企業研究

【福利厚生が充実している企業ランキング】就活の軸にもなる福利厚生の実態とは

福利厚生とは

福利厚生とは、一般的に企業が従業員に対して渡す給与や手当てなどとは別の、非金銭的報酬のことを指します。福利厚生は働きやすさと直結していて、具体的に言えば社員旅行費の会社側の負担や接待などのお食事代のことです。これらは多くの企業で適用されていますが、各企業によって特徴的な福利厚生制度も存在しています。

ちなみに福利とは幸福や利益という意味で、厚生は生活を健康で豊かにするものという意味です。どんな制度が福利厚生に当たる言葉なのかという明確な基準はありませんので、企業の特色を活かせる自由度の高い制度です。福利厚生は2種類あり「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」に分けられています。一つずつ詳しくお話しします。

法定福利厚生

法定福利厚生とは、法律で義務付けられている福利厚生です。これは社会保険制度のことを指します。社会保険制度とは、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、介護保険、児童手当拠出金、労働災害保険などを合わせた費用のことです。そして、法定福利厚生にかかる費用を法定福利費と言います。

ちなみに、企業が負担する保険料は支払っている月給の約15%の額とされており、全企業の平均的な法定福利費は約44,000円から46,000円となっています。この他には、労働基準法上の休業補償なども挙げられるでしょう。業務災害や通勤災害が起こり、休業した場合に労災保険から休業補償給付が支給されますが、この支給は休業後4日目以降にならないと支給されません。

法定外福利厚生

法定外福利厚生とは、法律で義務付けていない、企業が独自に行なっている福利厚生のことを指します。法定外福利厚生には、住宅手当や住宅補助、運動場や体育館での活動支援、社員寮や社宅の完備、育児休暇などがあります。企業が従業員に対して充実した生活を送ってもらうために提供している保証やサービスのことです。

また、これらの法定外福利厚生にかかった費用を法定外福利費と呼びます。ちなみに、企業によっっては結婚や出産祝い、忘年会や新年会など、働きやすさを向上させるために行うことも福利厚生になります。法定外福利厚生は企業によって異なっており、独自のユニークな福利厚生を導入している企業もあるため、福利厚生という観点で企業について調べてみるのも面白いでしょう。

仕事をする上で実は重要な福利厚生の充実

就職活動をする際に中心に考えるべきことに福利厚生が充実しているかどうかがあります。会社に入って仕事に生きがいを見出すのはもちろんですが、将来的に結婚して家庭を持ち、子供で出来て守るべきものが増えてきますと、やはり、生活を充実させるためにも福利厚生が充実していることが不可欠です。

福利厚生が充実している企業ほど離職率も低いという結果が出ています。就活生にとっては将来を決める非常に大事なポイントになるのです。福利厚生にもさまざまあり、それぞれの企業の特徴を如実に示すものでもあります。

この福利厚生が充実しているかどうかのポイントや実際に充実した福利厚生の充実している企業やランキングをご紹介しましょう。

関連記事

就活生が気になる働きやすい会社ランキング・人気のある福利厚生TOP10~ユニークな企業の取り組み5選もご紹介~

就活生が求める福利厚生とは

就活生が、就職して生活していくために必要なものは衣食住が安定することです。特に、食住については安定した幸せな生活に欠かせません。

健康で安心して眠れることが、会社での活動の原動力にもなります。就活生から求められている福利厚生のランキング上位のものをご紹介しましょう。

ランキング①住宅手当と家賃補助

やはり1位にくるのは、住居の安定ですね。安心して暮らせる住居を確保できることが、会社での活躍に不可欠なものです。自宅に帰って、ゆっくりとくつろげ、安心して眠ることの出来る住環境こそ就職してから一番必要なものと言えます。睡眠は、私たちの活力の元になるものと言えるでしょう。

その住居を確保するために必要になってくるのが、住居費です。すなわち、住宅手当や家賃補助の制度が必要になります。特に、都市部と地方の家賃格差が広がった現代では、特に都市部で仕事をする場合、地方と同じ広さの住居を確保しようとしますと、大変な家賃負担になってしまいます。

また、就職したばかりでは家賃の負担能力もままなりません。そのため、家賃に対する支援制度である住宅手当や家賃補助は働く側からみて最も助かる手当になります。この手当が充実している企業ほど働きやすいと言えるのです。

ランキング②食堂や昼食補助

やはり、ランキングの2位には、食事に対する補助です。毎日お弁当を作るのは大変ですし、手間もお金もかかります。家族が多ければ一人当たりの食事代は下げられますが、一人分の食事や弁当を作るとなると、結構コストはかかってしまうのです。

また、昼食で毎日先輩と一緒にランチを食べに行くとなりますと、一緒にコーヒーなども飲むことになり、積もり積もれば結構な費用になって、就職したての場合は大変な負担です。偉い上司についていくのであればご馳走になることもありますが、いつもそういうわけにはいきません。

その意味で、社員食堂があり、格安な値段や無料の昼食が食べられたり、昼食補助の手当があると助かりますね。社員食堂などであれば、栄養バランスも考えられている場合が多く、健康面での不安も少なくなります。

ランキング③法定以上の育児・介護休暇

ランキングの3位にくるのは、やはり将来的な不安に対する福利厚生になります。すなわち、現代社会では共稼ぎは当たり前の時代になっており、子供を育てるには大変な負担になるのです。

特に働く女性の場合は、ぜひとも育児休暇制度などが充実していないと不安を覚えざるを得ません。育児休暇が充実し、取りやすい企業は女性にとって働きやすい、うれしい職場と言えます。そのような職場を探される女性も多いのではないでしょうか。

さらに、少子化の影響で兄弟が少なくなり、一人っ子も増えていますので、両親を将来的に面倒を見る必要がある方も多いです。そのために、介護休暇が取り易い制度になっている必要があります。

育児休暇や介護休暇が取り易く、そのような休暇を取ることに対して理解度の高い企業は就活生にとって安心して働ける職場です。

公務員の福利厚生

では、福利厚生が充実していると言われ、民間企業を先導する公務員における福利厚生制度についてご説明します。もともと、昔の公務員は、給与が低く、その代わり、年金や福利厚生でその低さを補填しているという時代がありました。給与水準が上がった現代でもその福利厚生制度の充実は続いています。

その一端をご紹介しましょう。

①休暇制度の取りやすさ

国や県の行政府は、現在、少子高齢化の中で共稼ぎが増えていることから、子育てを支援する必要があり、企業の福利厚生制度の充実を推進しています。すなわち、働きやすい労働基準を推進するためにも、その行政府で働く公務員が見本にならなければなりません。

その一環として、有給休暇の取得などについては半強制的に取るように指導を行っており、有給休暇の取得率は高くなっています。有給休暇が取りやすいというのは、生活にゆとりを持つことが出来るということです。

そのような姿を民間企業に見せることによって、企業にも有給休暇の取得率の向上を推進させ、政策の浸透を図ろうとしています。従って、終活の際には、ぜひともこの有給休暇の取得率には注目するようにしてください。

②共済組合制度

公務員の福利厚生制度の充実さを支えているものが共済組合制度です。この共済組合制度は、公務員の福利厚生において広い範囲で充実したものになっています。

その一つの例が、年金業務や宿泊施設の運営に当たっていることです。通常の企業の場合には、人員的に少ないため、安い共済組合費を徴収しても資金的に少ないため、その資金で宿泊施設やその他の施設を運営するということは難しいと言えます。

しかし、全国の公務員や地方公務員の数は非常に多く、何十万人以上という単位になってきますので、その資金の運用で収益をあげたり、施設を運営するということが出来るのです。共済組合が運営する宿泊施設には、非常に安く泊まれたり、様々な施設の使用の優遇制度があるのです。その意味で、公務員の場合は非常に恵まれた福利厚生が図られていると言えます。

関連記事

公務員の福利厚生で押さえるべきポイント|年金制度や有給取得率・特別休暇で支払われる給与とは

福利厚生が充実している企業ランキング

あるサイトの「福利厚生が充実している企業ランキング」は次のようになっています。

1位 サイバーエージェント

2位 リクルートキャリア

3位 オリエンタルランド

4位 ワークスアプリケーションズ

5位 Apple Japan

どの企業も就活生の人気ランキングで上位にくる企業であり、その人気のうちには福利厚生の充実が含まれているのです。

1位のサイバーエージェントは、充実した福利厚生制度があります。家賃補助制度、リフレッシュ休暇制度、健康促進施策、充実した退職金制度、サポ飯と言われる食事の一部会社負担制度などの福利厚生などです。

さらに、女性の活躍促進制度、エンジニア向け技術支援制度などの社員育成のための福利厚生も充実しています。

2位のリクルートキャリアはよく知られている人気企業ですが、社員のリフレッシュのためのアニバーサリー休暇、次への飛躍のための長期間のリフレッシュ休暇などがあり、それぞれに数万円の手当がついてくるので驚きです。

さらに、4人以上の社員で一泊以上の旅行の場合には20万円が支給される制度もあり、社員が次のステップに向けて取り組みやすい福利厚生制度になっています。

3位のオリエンタルランドは、ご存知のようにディズニーランドなどを経営している企業ですが、近隣のショップや飲食店では割引が受けられたり、有給休暇も確実に使えるなどの福利厚生上のメリットが大きい企業です。

4位のワークスアプリケーションズは、人工知能型ERPを提供する会社です。フレックスタイムを採用し、働きやすい職場にするとともに「ワークスミルククラブ」という制度をとっています。

「ワークスミルククラブ」は、女性が仕事と出産・育児と両立できるように女性社員の意見を出し合って、働きやすい福利厚生制度を作る仕組みです。これまでに、育児休業制度、短時間勤務制度などいくつもの制度が作られています。

5位のApple Japanはよく知られた世界的な企業ですが、福利厚生面でも有名です。1年間240ドル(26,000円程度)のジム手当やiPod、iPadが25%引きで購入できる制度などがあります。さらに優秀な女性社員の場合には「卵子を冷凍保存する費用として20,000ドル(230万円程度)の補助」が受けられ制度もあるようです。

関連記事

サイバーエージェントの平均年収と生涯賃金|年齢別・役職別の年収・月給・ボーナス推移と業界比較

オリエンタルランドの平均年収と生涯賃金|年齢別・役職別の年収・月給・ボーナス推移と業界比較

おもしろい福利厚生や社内制度がある企業

上記でご紹介したサイバーエージェント、リクルートキャリア、オリエンタルランドの福利厚生や社内制度についてさらに詳しくご紹介していきます。また、ランキングに該当しなかったおもしろい福利厚生制度や社内制度がある企業についてもみていきましょう。

①サイバーエージェント

サイバーエージェントは福利厚生の充実度と、ユニークな制度の充実ぶりでは、群を抜いている企業の1つです。中でも特徴的な福利厚生についてご紹介します。

・リフレッシュ休暇(休んでファイブ)

心身のリフレッシュ、チャレンジを目的とした5日間連続の休暇制度です。入社3年目以上の社員が毎年取得できるようです。

・サポ飯

会社が、ランチの費用の一部をサポートする制度。デパ地下で1,000円くらいで販売されているお弁当を、一律500円で購入することができる制度です。

・マカロン制度

「マ」ママが「カ」サイバーエージェント(CA)で「ロン」ロング=長く働けるという意味で名付けられた制度。女性が働きやすいよう、妊活休暇や子供の行事などでの休暇取得、認可外保育園の補助、看護のための在宅制度、ママ社員向けの社内報など、働く女性からママ社員までフルサポートできるような体制を整えています。

②リクルートキャリア

リクルートキャリアは人材ビジネス業を事業としているため、自社で働く社員に対する投資を惜しまない企業です。中でも、大変充実しているのが社内の研修制度です。

・iキャリア制度

社内のイントラネット上で、募集部署、役職、ポジションなどを全社員に公開し、自ら手を挙げて自由に応募して異動をすることが出来る制度です。社内での仕事のマッチングを行い、1人1人が

チャレンジできる環境を整えています。

・海外トレイニー制度

海外マーケットで社員がチャレンジする機会を得られる制度です。1年間海外での経験を通じ、日本国内の顧客に対し、充実した営業、提案などが行うことを目的に行っているようです。

・自主応募型研修

提携しているビジネススクールで、必要な知識やスキルを主体的に学べる制度です。このほかにも、在宅勤務や時短制度など、働き方の多様性に合わせた制度も充実しています。

③オリエンタルランド

オリエンタルランドも独自の福利厚生制度を設けている企業の1つです。中でも充実した研修制度に加え、ユニークな福利厚生制度が設けられています。

・研修制度

新入社員を対象とした新入社員研修、入社1~3年目を対象としたフォローアップ研修、マーケティング、アカウンティング、ロジカルコミニュケーションなどを学べるビジネスフレームワーク研修があります。そのほかにも、全社員を対象とした自己啓発研修など、多くの研修プログラムが存在しているようです。

・テーマパーク関連のサービス利用権付与

テーマパークパスポート配布、オリエンタルランドグループ共通のタイアップ割引、社内割引(テーマパークパスポートやグッズ等の割引販売)などの様々なサービスを利用することができます。社員の中にはこれらを利用し、日々の業務改善に役立てる人もいるようです。これらの充実した福利厚生が、人気の1つとなっているようです。

④OKUTA(オクタ)

OKUTAには、通常の福利厚生制度とともに、「POWER NAP制度」と呼ばれる独特の制度があります。昼食休憩とは別に1日15分程度の昼寝を認めているのです。仕事の効率が悪くなる眠たくなったタイミングで自由に仮眠が取れます。

仕事の効率が促進され、仕事中にリフレッシュすることが出来るので、健康面、精神面で働きやすい福利厚生制度と言えるでしょう。

⑤マースジャパンリミテッド

マースジャパンリミテッドのおもしろい福利厚生制度して、キャットルームが設置されて、ペット同伴で一緒に出勤が出来るようになっています。一人暮らしで寂しいのでペットの猫を飼っているけれど、出勤している間、誰もいない部屋で一匹で置いておくのは心配だという方にとっては最適の制度でしょう。

⑥面白法人カヤック

面白法人カヤックという社名もおもしろいWEB制作会社ですが、独特の人事・福利厚生制度があります。一つはライバルの指名制度があり、ライバル一人を指名して一定期間経過後に全社員の投票により仕事の勝者を決め、勝った方には39,000円名が支払われる制度です。

また、サイコロ給という一風変わった制度があり、給料日前に全社員がサイコロを振ってサイコロの出た目%×月給が給与にプラスされる制度になっています。うまく遊び心をインセンティブに変えて、社員のモチベーションを高めています。

また、賞与も年4回あるそうです。いいですね。

⑦ユナイテッド株式会社

広告関連のWEB会社ですが、会社の目標に掲げているのが、「福利厚生充実企業として業界の中で高い市場価値のある存在になること」です。バースデー休暇や年3日のリフレッシュ休暇があるほか、「金曜どうしよう?」という制度があり、毎月第3金曜日の午後は休みになっています。

もちろん週休二日に加えての制度であり、ゆとりのある生活の中で価値ある仕事をしてもわおうという姿勢です。

⑧未来工業株式会社

これも珍しい名前の会社ですが、電気設備資材などの製造販売を行う会社です。元々の前身が劇団という変わった会社で残業ゼロを目指しています。この会社は、日本一社員が幸せな会社として有名です。

改善提案制度があり、業務やサービスについて改善案を提案すると500円がもらえる制度になっています。また、人事制度は成果制度をとらず、今の時代では珍しい年功序列制度をとっています。

関連記事

カヤックの平均年収と生涯賃金|年齢別・役職別の年収・月給・ボーナス推移と業界比較

未来工業の平均年収と生涯賃金|年齢別・役職別の年収・月給・ボーナス推移と業界比較

福利厚生の充実は企業選びの重要ポイントになる

就活生が志望の企業を選ぶ際において、福利厚生の充実は重要なポイントになります。企業の評価には、やりがい、処遇などもありますが、長く将来を託すには、安心して働ける環境が必要です。

その意味で、志望する企業の福利厚生制度は、自分の将来の生活を託するに足るのかという疑問に答えてくれます。社会に出れば、結婚もし、子供も出来て家族が増えて守るべきものも増えていきますので、しっかりとした充実の福利厚生制度があれば安心です。志望の企業選びにおいては、福利厚生制度もポイントしてよく調べておきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ