版社は本を出版するという点では共通していますが、企業によってそれぞれ特徴があり、違いがあります。企業それぞれの強みや違いを正しく理解することが大切ですので、業界内の企業について理解を深めていきましょう。

大手三社

出版業界は大手三社が有名であり、講談社、集英社、小学館の三社が挙げられます。

講談社は小説や雑誌などに強みがあり、小説賞などにも大きな強みがあります。有名作家を多く輩出しているなどの実績もあり、小説部門では出版業界でもトップクラスの企業です。

集英社は漫画に強みがあり、中でも週刊少年ジャンプは大きな売り上げを誇っています。漫画雑誌だけの売上ではなく、漫画の関連商品などの売上も多く、漫画雑誌に限らず、さまざまなメディアにも強みがあります。

小学館は児童書や幼児書、図鑑や辞典などに強みがあることが特徴です。また小説や漫画などにも幅広く強みがあるのも特徴です。出版業界は大手三社の力が強いですが、大手の企業でもさまざまな違いがありますので、それぞれの特徴を理解して面接などに活かしていきましょう。

準大手・中堅出版社

出版業界をけん引しているのは、大手三社だけではありません。大手三社に負けないブランド力を有する準大手・中堅出版社もあります。KADOKAWA、文藝春秋、新潮社などがそれに当たり、これらの企業にもそれぞれの特徴があります。

KADOKAWAは文庫本などに強みがあり、グループ企業で映画会社もありますので、原作小説が映画化し、小説の売上が伸びることも多いです。

文藝春秋は雑誌や小説に強みがあり、芥川賞や直木賞を制定するなど小説賞にも大きなブランドがあります。

新潮社も同じく雑誌や小説に強みがあり、新潮文庫などが有名な歴史の古い企業です。準大手・中堅出版社でも大手三社に負けないブランド力があり、それぞれの強みを活かして出版業界で活躍しています。

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出版業界の現状

出版不況と呼ばれて久しいですが、出版業界は大きな転換期を迎えています。紙の本の売れ行きが芳しくなく、初版の発行部数も少なくなっていると言われています。紙の本の売れ行きが落ちてきたのは、スマホで読書する人が増えてきたことも関係しているでしょう。

本来のスマホは読書するための機器ではありませんが、持ち運びが便利なスマホで本が読めると電子本の読者が増えてきました。そんな時代の流れに乗り遅れてはいけないと、紙の本を販売してきた出版社も電子本を手がけるようになってきています。電子本のシェアは増えてきましたが、根強い紙の本のファンはいます。これからの出版界は、紙の本と電子本の共存共栄の時代に突入していく流れです。

出版社就職の難易度

出版社は就活生人気も高いことでも知られていますが、同時に就職難易度が高いことでも有名です。出版社の採用面接が難しいことも理由ではありますが、それだけではなく、採用人数が少ないために倍率が高い狭き門となっていると言えます。

また採用人数が少ない上に、人気の高い業界でもあり、志望者が多いため倍率が非常に高くなってしまう企業も多いです。就職難易度が非常に高いため、複数の企業の選考を受ける必要が出てきますが、同時に念入りな企業分析も欠かせません。

出版社就職に有利な大学や学部はあるか

就活では学歴が重要視されることも多く出版社への就職は難しいので、学歴が大きく関係するのではないかと考える人も多いですが、実際はそうではありません。出版社での仕事には学歴は関係なく、また学部なども問われないことが多いです。

文系だから有利で、理系は不利などもなく、基本的にはどの大学であっても、どの学部であっても平等に学生にもチャンスはあると言えます。学歴は関係ありませんが、出版社は東京に集中しているため、東京の大学の方が就活にも便利であることは多いでしょう。

出版社就職に必要な資格はあるか

出版社は専門的な業界とのイメージが強いですが、特別に必要な資格はないでしょう。しかし、全くの素人が出版社で働いて一人前になるには年月がかかります。特別な資格は必要ありませんが、出版業界で働くために必要な技術や知識はあった方がいいでしょう。

出版社で働くには、基本的なパソコンの操作は知っておくべきです。今は昔と違って手書きで文字を書く時代ではないので、パソコンで入力できるスキルは必須と言えます。他には編集の方法や、企画の方法も覚えていた方がいいでしょう。

出版業務を学ぶための専門学校も出てきていますので、出版業界で働きたい人は入学を検討してもいいかもしれません。しかし、出版業界は現場で学ぶことの方が多い業界です。

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出版社の仕事内容5つ

出版社を志望するのであれば、仕事内容を知っておくことも大切です。出版社の仕事と言えば、編集者がイメージされやすいですが、企画・編集など本の制作のほか、営業・総務・人事などの仕事もあります。

本の制作は出版社でも花形のポジションであり、誰もがその仕事をできるわけではありませんし、一般企業と同じような仕事もたくさんあります。出版社を志望する人は編集者を目指したいと考える人も多いですが、それだけではなく、他の可能性があることも知っておきましょう。以下で出版社の仕事内容について詳しくご紹介していきます。

①編集

出版社の仕事内容は、大きく分けて5つあります。まずその5つの中の1つ「編集」についてご紹介します。編集は主に、「打ち合わせ・現行の受け取り・入稿・作業」と、修正と構成を繰り返し、作品を作り上げていきます。しかし、出版社によっては編集の仕事内容が多少変わってきます。

大手企業の集英社では、ジャンルで仕事内容が変わってきます。たとえば、少女・女性コミック誌、少年・青年コミック誌では、主な仕事内容に加え、撮影や、新人作家の発掘と育成を行ったり、スケジュール管理やイベント活動、アニメ化されたものの監修など、マンガの作品に関わることは全ておこなわなくてはなりません。

女性・男性ファッション誌では、スタイリストとコーディネートチェックをしたりレイアウトやウェブページを制作したりと、センスが必要なジャンルになります。芸能人やエンターテインメントの雑誌では、ライターやカメラマンを手配したりと、ジャンルによって行う仕事内容が変わってくるということを覚えておきましょう。

②デジタル・通販

「デジタル・通販」の仕事内容は、電子書籍や電子コミックなど、デジタル関係の企画や制作、編集や配信などをおこないます。また、ネットで購入する人の需要が増している通販サイトについては、企画や商品の製作、運営や管理、ネットビジネスの開発などの仕事をおこないます。

近年、スマホで読書をする人が増えたことで、電子書籍や電子出版の世界は大きく広がってきています。時代が変わってきたことにより、出版社と電子出版が手を組み、新しく会社を設立するという動きも出てきています。手軽に持ち運べるスマホの普及により、荷物になる紙や本で読書する人が少なくなってきているという現実を捉え、時代の変化とともに、電子書籍で新しいカタチを生み出していく仕事になります。

③版権

「版権」は、日常で馴染みがある言葉の「著作権」と同じ意味を持ちます。版権は、独占的な権利なので、第三者が無断で同じ内容を書いたりすることは違法になります。場合によっては、作者が「この条件を満たしたら使ってもいいですよ」という条件を出すことで、他でも使えるようにすることが可能になります。

このような版権の仕事内容は、主に著作権に関連した仕事になります。マンガや書籍が、アニメ化やテレビドラマ化、映画化、舞台化する際に、作者から依頼された権利をもとに、複製や販売、契約や出資金の交渉などをおこないます。最近では、日本のマンガは海外で人気を集めているため、海外での出版に関する仕事もおこなうこともあります。

④営業

「営業」の仕事内容は、出版物の販売に関連した仕事をおこないます。マーケティングや販売計画・促進、発行部数を考えることが主な業務です。例えば、お客様が直接購入する書店にチラシを持って直接営業に行きます。そこで、魅力やアピールを担当者に話し、入荷してもらうよう営業します。

そして、販売を促進するために陳列を考えたり、POPやポスターを考え掲示するのです。街頭看板や電車の中吊りになっている広告も、営業部署が制作しています。定期的に仕入れ先の書店の欠本の補充や在庫チェックおこない、発注を促すことも仕事のひとつです。

また、販売促進のためにサイン会を開いたり、担当編集者と全国の書店へ営業へ出向いたりすることもあります。書店から発注が来なければ商品は売れないので、書店やウェブ、雑誌などの営業は出版者の営業部署が担うことになります。

⑤管理

「管理」の仕事内容は、主に4つあります。4つとは「経理・総務・法務・人事」であり、どの企業の管理部署にも共通している仕事になります。「経理」は、予算決算などの財務全般をおこないます。「総務」は、企業全体の運営を担うことから、庶務や管財、社内イベントや防災対策など企業活動を円滑に進めるための部署です。

「法務」は、企業が他社と一緒に活動をおこない、取引を進めていく中で必要になってくる契約や、知的財産などに関する仕事を担います。出版社では、著作権やその他の契約・ルールの相談窓口になります。法律が関係する部署ということから、商標の管理や契約書の作成も業務に含まれるのです。「人事」は、出版社の採用や研修、異動、出退勤や給与の管理をおこなう部署になります。

出版社のやりがい

出版社で働くことのやりがいは、無から有を生み出す面白さにあると言えます。厳密には無から有ではありませんが、自分が考えた企画がヒットしたときの喜びは格別なものがあります。締め切り前は業務は多忙で、残業も多くなると考えられますが、その分終わった時の喜びは大きくなります。

取材を通していろいろな人と出会えるのも、出版社で働く魅力です。人と接することが好きな人にとって、出版業界は天職になる可能性があります。出版社の人が出会う人は多種多様です。出版業界以外で仕事をしていたら、これだけ多種多様な人と出会える機会はないでしょう。最後に忘れてはいけないのは、活字中毒の人が文字の渦の中で働ける魅力です。これは活字中毒の人にとっては、一番の魅力ではないかと思われます。

出版社は激務

就活生人気の高い出版社ですが、実は激務なことでも有名な仕事です。出版の仕事は非常に大変なものですので、残業や泊まり込みなど激務は覚悟しておいた方がいいでしょう。編集の仕事であれば企画会議が長時間長引くこともありますし、作家や漫画家を担当していれば原稿ができあがるまで待ち続けなければならないこともあります。

そもそもの仕事量も多い上に、編集などの場合は相手とスケジュールを合わせて仕事をしなければならないことも多く、大変な仕事になることも多いです。

出版社に向いている人の特徴

どの業界にもそれに適した人・向いている人というのはありますが、出版社はその採用率の低さもさることながら、無事に入社できたとしても、激務であるために本当に適正のある向いている人かどうかは、重要となってきます。

ただ単に本が好きだからとい理由だけでは向いているとは言えないかもしれません。「出版社に興味はあるけれど、自分はこの業界でやっていけるかどうか不安」という方は是非とも一度目を通しておいてください。

好奇心旺盛

まずは、探究心の強い、いろいろなことへの興味が強い好奇心旺盛な人が向いているといえます。本には多く情報が記載されています。それを扱うのが出版社なのですから、その情報量は膨大なものです。

これら全ての情報を取り入れるという心意気や、様々なものごとやジャンルに興味を持っていて情報を得ていきたいという意欲を持っている方でないと難しいかもしれません。自己分析や他己分析などを用いて、自分が好奇心旺盛な人間かどうかしっかり判断しましょう。

柔軟な発想力がある

出版社は取り扱う本はたくさんありますが、その名の通りあくまで出版を行うことが仕事です。そこには文章力もさることながら、それをどう表現するか?どんな視点から見るか?など一般的な考えのほか柔軟な発想力が求められます。

言われたことをやるのが得意という方ではやはり難しく、求められる仕事のほとんどがクリエイティブな仕事であるため、普通の考えとは少し変わった視点を持つことが重要です。「昔からアイデアマンだね!」と周りから言われたり、例えば「このラーメン屋さんを表紙にするならどんなタイトルがいいだろう」といったような、日常の中においてこういったことを考えるクセがついているという人には向いているといえます。

出版社就職を果たすため学生のうちにやっておくこと

出版社に就職するためには、業界を知り、企業の特徴や仕事を知ることも大切ですが、さらにしておかなければならないことがたくさんあります。出版社では学歴よりも能力が重要視されることが多く、選考でも自身の能力をしっかりとアピールすることが大切です。

能力をアピールするためには、誇れるだけの能力を身に付けるべく行動しなければなりません。出版社に就職するために大学時代にやっておきたいことは大きく3つありますので、それらをしっかりと行い、出版社への就活に役立てましょう。

①読書

出版社に就職するためには、大学時代には読書を欠かすことはできません。読書好きが高じて出版社を志す人も多いですが、並大抵の読書量では就活に役立てることはできません。圧倒的な読書量が必要ですので、普段から読書をする習慣を身に付け、早い段階から読書を始めておくことが大切です。

読む本はどんなものでも構いませんが、一つの分野だけを集中して読むのではなく、さまざまな分野の本を読んでおくことが大切です。話題の新刊には必ず目を通し、名作で知られるものにも目を通しておきましょう。

また志望する出版社が決まっているのであれば、その出版社から刊行されているものを多く読んでおくことも大切です。最近読んだ本についてなど面接で聞かれることも多いので、就活で忙しくても、読書は続けておきましょう。

②文章力を磨く

出版社へ就職するためには、文章力を磨いておくことも大切です。編集者が文章を書くわけではありませんが、文章力がなければ原稿のチェックなどもできませんし、高いレベルで文章力が備わっていることは大きな強みになります。

文章力を高めるためには前提として読書が必要ですので、さまざまな本を読んで幅広い表現や豊富なボキャブラリーを身に付けておきましょう。また文章力を磨くためには、実際に文章を書くことが大切です。文章は書けば書くほど上達しますので、読んだ本の書評などを書いて練習してみるのも手です。

文章力は社会人にとって必要な能力でもありますので、身に付けておいて損になることはありません。出版社を目指すのなら、なおさら必要な能力ですので、大学時代にしっかりと身に付けておきましょう。

③出版社でアルバイト

出版社に就職したいのであれば、大学時代に出版社でアルバイトをしておくのもおすすめです。アルバイトをすることで、出版社の仕事をリアルに理解でき、コネクションができるかもしれませんので、可能であればアルバイトをしてみましょう。

出版社でアルバイトをしておくことで、出版業界についても精通することができますし、しっかりと働けば即戦力として活躍できるだけの能力を身に付けることもできます。

出版社では能力重視で採用が決定しますし、アルバイトの経験を伝え、即戦力で活躍できることを伝えることで、選考も有利に進めることができます。アルバイトの経験は大きな強みになりますので、短期間であってもチャンスがあればチャレンジしてみるといいでしょう。

出版社は難易度が高いがスキルを身につけ面接に挑もう!

出版社は就活生からの人気は高いですが、採用人数も少なく、志望者も多いため倍率が非常に高い企業も多いです。他の業界と比べても就職難易度は高く、就職するためには念入りな事前準備が必要です。

業界についてを知るのはもちろん、それぞれの企業の特徴や強みを理解し、ひとつひとつの企業に対してしっかり対策を立てましょう。本を出版するという目的は共通していますが、企業によって強みのある分野も異なります。志望する企業の分析をしっかりと進めておくことが大切です。

対策次第で就職を果たすことは充分に可能ですので、読書をしたり文章力を磨くなど、大学時代に出版社で働くために必要なスキルを身に付けて、難関の出版社への就職を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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