職種研究

自衛隊の平均年収・ボーナス事情|比較シミュレーションで比べてみよう

自衛隊とは

自衛隊は、安全と平和を守るために国と国民を防衛する機関です。自衛隊は1954年7月1日に創立された、防衛省が管轄する組織です。最近では熊本県の集中豪雨などへの災害派遣で出動が多く、昔に比べて業務内容にも理解も深まっているのではないでしょうか。

また、給与面については安定した収入を得られるというイメージも多く聞かれます。では、実際に自衛隊の年収とはどのくらいなのか、詳しくみていきましょう。

自衛隊の種類について

自衛隊は主に3つの組織で構成されています。どれも一度は耳にしたことのある名前ですが、ここでおさらいしましょう。

  • 陸上自衛隊
  • 海上自衛隊
  • 航空自衛隊

陸上自衛隊は、もっとも身近な自衛隊組織で、高速道路でも移動中の隊員の姿を目にすることがあります。陸上において、日本を防衛することが主たる任務となる陸上自衛隊ですが、災害発生の際に派遣されるイメージが強いかもしれません。

海上自衛隊は、古くからの軍港都市ではおなじみの組織です。海上の侵略から、日本の領海を守っています。海上自衛隊は海軍の仕組みをほぼそのまま移植した形なので、ここだけは他の自衛隊組織とひと味違います。陸・空自衛隊は信号ラッパの楽譜が一緒ですが、海上自衛隊のみ、海軍時代と同じものを用いています。

航空自衛隊は、当初からパイロットを中心に花形といわれていましたが、現在は不安定化した国際情勢の中で、重責を担う組織となっています。他国による航空機の侵入やミサイルの発射に対する第一次行動をとるため、24時間切れ目のない警戒を続けています。

更に、これら3組織を統合運用するため、幹部自衛官を中心に「統合幕僚監部」という組織も存在します。東日本大震災のように既存の計画では対処しきれない場合、3組織を統合運用する計画を立案・実施する組織で、計画・作戦の要となる組織です。それだけに、ここに配属されるには大学を優秀な成績で卒業するか、防衛大学校で防衛学を修了したエリートでなければ難しいでしょう。

自衛隊の業務内容

自衛隊は様々な職種から成り立っています。その一部をご紹介し、目指すに当たってつけておいたほうが良い能力について紹介します。

普通科は、陸上自衛隊における、もっとも一般的な職種です。自衛隊のなかで、もっとも銃を扱う機会が多く、映画やテレビの様にフル装備で演習をおこなったりします。それ以外にも普通科は災害派遣などにも積極的に参加します。普通科においては仲間との連携が重要です。基本的に一緒に生活している仲間と行動を共にするため、集団行動の中で自分の役割をきちんとこなすことが求められます。逆に人間関係を構築する事が出来れば、まるで家族の様な関係になれる職種でもあります。

航海科は、海上自衛隊のなかで艦船に乗って護衛艦の進路を決定する職種です。海上自衛隊では、護衛艦の中に様々な職種が存在しており、それぞれが協力しながら航海をしています。したがってどの職種も全て、やりがいのある職種と言えます。加えて、艦船勤務の隊員は基本的に所属の艦で生活します。狭く、個人的なスペースが限られた中での生活になりますので、ストレスマネジメント能力のある人に向いています。

警戒管制科は3自衛隊のなかで現在最も忙しく、また重責なのが航空自衛隊の要撃(警戒)管制科です。要撃(警戒)管制科はわが国に侵入してくる未確認機を24時間途切れなく警戒しています。そして必要に応じて自衛隊機を発進させる措置をとります。

自衛隊に求められる能力について

  • ストレス耐性
  • 体力
  • 判断力・即応力

自衛隊はどの職種、職場であっても国防という非常にデリケートな問題に対処している関係上、ストレスを感じる方も多い職場です。このストレス耐性という能力は、自衛隊という組織で生きていく上で重要でしょう。各種部門において必要とされるものは違ってきますが、組織として緊張感を途切れないようにしている環境ですので、どうしてもストレスだけは常に発生してしまいます。仕事を始めてからどのように生活していくか、この点も含めて計画を練って生活すると良いでしょう。

また、これは自衛隊全体に言えることですが、体力が必要です。瞬発的な体力は訓練などでついてくるので問題ありませんが、陸上自衛隊の訓練の中には1週間山の中で戦闘訓練を継続するといったものもあります。こうした長期的な体力をつけるには、努力が必要でしょう。

航海科職種には瞬間的な判断能力と、状況に素早く対処する即応力が欠かせないでしょう。護衛艦がどのように航海するのかを理解し、状況に合わせた対応が必要になります。あの大きな艦船が一歩間違ってしまうと、他船を巻き込み大惨事にも繋がりかねません。

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自衛隊の平均年収と他職種との比較

自衛隊の平均年収について

自衛隊の平均年収は、「自衛官俸給表」という特別な体系をもとに算出されます。

 

この表は時々改正されますが、(平成29年12月8日修正可決)この自衛官俸給表と防衛省資料によると、自衛隊の平均年収は、20~24歳では約300万円でした。

その後は階級と年功序列によって昇級していく仕組みになっています。平均年齢は35歳となっていますが、実際には若い隊員が現場に出て、歳や階級が上がるにつれてどんどんデスクワークになっていきます。

他の職種・平均との比較

現在の日本の平均年収は422万円です。自衛隊では、勤続年数、階級があがれば給料もあがります。前述の通り、20~24歳では年収約300万円ですが、順調に昇進すれば30代で年収は約560万円まであがります。

一方、一般企業でいうところの事務職に当たる、防衛省職員の給与は同じ2年目で約240万円、同30代で約460万円となり、100万円以上の差が出てしまいます。

自衛隊のボーナス・昇給事情

ボーナスについて

自衛隊も国家公務員同様、賞与の形で毎年6月と12月に支給されます。金額は年齢、階級によってまちまちですが、入隊して2年目くらいで約50万円支給されます。

ただし、東日本大震災の際、国家公務員の賞与が削減されたりしました。今後、同様の災害などが発生したり、公務員の人件費削減など政府の判断によって変動があることも考えられるでしょう。

昇給について

昇級は年一回です。だいたい1,000~3,000円くらいずつあがっていきます。自衛官俸給表によって「どれくらい勤続した、どの階級の隊員の給与」といった指定がされているので、該当するようになった時点で昇級対象となります。

自衛隊が成果を上げるといったことは、実際にはない方が国民の幸せだと教えられます。したがって成果を上げたから昇級というのではなくて、日頃の勤続への奨励金という意味合いが非常に強いです。そのため、基本的には全員が昇級することになりますが、しない場合もないとは言い切れません。

自衛隊の年齢別平均年収推移シミュレーション

事務職の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。

年齢 自衛隊の平均年収 日本の平均年収
20~24歳 479.0万円 263.5万円
25~29歳 623.9万円 343.3万円
30~34歳 718.8万円 395.5万円
35~39歳 787.7万円 433.4万円
40~44歳 849.0万円 467.1万円
45~49歳 897.5万円 493.8万円
50~54歳 935.0万円 514.4万円
55~59歳 921.4万円 507.0万円

20歳の時点で、日本の平均年収である422万円を超える年収が予想されます。その後、順次昇進していくことで、年収は上がっていく仕組みとなっています。なお、これは基本的な給与と賞与のみを記載していますが、自衛隊は他の国家公務員同様、多種多様な手当が付いてきます。勤務地や職務内容によって、危険かどうかなどこれ以外にも手当がついてくる場合がありますので、あくまで参考値として下さい。また、シミュレーションとして60代までの年収が記載されていますが、自衛隊の定年は55歳です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

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自衛隊と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション

年齢 自衛隊の平均年収 日本の平均年収
20~24歳 479.0万円 263.5万円
25~29歳 623.9万円 343.3万円
30~34歳 718.8万円 395.5万円
35~39歳 787.7万円 433.4万円
40~44歳 849.0万円 467.1万円
45~49歳 897.5万円 493.8万円
50~54歳 935.0万円 514.4万円
55~59歳 921.4万円 507.0万円
60~64歳 690.8万円 380.1万円

日本の平均年収との比較をして見ます。国家公務員ですので、日本の平均より高めの設定となっています。自衛隊は結婚まで、基本的に駐屯地に居住することになりますので、衣食住全ての負担がありません。実際この期間に相当の貯蓄をして、結婚と同時にマイホームを買う隊員が相当数存在しています。

ただし、40代以降は階級の高い隊員の年収が、その平均値を牽引しているという節もあります。忙しい勤務の合間を縫って、昇進試験に合格する努力は必須です。30~34歳での年収は718.8万円、40~44歳での年収は849.0万円です。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

自衛隊の生涯賃金シミュレーション

 

自衛隊の平均年収 日本の平均年収
生涯賃金 3.45億円 1.90億円

 

日本の平均的な生涯賃金と事務職の生涯賃金を比較してみましょう。自衛隊の平均年収は◯◯万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。

自衛隊の生涯年収は上図のようになります。定年が早いことが、この職業の生涯賃金を高くしている大きな要因かもしれません。定年退職後は、悠々自適名生活を送る方もいますし、働きたいという方は警備や運送などで働く方もいます。また、再就職は国が斡旋してくれます。

※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

まとめ

自衛隊は、わりと高い水準の年収を得ることができます。ただし、国際法上は軍隊として扱われ、入隊後はそれなりの訓練を行いますので、国家公務員とはいえ楽して稼げる仕事ではありません。加えてその職務の特殊性から、24時間勤務などもある可能性が有り、基本的には自衛隊の駐屯地や基地での生活となるため、慣れていない人にとっては厳しい生活と感じるかもしれません。

しかしながら、防衛のための装備はすなわち災害国家である日本における災害救援にも大いに役立つもので、先の東日本大震災を始め、阪神淡路大震災や熊本県集中豪雨などへの災害派遣も積極的におこなわれています。大切な人を守る。その気持ちが強ければ、力を発揮できるフィールドは大いにあるでしょう。

※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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