就活のマナー

【ゆうメールは封筒に入れて選考書類を郵送するには適さない】就活生が知っておきたい送付マナー

ゆうメールで履歴書などを送ってもよいのか

ゆうメールで封筒にいれて履歴書などを、企業に郵送してもいいのかわからず悩む学生は多いです。就活では履歴書の提出を郵送で求められることも多く、まずは提出期限に間に合わせて提出すること、そして企業に安全に届けることが大切です。

普通郵便でも基本的には企業のもとへきちんと届きますが、それでは心配だと感じる学生もいますし、より安全に届けるためにゆうメールの利用を考える人もいます。普通郵便ではない別のサービスで送ることでより安全に届けることができるのでは、と考える人も多く、また丁寧さをアピールできると考える人も多いです。

履歴書をゆうメールで送ることは可能なのか、またそれによって好印象を与えることはあるのかなどを知っておきましょう。

ゆうメールの目的とは

履歴書をゆうメールで送れるかどうかを知るためには、そもそもゆうメールはどのような目的で使用されるものなのかを知っておく必要があります。郵便サービスはさまざまなものがありますが、それぞれに用途が違い、目的によって使い分けることができます。

ゆうメールで履歴書を送ることができるかを知るためには、目的を正しく知っておくことが大切です。ゆうメールの目的を知って、郵便サービスへの理解を深めて正しい方法で企業に履歴書を郵送しましょう。

物品を送るのに適しているサービス

ゆうメールは物品を送るのに適しているサービスであり、書籍や商品カタログなどの冊子、CD・DVDなどを送ることができます。窓口での受け付けだけではなく、ポストに投函することでも利用できるサービスであり、安い運賃で全国に配送することが可能です。

長さ、厚さ、幅の合計が1.7mの大きさまでで3kg以内であれば配送が可能であり、切手や現金での支払い、あるいは着払いにして送ることもできます。送料自体はそれほど高くはありませんが、普通郵便に比べれば高くなる場合がほとんどです。

金額的なコストもありますが、そもそも目的が履歴書を送るのに適したものではありません。ゆうメールは物品を送るサービスですので、履歴書の郵送には適していないと言えます。

信書となる履歴書はゆうメールで送れない

ゆうメールは履歴書を送るのには適していませんが、大きさや重さだけで考えれば、郵送できる条件は満たしています。しかしゆうメールは信書は送れない決まりになっており、そもそも履歴書を送ることができません。

履歴書は公的な書類であり、信書に該当する書類です。ゆうメールは基本的に物品を送るサービスであり、冊子とした印刷物などの郵送にも適していますが、それは信書以外のものに限ります。

信書に該当する書類としては履歴書だけではなく、請求書、許可書、ダイレクトメールなどが該当し、これらもゆうメールでは送ることはできません。印刷物であれば何でも送れるわけではなく、信書以外の書籍やカタログに限られていますので、それも覚えておきましょう。

あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう!

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

こんな人に「適職診断」はおすすめ!
インターンの志望先を決められない人
・楽しく働ける仕事を見つけたい人
・簡単に自己分析をしたい人

今すぐ診断する【無料】

ゆうメールで信書を送ると懲役が科される可能性も

ゆうメールでは信書を送ることができない決まりとなっていますが、封筒にゆうメールで送る旨を記し、ポストで投函すれば履歴書であってもゆうメールの利用が可能です。しかしこれをやってしまうと懲役が科される可能性がありますので注意しましょう。

ゆうメールで信書が送ることができないのは、物品を送ることに適したサービスであり、履歴書の郵送には向いていないからではありません。ゆうメールで信書を送ってはいけないことは法律で決まっています。

これを破ると郵便法および信書便法により、3年以下の懲役、または300万円以下の罰金が科される可能性がありますので注意が必要です。法律違反は絶対に避けなければなりませんし、履歴書を含め、信書の郵送にゆうメールを使わないようにしましょう。

正しい選考書類の封筒の書き方・送り方

履歴書をゆうメールで送ってはいけませんので、普通郵便で企業に郵送する必要があります。企業に封筒を郵送するためには、封筒に宛先を書き、料金分の切手を貼る必要がありますが、就活の場合は封筒の書き方や送り方にも注意しなければなりません。

封筒の書き方や送り方にもマナーがありますし、正しく守れていないとマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。履歴書の郵送マナーを正しく理解し、好印象を与えて書類選考を突破していきましょう。

履歴書を送る場合は表に「履歴書在中」と書く

履歴書を郵送する場合には、封筒の表に必ず赤文字で履歴書在中と書くことが大切です。履歴書在中と書いておくことで中身が何であるかもわかりますし、重要書類がはいっているとわかることで企業の人も丁寧に扱ってくれます。

企業には毎日たくさんの郵便物が届き、場合によっては他の郵便物と混ざってしまう可能性もあります。しかし履歴書在中と書いておけば他の郵便物と混ざる心配もなく、人事部など履歴書が必要な部署に素早く届けることが可能です。

履歴書在中と書くのは封筒表の左下であり、宛先から離して書く必要があります。宛先の近くに書いてしまうと、これも法律違反となってしまう可能性があります。宛先から充分に離して、赤線の四角の枠で丁寧に囲みましょう。

相手先と自分の住所は正しく書く

履歴書を郵送する場合に限らず、郵便物を送る場合には絶対に気をつけなければならないのが住所の記載です。住所を間違えてしまうと企業に届けることはできませんし、戻ってくる可能性もありますので注意しましょう。

封筒の表には企業の住所、送り先の部署などを書きますが、敬称にも注意が必要です。最後が部署名で終わるのであれば「御中」、担当者名で終わるなら「様」など、敬称を正しく使い分けることが大切です。

また住所を書くのは封筒の表だけではなく、裏には自分の住所も書かなければなりません。履歴書を見れば住所や送り主はわかりますが、差出人の情報を記載しないのはマナー違反です。表に企業の住所や送り先、裏には自分の住所と名前を正しく記載しましょう。

郵送する場合は糊付けして「〆」のマークを

履歴書を郵送する場合は郵送の途中で中身がこぼれてしまわないように、しっかりと糊付けをすることが大切です。テープで留めるのはNGですので、スティックタイプのノリなど使いやすいもので綴じましょう。

しっかりと封をすれば、綴じ口に「〆」マークを書きましょう。これは中身をしっかりと封印したことを表す印であり、履歴書などの重要書類を郵送する場合には必ず書く必要があります。「×」マークと間違える人が多いですが、「×」と書くのはNGですので間違えないようにしましょう。

また郵送する場合はしっかりと糊付けをして封をしますが、手渡しの場合は糊付けは不要です。すぐに手渡しの場合は中身が取り出せることが大切ですので、糊付けをせず封を開けたまま持参しましょう。

封筒には選考書類だけでなく送付状も同封する

履歴書やESなどの応募書類を封筒にいれ、封をして企業に郵送となりますが、選考書類だけで送ってしまうのはマナー違反です。企業に封筒を郵送する場合は選考書類と一緒に、送付状を同封するようにしましょう。

送付状は企業へのあいさつ文や、封筒の中身が何にであるかを記したものであり、郵送物にはこれを付けるのがビジネスマナーです。時候の挨拶や書類を送付した旨、内容物を記した送付状を作成し、選考書類と同封しましょう。

送付状があることで丁寧さをアピールすることができますし、同封した書類の抜け漏れがないかなどを確認することができます。これは就活だけではなく、社会人になってからも必要なマナーですので、就活中に正しく身に付けておきましょう。

その他選考書類の送り方のポイント

前の見出しでは、選考書類を入れる封筒の正しい書き方・送り方をご紹介しました。市販の封筒を使う場合、とくに「履歴書在中」の朱書きを忘れてしまいがちなので注意するようにしてください。ここではその流れを受けて、選考書類の送り方に関し、そのほか配慮しておくとよいポイントを2点ご紹介します。ここまでで登場した情報に比べると、どれも優先度としては高くないのですが、「細やかな気遣い」としてやっておくとよいでしょう。

選考書類の順番・向きに注意する

選考書類の送り方で配慮しておくとよいポイントの1つ目が、封筒の中に入れる選考書類の「向き」と「順番」です。とくに重要なのが前者で、送られた書類の前後や上下が一つひとつ違っていると、採用担当者が読む際に都度向きを変えなければなりません。方向違いが1つ程度なら読み手のイライラも大したことはないでしょうが、全部の向きがバラバラなどということになれば、わずらわしいと感じてしまうことでしょう。

後者に関しては、送付状(添え状)を同封する場合、紹介した書類の順番に入れておくようにしてください。つまり、封筒の宛名書きの部分を表にして書類を出した場合には、送付状が最初に見えて、その次に履歴書やエントリーシートなどが出てくるという順番になります。

選考書類はクリアファイルに挟む

選考書類の送り方で配慮しておくとよいポイントの2つ目として、「履歴書やエントリーシートはクリアファイルに挟んでおくとなおよい」ということが挙げられます。こうしておくと、配達のときに書類が折れてしまったり、雨で汚れてしまったりすることを防いでくれます。また、丁寧な印象を与えることもできるでしょう。ちなみに、クリアファイルは透明のものを選ぶのが一般的です。

なお、この方法は大きさの都合上、「角型2号」などの定形外郵便を使う必要があります。そのため、企業から定形郵便で送ることを指定されたなどの場合には使えません。さらにこの方法だと、定形郵便と比べて配達にかかるコストも高くなりますので注意しておいてください。

ゆうメールでは履歴書などの信書は送らないように注意!

ゆうメールは安い料金でさまざまなものを郵送でき、非常に便利ですが中身が何でも送れるわけではありません。履歴書などの信書はゆうメールを使って送ることはできませんし、送ってしまえば法律違反になり、罰せられる可能性もあるので注意しましょう。

企業に履歴書などを送る場合は基本的には普通郵便を使います。普通郵便で送る場合にも、封筒の書き方や送り方にさまざまなマナーがありますので、それらを正しく理解しておくことが大切です。

履歴書の送付マナーが守れていなければマイナスの印象を与えてしまいますし、書類選考でも不利になってしまいます。正しい方法で履歴書を郵送し、マナーをしっかりと守って好印象を与えて書類選考を攻略しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ