就活のマナー

「もらう」の敬語とは|尊敬語・謙譲語・熟語の3種類をご紹介

「もらう」の敬語を正しく使えていますか?

「もらう」を敬語表現で表すとどんな言葉になるでしょうか。就活で多くの人が苦戦するのが、敬語表現・言葉遣いです。就活では常に敬語を使った言葉遣いを心がけなければなりませんし、就職してからも言葉遣いは重要になります。

言葉遣いができていなければ、それだけでマイナスの印象を与えてしまうため、就活に向けて正しい敬語表現を学ぶことが大切です。日常的に使う言葉であっても、敬語にするとどう言えばいいのか分からないものも多く、そのひとつとして挙げられるのが「もらう」です。正しい敬語表現や言葉遣いを身に付けていきましょう。

会話の内容も選考基準になっている

企業側の採用担当者は、書類選考、筆記試験、面接などから、就活生が果たしてどんな人物なのかを探っています。特に面接試験は採用試験の中で、最も重視している企業が多いのです。その理由としては写真や応募書類、エントリーシートなどに書かれている内容だけでは、その人の人物像がなかなか掴みきれないということがあります。

同時に、面接官が実際に面接の会話やマナーを通して、就活生が会社内で入社後に上手く周りの先輩や同僚、上司とコミュニケーションがとれるかどうかをじっくり見ていると言って良いでしょう。就活生は「どんな質問をされてどう返答するか」という事が気になり対策を立てます。

内容はもちろん大事ですが、同時に言葉遣いや話している相手への目線、表情などが面接官への印象に残り大切なポイントになります。自然に敬語を使えるということは、面接官への印象を良くすると言えます。

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「もらう」は就活で頻繁に使用するワードのひとつ

なぜ「もらう」の敬語表現を知っておかなければならないのか、その理由は「もらう」は就活で頻繁に使用するワードのひとつだからです。企業から資料などをもらう機会や、それに対してお礼のメールなどを送ることも多いです。

メールなどで感謝の気持ちを伝えることで好印象を残すことができますが、そこでの言葉遣いが悪ければ、逆にマイナスの印象につながってしまう可能性もあります。また企業から何かを「もらう」だけではなく、こちらから企業に応募書類などを「渡す」場合もあります。

渡したときにも企業とのやり取りをする場合がありますので、物の受け渡しに関しての敬語を覚えておくことが大切です。「もらう」と「渡す」はセットですし、どちらも頻出ですので、覚えておきましょう。

もらうの尊敬語は「お受け取りになる」

「もらう」を敬語表現にし、尊敬語で伝える場合は「お受け取りになる」が正しい表現になります。改まった表現ではありますが、尊敬語で伝えることで、より丁寧さが伝わりますので、好印象にもつながりやすいです。

「お受け取りになる」と使っておけば敬語表現としては基本的にはOKですが、正しい使い方について知っておくことも大切です。敬語の表現を覚えただけでは就活の対策としては不十分ですので、尊敬語とはどんな言葉かや「もらう」の別の敬語表現などについても知っておきましょう。

相手の動作を高める尊敬語

敬語表現には3つの種類があり、尊敬語・謙譲語・丁寧語に分けられます。それぞれで使い方が異なっていますので、注意が必要です。尊敬語は相手の動作を高めるために使われる表現であり、動作を行っているのは相手になります。

「もらう」の場合は尊敬語で表現するのであれば「お受け取りになる」であり、これは企業に対して何かを提出したときに使用されます。相手の動作を高めるものですので、企業から何かをもらうときに「私がお受け取りになる」と尊敬表現を使うのはNGです。

企業が受け取った場合に「お受け取りになる」を使用するのが正しいので、自分の動作としては「渡す」になります。「お受け取りになる」に限らず、尊敬表現を用いるときには動作の主体となるのは相手ですので、誰を主体とするのかを覚えておきましょう。

もうひとつの尊敬語「お納めになる」

「もらう」の尊敬表現としては「お受け取りになる」以外に、「お納めになる」も挙げられます。「お納めになる」も尊敬語ですので、就活で使用しても問題はありません。「お受け取りになる」と「お納めになる」は同じ意味ですので、どちらを使用しても間違いではなく、状況に応じて使い分けるといいでしょう。

同じ言葉を連続して使うと稚拙な印象を与えてしまう可能性がありますので、言葉を上手に使い分けることで、知的な印象を与えることができます。「お納めになる」の場合も相手が受け取る動作をし、こちらは何かを渡す動作をしています。自分が何をし、相手がどのように動くのかをしっかりと把握し、尊敬語の表現を使い分けていきましょう。

就活で使える実例をご紹介

  • こちらが履歴書ですので、お受け取りください。
  • 履歴書を送付致しましたので、お納めください。

実際の就活で「お受け取りになる」や「お納めになる」を使う場合は、上記のように後に続く言葉を変化させて使うことが多いです。そのままの形で使用することはほとんどありませんので、状況に応じて言葉を変化させながら使っていきましょう。

就活では実際に履歴書を手渡ししたり、メールで履歴書などの応募書類を送ることは多いです。メールの場合はゆっくり考える時間がありますが、相手と対面して使う場合もありますので、就活中は常に敬語表現を意識しておきましょう。

もらうの謙譲語は「いただく」

敬語表現には尊敬語以外にも謙譲語と丁寧語があり、就活で使えるのは尊敬語と謙譲語です。丁寧語では場合によっては失礼にあたる可能性もありますので、尊敬か謙譲のどちらかの表現を使用しましょう。

「もらう」の謙譲語は「いただく」になります。「いただく」も就活では良く使用されることですので、どのように使うのかを知っておくことが大切です。また謙譲語についても、どのような場合に使用されるのかなど、根本的な使い方についても学んでおきましょう。

自分の動作をへりくだる謙譲語

尊敬語が相手の動作を高めるための表現であるのに対し、謙譲語は自分の動作をへりくだる表現になります。そのため謙譲語の動作の主体は自分自身です。自分の行動に対して敬語表現を使う場合に謙譲語を使用します。

「いただく」は企業から何かをもらったときに使う言葉です。資料などをもらったときのお礼の表現として「いただく」を使用しますので、スムーズに言葉が出るようにしておきましょう。

尊敬語と謙譲語はどちらも敬語表現として一般的に使用されるものであり、どちらを使っても尊敬の度合いは変わりません。そのため状況に応じて尊敬語と謙譲語を使い分けることが大切です。尊敬語にするのが難しい場合は謙譲語、謙譲語にするのが難しい場合は尊敬語を使用しましょう。

就活で使える実例をご紹介

  • 資料を送って頂き、ありがとうございます。
  • 交通費を支給していただく。

「いただく」を使う場合は、そのままの形で使用することもありますし、後に続く言葉を変化させて使用する場合もあります。どちらの場合でも動作の主体は自分自身です。自分が行動する、何かを受け取ったことに対して「いただく」を使うのが正しい表現です。

「いただく」もメールのお礼の文面で使用することもあれば、企業の人と対面しながら使う場合もあります。「いただく」は頻出の言葉ですし、便利な言葉ですので、日頃から意識してスムーズに使えるようにしておきましょう。

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もらうの熟語は「査収」と「頂戴」

「もらう」は尊敬語と謙譲語で使い分けることができますが、さらに熟語としても使用することができます。「もらう」を熟語にすると「査収」と「頂戴」になります。それぞれあまり馴染みのない人も多いですが、就活では頻繁に使われますし、ビジネスでもよく使われますので、今のうちに覚えておきましょう。

熟語表現を使用することでさらに表現の幅は広がりますし、知的さをアピールすることもできます。言葉を上手に使い分けて、好印象を獲得しましょう。

尊敬語として使う「ご査収ください」

「もらう」の熟語表現の「査収」は尊敬語として使用されます。「査収」もそのままの形で使用するのではなく、「ご査収ください」などに変化させて使用します。「ご査収ください」は基本的な意味は「お受け取りください」と変わりません。

企業に対して何かを渡し、受け取ってもらうときに「ご査収ください」は使用します。「データをメールで添付しましたので、ご査収ください」などの表現で使いますので、動作の主体が相手であることを覚えておきましょう。

熟語表現を使うことで簡単に状況を説明することができますし、より語彙の豊富さをアピールすることができます。単に「お受け取りください」ではなく、「ご査収ください」の表現も使っていきましょう。

謙譲語として使う「頂戴」

「もらう」を熟語の謙譲語で表現する場合には、「頂戴」を使用します。「頂戴」は「頂戴する」などの言葉に変化させて使用することが多いです。「頂戴」も「いただく」と同じく謙譲語ですので、動作の主体は自分自身です。

企業から何かをもらったときに「頂戴する」を使用しましょう。「頂戴」は「資料を頂戴しました」、「○○様のお話しを頂戴したときに」などで使用されることが多いです。「いただく」でも基本的な意味は変わりませんが、「頂戴する」の方がより丁寧さをアピールすることができます。

「頂戴」よりさらに丁寧な表現を使用するのであれば、「拝受」などもおすすめです。一つの言葉からさまざまな表現に派生することができますので、一つでも多くの言葉を知り、語彙の豊富さをアピールしていきましょう。

「もらう」は場面に応じて使い分けよう

敬語表現や言葉遣いは多くの就活生が苦戦するものであり、新社会人でも苦労している人は多いです。言葉遣いは印象を大きく左右するものであり、敬語などが正しく使えていなければそれだけでマイナスの評価になってしまいます。

他のアピールができていても、言葉遣いができていなければ不合格になってしまう可能性もあります。言葉遣いには人間性が表れますので、正しい言葉遣いを身に付けておくことが大切です。

正しい言葉遣いは一朝一夕で身に付くものではなく、時間をかけてゆっくりと習得していくものです。面接の前日に詰め込んでもボロが出てしまう可能性が高いので、就活中は普段から言葉遣いを意識し、正しい敬語表現を使って就活を攻略しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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