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【福利厚生が充実している企業ランキング】長く働くための参考にしよう

福利厚生とは

福利厚生の分類を表した図

福利厚生とは、一般的に企業が従業員に対して渡す給与や手当てとは別の、非金銭的報酬のことを指します。

福利厚生は働きやすさと直結していて、具体的に言えば社員旅行費の会社側の負担や接待などのお食事代のことです。これらは多くの企業で適用されていますが、各企業によって特徴的な福利厚生制度も存在しています。

ちなみに福利とは幸福や利益という意味で、厚生は生活を健康で豊かにするものという意味です。「どんな制度が福利厚生なのか」という明確な基準はありませんので、企業の特色を活かせる自由度の高い制度です。

福利厚生は2種類あり「法定福利厚生」と「法定外福利厚生」に分けられています。一つずつ詳しくお話しします。

法定福利厚生

法定福利厚生の種類
・健康保険:病気やケガの際に保険給付を受け取れる
・介護保険:介護が必要になった際にサービスが受けられる
・雇用保険:失業した際に給付を受けられる
・労災保険:仕事中での病気やケガの治療費を受け取れる
・厚生年金保険:国民年金に上乗せされて給付される年金

法定福利厚生とは、法律で義務付けられている福利厚生です。これは社会保険制度のことを指し、従業員を雇っている企業には必ず定められている制度です。そのため、「大企業」「中小企業」「ベンチャー企業」「スタートアップ企業」問わず、設定が義務付けられています。

また社会保険制度とは、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、介護保険、子育て拠出金、労働災害保険などを合わせた制度のことです。そして、法定福利厚生にかかる費用を法定福利費と言います。

経団連が発表している「福利厚生費調査結果報告」によると、従業員1人1ヶ月当たりの法定福利費は全産業平均で108,517円となっています。内訳を見ると、最も多いのが厚生年金保険の46,832円であり、次が健康保険・介護保険の31,041円です。

法定福利厚生が定められていなければ、違法行為に当たります。そのため、企業を見る際は、法定福利厚生が記載されているかどうか確認しておきましょう。

法定外福利厚生

法定外福利厚生とは、法律で義務付けていない、企業が独自におこなっている福利厚生を指します。

法定外福利厚生には、住宅手当や住宅補助、運動場や体育館での活動支援、社員寮や社宅の完備、育児休暇などがあります。企業が従業員に充実した生活を送ってもらうために提供している保証やサービスのことです。

また、これらの法定外福利厚生にかかった費用を法定外福利費と呼びます。法定外福利厚生は企業によって異なっており、ユニークな福利厚生を導入している企業もあるため、福利厚生という観点で企業について調べてみるのもおすすめです。

さらに上記と同じく、経団連が発表している「福利厚生費調査結果報告」によると、法定外福利費は全産業平均で24,125円となっています。

就活生が求める福利厚生ランキング

就活生が求める福利厚生ランキング

  1. 1 住宅手当・家賃補助
  2. 2 食堂・昼食補助
  3. 3育児支援

就活生が、就職して生活していくために必要なものは衣食住が安定することです。特に、食住については安定した幸せな生活に欠かせません。

健康で安心して眠れることが、会社での活動の原動力にもなります。就活生から求められている福利厚生のランキング上位のものをご紹介しましょう。

1.住宅手当・家賃補助

1位は、住宅手当や家賃補助です。自宅に帰りゆっくりとくつろげ、安心して眠ることのできる住環境こそ、就職してから最も必要なものといえます。

睡眠は、私たちの活力の元になるものです。その住居を確保するために必要になってくるのが、住居費です。すなわち、住宅手当や家賃補助の制度が必要になります。

特に都市部で仕事をする場合、地方と同じ広さの住居を確保しようとすると大変な家賃負担になってしまいます。

また、就職したばかりでは家賃の負担能力もままなりません。そのため、家賃に対する支援制度である住宅手当や家賃補助は働く側からみて最も助かる手当になります。この手当が充実している企業ほど働きやすいといえるでしょう。

2.食堂・昼食補助

ランキング2位は、食事に対する補助です。毎日お弁当を作るのは大変ですし、手間もお金もかかります。

1人分の食事や弁当を作るとなると、意外とコストがかかってしまものです。また、毎日昼食を外に食べに行く場合、ひと月あたりの食費に大きな影響を与えます。

社員食堂で格安な値段や無料の昼食が食べられたり、昼食補助の手当があると助かりますね。社員食堂であれば、栄養バランスも考えられている場合が多く、健康面での不安も少なくなります。

3.育児支援

現代社会では共働きは当たり前の時代になっており、子供を育てるには大変な負担になるのです。将来の結婚や子育てのことを考えると、育児休暇制度が充実していないと不安を覚えざるを得ません。

育児休暇が充実し、取りやすい企業は男女ともに働きやすい職場と言えます。ライフワークバランスを重視した制度が充実している企業を魅力的に感じる就活生は多いです。

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福利厚生が充実している企業ランキング

福利厚生が充実している企業ランキング

  1. 1 サイバーエージェント
  2. 2 リクルートキャリア
  3. 3 オリエンタルランド
  4. 4 ワークスアプリケーションズ
  5. 5Apple Japan

1位の「サイバーエージェント」は、充実した福利厚生制度があります。家賃補助制度、リフレッシュ休暇制度、健康促進施策、充実した退職金制度、サポ飯と言われる食事の一部会社負担制度などの福利厚生です。

2位の「リクルートキャリア」はよく知られている人気企業です。社員のリフレッシュのためのアニバーサリー休暇、次への飛躍のための長期間のリフレッシュ休暇があり、それぞれに数万円の手当がついてくるので驚きです。

3位の「オリエンタルランド」は、ご存知のようにディズニーランドを経営している企業です。近隣のショップや飲食店では割引が受けられたり、有給休暇も確実に使えるなどの福利厚生上のメリットが大きい企業です。

4位の「ワークスアプリケーションズ」は、人工知能型ERPを提供する会社です。フレックスタイムを採用し、働きやすい職場にするとともに「ワークスミルククラブ」という制度をとっています。「ワークスミルククラブ」は、女性が仕事と出産・育児と両立できるように女性社員の意見を出し合って、働きやすい福利厚生制度を作る仕組みです。

5位の「Apple Japan」はアップル製品でよく知られた世界的な企業です。福利厚生面でも有名です。1年間240ドル(26,000円程度)のジム手当やiPod、iPadが25%引きで購入できる制度があります。さらに優秀な女性社員の場合には「卵子を冷凍保存する費用として20,000ドル(230万円程度)の補助」が受けられ制度もあるようです。

こちらの記事では、公務員の福利厚生で押さえるべきポイントを詳しく解説しています。

ユニークな福利厚生や社内制度がある企業8選

ユニークな福利厚生や社内制度がある企業を表した図

上記でご紹介したサイバーエージェント、リクルートキャリア、オリエンタルランドの福利厚生や社内制度についてさらに詳しくご紹介していきます。また、ランキングに該当しなかったユニークな福利厚生制度や社内制度がある企業についてもみていきましょう。

1.サイバーエージェント

サイバーエージェントの福利厚生や社内制度
・リフレッシュ休暇(休んでファイブ)
・サポ飯
・マカロン制度

サイバーエージェントは、福利厚生の充実度とユニークな制度の充実ぶりでは、群を抜いている企業の1つと言われています。中でも特徴的な福利厚生についてご紹介します。

「リフレッシュ休暇(休んでファイブ)」は、心身のリフレッシュ、チャレンジを目的とした5日間連続の休暇制度です。入社3年目以上の社員が毎年取得できるようです。

「サポ飯」は企業が、ランチの費用の一部をサポートする制度です。デパ地下で1,000円くらいで販売されているお弁当を、一律500円で購入することができる制度です。

「マカロン制度」は「マ」ママが「カ」サイバーエージェント(CA)で「ロン」ロング=長く働けるという意味で名付けられた制度です。

女性が働きやすいよう、妊活休暇や子供の行事での休暇取得、認可外保育園の補助、看護のための在宅制度、ママ社員向けの社内報など、働く女性からママ社員までフルサポートできるような体制を整えています。

2.リクルートキャリア

リクルートキャリアの福利厚生や社内制度
・iキャリア制度
・海外トレイニー制度
・自主応募型研修

リクルートキャリアは人材ビジネス業を事業としているため、自社で働く社員に対する投資を惜しまない企業です。中でも、大変充実しているのが社内の研修制度です。

「iキャリア制度」は社内のイントラネット上で、募集部署、役職、ポジションを全社員に公開し、自ら手を挙げて自由に応募して異動をすることが出来る制度です。社内での仕事のマッチングをおこない、1人1人がチャレンジできる環境を整えています。

「海外トレイニー制度」は海外マーケットで社員がチャレンジする機会を得られる制度です。1年間海外での経験を通じ、日本国内の顧客に対し、充実した営業、提案が行うことを目的に行っているようです。

「自主応募型研修」は提携しているビジネススクールで、必要な知識やスキルを主体的に学べる制度です。このほかにも、在宅勤務や時短制度など、働き方の多様性に合わせた制度も充実しています。

3.オリエンタルランド

オリエンタルランドの福利厚生や社内制度
・研修制度
・テーマパーク関連のサービス利用権付与

オリエンタルランドも独自の福利厚生制度を設けている企業の1つです。中でも充実した研修制度に加え、ユニークな福利厚生制度が設けられています。

「研修制度」は新入社員を対象とした新入社員研修、入社1~3年目を対象としたフォローアップ研修、マーケティング、アカウンティング、ロジカルコミニュケーションを学べるビジネスフレームワーク研修があります。そのほかにも、全社員を対象とした自己啓発研修など、多くの研修プログラムが存在しているようです。

「テーマパーク関連のサービス利用権付与」はテーマパークパスポート配布、オリエンタルランドグループ共通のタイアップ割引、社内割引(テーマパークパスポートやグッズ等の割引販売)のような様々なサービスを利用することができます。

社員の中にはこれらを利用し、日々の業務改善に役立てる人もいるようです。これらの充実した福利厚生が、人気の1つとなっているようです。

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4.OKUTA(オクタ)

OKUTAの福利厚生や社内制度
・POWER NAP制度

OKUTAには、通常の福利厚生制度とともに、「POWER NAP制度」と呼ばれる独特の制度があります。昼食休憩とは別に1日15分程度の昼寝を認めているのです。仕事の効率が悪くなる眠たくなったタイミングで自由に仮眠が取れます。

仕事の効率が促進され、仕事中にリフレッシュすることが出来るので、健康面、精神面で働きやすい福利厚生制度と言えるでしょう。

5.マースジャパンリミテッド

マースジャパンリミテッドの福利厚生や社内制度
・キャットルーム

マースジャパンリミテッドのユニークな福利厚生制度して、「キャットルーム」が設置されて、ペット同伴で一緒に出勤が出来るようになっています。一人暮らしで寂しいのでペットの猫を飼っているけれど、出勤している間、誰もいない部屋で一匹で置いておくのは心配だという方にとっては最適の制度でしょう。

6.面白法人カヤック

面白法人カヤックの福利厚生や社内制度
・ライバル指名制度
・サイコロ給

面白法人カヤックは、WEB制作会社です。この企業では、独特の人事・福利厚生制度があります。

一つは「ライバルの指名制度」があり、ライバル一人を指名して一定期間経過後に全社員の投票により仕事の勝者を決め、勝った方には39,000円名が支払われる制度です。

また「サイコロ給」という一風変わった制度があり、給料日前に全社員がサイコロを振って「サイコロの出た目%×月給」が給与にプラスされる制度になっています。うまく遊び心をインセンティブに変えて、社員のモチベーションを高めています。

7.ユナイテッド

ユナイテッドの福利厚生や社内制度
・バースデー休暇
・リフレッシュ休暇
・金曜どうしよう?

広告関連のWEB会社ですが、会社の目標に掲げているのが、「福利厚生充実企業として業界の中で高い市場価値のある存在になること」です。

バースデー休暇や年3日のリフレッシュ休暇があるほか、「金曜どうしよう?」という制度があり、毎月第3金曜日の午後は休みになっています。

もちろん週休二日に加えての制度であり、ゆとりのある生活の中で価値ある仕事をしてもわおうという姿勢です。

8.未来工業

未来工業の福利厚生や社内制度
・改善提案

これも珍しい名前の会社ですが、電気設備資材の製造販売を行う会社です。元々の前身が劇団という変わった会社で残業ゼロを目指しています。この会社は、日本一社員が幸せな会社として有名です。

改善提案制度があり、業務やサービスについて改善案を提案すると500円がもらえる制度になっています。また、人事制度は成果制度をとらず、今の時代では珍しい年功序列制度をとっています。

福利厚生の充実は企業選びの重要ポイントになる

就活生が志望の企業を選ぶ際において、福利厚生の充実は重要なポイントになります。企業の評価には、やりがい、処遇もありますが、長く将来を託すには、安心して働ける環境が必要です。

その意味で、志望する企業の福利厚生制度は、自分の将来の生活を託するに足るのかという疑問に答えてくれます。社会に出れば、結婚もし、子供も出来て家族が増えて守るべきものも増えていきますので、しっかりとした充実の福利厚生制度があれば安心です。

志望の企業選びにおいては、福利厚生制度もポイントしてよく調べておきましょう。

こちらの記事では、ホワイト企業の特徴について詳しく解説しています。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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